2025年4月・10月施行の育児介護休業法改正に対応した規程。柔軟な働き方措置・個別意向聴取等を反映。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

育児・介護休業規程(2025年改正対応版)(監修用ドラフト)

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商品ID: ikuji-kaigo-kyugyo-kitei / 価格: 4,980円 / 立場バージョン: 標準(事業者・社内規程層と共有)/2025年育児・介護休業法改正(同年4月1日施行分・同年10月1日施行分)対応版

本ドラフトは、育児・介護休業法の2025年改正を反映した育児・介護休業規程である。2025年4月1日施行分(子の看護休暇の子の看護等休暇への拡大・対象事由及び対象年齢の引上げ、所定外労働の制限の対象拡大〈3歳未満から小学校就学前まで〉、育児のためのテレワーク導入等の努力義務化、介護離職防止のための情報提供・雇用環境整備の義務化等)と、同年10月1日施行分(3歳から小学校就学前の子を養育する労働者に対する柔軟な働き方を実現するための措置〈事業主が5つの選択肢から2以上を選択して講じる義務〉、仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取及び配慮の義務化)の双方を条文に落とし込み、厚生労働省の規定例(モデル育児・介護休業規程)を踏まえた実務的な条項構成とすることを企図している。第2部では、柔軟な働き方を実現するための措置の選定パターン及び企業規模に応じた簡易化パターンを提示する。


第1部: 規程本文

育児・介護休業等に関する規程

第1章 総則

第1条(目的)

本規程は、〇〇株式会社(以下「会社」という。)の就業規則第〇条に基づき、従業員の育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇、その他の育児又は家族介護を行う従業員に関する制度について定めるものとする。本規程に定めのない事項については、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(以下「育児・介護休業法」という。)その他の関係法令の定めるところによる。

第2条(定義)

本規程における用語の意義は、次の各号に定めるところによる。

(1)「子」とは、法律上の親子関係がある実子及び養子のほか、特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子その他これに準ずる者として会社が認める者をいう。

(2)「対象家族」とは、配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、父母、子、配偶者の父母、並びに祖父母、兄弟姉妹及び孫(同居し、かつ、扶養している者に限る。)をいう。

(3)「要介護状態」とは、負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態をいう。

(4)「養育」とは、子と同居し、監護することをいう。

第3条(適用範囲)

  1. 本規程は、会社の全ての従業員(正社員、契約社員、パートタイマー、アルバイト、嘱託社員その他の名称を問わず会社と労働契約を締結する者をいう。以下「従業員」という。)に適用する。

  2. 有期雇用労働者については、育児休業及び介護休業の申出時点において、本規程に定める要件を満たす場合に限り、本規程の適用を受けるものとする。

  3. 労使協定により除外された次の各号のいずれかに該当する従業員からの休業等の申出は、原則としてこれを拒むことができる。ただし、子の看護等休暇及び介護休暇については、労使協定により除外できる範囲が育児・介護休業法上限定されていることに留意する。

(1)入社1年未満の従業員(子の看護等休暇及び介護休暇については、2025年4月1日以降、労使協定による当該除外事由の対象からは除かれ、除外できない。)

(2)1週間の所定労働日数が2日以下の従業員

(3)申出の日から起算して93日(介護休業にあっては93日、育児休業にあっては1年)以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員

第2章 育児休業

第4条(育児休業の対象者)

  1. 子を養育する従業員(日々雇用される者を除く。)は、会社に申し出ることにより、育児休業をすることができる。ただし、有期雇用労働者にあっては、子が1歳6か月に達する日までに労働契約が満了することが明らかでない者に限る。

  2. 前項の申出は、当該従業員の配偶者が育児休業をしている場合であっても、これを行うことができる。

第5条(育児休業の申出手続)

  1. 育児休業をしようとする従業員は、原則として休業を開始しようとする日の1か月前までに、育児休業申出書を人事部門に提出しなければならない。

  2. 会社は、育児休業の申出があったときは、速やかに、当該従業員に対し、育児休業取扱通知書を交付する。

  3. 会社は、従業員又はその配偶者が妊娠又は出産したこと等を申し出た従業員に対し、第23条に定める個別周知・意向確認の措置を講ずるものとする。

第6条(育児休業の申出の撤回等)

