相続財産の限度で債務を弁済する限定承認を申述する書式です。相続人全員での申述、財産目録の添付、清算手続の流れを示します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

限定承認申述書

第1部: 書式本文

1. 申述先の家庭裁判所 【被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所】に、相続人全員が共同して申述する旨を記載する。

2. 収入印紙 申述人(相続人全員)につき収入印紙800円分を貼付する旨を注記する。

3. 申述人(相続人全員)の表示 相続人全員の【本籍】【住所】【氏名】【生年月日】【被相続人との続柄】を各人ごとに記載する欄を設ける。相続人のうち一部でも欠けると申述が成り立たない旨を注記する。

4. 相続人中の相続放棄者の扱い 相続人の一部が既に相続放棄をしている場合、その者は限定承認の当事者から除外され、放棄をしていない相続人全員で申述する旨を記載する欄を設ける。

5. 被相続人の表示 被相続人の【本籍】【最後の住所】【氏名】【生年月日】【死亡年月日】を記載する。

6. 申述の趣旨 「相続の限定承認をする。」と記載する。

7. 申述の理由(1) 相続の開始を知った日 相続人全員それぞれが自己のために相続の開始があったことを知った日を記載する。相続人ごとに知った日が異なる場合はその旨を注記する欄を設ける。

8. 申述の理由(2) 限定承認を選択する理由 「被相続人の資産・負債のいずれが多いか不明であるため」「事業に関連する保証債務の有無が判然としないため」等、限定承認を選択する具体的理由を記載する。

9. 相続財産の目録(資産の部) 不動産、預貯金、有価証券、動産等の資産について、【所在・種類】【数量】【評価額】を一覧化する財産目録の様式を示す。

10. 相続財産の目録(負債の部) 借入金、保証債務、未払税金、未払費用等の負債について、【債権者名】【金額】【発生原因】を一覧化する様式を示す。

11. 相続財産管理人(相続人の代表者)の選任に関する記載 相続人が数人ある場合、家庭裁判所が相続人の中から相続財産の清算人を選任する旨、及び候補者を希望する場合はその氏名を記載できる欄を設ける。

12. 添付書類目録 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本一式、相続人全員の戸籍謄本、被相続人の除票又は戸籍附票、財産目録の裏付け資料(残高証明書、登記事項証明書等)を列挙する。

13. 公告・催告手続に関する上申 限定承認が受理された後、相続財産管理人(清算人)が官報公告及び知れている債権者への個別催告を行う必要がある旨を確認する上申欄を設ける。

14. 申述人全員の署名押印欄 相続人全員の【記名押印】及び【申述年月日】を記載する欄を設ける。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節 相続人全員(共同申述人)としての記載パターン

A-1. 相続人の一人が海外在住の場合 当該相続人の住所欄に【現地の住所】を記載し、委任状及びサイン証明を添付のうえ、他の相続人を通じて共同で申述する旨を記載する。相続人全員の意思確認ができない場合、限定承認自体が成立しないため、海外在住者との連絡・書類取り交わしのスケジュールを早期に確保することが重要である。

A-2. 事業承継が絡む事案の場合 「申述の理由」欄に「被相続人が営んでいた事業に関し、取引先に対する保証債務の存否・金額が確定していないため、相続財産の限度で弁済する限定承認を選択する。」と記載し、財産目録(負債の部)に事業関連の債務を区分して記載する欄を設ける。事業用資産と負債が混在する事案では、財産目録の作成に専門的な調査を要する場合がある旨を付記する。

A-3. 相続人の一部が未成年者の場合 親権者が未成年者に代わって申述する旨を記載し、親権者自身も相続人である場合は、未成年者との利益相反の有無を確認し、必要に応じて特別代理人の選任を検討する旨を留意点として記載する。

B節 家庭裁判所(手続進行)の観点からの留意パターン

B-1. 相続人全員の一致が申述の要件であることの確認 民法923条により、限定承認は共同相続人の全員が共同してのみすることができるため、家庭裁判所は申述人目録に記載された相続人が全員そろっているかを確認する。相続人の一部が単純承認とみなされる行為(相続財産の処分等)を既に行っている場合、その者を除外した限定承認は認められないため、申述前に相続人全員の行動を確認する必要がある旨を記載する。

