財務DDで必要となる決算書、税務申告書、勘定明細、資金繰り表等の依頼一覧です。過去3期分の提出範囲と様式を具体的に指定します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

財務デューデリジェンス資料依頼リスト

第1部: 書式本文

【対象会社名】御中

【買収側名称】では、貴社の株式又は事業の取得の可否を判断するため、収益力及び資産・負債の実態を確認する財務デュー・ディリジェンス(以下「財務DD」という。)に着手いたします。対象期間は原則として直近【3】期分とし、下記の資料を【提出期限】までに【電子データ(Excel形式)・データルーム等】によりご提出ください。様式は各項目記載のとおりです。

1. 決算関係書類(直近3期分) - 貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表 - 総勘定元帳及び補助元帳(仕訳の内容が確認できる形式) - 月次試算表(直近【24】か月分) - 会計方針の変更履歴が分かる資料(棚卸資産評価方法、減価償却方法等)

2. 税務関係書類(直近3期分) - 法人税・消費税・地方税の確定申告書(別表一式を含む)及び申告書控え - 税務調査の実施履歴、指摘事項及び修正申告の有無が分かる資料 - 繰越欠損金の残高及び発生年度が分かる資料 - 移転価格税制の対象となる関係会社間取引がある場合、その内容が分かる資料

3. 勘定科目明細 - 売掛金・買掛金の相手先別残高明細(直近決算日時点) - 棚卸資産の内訳及び滞留在庫の有無が分かる明細 - 固定資産台帳(取得価額、減価償却累計額、帳簿価額) - 貸倒引当金、賞与引当金その他引当金の算定根拠が分かる資料 - 借入金の残高明細(金融機関別、返済条件、担保設定の有無)

4. 資金繰り・キャッシュフロー関係資料 - 直近【12】か月分の資金繰り表(実績)及び今後【12】か月分の資金繰り予測 - 銀行口座の残高証明書(直近決算日時点) - 主要な設備投資計画及び資金需要の見込みが分かる資料

5. 簿外債務・偶発債務の確認資料 - 保証債務、デリバティブ取引、リース債務(オフバランスのもの)の一覧 - 未払残業代その他の労務関連未払債務の有無に関する社内試算資料(概要) - 訴訟・紛争に関連する引当金計上の有無及び算定根拠

6. 関係会社間取引に関する資料 - 関係会社との取引一覧(取引金額、条件、価格算定根拠) - 関係会社への貸付金・借入金の残高及び利率が分かる資料 - 経営者及びその近親者との取引(役員報酬、貸付、資産の賃貸借等)の一覧

7. 予算・事業計画関係資料 - 直近【3】期分の予算実績対比表 - 今後【3】年間の中期事業計画及び前提条件

以上

記載要領

  • 対象期間は「直近3期分」を基本としつつ、勘定明細や資金繰り表など変動の大きい項目は月次単位で指定する。
  • 様式(Excel形式か紙媒体か)を明記し、対象会社側での加工・突合作業を効率化する。
  • 簿外債務の把握は財務DDの核心部分であるため、独立した項目として明示的に依頼する。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 買収側(依頼者)向けの修正

A-1. 会計方針の継続性に関する追加確認

追加条文例:「対象会社は、過去3期間において会計方針の変更があった場合、変更前後の数値を比較できる形式の資料をあわせて提出すること。」 一言解説: 会計方針の変更は損益の見え方に大きく影響するため、変更の有無と影響額を明示的に確認する修正である。

A-2. 月次試算表の提出範囲の拡大

修正後:「月次試算表は直近24か月分に加え、季節変動の把握のため過去5期分の各月の売上高及び粗利率の推移が分かる資料を追加で提出すること。」 一言解説: 単月の試算表だけでは季節性のある事業の収益動向を把握しきれないため、複数期にわたる月次推移の把握を求める修正である。

B. 対象会社(提出者)向けの修正

B-1. 提出データの二次利用制限

修正後:「勘定科目明細等の詳細データは、財務DDの実施及び最終契約における価格調整条項の算定にのみ用いるものとし、それ以外の分析・比較目的での加工・保存を行わないものとする。」 一言解説: 財務データには取引先ごとの利益率など機微な情報が含まれるため、提出者側から利用目的を限定する修正である。

B-2. 未確定情報である旨の留保

修正後:「直近期の月次試算表及び資金繰り予測は未監査かつ暫定的な数値であり、確定した決算数値と異なる場合がある旨をあらかじめ明示する。」 一言解説: 月次試算表や将来予測は性質上確定値ではないため、後日の数値相違をめぐる紛争を避けるべく留保文言を付す修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、株式譲渡や事業譲渡等のM&Aの実行に先立ち、対象会社の収益力、資産・負債の実態及び資金繰りの状況を数値面から検証するために資料の提出を求める場面で用いる。上場会社を対象とし、既に有価証券報告書等で財務情報が広く開示されている場合は、依頼項目を追加開示分野(セグメント別内訳、関係会社間取引の詳細等)に絞り込むことが合理的である。逆に、対象会社の規模が小さく会計帳簿の整備が不十分な場合は、本書式のとおりの網羅的な資料提出を求めても対応できないことが多く、優先順位を付けた簡略版を用いる工夫が必要である。

根拠法令 株式会社の計算書類の作成については会社法第435条及び会社計算規則に定めがあり、貸借対照表・損益計算書等の様式はこれらに準拠して作成される。税務申告書及び別表の内容は法人税法に基づく確定申告(法人税法第74条)により作成されるものであり、財務DDにおける税務ポジションの確認は、税務調査における更正・決定リスクの把握に直結する。消費税に関する申告内容は消費税法上の課税事業者判定や仕入税額控除の適用関係の確認にも関わる。繰越欠損金の取扱いは法人税法第57条に定めがあり、組織再編の方式によっては引継ぎの可否が変わるため、スキーム検討との連動が必要である。

実務でよくある失敗と対策 第一に、決算書の数値のみを確認し、勘定科目明細まで踏み込まなかった結果、滞留在庫や回収不能な売掛金が実質的な資産価値を毀損していることを見落とす失敗がある。第3項のように相手先別・滞留状況が分かる明細を求めることが対策となる。第二に、簿外債務の確認を怠り、取引実行後に保証債務やリース債務の履行を求められる失敗がある。第5項のように簿外債務・偶発債務を独立の依頼項目として明示することが対策となる。第三に、関係会社間取引や経営者との取引を精査せず、実態と異なる収益力を前提に価格を算定してしまう失敗がある。第6項のように取引条件の算定根拠まで確認することが対策となる。税務ポジションの評価や価格調整方式の設計は案件ごとの個別事情に左右されやすいため、公認会計士・税理士等の専門家を交えて詰めるべきである。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 対象期間(原則3期分)及び月次資料の範囲を明記したか
  • [ ] 決算書に加え総勘定元帳・補助元帳の提出を求めたか
  • [ ] 会計方針の変更履歴を確認する項目を含めたか
  • [ ] 税務申告書及び税務調査の指摘事項を確認する項目を含めたか
  • [ ] 勘定科目明細(売掛金・在庫・固定資産・借入金)を相手先別・明細別に求めたか
  • [ ] 資金繰り表(実績及び予測)の提出を求めたか
  • [ ] 簿外債務・偶発債務を独立項目として確認したか
  • [ ] 関係会社間取引及び経営者との取引の条件・算定根拠を確認したか
  • [ ] 未確定情報(月次・予測)である旨の留保を対象会社側で付したか
  • [ ] 提出データの目的外利用禁止を明記したか
  • [ ] 提出様式(Excel等)及び提出方法を明記したか