労働契約上の地位確認と賃金支払を求める通知に会社が回答する書面です。争点の整理と話合いによる解決の申入れを含みます。社内の承認手続と証跡管理にもそのまま活用できます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

地位確認請求に対する回答書

第1部: 書式本文

回答書

【労働者氏名】殿 (【代理人弁護士名】殿)

【会社名】(以下「会社」という。)は、貴殿(貴職)から【受領日】付にて受領した「労働契約上の地位確認及び賃金支払請求書」(以下「貴請求書」という。)に対し、以下のとおり回答する。

第1条(貴請求書の要旨) 貴請求書の要旨は、【解雇日】付解雇の無効を前提に、会社に対し労働契約上の権利を有する地位にあることの確認及び【解雇日翌日】以降の賃金(以下「バックペイ」という。)の支払を求めるものと理解している。

第2条(会社の基本的見解) 会社は、本件解雇は労働契約法第16条にいう客観的合理的理由及び社会通念上の相当性を備えたものであり、有効であると考える。したがって、現時点では貴殿が労働契約上の地位を有するとの前提には同意できない。

第3条(地位確認請求に対する回答) 前条のとおり、会社は本件解雇を有効と考えるため、貴殿が労働契約上の権利を有する地位にあることを確認することはできない。もっとも、会社は貴殿との見解の相違を認識しており、以下のとおり争点の整理及び協議の申入れを行う。

第4条(バックペイ請求に対する回答) 民法第536条第2項は、債権者(使用者)の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、労働者は反対給付である賃金の支払を請求することができる旨定める。会社は、本件解雇が有効であり使用者の帰責事由による労務提供不能には当たらないと考えるため、現時点でバックペイの支払義務があるとの見解には同意できない。

第5条(争点の整理) 本件における主要な争点は、次のとおりと会社は認識している。 一 解雇理由となる事実の有無及び評価 二 解雇手続の相当性 三 解雇に至る経過における会社の対応の適否

第6条(会社の主張の要旨) 会社の主張の要旨は、次のとおりである。 一 【解雇理由の事実要旨】 二 【手続的相当性を基礎づける事実要旨】 三 【貴請求書における主張への反論要旨】

第7条(仮に地位確認が認められた場合の対応) 会社は、本件について労働審判又は訴訟等の法的手続に移行した場合には、法的手続における判断に従って対応する方針である。なお、係属中の対応(就労の可否、賃金の取扱い等)については別途協議する。

第8条(話合いによる解決の申入れ) 会社は、双方の見解の相違を踏まえ、訴訟等に先立ち、話合いによる解決の可能性を模索したいと考えている。ついては、【協議期日候補】までに、協議の要否につきご連絡いただきたい。

第9条(解決金による合意の可能性) 会社は、話合いによる解決の一環として、合意退職を前提とした解決金の支払について協議する用意がある。ただし、これは本件解雇の有効性を会社が争わないことを意味するものではない。

第10条(回答期限及び連絡先) 本回答書に対するご連絡は、【回答期限】までに下記宛先にお願いしたい。 【会社担当部署・氏名・住所・連絡先】

以上

【会社名】 【代表者役職・氏名】 【作成年月日】

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 会社の立場から

A-1 バックペイ発生の起算点を争う記載例 「仮に解雇が無効と判断される場合であっても、民法第536条第2項の適用にあたっては、貴殿の就労の意思及び能力が継続していたことが前提となるところ、【他社への就労、就労意思の不存在等の事情】が認められる期間についてはバックペイの対象から除外されるべきである」との記載を第4条に加える。会社側としては、バックペイが自動的に全期間発生するとの前提に立たず、中間収入の控除や就労意思の有無といった個別事情を主張する余地を残しておくことが重要である。

A-2 就労可能性を留保する記載例 「本件解雇の効力について会社の見解が変わるものではないが、協議の間、就労の受入れについては別途検討する」との一文を第7条に付記する。会社側の視点では、地位確認請求を争いつつも、長期化した場合のバックペイ累積リスクを踏まえ、就労受入れの是非を柔軟に検討する姿勢を示すことが、後の交渉における選択肢を広げる。

