工事現場に配置する現場代理人や監理技術者を発注者へ通知する書式です。専任要件、経歴、権限の範囲を記載します。必要事項を埋めるだけで短時間に整えられる書式です。
⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。
現場代理人・主任技術者等通知書
第1部: 書式本文
現場代理人・主任技術者等通知書
【発注者名】 殿
令和【 】年【 】月【 】日
【受注者(会社)名】 【代表者役職氏名】 印
下記工事について、現場代理人及び主任技術者(監理技術者)等を次のとおり配置いたしましたので、公共工事標準請負契約約款第10条及び建設業法第26条の規定に基づき通知いたします。
1. 工事概要 工事名: 【工事名】 工事場所: 【工事場所】 工期: 自 令和【 】年【 】月【 】日 至 令和【 】年【 】月【 】日 請負代金額: 金【 】円
2. 現場代理人 氏名: 【氏名】 所属: 【所属部署】 選任年月日: 令和【 】年【 】月【 】日 専任・非専任の別: 【専任 / 非専任】 権限の範囲: 現場代理人は、工事現場に常駐し、その運営、取締りを行うほか、請負代金額の変更、請負代金の請求及び受領、【約款第11条第3項に定める権限のうち下記に該当するものを除く】工事の完成の通知の受理、契約の解除に係る権限を除き、契約書に基づく受注者の一切の権限を行使する。
3. 主任技術者(監理技術者) 氏名: 【氏名】 資格: 【1級/2級】【建設業の種類】施工管理技士(交付番号【 】)/ 監理技術者資格者証交付番号【 】 専任・非専任の別: 【専任 / 非専任】 専任の場合の監理技術者講習受講歴: 受講年月日 令和【 】年【 】月【 】日(監理技術者資格者証交付日から5年以内) 主たる直近の工事経験: 【工事名・発注者名・工期・従事した立場】
4. 監理技術者補佐(配置する場合) 氏名: 【氏名】 資格: 1級【建設業の種類】施工管理技士補 専任・非専任の別: 【専任 / 非専任】
5. 専門技術者(該当する場合) 氏名: 【氏名】 担当工種: 【 】 資格: 【 】
6. その他の届出事項 安全衛生責任者: 【氏名】 連絡責任者及び緊急連絡先: 【氏名・電話番号】 常駐場所及び常駐時間: 【現場事務所所在地・勤務時間】
以上のとおり、現場代理人及び主任技術者等を配置し、工事現場における施工体制を整備したことを通知いたします。変更が生じた場合は、変更後速やかに書面により通知いたします。
第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン
A節: 受注者の立場からの通知パターン
A-1(現場代理人と主任技術者の兼任) 「現場代理人は主任技術者を兼ねるものとし、上記2及び3の記載事項を統合して通知する。公共工事標準請負契約約款第10条第5項に基づき、発注者の承諾を得て現場代理人の常駐義務を一部緩和する場合は、その理由及び代替措置(ICT活用等)を付記する。」 一言解説: 小規模な公共工事では現場代理人と主任技術者の兼任及び常駐緩和の運用が認められる場合があり、その根拠(発注者の運用基準・要領)を通知書上に明記しておくことが望ましい。
A-2(監理技術者への変更通知) 「本件工事は、下請契約の請負代金の額の合計が建設業法施行令第2条に定める金額以上となったため、主任技術者に代えて監理技術者【氏名】を配置する。監理技術者資格者証及び監理技術者講習修了証の写しを添付する。」 一言解説: 下請契約金額が政令で定める基準額以上となった場合、特定建設業者は監理技術者の配置が義務付けられる(建設業法第26条第2項・第3項)。金額基準の変動に伴う技術者変更を通知書で明確化する例。
B節: 発注者の立場からの受理・確認パターン
