セット内容

  • 業務委託契約書 2バージョン(発注企業向け/フリーランス向け)Word形式
  • フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の義務項目チェックリスト
  • 禁止行為一覧(報酬減額・受領拒否・返品等)の解説シート

こんな場面で

個人事業主・一人社長のフリーランスへ継続的に業務委託をする場面、逆にフリーランス側が発注企業へ提示する契約条件を確認したい場面。

特長

  • 取引条件明示義務(業務内容・報酬額・支払期日等)に対応した条項構成
  • 育児介護等に対する配慮義務・ハラスメント対策の記載例を収録
  • 既存の業務委託契約書(準委任型)からのアップグレード利用も想定した条項設計
以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

フリーランス新法対応 業務委託契約書(監修用ドラフト)

⚠ 本ファイルは弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布を禁止する。

商品ID: freelance-shinho-taio-keiyaku / 価格: 3,480円 / 立場バージョン: 発注企業向け・フリーランス向け

個人事業主・一人社長法人(従業員を使用しないフリーランス)に継続的に業務委託をする発注企業、及び発注企業から業務委託契約書の提示を受けるフリーランス自身の双方が利用することを想定した汎用の業務委託契約書である。「フリーランス新法」(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)が定める義務項目(取引条件明示・報酬の60日以内払い・禁止行為・中途解除等の予告・募集情報の的確表示・ハラスメント対策・育児介護等への配慮・相談対応体制の整備)を本文条項として厚めに規定している点が特徴である。また、業務委託契約書(準委任型)(gyomu-itaku-junin)とは異なり、契約類型(準委任型・請負型)を選択条項として設け、システム開発の要件定義・保守運用のような準委任型業務にも、成果物の完成を約束する請負型業務にも、同一のひな形をベースにカスタマイズして利用できるよう汎用的に設計している。


第1部: 契約書本文(標準版・中立)

業務委託契約書

〇〇〇〇(以下「甲」という。)と〇〇〇〇(以下「乙」という。)とは、甲が乙に対し別紙業務委託内容記載の業務(以下「本業務」という。)を委託し、乙がこれを受託するにあたり、次のとおり業務委託契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的)

本契約は、甲が乙に本業務を委託するにあたり、フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律。以下「法」という。)その他関連法令を踏まえ、甲乙間の権利義務関係を定めることを目的とする。

第2条(契約類型の選択)

  1. 本業務の契約類型は、別紙「業務委託内容」記載のとおり、次の(1)又は(2)のいずれかとする。 (1)準委任型(民法第656条):乙は本業務について特定の成果物の完成を約束せず、善良な管理者の注意をもって本業務を遂行する義務(善管注意義務)を負う。 (2)請負型(民法第632条):乙は本業務について別紙に定める成果物(以下「成果物」という。)を完成させ、これを甲に引き渡す義務を負う。
  2. 別紙に契約類型の記載がない場合、又は記載内容が不明確な場合は、準委任型(前項第1号)として取り扱うものとする。
  3. 甲及び乙は、本業務の実態が別紙記載の契約類型と乖離するに至ったときは、速やかに協議のうえ、契約類型の変更又は本契約の内容の見直しを行うものとする。

第3条(取引条件の明示)

  1. 甲は、乙に対し本業務を委託するにあたり、法第3条に基づき、本契約書及び別紙「業務委託内容」により、次の各号に掲げる事項を書面又は電磁的方法(乙が希望する場合に限る。)により明示する。 (1)業務の内容 (2)報酬の額及び算定方法 (3)報酬の支払期日 (4)業務に従事する期間(有期の場合は当該期間)又は納期 (5)給付を受領し、又は役務の提供を受ける場所 (6)給付の内容について検査を行う場合は検査完了期日 (7)契約の変更、解除及び終了に関する事項 (8)その他甲乙間で合意した事項
  2. 甲は、本業務の内容その他前項各号の事項を変更しようとするときは、事前に乙と協議のうえ、書面又は電磁的方法によりその内容を明示するものとする。

第4条(委託期間又は納期)

