役員賠償責任保険の内容と付保状況を役員へ説明し確認する書面です。会社法第430条の3の手続と補償範囲、免責事由を整理します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

会社役員賠償責任保険(D&O)付保確認書

第1部: 書式本文

本確認書は、【株式会社〇〇】(以下「当社」という。)が会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約(以下「本保険契約」という。)を締結するに当たり、被保険者となる取締役・監査役・執行役等(以下「対象役員」という。)に対し、保険契約の内容を説明し、内容を理解のうえ就任を承諾したことを相互に確認するための書面である。以下の項目により構成する。

  1. 【取締役会決議日】本保険契約の内容決定に係る取締役会決議の日付を記載する(会社法第430条の3第1項)。監査役設置会社においては監査役(監査役会設置会社では監査役会)の同意の有無・日付も記載する(同条第2項)。
  2. 【保険契約者・保険者】保険契約者(当社)及び保険者(保険会社名)を記載する。
  3. 【被保険者の範囲】対象役員の氏名又は役職の範囲(現任の取締役・監査役・執行役、退任後一定期間の役員を含むか等)を記載する。
  4. 【保険期間】保険契約の始期・終期を記載し、更新時の再説明・再確認の要否を明記する。
  5. 【填補限度額(保険金額)】保険期間中の総支払限度額及び、必要に応じて1事故当たりの限度額を記載する。
  6. 【保険料の負担者】保険料を会社が負担する部分と、役員が自己負担する特約部分(存在する場合)を区分して記載する。
  7. 【補償の対象となる請求類型】株主代表訴訟、第三者からの損害賠償請求、行政処分に伴う争訟費用等、補償対象となる請求の類型を記載する。
  8. 【填補される損害の範囲】法律上の損害賠償金、争訟費用(弁護士費用等)、和解金のうち填補対象となる範囲を記載する。
  9. 【免責事由】保険約款上定められている主要な免責事由(犯罪行為・私的利得を得た行為、法令違反を認識しながら行った行為、他の保険契約との重複填補の調整等)を列挙する。
  10. 【会社役員賠償責任保険の株主代表訴訟担保特約の有無】株主代表訴訟敗訴時の損害賠償金まで填補対象となる特約(いわゆる株主代表訴訟担保特約)の有無を記載する。
  11. 【縮小填補割合・自己負担額(免責金額)】保険金支払時に会社又は役員が自己負担する割合・金額(縮小塡補条項)を記載する。
  12. 【対象役員への説明内容の確認】対象役員が保険契約の内容(填補範囲・免責事由・自己負担部分)について説明を受け、理解した旨を確認する欄を設ける。
  13. 【就任承諾との関係】本保険契約の内容が、対象役員の就任承諾の判断材料の一つとなったことを確認する欄を設ける。
  14. 【契約内容変更時の再説明】保険期間中に填補範囲・保険金額等の重要な内容変更があった場合、対象役員に再度説明する旨を記載する。
  15. 【確認・署名欄】会社側の説明担当者(代表取締役等)及び対象役員がそれぞれ署名又は記名押印する欄を設け、確認日を記載する。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 会社(説明担当者)の視点からの書き換え

A-1. 新任取締役への就任時説明の場面 「当社は、令和8年8月10日開催の取締役会決議に基づき、〇〇損害保険株式会社との間で役員等賠償責任保険契約を締結しております。貴殿が就任される取締役の地位は被保険者の範囲に含まれ、填補限度額は【 】円です。就任に先立ち、補償範囲及び免責事由についてご説明いたします。」 一言解説: 就任前の説明であることを明記し、就任承諾の判断材料として保険内容が提供されたことを記録に残す点がポイントである。

A-2. 保険契約更新時に填補範囲が縮小された場面 「本保険契約の更新に伴い、株主代表訴訟担保特約の填補限度額が従前の【 】円から【 】円に変更されました。つきましては、変更後の内容について改めてご説明のうえ、ご確認をお願いいたします。」 一言解説: 契約内容が役員に不利に変更される場合は特に、変更点を明示して再説明を行うことで、後日「聞いていなかった」という紛争を防止できる。

