受水槽・高置水槽の清掃と水質検査を委託する契約書です。水道法および建築物衛生法に基づく年1回の実施義務に対応します。相手方との認識のずれを防ぐ具体的な記載例を示します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

貯水槽清掃業務委託契約書

第1部: 書式本文

【建物所有者・管理者商号】(以下「甲」という。)と【清掃業者商号】(以下「乙」という。)とは、甲が管理する受水槽及び高置水槽の清掃並びに水質検査業務の委託に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 本契約は、甲が乙に対し、後記対象水槽の清掃及び水質検査業務(以下「本業務」という。)を委託し、乙がこれを受託することについて定めることを目的とする。

第2条(対象水槽及び実施頻度) 対象は【建物名称・所在地】に設置された【受水槽・高置水槽】(容量【〇〇】立方メートル)とし、実施頻度は年【1】回とする。乙は、水道法及び建築物衛生法上の年1回以上の清掃義務を踏まえ、前回実施日から【1】年を超えない時期に実施日を提案する。

第3条(作業内容) 乙は、次の工程により清掃を実施する。(1)水槽内の水抜き、(2)内壁・底部・天井部の高圧洗浄及びブラシ洗浄、(3)沈殿物・スケールの除去、(4)洗浄排水の適正処理、(5)消毒(次亜塩素酸ナトリウム等)、(6)十分な換水後の通水再開。

第4条(断水への対応) 1. 乙は、作業に伴い断水が必要となる時間帯及び予定時間を、実施日の【2】週間前までに甲に通知する。 2. 甲は、断水の予定を建物利用者及びテナントに周知し、必要な代替給水手段(給水タンクの設置等)の要否を乙と協議する。

第5条(水質検査) 1. 乙は、清掃後の通水再開に先立ち、残留塩素濃度を測定し、水道法施行規則に定める基準値(遊離残留塩素0.1mg/L以上)を満たすことを確認する。 2. 乙は、清掃前後の水質について、色、濁り、におい、味その他の項目を検査し、検査結果を水質検査成績書として甲に提出する。異常値が検出された場合、乙は原因調査及び再洗浄その他必要な措置を講じる。

第6条(実施記録の作成及び保存) 乙は、実施年月日、作業責任者、作業方法、使用薬剤、水質検査結果を記載した清掃実施記録及び水質検査成績書を作成し、甲に提出する。甲は、これらの記録を建築物衛生法上の維持管理記録として【5】年間保存する。

第7条(水槽の異常発見時の対応) 乙は、清掃作業中に水槽本体、配管、マンホール、通気管、オーバーフロー管等に亀裂、腐食、防虫網の破損その他の異常を発見した場合、直ちに写真により記録のうえ甲に報告する。当該異常への補修対応は本契約の範囲外とし、甲が別途手配する。

第8条(委託料及び支払方法) 1. 本業務の委託料は【〇〇】円(消費税別途、水質検査費用を含む。)とする。 2. 甲は、実施完了及び水質検査成績書の受領後、乙が発行する請求書に基づき翌月末日までに支払う。

第9条(緊急時の対応) 水槽内への異物混入、水質汚染の疑いその他緊急に清掃・消毒を要する事態が生じた場合、甲は乙に緊急対応を依頼することができる。乙は、依頼を受けた日から【2】営業日以内に対応する。緊急対応費用は実費精算とする。

第10条(契約期間) 本契約の有効期間は【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】から1年間とし、期間満了の【1】か月前までに書面による別段の意思表示がないときは、同一条件で1年間自動更新するものとし、以後も同様とする。

第11条(反社会的勢力の排除) 甲及び乙は、自己が暴力団その他反社会的勢力に該当せず、これらと関係を有しないことを表明し保証する。

第12条(合意管轄) 本契約に関する紛争については、【〇〇地方裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上の合意を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各自1通を保有する。

【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】

(甲) 住所:【     】 商号:【     】 代表者:【     】印 (乙) 住所:【     】 商号:【     】 代表者:【     】印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 建物所有者・管理者向け書き換え