  1. 本契約の委託期間又は成果物の納期は、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日から〇〇〇〇年〇〇月〇〇日まで(又は納期〇〇〇〇年〇〇月〇〇日)とする。
  2. 期間満了の1か月前までに甲乙いずれからも書面による別段の意思表示がない場合、本契約は同一条件でさらに1年間更新されるものとし、以後も同様とする。

第5条(乙の義務)

  1. 乙は、本業務の遂行にあたり、専門家として通常期待される水準の技能及び知識を用いて誠実に本業務を遂行しなければならない。
  2. 乙は、本業務の遂行方法、順序及び時間配分について、甲の指揮命令を受けず、自らの裁量により決定する。
  3. 乙は、本業務の遂行状況について、甲から請求があったときは、遅滞なく報告しなければならない。

第6条(報酬及び支払方法)

  1. 甲は、乙に対し、本業務の対価として、別紙「業務委託内容」に定める報酬(以下「本件報酬」という。)を支払う。
  2. 本件報酬には消費税及び地方消費税を含まないものとし、甲は本件報酬に別途消費税相当額を加算して支払う。
  3. 甲は、乙が指定する銀行口座への振込により本件報酬を支払う。振込手数料は甲の負担とする。

第7条(報酬の支払期日・60日払い義務)

  1. 甲は、乙の給付を受領した日(役務提供の場合は役務の提供を受けた日)から起算して60日以内で、かつ、できる限り短い期間内に定める期日までに、本件報酬を支払う(法第4条第2項)。
  2. 甲が乙から検査完了前に請求書を受領した場合であっても、検査の完了をもって前項の起算日を遅らせることはできない。
  3. 給付を受領した日から起算して60日を経過する日以後に支払期日を定めた場合、又は支払期日を定めなかった場合、当該60日を経過する日の前日をもって支払期日とみなす。
  4. 甲の責めに帰すべき事由により支払が遅延した場合、甲は乙に対し、当該支払期日の翌日から支払済みまで年3分の割合による遅延損害金を支払う。

第8条(禁止行為)

甲は、乙の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず、法第5条に基づき、本契約が1か月以上の期間にわたる業務委託(政令で定める期間以上のものに限る。)に該当する場合、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1)乙の給付の受領を拒むこと(受領拒否) (2)あらかじめ定めた本件報酬を減額すること(報酬の減額) (3)給付の受領後、乙の給付の内容に瑕疵等がないにもかかわらず給付に係る物を返品すること(返品) (4)通常設定される報酬額に比し著しく低い報酬額を不当に定めること(買いたたき) (5)正当な理由なく、乙に対し自己の指定する物を購入させ、又は役務を利用させること(購入・利用強制) (6)乙が甲の行為について公正取引委員会等に対し通報したことを理由として、取引の停止その他不利益な取扱いをすること(報復措置) (7)自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること(不当な経済上の利益の提供要請)であって、乙の利益を不当に害するもの (8)乙の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず、給付の内容を変更させ、又はやり直させること(不当な給付内容の変更・やり直し)であって、乙の利益を不当に害するもの

第9条(知的財産権の帰属)

  1. 本業務の遂行過程で乙が作成した成果物(納品物、報告書、提案書その他の著作物を含む。)に係る著作権(著作権法第27条及び第28条に定める権利を含む。)その他の知的財産権は、本件報酬の支払完了時に乙から甲に移転する。
  2. 乙は、甲及び甲の指定する者に対し、成果物に関する著作者人格権を行使しない。
  3. 乙が本業務遂行前から保有していた知的財産及び本業務と独立して汎用的に利用可能なノウハウ・ツール類の権利は、乙に留保される。

第10条(再委託)

  1. 乙は、甲の事前の書面による承諾を得た場合に限り、本業務の全部又は一部を第三者に再委託することができる。
  2. 乙が前項により本業務を再委託する場合、乙は再委託先に本契約に定める乙の義務と同等の義務を負わせるとともに、再委託先の行為について甲に対し自ら業務を遂行した場合と同様の責任を負う。

第11条(秘密保持)

  1. 甲及び乙は、本契約の履行に関連して相手方から開示を受けた技術上・営業上その他の秘密情報を、相手方の事前の書面による承諾なく第三者に開示又は漏えいしてはならず、本契約の目的以外に使用してはならない。
  2. 前項の義務は、本契約終了後も5年間存続する。