B節: 役員(被保険者)の視点からの書き換え

B-1. 補償範囲に関する質問・留保を付す場面 「本確認書の内容について説明を受けましたが、免責事由のうち『法令違反を認識しながら行った行為』の該当性判断の基準について、会社側の解釈を確認したく存じます。回答をいただいた上で署名いたします。」 一言解説: 免責事由は抽象的な文言になりがちであるため、役員側から具体的な該当性の想定事例について確認を求める記載は、後日の認識齟齬防止に有効である。

B-2. 社外取締役が自己負担部分の有無を確認する場面 「本確認書第11項に記載の縮小塡補割合について、社外取締役である私にも自己負担が生じる設計となっているか確認いたします。自己負担が生じる場合、その金額の上限をご教示ください。」 一言解説: 社外取締役は経営判断への関与度合いが業務執行取締役と異なるため、自己負担の有無・水準について個別に確認する視点を持つことが望ましい。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本確認書は、会社が役員等賠償責任保険契約を締結し、その内容を対象役員に説明したことを記録として残す場面で使用する。他方で、保険契約の内容自体を確定させるための契約書ではなく、保険約款の解釈や填補の可否そのものを本確認書によって法的に確定させることはできない点に留意し、そのような判断が必要な場面では保険約款及び保険会社への個別照会によるべきである。

関連する法令としては、役員等賠償責任保険契約の内容の決定に取締役会(取締役会非設置会社では株主総会)の決議を要する旨を定める会社法第430条の3第1項、監査役等の同意を要する場合を定める同条第2項、利益相反取引規制(会社法第356条・第365条)及び忠実義務規制(同法第355条)の適用除外を確認的に定める同条第3項が挙げられる。また、役員の責任そのものに関しては、善管注意義務を定める会社法第355条、任務懈怠による損害賠償責任を定める会社法第423条が前提となる。保険契約の内容決定に関する情報は、上場会社の場合、有価証券報告書やコーポレート・ガバナンス報告書における開示の対象にもなり得る。

よくある失敗として、第一に、取締役会決議を経ずに保険契約の内容を変更し、会社法第430条の3第1項の手続を欠くケースがある。対策として、契約内容の変更(更新を含む)の都度、取締役会決議の実施と本確認書への決議日の記載を徹底する(第1部1)。第二に、免責事由の説明が抽象的にとどまり、役員が填補されない場合を具体的に理解しないまま就任するケースがある。対策として、免責事由を約款の文言のまま列挙するだけでなく、想定される具体例を付記する運用とする。第三に、保険期間中の契約内容変更(填補限度額の減額等)が役員に周知されないケースがある。対策として、変更時の再説明義務を条項化する(第1部14)。

保険約款の具体的な填補範囲や免責事由の解釈は保険会社・商品ごとに異なり、また会社法第430条の3の手続の要否は会社の機関設計によっても異なるため、疑義がある場合は保険会社や弁護士など専門家への照会を経ることが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • 取締役会(及び必要な場合の監査役等の同意)の決議日が記載されているか
  • 被保険者の範囲(現任・退任後役員の取扱いを含む)が明確になっているか
  • 保険期間・填補限度額・保険料負担者が具体的に記載されているか
  • 補償対象となる請求類型(株主代表訴訟・第三者請求等)が列挙されているか
  • 免責事由が約款に基づき具体的に記載されているか
  • 株主代表訴訟担保特約の有無及び内容が確認されているか
  • 縮小塡補割合・自己負担額の有無と水準が明記されているか
  • 対象役員が説明内容を理解した旨の確認欄が設けられているか
  • 就任承諾との関係(判断材料として提供された旨)が記載されているか
  • 契約内容変更時の再説明義務が明記されているか
  • 会社側説明担当者と対象役員双方の署名・押印欄が設けられているか
  • 開示書類(有価証券報告書等)との整合性が確認されているか