B-1(受理確認と是正要求) 「発注者は、本通知書の内容を確認し、専任配置が必要な工事であるにもかかわらず非専任の記載がある場合、又は資格者証の有効期限が工期中に満了する場合には、受注者に対し是正を求めることができる。」 一言解説: 発注者側は、専任要件の該当性(工事1件の請負代金額が建設業法施行令に定める金額以上かどうか)を確認する義務的な運用があり、その確認結果・是正要求の根拠を明記するパターン。
B-2(変更届出の徴求) 「発注者は、工期中に現場代理人又は主任技術者(監理技術者)に変更があった場合、受注者に対し変更後10日以内に本通知書に準じた変更通知書の提出を求める。」 一言解説: 標準約款第10条第4項は変更時の通知義務を定めるが、期限を明示しないため、発注者側の運用として具体的日数を定める例。
第3部: 書き方と法的ポイント解説
使う場面 公共工事の請負契約締結後、受注者が現場代理人及び主任技術者(又は監理技術者)を配置し、その氏名・資格・専任の別等を発注者に通知する場面で使用する。契約締結時のほか、技術者の交代・工事内容の変更に伴う専任要件の該当性変化の際にも用いる。
使ってはいけない場面 民間工事で発注者への通知が契約上要求されていない場合や、下請契約における技術者配置(この場合は元請負人への報告書式となり、様式・宛先が異なる)には、そのまま流用すべきではない。また、専任技術者(営業所に置く技術者、建設業法第7条第2号)の届出とは制度趣旨が異なるため混同してはならない。
根拠法令 現場代理人の設置・権限については公共工事標準請負契約約款第10条を根拠とする。主任技術者及び監理技術者の設置義務については建設業法第26条(第1項:元請・下請を問わず工事現場ごとの主任技術者設置義務、第2項:特定建設業者が発注者から直接請け負い、下請契約の請負代金額が政令で定める金額以上となる場合の監理技術者設置義務、第3項:公共性のある施設等に関する重要な工事における専任義務)に基づく。技術者の職務内容については同法第26条の3(主任技術者及び監理技術者の職務等)を根拠とし、監理技術者資格者証の携帯・提示義務についても同条に関連する運用を踏まえて記載欄を設けている。専任義務の対象となる工事の請負代金額の基準は建設業法施行令第27条等に定められているため、個別工事ごとに該当性を確認する必要がある。
よくある失敗と条項上の対策 第一に、専任が必要な工事であるにもかかわらず非専任の技術者を記載し、後日の検査等で発覚して是正指示を受ける例が多い。本書式の「専任・非専任の別」欄を必須記載事項とし、判断根拠(請負代金額)を併記することで事前チェックを促す構成とした。第二に、監理技術者講習の受講期限(資格者証交付日から5年以内)の管理漏れにより、有効な監理技術者資格者証の有効期限中に講習未受講の状態で配置してしまう例がある。第3項の受講歴欄を設けることで確認を促している。第三に、現場代理人の交代時に変更通知を怠り、発注者との連絡体制に空白が生じる例がある。第2部B-2のように変更通知の期限を契約運用上明確化することが対策となる。
本書式の適用可否を含め、個別事案は専門家に確認することを推奨する。
第4部: 使用前チェックリスト
- 工事名・工期・請負代金額が原契約(請負契約書)の記載と一致しているか
- 現場代理人の氏名・常駐条件・専任の別が明記されているか
- 現場代理人の権限の範囲(請負代金の請求受領、契約解除に係る権限の有無)が明記されているか
- 主任技術者又は監理技術者のいずれを配置すべきか、請負代金額を踏まえて判定したか(建設業法第26条第2項)
- 専任義務の対象工事(建設業法第26条第3項及び施行令の基準額)に該当するか確認したか
- 監理技術者資格者証の交付番号及び有効期限を記載したか
- 監理技術者講習の受講日が資格者証交付日から5年以内であることを確認したか
- 専門技術者を配置する場合、担当工種と資格の対応関係が明確か
- 安全衛生責任者及び緊急連絡先の記載に漏れがないか
- 変更が生じた場合の再通知の手続・期限が定められているか
- 発注者側の様式(指定様式がある場合)との整合性を確認したか
- 添付書類(資格者証の写し、講習修了証の写し等)が過不足なく揃っているか