第12条(広告掲載等の適正化)

  1. 甲は、乙が提供する役務又は成果物に関する広告その他の表示を行うに際し、法第6条に基づき、著しく事実に相違する表示又は実際のものより著しく優良若しくは有利であると誤認させるような表示をしてはならない。
  2. 甲が乙の実績・成果物を広告等に使用する場合は、事前に乙の承諾を得るものとする。

第13条(募集情報の的確表示及び育児介護等への配慮)

  1. 甲は、乙の募集に係る情報を提供するときは、法第13条に基づき、正確かつ最新の内容を表示するよう努めるものとし、募集内容と実際の業務委託条件に相違がある場合は速やかに是正する。
  2. 甲は、乙から妊娠、出産若しくは育児又は介護と業務の両立に関し申出があったときは、本業務の期間、業務量及び業務遂行方法について、必要な範囲で配慮するものとする。

第14条(ハラスメントの防止)

  1. 甲は、本業務に関して乙又は乙の業務従事者に対し、性的な言動、優越的な関係を背景とした言動その他の言動により、その就業環境を害することのないよう必要な体制を整備し、配慮するものとする。
  2. 乙から甲に対しハラスメントに関する相談があったときは、甲は誠実にこれに対応し、乙が当該相談を行ったことを理由として不利益な取扱いをしてはならない。

第15条(費用負担)

本業務の遂行に必要な費用の負担については、別紙「業務委託内容」に定めるところによる。別紙に定めのない費用について、乙が事前に甲の承諾を得て支出した合理的な費用は、甲が乙に対しこれを支払う。

第16条(中途解除等の予告)

  1. 甲又は乙は、本契約が政令で定める期間以上継続する業務委託に該当する場合、法第16条に基づき、本契約を中途解除しようとするときは、原則としてその30日前までに、相手方に対しその旨を書面又は電磁的方法により予告する。
  2. 甲は、乙から前項の予告後の解除理由の開示を求められたときは、遅滞なくこれを乙に対し開示するものとする。
  3. 甲又は乙が第1項の予告をせずに本契約を中途解除した場合、解除をした当事者は、相手方に生じた合理的な範囲の損害を賠償する責任を負う。ただし、天災その他やむを得ない事由による場合を除く。
  4. 前3項にかかわらず、相手方が本契約に違反し、相当期間を定めて是正を催告したにもかかわらず是正されない場合その他重大な事由がある場合、甲又は乙は予告期間を置かずに本契約を解除することができる。

第17条(相談対応体制の整備)

甲は、法第17条に基づき、乙からの本契約に関する相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備するものとし、相談窓口の担当部署又は担当者を別紙「業務委託内容」に明示する。

第18条(個人情報の取扱い)

乙は、本業務の遂行にあたり甲から個人情報の取扱いを委託された場合、個人情報の保護に関する法律その他関連法令を遵守し、甲の指示に従い適切に取り扱うものとし、目的外利用及び第三者提供をしてはならない。

第19条(損害賠償)

  1. 甲又は乙は、自己の責めに帰すべき事由により本契約に違反し、相手方に損害を与えたときは、相手方に生じた通常かつ直接の損害を賠償する責任を負う。
  2. 前項の賠償責任の累計額は、本契約に基づき甲が乙に支払った直近〇か月分の報酬相当額を上限とする。ただし、故意又は重過失による場合はこの限りでない。

第20条(反社会的勢力の排除)

  1. 甲及び乙は、それぞれ相手方に対し、自己が暴力団、暴力団員、暴力団関係企業その他の反社会的勢力に該当せず、かつ反社会的勢力と資金提供その他の関係を有しないことを表明し、保証する。
  2. 甲又は乙が前項の表明保証に違反した場合、相手方は、何らの催告を要せず本契約を解除することができ、これにより解除された当事者は解除により生じた損害の賠償を請求できない。

第21条(存続条項)

第9条から第11条まで、第16条第3項、第19条、第20条第2項及び第23条から第24条までの規定は、本契約が終了した場合においても、なお効力を有する。

第22条(権利義務の譲渡禁止)