  1. 育児休業の申出をした従業員は、育児休業を開始する予定の日の前日までは、当該申出を撤回することができる。

  2. 育児休業の申出を撤回した従業員は、特別の事情がない限り、同一の子について再度の育児休業の申出をすることはできない。

第7条(育児休業の期間等)

  1. 育児休業の期間は、原則として子が1歳に達するまでの間で、従業員が申し出た期間とする。

  2. 保育所に入所できない等の事情がある場合、従業員は、子が1歳6か月に達するまで、更に子が2歳に達するまで、育児休業を延長することができる。

  3. 育児休業は、子1人につき、原則として2回まで分割して取得することができる。

第8条(出生時育児休業〈産後パパ育休〉)

  1. 従業員は、子の出生後8週間以内に4週間(28日)を限度として、出生時育児休業を取得することができる。出生時育児休業は、原則として2回まで分割して取得することができる。

  2. 出生時育児休業をしようとする従業員は、原則として休業を開始しようとする日の2週間前までに、出生時育児休業申出書を人事部門に提出しなければならない。

第9条(出生時育児休業中の就業)

  1. 会社と従業員との間の労使協定により就業を可能とする合意をした場合、出生時育児休業中の従業員は、会社が提示し、従業員が同意した範囲内で、休業期間中に就業することができる。

  2. 就業日数等は、休業期間中の所定労働日数・所定労働時間の半分を超えないものとし、休業開始日又は終了日を就業日とする場合は当該日の所定労働時間数に満たない範囲とする。

第3章 介護休業

第10条(介護休業の対象者)

要介護状態にある対象家族を介護する従業員(日々雇用される者を除く。)は、会社に申し出ることにより、介護休業をすることができる。ただし、有期雇用労働者にあっては、介護休業の申出時点から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに労働契約が満了することが明らかでない者に限る。

第11条(介護休業の申出手続)

  1. 介護休業をしようとする従業員は、原則として休業を開始しようとする日の2週間前までに、介護休業申出書を人事部門に提出しなければならない。

  2. 会社は、介護休業の申出があったときは、速やかに、当該従業員に対し、介護休業取扱通知書を交付する。

第12条(介護休業の期間及び回数)

対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに3回まで、通算93日を上限として、介護休業を分割して取得することができる。

第4章 子の看護等休暇・介護休暇

第13条(子の看護等休暇)〈2025年4月1日改正対応〉

  1. 小学校第3学年修了までの子を養育する従業員は、負傷し、若しくは疾病にかかった当該子の世話又は当該子に係る子の看護等休暇を、1年度において5労働日(当該子が2人以上の場合は10労働日)を限度として取得することができる。

  2. 前項の子の看護等休暇は、次の各号のいずれかに該当する場合に取得することができる。

(1)負傷し、又は疾病にかかった子の世話をする場合

(2)子に予防接種又は健康診断を受けさせる場合

(3)子の学校その他の教育機関等における感染症の流行に伴う学級閉鎖、休園、休校等により子の世話を必要とする場合

(4)子の入園式、卒園式、入学式その他これらに準ずる行事に伴い子の世話を必要とする場合

  1. 子の看護等休暇は、1日又は時間単位で取得することができる。

  2. 労使協定により除外できる従業員の範囲は、1週間の所定労働日数が2日以下の従業員に限られ、勤続6か月未満であることを理由に子の看護等休暇の対象から除外することはできない。

(解説上の留意点:改正前の「子の看護休暇」は小学校就学前の子を対象とし、取得事由も「負傷・疾病の世話」「予防接種・健康診断」に限られていたが、2025年4月1日以降は名称が「子の看護等休暇」に改められ、対象年齢が小学校第3学年修了までに引き上げられ、取得事由に学級閉鎖等・入園式等の行事参加が追加されている。)

第14条(介護休暇)

  1. 要介護状態にある対象家族の介護その他の世話を行う従業員は、1年度において5労働日(対象家族が2人以上の場合は10労働日)を限度として、介護休暇を取得することができる。

