契約終了時に預けた資料やデータを返還・消去した事実を相手方に確認させる書式。不正競争防止法の営業秘密の管理性要件を意識し、廃棄方法と実施日の記録欄を設けます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

機密情報の返還・廃棄に関する確認書

第1部: 書式本文

【開示当事者名】(以下「甲」という)と【受領当事者名】(以下「乙」という)は、【対象契約・プロジェクト名】(以下「対象契約」という)の終了に伴い、甲が乙に開示した機密情報の取扱いについて、次のとおり確認する。

第1条(目的) 本確認書は、対象契約の終了又は目的達成に伴い、乙が保有する甲の機密情報を返還又は廃棄した事実を相互に確認することを目的とする。

第2条(対象情報の範囲) 本確認書の対象となる機密情報は、対象契約に基づき甲が乙に開示した資料、データ、記録媒体及びこれらの複製物一式(以下「対象情報」という)とする。

第3条(返還する情報) 乙は、対象情報のうち別紙一覧に記載する原本及び記録媒体を、【返還期限】までに甲へ返還する。

第4条(廃棄する情報) 乙は、対象情報のうち複製物、電子データ及びメモ等について、【廃棄期限】までに、復元不能な方法により廃棄する。

第5条(廃棄方法) 電子データについてはデータ消去ソフトウェアによる消去又は記録媒体の物理的破壊のいずれかにより、紙媒体についてはシュレッダー処理又は溶解処理により廃棄するものとする。

第6条(実施報告) 乙は、返還及び廃棄が完了したときは、実施日、実施方法及び実施者を記載した本確認書に署名し、甲に提出する。

第7条(バックアップデータの取扱い) 乙が法令又は社内規程に基づき保存するバックアップデータについては、通常のバックアップサイクルによる自動的な消去まで保存することができるものとし、当該期間中は他の目的に利用しない。

第8条(残存する秘密保持義務) 本確認書による返還・廃棄の完了後も、対象契約に定める秘密保持義務は、当該契約の定める期間、存続する。

第9条(証跡の保存) 甲は、本確認書及び別紙一覧を、対象契約に関する紛争が生じた場合に備え、一定期間保存する。

以上、上記の内容を確認の上、下記に署名する。

【実施日】 甲: 【氏名・名称】 印 乙: 【氏名・名称】 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 法務担当の立場から

法務担当としては、返還・廃棄の対象が広範な場合、対象情報を特定するための一覧表を別紙として添付し、確認書本文と紐づける運用が実務的である。

修正例:「乙は、別紙情報一覧に記載した各項目について、返還又は廃棄のいずれかを選択し、実施結果を一覧表の該当欄に記入した上で本確認書とともに提出する。」

一言解説:対象情報が多岐にわたる場合、確認書本文のみでは特定性を欠き後日の争いの原因となるため、一覧表による個別管理が有効である。

B. プロジェクト責任者の立場から

プロジェクト責任者としては、共同開発や委託開発のように複数の関係者が情報にアクセスしていた場合、関係者全員からの廃棄確認を取得する運用にする必要がある。

修正例:「乙は、本プロジェクトに従事した乙の役職員及び再委託先の全てから、対象情報の廃棄が完了した旨の報告を取得し、その一覧を本確認書に添付する。」

一言解説:プロジェクトに関与した個々のメンバーが個人のパソコンやメールに情報を保有している場合があるため、組織単位ではなく関係者単位での確認が漏れを防ぐ。

C. 情報システム担当の立場から

情報システム担当としては、電子データの廃棄について、消去ログや破壊証明書等の客観的な証跡を残す旨を明記することが望ましい。

修正例:「乙は、電子データの消去にあたり、消去ソフトウェアが出力するログ又は記録媒体の物理的破壊を証する写真若しくは証明書を保存し、甲の求めに応じて提示する。」

一言解説:口頭や自己申告のみの廃棄確認では、後日の紛争時に廃棄の事実を立証できないため、客観的な証跡を残す運用が望ましい。

情報システム担当としてはさらに、私物端末やクラウドストレージへの情報の複製が行われていないかを、契約終了時のヒアリングで確認する項目を追加することが望ましい。

修正例:「乙は、対象情報を私物のパソコン、記憶媒体又はクラウドストレージに複製していないことを確認し、複製があった場合は速やかに報告した上で消去する。」

一言解説:契約上禁止されていても実際には私物端末への複製が行われている場合があるため、契約終了時に改めて確認を求める条項を設けることが実効性を高める。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本書式は、業務委託契約、秘密保持契約又は共同開発契約が終了する際に、相手方に開示した資料やデータが確実に返還又は廃棄されたことを書面で確認する場面で使用する。契約継続中であって秘密保持義務の履行状況を定期的に点検する場合には、別途の点検書式を検討する必要がある。

根拠法令としては、不正競争防止法第2条第6項が営業秘密として保護されるための要件の一つに秘密管理性を挙げており、開示した情報の返還・廃棄を書面で確認する運用は、この秘密管理性を裏付ける実務上の証跡となる。また、民法上、受寄者や受任者は善管注意義務(民法第400条、第644条)を負うと解され、預かった情報を適切に管理し契約終了時に返還・廃棄する義務の根拠となり得る。

実務でよくある失敗として、第一に、契約終了時に口頭で「データは削除しました」との申告のみを受け、客観的な証跡を残さないまま案件を終了させ、後日の情報漏えい発覚時に廃棄の事実を証明できないケースがある。消去ログや破壊証明を保存する運用に改めることが対策となる。第二に、対象情報の範囲を確認書上で具体的に特定せず、後日新たな漏えいが発覚した際に当該情報が確認書の対象に含まれていたか争いになるケースがあり、別紙一覧による個別特定が対策となる。第三に、返還・廃棄の完了をもって秘密保持義務そのものも終了すると誤解し、廃棄後に取得した記憶に基づく情報の利用を止められないケースがあり、秘密保持義務が返還・廃棄後も存続する旨を明記しておく必要がある。

第四に、私物端末への情報の複製を契約書上は禁止していたにもかかわらず、実際には従業員が業務効率化のため複製しており、契約終了時の確認でその事実が発覚するケースがあり、終了時ヒアリングによる確認を運用に組み込むことが対策となる。

営業秘密の管理性要件の充足状況やバックアップデータの取扱いは個別の事情により判断が異なるため、実際の運用にあたっては弁護士等の専門家に個別に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 対象情報の範囲を別紙一覧等により具体的に特定したか
  • [ ] 返還する情報と廃棄する情報を区別して定めたか
  • [ ] 電子データ・紙媒体それぞれの廃棄方法を具体的に定めたか
  • [ ] 返還・廃棄の実施期限を定めたか
  • [ ] 実施日・実施方法・実施者を記録する欄を設けたか
  • [ ] バックアップデータの取扱い(保存期間・利用制限)を定めたか
  • [ ] 廃棄後も秘密保持義務が存続する旨を明記したか
  • [ ] 消去ログ・破壊証明等の客観的証跡の保存を定めたか
  • [ ] 複数関係者(再委託先を含む)からの廃棄確認取得を定めたか
  • [ ] 確認書及び別紙一覧の保存期間を定めたか
  • [ ] 私物端末・クラウドストレージへの複製の有無を確認したか
  • [ ] 甲乙双方の署名欄と実施日の記載欄を設けたか