甲及び乙は、相手方の事前の書面による承諾を得ることなく、本契約上の地位及び本契約に基づく権利義務を第三者に譲渡し、又は担保に供してはならない。

第23条(協議事項)

本契約に定めのない事項又は本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠意をもって協議のうえ解決するものとする。

第24条(合意管轄)

本契約に関する紛争については、〇〇地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上、本契約締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各自1通を保有する。

〇〇〇〇年〇〇月〇〇日

(甲)住所 商号又は名称 代表者名   印 (乙)住所 商号又は名称 代表者名   印

別紙「業務委託内容」(契約類型(準委任型/請負型)の別、業務内容、成果物の定義(請負型の場合)、従事場所、委託期間又は納期、報酬額・算定方法、支払期日・方法、検査完了期日、相談窓口、費用負担等を記載)


第2部: 立場別修正パターン

A. 発注企業向け修正パターン

A-1. 第2条(契約類型の選択)を請負型に固定し成果完成責任を明確化

修正後: 「本業務の契約類型は請負型(民法第632条)とし、乙は別紙記載の成果物を完成させ、検査に合格した時点をもって引渡しを完了する。」

解説: 成果物の納品を主目的とする取引(システム開発の一括受託、デザイン制作の納品等)では、契約類型を請負型に固定し、検収基準を明確化することで、甲が期待する成果水準を担保しやすくなる。ただし、成果完成義務を課す以上、乙の裁量(第5条第2項)や指揮命令の不存在との整合を保つよう留意が必要である。

A-2. 第19条(損害賠償)の上限を撤廃又は拡大

修正後: 「乙の賠償責任の累計額は、本件報酬の総額を上限とする。」(直近数か月分ではなく契約総額に変更)、又は上限条項自体を削除。

解説: 発注側は上限なし又は高い上限を望む傾向にあるが、受注側であるフリーランスにとっては経営リスクが大きいため、実務上は上限設定を残すことが多い。

A-3. 第16条(中途解除等の予告)に発注側からの解除の柔軟性を追加

修正後: 「甲は、法第16条の予告義務を遵守したうえで、乙の業績不振その他甲の経営判断による事由によっても本契約を中途解除できる。」

解説: 予告義務自体はフリーランス新法上の強行的な規律であるため短縮・排除はできないが、解除事由を広く定めることで発注側の解除の自由度を確保する修正。予告期間を下回る規定にならないよう第4部で監修確認を要する。

A-4. 第9条(知的財産権の帰属)の移転時期を前倒し

修正後: 「成果物に係る著作権等は、成果物の作成完了時(請負型の場合は検査合格時)に乙から甲に移転する。」(報酬支払完了を待たない)

解説: 発注側にとっては権利取得が早まる一方、受注側は未払いのまま権利を失うリスクを負う。受注側からは強い抵抗が予想される条項であり、支払遅延が生じた場合の乙の救済手段(第7条第4項の遅延損害金等)とセットで検討すべきである。

A-5. 第17条(相談対応体制)の窓口を外部委託窓口に変更

修正後: 「甲は、乙からの相談対応窓口を外部の相談窓口(〇〇〇〇)に委託することができる。この場合も甲は法第17条に基づく体制整備義務を免れない。」

解説: 相談対応の実務負担を外部窓口に委託する企業が増えているが、体制整備義務自体は発注企業(特定業務委託事業者)が負う義務であるため、外部委託によって義務が消滅するものではない旨を明記しておくことが望ましい。

B. フリーランス向け修正パターン

B-1. 第7条(報酬の支払期日)をさらに短縮

修正後: 「甲は、乙の給付を受領した日から起算して30日以内に本件報酬を支払う。」

解説: フリーランス新法上の上限(60日以内)よりもさらに短い期日を提示することで、受注側のキャッシュフローを改善する。特に主たる取引先が少ないフリーランスにとって、支払サイトの短縮は経営の安定に直結する。

B-2. 第19条(損害賠償)の上限をより明確に低く設定

修正後: 「乙の賠償責任の累計額は、本契約に基づき直近1か月分として甲が乙に支払った報酬の額を上限とする。ただし、乙の故意による場合を除く。」(重過失も除外対象から外し、より受注側に有利に)