  2. 介護休暇は、1日又は時間単位で取得することができる。

  3. 労使協定により、1週間の所定労働日数が2日以下の従業員を対象から除外することができる。

第5章 所定外労働・時間外労働・深夜業の制限

第15条(所定外労働の制限)〈2025年4月1日改正対応〉

  1. 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員又は要介護状態にある対象家族を介護する従業員が請求した場合、会社は、事業の正常な運営を妨げる場合を除き、所定労働時間を超えて労働させることはない。

  2. 前項の請求は、1回につき、1か月以上1年以内の期間について、開始の日の1か月前までに行わなければならない。

(解説上の留意点:改正前は所定外労働の制限の対象が3歳未満の子を養育する従業員に限られていたが、2025年4月1日以降は小学校就学前の子を養育する従業員まで対象が拡大されている。)

第16条(時間外労働の制限)

小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員又は要介護状態にある対象家族を介護する従業員が請求した場合、会社は、事業の正常な運営を妨げる場合を除き、1か月について24時間、1年について150時間を超えて時間外労働をさせることはない。

第17条(深夜業の制限)

小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員又は要介護状態にある対象家族を介護する従業員が請求した場合、会社は、事業の正常な運営を妨げる場合を除き、午後10時から午前5時までの間において労働させることはない。

第6章 短時間勤務等の措置

第18条(育児短時間勤務の制度)

  1. 3歳に満たない子を養育する従業員は、申し出ることにより、所定労働時間を1日6時間とする短時間勤務の適用を受けることができる。

  2. 短時間勤務の対象とならない業務に従事する従業員については、労使協定により、代替措置(始業時刻の変更、フレックスタイム制度、育児サービス費用の援助措置等)を講ずるものとする。

第19条(介護短時間勤務の制度)

要介護状態にある対象家族を介護する従業員は、対象家族1人につき、利用開始の日から3年以上の期間で2回以上の利用を可能とする措置として、会社が定める短時間勤務、フレックスタイム制度、始業終業時刻の繰上げ・繰下げ、介護サービス費用の援助措置のいずれかの適用を受けることができる。

第20条(育児のためのテレワークその他の措置)〈2025年4月1日改正対応・努力義務〉

会社は、3歳に満たない子を養育する従業員が希望する場合、業務の性質上テレワークが可能な範囲において、テレワークを行うことができるよう必要な措置を講ずるよう努める。

第7章 柔軟な働き方を実現するための措置(2025年10月1日施行)

第21条(3歳から小学校就学前の子を養育する従業員に関する柔軟な働き方を実現するための措置)〈2025年10月1日改正対応〉

  1. 会社は、3歳から小学校就学の始期に達するまでの子を養育する従業員が、就業しつつ子を養育することを容易にするため、次の各号に掲げる措置のうち2以上を選択して講ずる。

(1)始業時刻等の変更(フレックスタイム制度又は始業終業時刻の繰上げ・繰下げ)

(2)テレワーク等(1か月につき10労働日以上利用できるものとする。)

(3)保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与

(4)新たな休暇の付与(1年につき10労働日を上限とする。)

(5)短時間勤務制度

  1. 会社が第1項各号のうちいずれの措置を講ずるかは、別紙「柔軟な働き方選定表」のとおりとする。

  2. 対象従業員は、会社が講ずる2以上の措置のうち、いずれか1つを選択して利用することができる。

(解説上の留意点:本条は2025年10月1日に新設される義務であり、事業主は5つの選択肢のうち2以上を実際に「講ずる」ことが義務付けられる一方、従業員はその中から1つを選んで利用する権利を有する。選定に当たっては労働者の過半数代表等からの意見聴取の手続を経ることが求められる。)

第22条(措置の利用手続)

前条の措置の利用を希望する従業員は、利用開始予定日の1か月前までに、会社所定の申出書を人事部門に提出するものとする。

第8章 個別の周知・意向確認・意向聴取等

第23条(妊娠・出産等の申出があった場合の措置)

