データセットの利用目的・範囲・期間を限定して許諾する契約書。著作権法第12条の2のデータベースの著作物性と不正競争防止法上の管理性要件に配慮する。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

データ利用許諾契約書

第1部: 書式本文

第1条(目的) 甲(ライセンサー)は、乙(ライセンシー)に対し、甲が権利を有する【データセット名】(以下「本データセット」という。)について、本契約に定める条件で利用を許諾する。

第2条(著作物性の確認) 甲及び乙は、本データセットが情報の選択又は体系的な構成によって創作性を有する限度において、著作権法第12条の2のデータベースの著作物として保護され得ることを相互に確認する。ただし、個々のデータ自体(生データ)には著作物性が認められない場合があることも確認する。

第3条(利用許諾の範囲) 甲は、乙に対し、本データセットを〔選択A: 独占的/選択B: 非独占的〕に、【利用目的】の範囲内で利用することを許諾する。

第4条(許諾期間) 許諾期間は【〇年間】とし、期間満了の【〇か月】前までに甲乙いずれからも終了の申出がない場合、同一条件で更新する。

第5条(サブライセンスの禁止) 乙は、甲の事前の書面による承諾なく、本データセットの利用を第三者に再許諾してはならない。

第6条(管理性の維持) 乙は、本データセットについて、不正競争防止法上の限定提供データとしての管理性(電磁的方法による管理)を損なわないよう、アクセス制限その他の管理措置を講じる。

第7条(改変・二次利用) 乙が本データセットを加工・分析して作成した二次的な成果物の権利帰属及び利用条件は、〔選択A: 乙に帰属し自由に利用できる/選択B: 甲の承諾を要する/選択C: 甲乙協議のうえ定める〕。

第8条(第三者の権利侵害に対する表明保証) 甲は、本データセットの提供が第三者の著作権その他の知的財産権を侵害しないことを表明し保証する。ただし、本データセットに含まれる個々の生データが真正であること、及び将来にわたり第三者の権利主張が生じないことまでを保証するものではない。

第9条(利用料) 乙は、甲に対し、〔選択A: 一括固定額/選択B: 期間ごとの定額/選択C: 利用量に応じた従量制〕によりライセンス料を支払う。

第10条(監査) 甲は、乙による本データセットの利用状況について、年【1】回を限度として、乙に対し利用実績の報告を求めることができる。

第11条(許諾終了時の措置) 許諾期間終了後、乙は本データセットの利用を停止し、複製物を消去する。ただし、既に作成された二次的な成果物の取扱いについては第7条の定めによる。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. ライセンサー向け

A-1. 二次利用の事前承認制

修正条文例:「乙は、本データセットを用いてAIモデルの学習その他の二次利用を行う場合、事前に甲へ利用態様を通知し、甲の承諾を得るものとする。」 一言解説: データセットの利用範囲が想定外の用途(AI学習等)に拡大することを事前に統制する修正である。

A-2. 生データの真正性についての免責

修正条文例:「甲は、本データセットに含まれる個々のデータの内容が完全に正確であることを保証せず、乙は自己の責任において本データセットの利用可否を判断する。」 一言解説: データベースとしての権利は保証しつつ、個々のデータの正確性までは保証しない立場を明確にする修正である。

B. ライセンシー向け

B-1. 独占的利用への転換交渉

修正条文例:「甲は、乙が【利用目的】に基づき本データセットを利用する期間中、甲自ら又は第三者に対し同一の利用目的での利用許諾を行わない。」 一言解説: 非独占的な許諾を独占的な許諾に近づけ、競合他社への同一データ提供を制限する修正である。

B-2. 権利侵害発覚時の補償

修正条文例:「第8条の表明保証に反することが判明し乙に損害が生じた場合、甲は、乙が既に支払ったライセンス料相当額を上限として損害を賠償する。」 一言解説: 表明保証違反時の救済手段を具体化し、実効性のある補償の枠組みを設ける修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、特定のデータセットについて、その保有者が第三者に一定の目的・期間で利用を許諾するライセンス契約の場面で用いる。データを保有者が権利を保持したまま「利用させる」点では前掲のデータ提供契約と類似するが、本書式は著作権法上のデータベースの著作物としての保護や、より継続的・包括的な利用許諾関係を想定する点に特徴がある。単発のデータ売買やAPI経由での都度提供には、より簡易なデータ提供契約の方が適する場合がある。

根拠法令 著作権法第12条の2第1項は、情報の選択又は体系的な構成によって創作性を有するデータベースを著作物として保護する旨を定める。もっとも、データベースを構成する個々のデータ(生データ)自体には、通常、創作性が認められないため著作物性は否定される。したがって、本データセットの法的保護は、データベースとしての体系的構成に対する著作権と、個々のデータの集合が不正競争防止法上の「限定提供データ」(同法第2条第7項)として管理性の要件を満たすかという二つの観点から検討する必要がある。管理性の要件を満たすためには、アクセス制限や利用者を限定するID・パスワード管理等の措置を継続的に講じることが求められる。

実務でよくある失敗と対策 第一に、本データセットの法的保護根拠を著作権のみと想定し、生データ自体には著作物性が認められない可能性を見落とし、想定していた保護が受けられない失敗がある。第2条のように著作物性の限界を当事者間で確認し、不正競争防止法上の管理性(第6条)も併せて手当てすることが対策となる。第二に、ライセンシーによる二次利用(AIモデルの学習データとしての利用等)の範囲を明確にせず、想定外の用途で広く利用されてしまう失敗がある。第7条及びA-1のように二次利用の範囲と承認手続を具体化することが有効である。第三に、第三者の権利侵害に関する表明保証の範囲を無限定に定め、ライセンサーが個々のデータの真正性まで保証したものと解釈され、過大な責任を負う失敗がある。第8条及びA-2のように保証の範囲を明確に限定する必要がある。

第四に、許諾期間終了後の利用停止義務を定めたものの、既に作成済みの二次的な成果物(分析レポート等)についてまで利用停止を求めるべきか曖昧にし、契約終了後に成果物の取扱いを巡って争いが生じる失敗もある。第11条及び第7条のように、二次的な成果物の取扱いは元のデータセットの利用停止義務とは別建てで定めておくことが望ましい。

データベースの著作物性や限定提供データとしての管理性の充足は、データセットの構成や管理実態によって個別に判断されるため、専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 本データセットの範囲及び著作物性の有無を確認したか
  • [ ] 利用許諾の範囲(独占/非独占、利用目的)を明確にしたか
  • [ ] 許諾期間及び更新条件を定めたか
  • [ ] サブライセンス(第三者への再許諾)の可否を定めたか
  • [ ] 不正競争防止法上の限定提供データとしての管理性を維持する措置を定めたか
  • [ ] 二次利用・改変の範囲及び権利帰属を明確にしたか
  • [ ] 第三者の権利侵害に関する表明保証の範囲(生データの真正性を含むか)を確認したか
  • [ ] ライセンス料の算定方法を定めたか
  • [ ] 利用実績の監査・報告義務を定めたか
  • [ ] 許諾終了時の利用停止及び複製物の消去を定めたか