B-3. 第16条(中途解除等の予告)に予告なき解除の場合の補償を具体化

追加条文例: 「甲が第1項の予告をせずに本契約を中途解除した場合、甲は乙に対し、既に遂行された業務の対価に加え、予告期間に相当する期間分の報酬相当額を違約金として支払う。」

解説: 予告義務違反時の損害賠償を「合理的な範囲の損害」という抽象的な基準ではなく、予告期間相当額の違約金として具体化することで、受注側の予見可能性と回収可能性を高める修正。

B-4. 第2条(契約類型の選択)について準委任型を原則とする推定規定

追加条文例: 「別紙に契約類型の記載がない場合又は契約類型の判定に疑義がある場合は、乙に成果完成義務を課さない準委任型と推定する。」

解説: 契約類型が不明確なまま請負的な完成責任を負わされることを避けたい受注側の観点から、疑義がある場合には準委任型(善管注意義務にとどまる)と推定する規定を置く修正。発注側からは成果物への期待とのギャップが生じるとして抵抗が予想される。

B-5. 第9条(知的財産権)に二次利用の対価条項を追加

追加条文例: 「甲が成果物を本業務の目的以外の用途に二次利用する場合、甲乙別途協議のうえ追加の対価を定めるものとする。」

解説: クリエイティブ業務やコンテンツ制作等、成果物の二次利用価値が高い業務類型において、受注側の追加収益機会を確保するための条項。


第3部: 逐条解説(購入者向け)

第2条(契約類型の選択) 本テンプレートの最大の特徴は、準委任型・請負型のいずれにも対応できるよう契約類型を選択条項とした点である。既存の業務委託契約書(準委任型)(gyomu-itaku-junin)は準委任型に特化しているのに対し、本テンプレートは別紙で契約類型を選ぶ設計により、システム開発の要件定義・保守運用のような準委任的業務と、成果物の完成・納品を伴う請負的業務の双方を同一の本文でカバーできるようにしている。もっとも、契約類型によって当事者の義務内容(善管注意義務か、成果完成義務・契約不適合責任か)が大きく異なるため、別紙の記載を曖昧にしたまま運用すると、後日の紛争時に契約類型自体が争点化するおそれがある。実務上は、業務の性質を精査したうえで、可能な限り契約締結時点で契約類型を明確に選択しておくことが望ましい。

第3条(取引条件の明示) フリーランス新法第3条に基づく取引条件明示義務に対応する条項。委託事業者(発注企業)が特定受託事業者(フリーランス)に業務を委託する場合、書面又は相手方が希望する電磁的方法により明示すべき事項が法定されている。本条は業務委託契約書(準委任型)の第4条をベースにしつつ、検査完了期日や納期の観念を請負型でも通用する表現に修正している。

第7条(報酬の支払期日・60日払い義務) フリーランス新法第4条第2項に対応する、給付受領日(役務提供の場合は役務提供日)から60日以内のできる限り短い期間内での支払義務を定めた条項。第2項で「検査完了を待って起算日を遅らせることはできない」旨を明記しているのは、実務上、検査に日数を要することを理由に支払期日を実質的に引き延ばす運用が生じやすいためであり、下請法における取扱いと同様の考え方を採用している。

第8条(禁止行為) フリーランス新法第5条に定める禁止行為を、下請法4条の禁止行為類型を参考にしつつ8号にわたって具体化した条項。同条の適用は、政令で定める期間以上の業務委託(継続的業務委託)を行う特定業務委託事業者に限定される点に留意が必要であり、単発・短期の業務委託には適用されない場合がある(第4部参照)。本テンプレートでは受領拒否・報酬減額・返品・買いたたき・購入利用強制・報復措置・不当な経済上の利益の提供要請・不当な給付内容の変更やり直しの8類型を列挙し、業務委託契約書(準委任型)よりも詳細な規定としている。