  1. 従業員又はその配偶者が妊娠又は出産したこと等を申し出た場合、会社は、当該従業員に対し、育児休業・出生時育児休業に関する制度、申出先、育児休業給付金及び社会保険料の取扱い等について、書面の交付その他会社が定める方法により周知するとともに、育児休業の取得意向を確認するものとする。

  2. 会社は、前項の周知及び意向確認に際し、育児休業の取得を控えさせるような形での対応をしてはならない。

第24条(仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取及び配慮)〈2025年10月1日改正対応〉

  1. 会社は、子が3歳に達するまでの間の適切な時期に、当該子を養育する従業員に対し、仕事と育児の両立に関する当該従業員の意向を個別に聴取するものとする。

  2. 会社は、前項の意向聴取の結果を踏まえ、当該従業員の意向に配慮し、就業場所、業務内容、労働条件その他の事項について必要な配慮を行うよう努める。

  3. 前2項の意向聴取及び配慮は、〇〇〇〇(例: 面談・書面・オンラインツール等)の方法により実施するものとし、聴取した内容は人事記録として〇〇年間保管する。

第25条(介護に直面した従業員に対する早期の情報提供及び個別周知・意向確認)〈2025年4月1日改正対応〉

  1. 会社は、対象家族が要介護状態にあることを従業員から把握した場合、介護休業・介護休暇等の制度内容及び申出先について、その利用が可能となる時期(介護に直面する前の早い段階)に情報提供を行う。

  2. 会社は、従業員から対象家族の介護に係る申出を受けた場合、当該従業員に対し、介護休業等に関する制度を書面の交付その他会社が定める方法により周知するとともに、介護休業等の取得意向を確認するものとする。

第26条(介護に関する雇用環境の整備)〈2025年4月1日改正対応〉

会社は、介護休業及び介護両立支援制度の申出が円滑に行われるようにするため、次の各号のいずれかの措置を講ずる。

(1)介護休業・介護両立支援制度に関する研修の実施

(2)介護休業・介護両立支援制度に関する相談体制の整備(相談窓口の設置)

(3)自社の労働者の介護休業取得事例の収集及び当該事例の提供

(4)自社の労働者へ介護休業・介護両立支援制度の利用促進に関する方針の周知

第9章 給付・社会保険料等

第27条(育児休業給付金・介護休業給付金)

育児休業又は介護休業を取得した従業員のうち、雇用保険法に定める要件を満たす者は、雇用保険から育児休業給付金又は介護休業給付金の支給を受けることができる。会社は、対象となる従業員に対し、給付金の申請手続に必要な協力を行う。

第28条(社会保険料の取扱い)

育児休業等を取得している期間中の社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)の被保険者負担分及び事業主負担分は、会社が別途定める手続により、健康保険法及び厚生年金保険法の定めるところに従い、申出により免除されることがある。

第10章 ハラスメント防止・不利益取扱い禁止

第29条(育児休業等に関するハラスメントの防止)

  1. 会社は、育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇その他の育児又は介護に関する制度の利用に関する言動により、従業員の就業環境が害されることのないよう、必要な措置を講ずる。

  2. 従業員は、他の従業員に対し、前項の制度の利用に関し、当該利用を阻害するような言動を行ってはならない。

第30条(不利益取扱いの禁止)

会社は、従業員が育児休業、介護休業、子の看護等休暇、介護休暇、所定外労働の制限、第21条の柔軟な働き方を実現するための措置その他本規程に定める制度の利用を申し出、又は利用したことを理由として、解雇その他不利益な取扱いをしない。

第11章 雑則

第31条(規程の改廃)

本規程の改廃は、労働基準法第89条及び第90条に定める手続(従業員代表からの意見聴取及び所轄労働基準監督署長への届出)に従って行う。

第32条(施行期日)

本規程は、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日から施行する。

以上

付属書式: 2025年改正対応 制度別チェックリスト

  1. 子の看護等休暇について、対象年齢を小学校第3学年修了まで拡大した規定になっているか(旧規定の「小学校就学前」表記が残っていないか)