A-1. 簡易専用水道に該当する規模の水槽を管理する場合

第5条追加例:「乙は、水道法第34条の2及び簡易専用水道の管理基準に基づく検査項目を網羅した検査を実施し、甲が地方公共団体等の登録検査機関による年1回以上の検査を別途受検するために必要な資料を提供する。」 一言解説: 有効容量10立方メートル超の水槽は簡易専用水道として清掃とは別に登録検査機関による検査が義務付けられるため、両者の関係を条文上整理しておくと甲の対応漏れを防げる。

A-2. 断水が難しいテナントビルの場合

第4条2項修正例:「甲は、断水時間帯における給水確保のため、乙に対し仮設給水タンクの手配を依頼することができる。この場合の追加費用は甲の負担とし、事前に乙から見積りを取得する。」 一言解説: テナントの業務継続に配慮し、断水に代わる代替給水の選択肢と費用負担を契約上明確にしておくことで当日の混乱を避けられる。

B. 清掃業者向け書き換え

B-1. 老朽化した水槽で異常発見のリスクが高い場合

第7条修正例:「乙は、作業中に発見した異常について、亀裂・腐食等の程度を写真記録及び簡易な図面により甲に報告し、緊急性が高いと判断される場合は、報告と同時に応急措置(補修ではなく漏水拡大防止等)の要否を助言する。ただし、当該助言は補修工事の請負を意味しない。」 一言解説: 清掃業者が異常を発見しても補修義務まで負うものではないことを明確にし、責任範囲の混同を防ぐ。

B-2. 水質検査で基準値を超過した場合の対応を明確にしたい場合

第5条2項追加例:「残留塩素濃度が基準値を下回った場合、乙は追加の消毒及び再検査を無償で実施する。ただし、再発の原因が配管の老朽化等甲側の設備に起因すると認められる場合は、この限りでない。」 一言解説: 基準値超過時の無償対応の範囲と、設備側原因による除外事由を明記することで、追加費用をめぐる交渉を事前に防げる。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面・使ってはいけない場面 本書式は、受水槽・高置水槽を設置するビル等において、法定の年1回以上の清掃義務を履行するために清掃業者へ業務を委託する場合に用いる。水槽本体の亀裂補修や配管更新等の工事は清掃業務の範囲外であり、これらを委託する場合は別途の工事請負契約書を用いる必要がある。

根拠法令及び留意点 簡易専用水道(水槽の有効容量の合計が10立方メートルを超えるもの)に該当する場合、水道法第34条の2に基づき、水槽の管理について厚生労働省令で定める基準に従い管理し、年1回以上定期に清掃を行うとともに、地方公共団体の機関又は厚生労働大臣の登録を受けた検査機関による定期検査を受けることが設置者に義務付けられている。また、多数の者が使用する特定建築物については建築物衛生法施行令及び関係規則において貯水槽の管理基準が定められており、清掃と水質検査の実施記録の保存が求められる。水槽の規模や建物用途によって適用される基準や検査主体が異なるため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。

実務でよくある失敗と対策 第一に、清掃業務の委託と法定検査(登録検査機関による検査)を混同し、清掃を発注しただけで法定義務を果たしたと誤解する例が多い。対策として、清掃契約と法定検査の関係を条文上区別し、甲が別途検査を受検すべき旨を明記する。第二に、断水の周知が不十分でテナントとの間でトラブルになる例がある。対策として、断水予定の通知期限と周知方法を条項化する。第三に、清掃中に発見した水槽の亀裂等の異常について、清掃業者が補修まで行うものと誤解され、後日「対応してくれなかった」との苦情になる例があるため、異常発見時の報告義務と補修が契約範囲外であることを明確に区別しておくことが重要である。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 対象水槽(受水槽・高置水槽)の容量と設置場所を特定したか
  • [ ] 実施頻度が水道法・建築物衛生法上の年1回以上の義務を満たすか確認したか
  • [ ] 断水予定の通知期限と代替給水の要否を定めたか
  • [ ] 水質検査の項目と基準値(残留塩素濃度等)を定めたか
  • [ ] 基準値未達成時の再消毒・再検査の対応を定めたか
  • [ ] 清掃実施記録・水質検査成績書の保存期間を定めたか
  • [ ] 水槽異常発見時の報告方法と契約範囲外である旨を明記したか
  • [ ] 簡易専用水道に該当する場合の法定検査との関係を整理したか
  • [ ] 緊急時対応の対応期限と費用精算方法を定めたか
  • [ ] 洗浄排水の処理方法を確認したか