労務DDで求める就業規則、36協定、賃金台帳、未払残業の状況等の依頼一覧です。簿外債務となりやすい労務リスクの把握に用います。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

人事労務デューデリジェンス資料依頼リスト

第1部: 書式本文

【対象会社名】御中

【買収側名称】は、本取引の実施可否を判断する材料とするため、貴社における労働条件及び労務管理の実情を確認する人事労務デュー・ディリジェンス(以下「労務DD」という。)を予定しております。下記資料を【提出期限】までに【データルーム等】によりご提出ください。なお、個人が特定される資料については、必要に応じて氏名等を匿名化のうえご提出いただければ結構です。

1. 就業規則・労使協定に関する資料 - 就業規則及び給与規程、退職金規程等の付属規程(直近の届出済みのもの) - 労働基準監督署への就業規則届出の受理印がある控え - 時間外労働・休日労働に関する協定(いわゆる36協定)の届出書及び受理印がある控え(直近【3】年分) - 変形労働時間制、事業場外みなし労働時間制等の特殊な労働時間制度に関する労使協定 - 労働組合との労働協約及び団体交渉の実施履歴

2. 労働時間・賃金に関する資料 - 賃金台帳(直近【3】年分) - タイムカード又は勤怠管理システムの打刻記録(直近【1】年分) - 割増賃金の計算方法が分かる資料(基礎賃金の算定根拠を含む) - 固定残業代制度を採用している場合、当該制度の内容及び固定残業時間を超えた実績の有無 - 管理監督者として時間外割増賃金の対象外とされている従業員の職務内容一覧

3. 未払残業代・労務リスクに関する資料 - 過去【3】年間における未払賃金・未払残業代の有無に関する社内調査資料 - 労働基準監督署からの是正勧告書、指導票及びこれに対する是正報告書 - 従業員又は退職者からの未払残業代請求、労働審判、訴訟の有無及び内容が分かる資料 - 名ばかり管理職に該当し得る役職者の範囲及び職務内容が分かる資料

4. 社会保険・労働保険に関する資料 - 健康保険・厚生年金保険の適用状況及び標準報酬月額の一覧 - 雇用保険・労災保険の加入状況が分かる資料 - 社会保険料の未納・滞納の有無が分かる資料 - 労働保険の年度更新申告書(直近【3】年分)

5. 雇用形態・人員構成に関する資料 - 従業員数の推移(正社員・契約社員・パート・派遣・業務委託の別) - 派遣労働者を受け入れている場合、労働者派遣契約及び派遣期間の管理状況 - 業務委託契約を締結している者のうち、実態として労働者性が疑われる者の有無 - 外国人従業員の在留資格及び就労可能性の確認資料

6. 福利厚生・退職給付に関する資料 - 退職金制度(退職一時金・企業年金)の内容及び積立状況 - 弁護士・社会保険労務士による労務監査の実施履歴及び指摘事項 - ハラスメント相談窓口の設置状況及び相談件数の概要 - 健康診断の実施状況及びメンタルヘルス対応に関する社内規程

以上

記載要領

  • 個人情報を含む資料は匿名化又は集計表形式での提出を求め、開示範囲と個人情報保護のバランスを取る。
  • 未払残業代等の簿外債務化しやすい項目は独立の分野として明示し、対象会社側に調査資料の準備を促す。
  • 36協定及び就業規則については、届出の有無(受理印の有無)まで確認できる形式を指定する。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 買収側(依頼者)向けの修正

A-1. 固定残業代制度の実態確認の強化

追加条文例:「固定残業代制度を採用している場合、固定残業時間を超過した月の従業員数及び超過分の割増賃金支払実績を過去2年分にわたり提出すること。」 一言解説: 固定残業代制度は名目上導入されていても実際の超過分が精算されていないケースが多いため、実績ベースでの確認を求める修正である。

A-2. 労働者性が疑われる業務委託契約の洗い出し

修正後:「業務委託契約を締結している者について、稼働時間の指定、指揮命令の有無、専属性の程度が分かる資料を個別に提出すること。」 一言解説: 実態が労働者であるにもかかわらず業務委託として扱われている場合、社会保険料の遡及徴収や未払賃金請求のリスクが顕在化するため、実態確認を強化する修正である。