  2. 子の看護等休暇の取得事由に、学級閉鎖等・入園式等の行事参加が追加されているか

  3. 子の看護等休暇及び介護休暇について、労使協定による除外対象から「勤続6か月未満」の要件が削除されているか

  4. 所定外労働の制限の対象が「3歳未満」のままになっていないか(小学校就学前までの拡大を反映しているか)

  5. 育児のためのテレワーク導入等の努力義務(第20条)が明記されているか

  6. 3歳から小学校就学前の子を養育する従業員への柔軟な働き方を実現するための措置(第21条)について、5つの選択肢から2以上を実際に選定しているか

  7. 柔軟な働き方を実現するための措置の選定に当たり、労働者の過半数代表等からの意見聴取の記録を残す運用になっているか

  8. 仕事と育児の両立に関する個別の意向聴取・配慮(第24条)の実施時期・方法が定まっているか

  9. 介護に直面した従業員への早期の情報提供及び個別周知・意向確認(第25条)の実施フローが整備されているか

  10. 介護に関する雇用環境整備(第26条)について、研修・相談窓口等のうち少なくとも1つの措置を実際に講じているか

  11. 育児休業取得状況の公表義務(従業員数301人以上の事業主が対象)の要否を自社の従業員規模に照らして確認したか


第2部: 選定パターン・企業規模別修正パターン

本商品は、2025年10月1日施行の柔軟な働き方を実現するための措置(第21条)についてどの選択肢を組み合わせるかという「選定パターン」と、企業規模に応じた運用の簡易化という2軸の修正パターンを想定する。第1部は標準的な条文構成であり、以下は各パターンへ調整する際の差分(代替条文・追加条文)である。

A. 柔軟な働き方を実現するための措置(第21条)の選定パターン

A-1. パターン1: テレワーク等+新たな休暇の付与(オフィスワーク中心・テレワーク親和性の高い業種向け)

選定例: 「会社は、第21条第1項の措置として、(2)テレワーク等(1か月10労働日以上)及び(4)新たな休暇の付与(1年10労働日を上限)を選択して講ずる。」

解説: システム開発・事務職等、業務の性質上テレワークが可能な従業員が多い企業においては、既存のテレワーク環境を活用しつつ、新たな休暇制度を追加することで、比較的低コストで2つの措置を講じることができると考えられる。

A-2. パターン2: 短時間勤務制度+始業時刻等の変更(現場・店舗等テレワーク困難な業種向け)

選定例: 「会社は、第21条第1項の措置として、(1)始業時刻等の変更(フレックスタイム制度又は繰上げ・繰下げ)及び(5)短時間勤務制度を選択して講ずる。」

解説: 小売・製造・医療・介護等、テレワークが困難な現場業務が中心の企業においては、既に3歳未満向けに整備している育児短時間勤務制度(第18条)の対象年齢を実務上小学校就学前まで拡張する形で運用することが、追加の制度設計コストを抑える現実的な選択肢になり得ると考えられる。

A-3. パターン3: 保育施設の設置運営等+テレワーク(大企業・拠点集約型の企業向け)

選定例: 「会社は、第21条第1項の措置として、(2)テレワーク等及び(3)保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与を選択して講ずる。」

解説: 事業所内保育施設を有する企業又は複数の保育サービス提供事業者と提携可能な体力のある大企業においては、便宜供与の措置を選択肢に加えることで、従業員の選択の幅を広げることができると考えられる。中小企業では便宜供与に代替する措置(ベビーシッター費用補助等)の相当性について、監修時の確認を要する(第4部参照)。

B. 企業規模による簡易版への修正

B-1. 意向聴取(第24条)の簡易化

修正後: 「会社は、子が3歳に達するまでの間、当該子を養育する従業員との定期面談(人事評価面談等)の機会を利用し、仕事と育児の両立に関する意向を確認する。」

解説: 専任の人事担当者を置くことが難しい中小企業では、意向聴取のための新たな面談機会を設けるのではなく、既存の人事評価面談等に組み込む形で運用することが、実務上の負担を抑える方法として考えられる。ただし、面談の目的が形骸化しないよう、育児との両立に関する項目を面談シートに明記する等の工夫が望ましい。

