入札説明書や仕様書の記載内容について発注機関へ質問する書式です。該当箇所の特定と質問趣旨を簡潔に記載します。ひな型をもとに数分で自社仕様に調整できます。
⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。
調達仕様書に関する質問書
第1部: 書式本文
質問書
【発注機関名】 【担当部署名】 御中
【作成日】
【入札参加希望者住所】 【入札参加希望者商号又は名称】 【担当者氏名】 【電話番号・メールアドレス】
下記入札公告(公示)に係る仕様書等の記載内容について、下記のとおり質問いたします。
記
- 案件名称: 【案件名称】
- 入札公告日: 【入札公告日】
- 質問提出期限: 【質問提出期限】(公告に定める期限を記載)
- 提出方法: 【持参・郵送・電子調達システム・メール等、公告に定める方法】
質問一覧
| 番号 | 該当書類 | 該当箇所(頁・項番) | 質問内容 | 質問の趣旨・背景 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 【仕様書・入札説明書・図面等の別】 | 【頁・条項番号】 | 【質問内容を簡潔に記載】 | 【なぜ疑義が生じたか】 |
| 2 | 【同上】 | 【同上】 | 【質問内容】 | 【質問の趣旨】 |
| 3 | 【同上】 | 【同上】 | 【質問内容】 | 【質問の趣旨】 |
- 回答方法に関する希望: 【個別回答を希望せず、全参加者への公表回答で足りる旨、又は個別回答を要する理由】
- その他特記事項: 【関連する過去案件、類似仕様との相違点等】
以上
第1条(質問の目的) 本質問書は、入札参加希望者が仕様書等の記載内容を正確に理解し、対等な条件で見積り及び入札の準備を行うために提出するものである。
第2条(該当箇所の特定) 質問は、該当する書類名、頁、項番又は図面番号を明示し、発注機関が該当箇所を特定できる形式で記載する。
第3条(期限の遵守) 入札参加希望者は、入札説明書等に定める質問提出期限までに本質問書を提出するものとし、期限を経過した質問については発注機関が回答するか否かを判断する。
第4条(回答の公表) 発注機関が本質問に対して回答する場合、当該回答は原則として全ての入札参加希望者に対し同一の方法で公表されることを了知の上、質問を提出する。
以上
第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン
A. 入札参加希望者の立場からの修正
A-1 図面と仕様書の記載に矛盾がある場合
仕様書【頁】記載の【項目名】と、図面【図面番号】記載の【寸法・数量等】との間に相違があると思われるが、いずれの記載が優先するか、また正しい仕様内容をご教示いただきたい。
一言解説: 矛盾点は「どちらが正しいか」ではなく「優先関係と正しい内容の両方」を尋ねる形にすると、発注機関の回答が具体的になりやすい。
A-2 数量・単位の記載が不明確な場合
仕様書【頁】に記載の数量【数値】について、単位が明記されていないため確認したい。当該数量は【単位候補1】及び【単位候補2】のいずれを指すか。
一言解説: 単位の解釈違いは見積り金額に直結する。数値だけでなく単位の候補を挙げて質問すると回答が得やすい。
B. 発注機関の立場からの修正
B-1 質問受付要領を明示する場合
発注機関は、質問書の様式及び提出方法を入札説明書に定めるとおりとし、様式によらない質問又は提出期限を経過した質問については、回答しないことがある旨をあらかじめ公告する。
一言解説: 質問対応の公平性を確保するため、受付要領を事前に明文化し、恣意的な個別対応を排除する趣旨を明確にする。
B-2 質問内容に営業秘密が含まれる場合の取扱い
発注機関は、質問内容又は回答に入札参加希望者の営業秘密その他非公表情報が含まれると判断した場合、当該部分を除いた形で回答を公表することがある。
一言解説: 質問書に固有の技術情報が含まれると、回答公表によって発注機関自身の情報漏えいの原因にもなり得るため、除外規定を設けておく。
C. 官公需に関わる中小企業者の立場からの補足記載
C-1 分離・分割発注の可否を確認したい場合
本案件について、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律の趣旨を踏まえ、業務の分離又は分割発注の可否についてご教示いただきたい。分離発注が困難な場合はその理由もあわせてご回答願いたい。
一言解説: 中小企業者が参加しやすい発注単位となっているかを確認する質問は、単なる仕様確認にとどまらず、参加資格や受注機会の実質にも関わるため、質問書に独立した項目として設けると経緯が残りやすい。
第3部: 書き方と法的ポイント解説
使う場面: 一般競争入札又は指名競争入札の入札公告後、入札説明書・仕様書・図面等の記載内容に疑義があり、見積り作成や入札書作成の前提となる仕様理解を確認する必要がある場面で使用する。
使ってはいけない場面: 入札価格そのものの示唆を求める質問、他の入札参加者の情報を尋ねる質問、又は指名の可否・順位に関する個別有利な取扱いを求める内容を本書式に含めてはならない。これらは入札の公正性を損ない、独占禁止法上の懸念や談合の疑いを招く行為に該当し得る。
根拠法令: 国の会計事務については会計法及び予算決算及び会計令に一般競争入札・指名競争入札の手続が定められ、地方公共団体においては地方自治法施行令第167条の2から第167条の13までが一般競争入札及び指名競争入札の参加資格、公告、開札等の手続を規定している。公共工事に関しては、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律(入契法)第3条に基づく入札契約適正化指針において、入札に関する情報の公表や質問対応の透明性確保が求められている。質問及び回答を通じて競争参加者間で価格に関する情報交換が行われた場合、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)第3条の不当な取引制限(談合)に抵触するおそれがある点にも留意が必要である。また、中小企業者が発注案件に参加しやすい環境整備の観点からは、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律第3条(国等の施策)及び第4条(発注に関する契約の方針)が、分離・分割発注等の配慮の根拠として参照されることがある。
よくある失敗と条項上の対策: 1. 質問の該当箇所を特定せず、抽象的な疑問のみを記載してしまい、発注機関が回答できない。対策として、書式の質問一覧に該当書類・頁・項番を必須記載欄として設ける。 2. 提出期限を確認せずに質問し、期限徒過を理由に回答対象外とされる。対策として、質問提出期限を書式冒頭に明記し、期限管理を促す。 3. 個別回答を期待して価格戦略上有利な情報を質問文に書き込んでしまい、全参加者への公表によってかえって競争上の優位性を失う。対策として、公表を前提とした記載内容にとどめる旨の条項(第4条)をあらかじめ設けておく。
質問書の記載方法や提出期限の解釈は案件ごとの入札説明書によって異なるため、本書式の適用可否を含め、個別事案は専門家に確認することを推奨する。
第4部: 使用前チェックリスト
- 入札説明書に定める質問書の様式・提出方法と一致しているか。
- 質問提出期限を確認し、余裕をもって提出できるか。
- 質問ごとに該当書類・頁・項番を特定しているか。
- 質問内容が入札価格や他の参加者情報の示唆にあたっていないか。
- 質問の趣旨・背景を簡潔に記載し、発注機関が回答しやすい形式になっているか。
- 回答が全参加者に公表されることを前提とした記載になっているか。
- 営業秘密に該当し得る情報を不用意に記載していないか。
- 提出方法(電子調達システム・郵送・持参等)が公告の指定と一致しているか。
- 担当者の連絡先を正確に記載しているか。
- 過去の類似案件との相違点がある場合、それを踏まえた質問になっているか。