B-2. 財産目録の精度に関する審査上の留意 家庭裁判所は、財産目録の記載内容が民法924条の定める要件(相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出すること)を満たしているかを確認するため、目録の記載が概括的すぎる場合、補正や追加資料の提出を求められることがある旨を記載する。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

限定承認は、相続人が相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して、相続を承認する手続である。民法922条はこの効果を定めており、相続財産を超える負債があっても、相続人固有の財産をもって弁済する必要がない点に特徴がある。もっとも、民法923条により、限定承認は相続人が数人あるときは共同相続人の全員が共同してのみすることができるとされており、相続人の一人でも単純承認をした場合(相続財産の処分等により法定単純承認とみなされた場合を含む)や、放棄をしていない相続人のうち一人でも同意しない場合には、限定承認を行うことができない。申述の方式は民法924条に定められており、相続人は、民法915条1項の定める熟慮期間(自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月)内に、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨を申述しなければならない。限定承認が受理された後は、民法927条に基づき、相続財産の清算人となった者が、限定承認をした後5日以内(相続人が数人ある場合は相続財産管理人の選任後10日以内)に、すべての相続債権者及び受遺者に対し、一定の期間内にその請求の申出をすべき旨を官報に公告し、判明している債権者には個別に催告しなければならない。

使う場面は、被相続人の資産と負債のいずれが多いか判然としない場合、事業に関連する保証債務の存否・金額が不明確な場合など、単純承認によって相続人固有の財産にまで責任が及ぶリスクを避けたい場合である。他方、相続財産が明らかに債務超過であることが判明している場合は、手続の煩雑さを考慮すると相続放棄の方が簡明であることが多く、逆に資産が明らかに負債を上回ることが判明している場合は、単純承認で足り、限定承認の清算手続を経る必要性は乏しい。

よくある失敗の第一は、相続人の一部の同意が得られないまま手続を進めようとすることである。共同相続人のうち一人でも単純承認とみなされる行為(遺産である預金の払戻しを受けて生活費に充てる等)を行っていた場合、その者を除いた限定承認は認められず、結果として相続人全員が単純承認したのと同様の状態になってしまう。対策として、限定承認を検討する段階で、相続人全員に対し、相続財産の処分行為を控えるよう周知し、意思統一を図ることが不可欠である。

第二の失敗は、財産目録の作成を簡略に済ませてしまうことである。民法924条は財産目録の作成・提出を申述の要件としており、資産・負債の内容が概括的にしか記載されていない目録では、家庭裁判所から補正を求められるばかりか、後の清算手続(公告・催告、換価等)の基礎資料としても不十分になる。対策として、不動産の登記事項証明書、預貯金の残高証明書、負債については契約書や請求書等の裏付け資料を収集したうえで、資産・負債それぞれを網羅的に記載することが望ましい。

第三の失敗は、限定承認受理後の公告・催告手続を怠ることである。民法927条の公告・催告は、相続債権者・受遺者の権利を保全するための重要な手続であり、これを怠ると、清算の効力や相続財産管理人としての責任問題が生じるおそれがある。対策として、限定承認が受理された後の官報公告・個別催告のスケジュールを、受理決定と同時に確認し、期間内に確実に履践することが重要である。個別の事案については専門家(弁護士・司法書士等)に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 相続人全員が共同して申述する体制が整っているか(一部の相続人が単純承認をしていないか)
  • [ ] 相続人のうち相続放棄をした者がいる場合、その者を除外した相続人全員で申述する形になっているか
  • [ ] 相続の開始を知った日を相続人ごとに確認し、熟慮期間内であるか確認したか
  • [ ] 資産の部の財産目録に評価額の算定根拠(登記事項証明書、残高証明書等)を添付したか
  • [ ] 負債の部の財産目録に債権者名・金額・発生原因を網羅的に記載したか
  • [ ] 相続財産管理人(清算人)候補者について相続人間で合意があるか
  • [ ] 限定承認受理後の官報公告・個別催告のスケジュールを把握しているか
  • [ ] 事業関連の保証債務等、金額が確定していない負債の扱いを整理したか
  • [ ] 未成年者・海外在住者等、特別な事情のある相続人がいる場合の対応を検討したか
  • [ ] 添付書類(戸籍謄本一式等)に不足がないか確認したか