B-2. 介護に関する雇用環境整備(第26条)の簡易化

修正後: 「会社は、介護休業・介護両立支援制度の周知資料を作成し、全従業員に配布する方法により、雇用環境の整備を行う。」

解説: 研修の実施や専用相談窓口の設置が難しい中小企業では、第26条各号のうち「利用促進に関する方針の周知」を中心に据え、既存の相談窓口(人事部門・代表者等)を介護相談にも対応させる運用とすることが現実的な選択肢になり得ると考えられる。

B-3. 柔軟な働き方を実現するための措置の選定手続の簡易化

修正後: 「会社は、第21条の措置の選定に当たり、全従業員を対象とする説明会又は書面によるアンケートを実施し、意見を聴取した上で決定する。」

解説: 労働者の過半数代表を選出する手続に不慣れな中小企業では、説明会や書面アンケートによる意見聴取を代替手段とすることが考えられるが、法令上求められる意見聴取の実質を欠くことのないよう、実施記録を残す必要がある。

B-4. 育児休業取得状況の公表(従業員数301人以上向け)に関する注記追加

追加条文例: 「会社の常時雇用する従業員数が301人以上となった場合、会社は、育児休業等の取得状況を年1回公表する。」

解説: 育児休業取得状況の公表義務は、2025年4月1日以降、対象事業主の範囲が常時雇用する従業員数1,000人超から301人以上へ拡大されている。中小企業であっても、事業拡大により対象規模に達する可能性があるため、規程上に閾値到達時の対応を明記しておくことが望ましい場合がある。

B-5. 介護短時間勤務等の代替措置の簡易化

修正後: 「会社は、第19条の措置について、短時間勤務制度を基本とし、フレックスタイム制度その他の措置は、会社の実施体制が整い次第、順次導入する。」

解説: 複数の代替措置を同時に整備する体制がない中小企業では、まず短時間勤務制度のみを確実に運用し、他の選択肢は段階的に導入する方針を明記することで、法令上の義務(2回以上の利用を可能とする措置の整備)を満たしつつ実務負担を抑えることができると考えられる。


第3部: 逐条解説(購入者向け)

第2条(定義)・第3条(適用範囲) 2025年改正により、子の看護等休暇及び介護休暇について労使協定による除外対象から「勤続6か月未満」の要件が削除された点は、本規程の適用範囲を検討する上で見落としやすい変更点である。従来の育児・介護休業規程を流用する場合、除外規定の書きぶりが法改正前のまま残存していないか、既存規程との照合が必要である。

第13条(子の看護等休暇) 本商品最大の改正対応ポイントである。名称が「子の看護休暇」から「子の看護等休暇」へ変更され、対象となる子の範囲が「小学校就学前」から「小学校第3学年修了まで」に引き上げられた。あわせて、取得事由に「感染症に伴う学級閉鎖等」及び「入園式・卒園式等の行事参加」が追加されている点も重要である。旧規定をそのまま流用すると、対象年齢・取得事由のいずれについても法定基準を下回る内容となるおそれがあるため、購入者に対しては既存規程との差分確認を強く推奨する必要がある。

第15条(所定外労働の制限) 対象となる子の年齢が「3歳未満」から「小学校就学前」に拡大された点は、多くの企業の既存規程で見落とされやすい改正事項である。育児短時間勤務制度(第18条、対象は原則3歳未満のまま)との対象年齢の相違に注意を要し、両制度の対象範囲を条文上明確に書き分けることが求められる。

第20条(育児のためのテレワークその他の措置) 努力義務にとどまる点が第21条の柔軟な働き方を実現するための措置(義務)との違いである。3歳未満の子を養育する従業員を対象とする点でも、第21条(3歳から小学校就学前)とは対象年齢が異なるため、両条項を混同しないよう規程上の章立てを分けて整理している。