B節: 労働者・代理人の立場から

B-1 バックペイの範囲を明確に求める記載例 「解雇日翌日から現に労働契約上の地位が回復されるまでの間の賃金全額(諸手当及び賞与相当額を含む)をバックペイとして請求する」との記載とし、賃金の範囲を賞与相当額まで含めて明確化する。労働者側としては、民法第536条第2項に基づく請求の対象が基本給のみに限定されないことを明示し、賞与や各種手当を含めた実質的な賃金相当額の回復を求める姿勢を示すことが重要である。

B-2 中間収入控除の限界を主張する記載例 「仮に会社が中間収入の控除を主張する場合であっても、控除できる範囲は平均賃金の6割を超える部分に限られるとの考え方があることを踏まえ、控除の可否及び範囲については別途協議事項とする」との一文を加える。労働者側の視点では、会社が中間収入控除を持ち出した場合に無制限に控除が認められるものではないとの理解を示し、争点として整理しておくことが有効である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本書式の解説

使う場面は、労働者又はその代理人弁護士から労働契約上の地位確認及びバックペイの支払を求める通知を受領した会社が、自社の見解を書面で回答し、争点を整理した上で今後の協議又は法的手続への対応方針を示す場合である。労働契約法第16条により解雇が無効と判断された場合、労働契約は解雇時に遡って存続していたことになり、民法第536条第2項により、使用者の責めに帰すべき事由による労務提供不能として、労働者は解雇期間中の賃金(バックペイ)を請求し得ると解される。

使ってはいけない場面としては、会社が解雇の有効性について十分な検討を行わないまま、地位確認請求そのものを無視したり、根拠のない見解のみを一方的に述べたりする場合である。無回答又は不誠実な対応は、後の労働審判・訴訟において会社の対応の不誠実さとして不利に評価される可能性がある。

根拠法令は、労働契約法第16条(解雇権濫用法理)、民法第536条第2項(危険負担、債権者の帰責事由による反対給付請求権)である。また、判例上、労働者が解雇期間中に他で就労して得た中間収入がある場合、これを賃金から控除できる範囲には一定の限界があるとされている点も、回答書作成にあたり考慮すべき事情である。

よくある失敗として、第一に地位確認請求を全面的に否定するのみで、争点の整理や今後の対応方針を示さず、かえって対立を先鋭化させてしまう例がある。対策として、第5条・第8条のように争点整理と話合いの申入れを併記する。第二に、バックペイについて「支払わない」とだけ回答し、根拠(解雇の有効性の主張)を示さない例がある。対策として、第4条のように民法第536条第2項の要件に即して会社の見解の根拠を明示する。第三に、解決金協議への言及が解雇の有効性を争わない趣旨と誤解されるリスクを見落とす例がある。対策として、第9条のように解決金協議が解雇有効性の主張と矛盾しない旨を明記する。

また、地位確認請求への対応が長期化すると、バックペイの累積額が拡大し会社の経済的負担が増大する一方、労働者側も生活の不安定な状態が継続することになるため、双方にとって早期の争点整理と協議の場の設定が有益となる場合が多い。回答書の作成にあたっては、感情的な対立を助長する表現を避け、事実関係の整理と今後の手続方針を淡々と示すことを心がけるべきである。加えて、貴請求書に記載された金額や算定根拠に明らかな誤りがある場合は、争点整理の一環としてその点を指摘しておくことで、後の協議を円滑に進める効果も期待できる。

地位確認及びバックペイをめぐる法的評価は事案ごとの就労状況や中間収入の有無により大きく異なるため、個別事案は専門家に確認の上で回答内容を最終確定することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • 解雇の有効性について社内で改めて事実関係を確認したか
  • 労働契約法第16条の要件(客観的合理的理由・社会通念上の相当性)に照らした検討を行ったか
  • バックペイの算定対象(基本給・諸手当・賞与相当額)を整理したか
  • 中間収入の有無及び控除の可否について検討したか
  • 争点整理の内容が貴請求書の主張と対応しているか確認したか
  • 話合いによる解決の申入れを行うか、方針を社内で決定したか
  • 解決金協議が解雇有効性の主張と矛盾しない旨を明記したか
  • 回答期限及び連絡先を明確に記載したか
  • 回答書の送付方法(内容証明郵便等)を検討したか
  • 労働審判・訴訟移行を見据えた証拠(解雇理由関連資料)を整理済みか
  • 貴請求書記載の金額・算定根拠に誤りがないか確認したか
  • 協議が長期化した場合の社内対応方針(担当者・意思決定ライン)を定めたか
  • 回答書の表現が対立を不必要に助長するものになっていないか確認したか