第12条(広告掲載等の適正化) フリーランス新法第6条に対応する条項。発注企業がフリーランスの募集広告等を行う際、実際の取引条件と乖離した優良誤認的な表示を行うことを禁止する趣旨であり、主として発注企業がフリーランスを募集する場面を想定した規律だが、業務委託契約の中でも成果物・実績の対外的な広告利用に関して同様の適正表示が求められる場面があるため、本条に含めている。

第13条(募集情報の的確表示及び育児介護等への配慮) フリーランス新法第13条は、募集情報の的確表示義務と、育児介護等への配慮義務の両方を定めており、本条ではこれを一体的に規定している。配慮義務は「必要な配慮をしなければならない」という抽象的な努力義務にとどまるとされ、具体的にどこまでの配慮(業務量の調整、納期の延長等)が求められるかは個別事情によるところが大きい。

第14条(ハラスメントの防止) フリーランス新法第14条に対応する、特定業務委託事業者のハラスメント対策義務(相談体制の整備等)を反映した条項。労働施策総合推進法上のパワーハラスメント防止措置義務の考え方に準じた体制整備が求められると解される。

第16条(中途解除等の予告) フリーランス新法第16条に基づき、政令で定める期間(現時点では6か月以上の業務委託が想定されている)以上継続する業務委託を中途解除する場合、原則として30日前の予告が義務付けられる。本条第2項の解除理由開示義務、第3項の予告なき解除時の損害賠償責任は、法律上明示的に定められた効果というよりも、実務上の望ましい規律として契約に落とし込んだものであり、監修時に法的性質の整理を要する(第4部参照)。

第17条(相談対応体制の整備) フリーランス新法第17条に基づく、特定業務委託事業者の相談対応体制整備義務を反映した条項。相談窓口の担当部署・担当者を別紙に明示することで、乙(フリーランス)が相談先を認識しやすくする実務上の工夫である。


第4部: 監修者への確認依頼事項

  1. フリーランス新法上の「特定受託事業者」(業務委託の相手方である事業者であって、従業員を使用しない個人又は代表者以外に役員がなく従業員も使用しない法人)の該非判定について、乙が一時的に補助者を使用する場合や、業務委託期間中に人員体制が変化する場合の取扱いをどこまで契約書上で確認すべきか(表明保証条項の要否)確認いただきたい。
  2. 下請法とフリーランス新法の重複適用関係について、資本金区分により下請法上の親事業者にも該当する発注企業が乙に業務委託する場合、本テンプレートの各条項(特に第7条の支払期日、第8条の禁止行為)が下請法上の要件も満たす設計になっているか確認いただきたい。
  3. 第8条(禁止行為)の適用範囲について、フリーランス新法第5条の禁止行為規定が「政令で定める期間以上の業務委託」を行う特定業務委託事業者に限定されるとされていることを踏まえ、本契約が短期契約として更新されずに終了する場合に同条の適用があるか否かをテンプレート上どう案内すべきか確認いただきたい。
  4. 禁止行為(第8条各号)の立証責任について、実務上、乙(フリーランス)側が「買いたたき」等の該当性を立証することが困難な場合が多いと想定されるため、契約書上に交渉経緯・見積根拠の記録保存に関する努力義務規定を追加することの要否を確認いただきたい。
  5. 第16条第2項・第3項(解除理由の開示義務、予告なき解除時の損害賠償責任の具体化)について、フリーランス新法及び関連指針上、これらが法律上要求される内容を超えた契約上の上乗せ義務であることを購入者向けにどう注記すべきか確認いただきたい。
  6. 第2条の契約類型選択条項について、契約締結後に実態が変化し、準委任型で締結したにもかかわらず実質的に成果完成を求める運用がなされた場合の法的リスク(契約類型の認定をめぐる紛争リスク)について、テンプレート上どこまで注意喚起すべきか確認いただきたい。
  7. 第13条の育児介護等への配慮義務について、配慮の具体的な水準(業務量調整、納期延長、代替要員の許容等)に関するガイドライン等の最新の解釈を踏まえ、条文の表現を具体化すべきか確認いただきたい。
  8. 第9条第1項の著作権移転時期を「報酬支払完了時」とする設計について、請負型を選択した場合に検査合格時と支払完了時のいずれを基準とすべきか、契約類型ごとに条文を分岐させる必要があるか確認いただきたい。