第21条(柔軟な働き方を実現するための措置) 2025年10月1日施行の新設義務であり、事業主は5つの選択肢(始業時刻等の変更、テレワーク等、保育施設の設置運営等、新たな休暇の付与、短時間勤務制度)のうち2以上を実際に講じなければならない。措置の選定に当たっては、労働者の過半数代表等からの意見聴取の手続を経ることが求められており、単に規程に条文を置くだけでなく、選定プロセスの実施記録を残すことが実務上重要になると考えられる。従業員はその中から1つを選択して利用する仕組みであり、事業主の選定義務と従業員の選択権を条文上区別して記載している。

第24条(個別の意向聴取及び配慮) 2025年10月1日施行の新設義務であり、面談等による意向聴取の実施時期・方法・記録保管期間を、購入者の実情に応じて〇〇〇〇部分に具体化してもらう前提の条文としている。意向聴取は行うだけでなく、その結果に配慮した対応(就業場所・業務内容等の見直し)まで求められる点に留意が必要である。

第25条・第26条(介護離職防止のための情報提供・雇用環境整備) 2025年4月1日施行の新設義務であり、育児に関する周知・意向確認(第23条)と並ぶ、介護版の個別周知・意向確認の仕組みとして整理した。第26条の雇用環境整備は、研修・相談窓口・取得事例の収集提供・利用促進方針の周知という4つの選択肢のうち1つ以上を講じれば足りる設計になっており、中小企業では第2部B-2のような簡易な運用を検討する余地がある。

第29条・第30条(ハラスメント防止・不利益取扱いの禁止) 育児休業等の取得を理由とする不利益取扱いの禁止は改正前から存在する規律であるが、2025年改正で新設された柔軟な働き方を実現するための措置(第21条)や個別の意向聴取(第24条)についても、これらの利用を理由とする不利益取扱いが禁止される対象に含まれることを条文上明記し、新設制度の実効性を担保する構成としている。

第31条(規程の改廃) 労働基準法第89条・第90条の手続に従うことは就業規則本体と同様であるが、育児・介護休業規程は改正の頻度が比較的高い規程であるため、改正のたびに周知・届出手続を確実に履践する運用体制(改正履歴の管理表の整備等)を購入者に推奨することが望ましい。


第4部: 監修者への確認依頼事項

  1. 2025年4月1日施行分及び同年10月1日施行分について、施行日及び経過措置(改正前から係属中の申出への適用関係等)の最終確認をお願いしたい。特に第21条(柔軟な働き方を実現するための措置)は本ドラフト作成時点の情報に基づいており、施行後の実務運用(指針・Q&A等)を踏まえた文言修正の要否を確認いただきたい。

  2. 第21条の柔軟な働き方を実現するための措置について、第2部Aで示した3つの選定パターン例が、業種・企業規模ごとの実務的な選択として妥当かどうか、他に想定すべき組み合わせがないか確認いただきたい。

  3. 第21条の措置の選定手続において、労働者の過半数代表等からの意見聴取の方法・記録の残し方について、条文上どこまで具体的に記載すべきか(別紙様式を用意すべきか)確認いただきたい。

  4. 第13条の子の看護等休暇について、取得事由(学級閉鎖等・入園式等の行事参加)の範囲の記載が、厚生労働省の規定例・指針と整合しているか、限定列挙か例示列挙かを含めて確認いただきたい。

  5. 第24条の個別の意向聴取及び配慮について、「配慮」の内容として条文上どこまで具体例(就業場所・業務内容の変更等)を挙げるべきか、挙げすぎることで事業主の義務が過度に重く解釈されるリスクがないか確認いただきたい。

  6. 第25条・第26条の介護離職防止のための措置について、育児に関する第23条・第24条と条項の対応関係・重複がないか、条文構成として章を分けた点が適切か確認いただきたい。

  7. 第2部B-4の育児休業取得状況の公表義務(従業員数301人以上)について、本ドラフトのように中小企業向け規程にも将来の規模拡大を見据えた注記を含めることの要否を確認いただきたい。

  8. 本規程と既存の就業規則本体・賃金規程(chingin-kitei)・テレワーク勤務規程(telework-kitei)との条項の重複・矛盾がないか、特に第20条・第21条とテレワーク勤務規程の適用関係の整理要否を確認いただきたい。