B. 対象会社(提出者)向けの修正

B-1. 個人情報の匿名化を条件とした提出

追加条文例:「賃金台帳及びタイムカードの提出にあたっては、氏名を従業員番号等の記号に置き換えた形式で提出することができる。」 一言解説: 労務DDでは多数の個人情報を含む資料の提出が必要となるため、提出者側の個人情報保護に配慮した匿名化の余地を残す修正である。

B-2. 未確定の調査結果である旨の留保

修正後:「未払残業代に関する社内調査資料は、対象会社が独自に試算した暫定的な数値であり、労働基準監督署等による認定額とは異なる可能性がある旨を付記する。」 一言解説: 社内試算はあくまで参考値にすぎず、後日の金額相違をめぐる責任追及を避けるための留保を付す修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、M&Aの実行に先立ち、労働時間管理、賃金計算及び社会保険加入状況等の適法性を確認し、簿外の未払賃金債務や行政処分リスクの有無を洗い出す場面で用いる。従業員数が少なく労務管理体制が単純な対象会社では、全項目を網羅的に依頼するとかえって対応負担が過大になるため、賃金台帳・36協定・未払残業の有無など優先度の高い項目に絞った簡易版を検討すべきである。逆に、対象会社に労働組合が存在し団体交渉が活発な場合は、労働協約の内容確認を最優先項目として位置づける必要がある。

根拠法令 時間外労働及び休日労働をさせる場合には労働基準法第36条に基づく労使協定(いわゆる36協定)の締結及び労働基準監督署への届出が必要であり、未届出のまま時間外労働を行わせている場合は同法違反となる。割増賃金の算定については労働基準法第37条に定めがあり、固定残業代制度の有効性は算定方法の明確な区分を要求する裁判例の考え方も踏まえて確認する必要がある。労働契約の内容及び労働条件の不利益変更については労働契約法第7条及び第10条に定めがあり、就業規則の変更手続の適法性を確認する際の基準となる。賃金の支払については最低賃金法第4条により地域別最低賃金額を下回る賃金の定めが無効とされるため、パート・アルバイトを含む賃金水準の確認も必要である。社会保険料の適用については健康保険法及び厚生年金保険法の適用要件を踏まえた確認を要する。

実務でよくある失敗と対策 第一に、就業規則や36協定の存在のみを確認し、労働基準監督署への届出の有無まで確認せず、実は未届出であったことが取引実行後に判明する失敗がある。第1項のように受理印のある控えの提出を求めることが対策となる。第二に、固定残業代制度が形式的に導入されていることのみを確認し、実際の超過分の精算実績を確認しなかった結果、多額の未払残業代が後日発覚する失敗がある。A-1のように実績ベースでの資料提出を求めることが対策となる。第三に、業務委託契約者の労働者性を確認せず、実態として労働者に該当する者が多数存在し、社会保険料の遡及適用や未払賃金請求のリスクを見落とす失敗がある。第5項及びA-2のように稼働実態を確認する資料を求めることが対策となる。未払残業代の算定方法や労働者性の該当性は事案ごとに評価が分かれやすいテーマであるため、社会保険労務士や弁護士といった専門家の助言を得ながら整理することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 就業規則・給与規程・退職金規程の届出済みのものを求めたか
  • [ ] 36協定の届出受理印付きの控えを直近数年分求めたか
  • [ ] 賃金台帳及び勤怠記録の提出範囲(期間)を明記したか
  • [ ] 固定残業代制度の実態(超過分の精算実績)を確認する項目を含めたか
  • [ ] 未払残業代・労務紛争の有無に関する社内調査資料を求めたか
  • [ ] 労働基準監督署からの是正勧告・指導の有無を確認したか
  • [ ] 社会保険・労働保険の加入状況及び滞納の有無を確認したか
  • [ ] 業務委託契約者の労働者性を確認する資料を求めたか
  • [ ] 外国人従業員の在留資格を確認する項目を含めたか
  • [ ] 個人情報を含む資料の匿名化・提出方法を指定したか
  • [ ] 労働組合が存在する場合、労働協約の内容確認を優先項目としたか