遺産を売却して代金を分配する換価分割の協議書です。売却手続の担当者、売却価格の下限、費用控除後の分配方法を定めます。相手方との認識のずれを防ぐ具体的な記載例を示します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

遺産分割協議書(換価分割型)

第1部: 書式本文

第1条(前提) 被相続人【被相続人氏名】(【生年月日】生、最後の住所【被相続人住所】、【死亡年月日】死亡。以下「被相続人」という。)の相続人である【相続人1氏名】、【相続人2氏名】及び【相続人3氏名】(以下それぞれ「甲」「乙」「丙」といい、併せて「相続人ら」という。)は、被相続人の遺産の分割について、次のとおり協議が成立したことを確認する。

第2条(換価対象財産) 相続人らは、下記の財産(以下「本件不動産」という。)を売却し、売却代金から必要経費等を控除した残額を相続人らで分配する方法(換価分割)により遺産を分割することに合意する。 土地 所在【所在】、地番【地番】、地目【地目】、地積【地積】平方メートル 建物 所在【所在】、家屋番号【家屋番号】、種類【種類】、床面積【床面積】平方メートル

第3条(相続を原因とする所有権移転登記) 相続人らは、本件不動産につき、売却の便宜のため、甲の単独名義(持分【】分の【】ずつの共有名義とする場合を含む。)とする所有権移転登記手続を行うことに合意する。ただし、当該登記は換価のための便宜的なものであり、甲が本件不動産を単独で取得する趣旨ではないことを相続人らは相互に確認する。

第4条(売却手続の受任者) 1 相続人らは、甲を本件不動産の売却手続に関する代表者(以下「代表相続人」という。)として選任し、媒介契約の締結、買主との交渉、売買契約の締結及び決済手続を委任する。 2 代表相続人は、善良な管理者の注意をもって売却手続を行い、重要な事項については他の相続人に報告するものとする。

第5条(売却価格の下限等) 1 本件不動産の売却価格は、金【下限金額】円を下回らないものとする。ただし、相続人ら全員が別途書面で合意した場合はこの限りでない。 2 媒介業者の選定については、相続人ら【全員の同意/代表相続人の判断】により決定する。

第6条(諸費用の控除) 売却代金からは、仲介手数料、印紙税、抵当権抹消費用、測量費用、譲渡所得に係る税金その他本件不動産の売却及び名義変更に要した費用(以下「諸費用」という。)を控除する。

第7条(分配の割合及び方法) 1 売却代金から諸費用を控除した残額(以下「分配可能額」という。)は、甲、乙及び丙がそれぞれ【】分の【】の割合で分配を受ける。 2 代表相続人は、決済完了後【1】か月以内に、分配可能額を各相続人が指定する金融機関口座に振込送金する方法により分配する。

第8条(譲渡所得税の申告) 本件不動産の売却により生じる譲渡所得に係る所得税及び住民税の申告及び納付は、各相続人が自己の持分に応じて自ら行う。代表相続人は、確定申告に必要な資料(売買契約書の写し、精算書等)を各相続人に速やかに交付する。

第9条(売却が不調となった場合の措置) 本協議成立後相当期間(【1】年を目安とする。)を経過しても売却が成立しない場合、相続人らは売却価格、媒介業者の変更その他の対応につき再度協議する。

第10条(相続債務の負担) 被相続人の債務(公租公課を含む。)がある場合は、売却代金の中から優先して弁済し、残額を第7条の割合により分配する。

第11条(後日判明した財産の取扱い) 本協議書作成後に新たに判明した遺産についても、原則として本協議書に準じ換価の上、第7条と同一の割合で分配する。

第12条(清算条項) 相続人らは、本協議書に定めるもののほか、被相続人の遺産に関し相互に債権債務のないことを確認する。

第13条(協議の成立) 本協議の成立を証するため本書3通を作成し、相続人らが記名押印の上、各自1通を保有する。

【日付】

甲(住所)【住所】 (氏名)【氏名】㊞ 乙(住所)【住所】 (氏名)【氏名】㊞ 丙(住所)【住所】 (氏名)【氏名】㊞

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 相続人全員の立場からの修正例(共有名義での売却を希望する場合)

代表相続人への単独名義の移転を避け、相続人全員の共有名義のまま売却手続を進めたい場合、第3条を次のように修正する。 「相続人らは、本件不動産につき、甲、乙及び丙が各法定相続分の割合による共有名義とする所有権移転登記手続を行う。売買契約の締結にあたっては、相続人ら全員が売主として名を連ねるものとする。」 一言解説: 単独名義移転は決済手続を簡素化できる一方、名義人に信用リスクが集中する。共有名義であれば各自が売主として直接権利義務を負うため、代表相続人への過度な依存を避けたい場合に適する。

B節: 買主・仲介業者との関係を明確にする場合の修正例

買主や仲介業者との対応窓口を明確にし、トラブルを避けるため、第4条に続けて次の条項を追加する。 「代表相続人は、買主又は仲介業者からの問い合わせ、書類提出等の窓口となり、他の相続人は代表相続人を通じてのみ対応するものとする。ただし、決済及び所有権移転登記手続には相続人全員が必要書類を提出して協力する。」 一言解説: 窓口を一本化することで交渉の混乱を防げるが、決済段階では共有者全員の実印・印鑑証明書等が必要になる場面が多く、その協力義務を明記しておくことが望ましい。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面: 遺産の主要な財産が不動産であり、特定の相続人が単独で取得することを希望せず、公平に金銭で分配したい場合。共有のまま放置すると将来的な管理・処分が困難になることが見込まれる場合にも有効である。

使ってはいけない場面: 相続人の一人が自宅として居住を続ける必要がある不動産や、事業用資産で承継者が明確な場合には、換価分割ではなく現物分割又は代償分割を検討すべきである。また、売却の目処が全く立たない不動産(市場性が乏しい山林等)については、売却期間が長期化し協議書の実効性が損なわれるおそれがある点に留意する。

根拠法令: 遺産分割協議は民法907条1項に基づく。換価分割において代表相続人に売却手続を委任する法律関係は、民法643条以下の委任契約の考え方に基づいて整理される。代表相続人が単独名義で登記を経る場合、これは相続財産の管理処分のための便宜的な措置であり、実質的な権利の帰属を変更する趣旨でない旨を協議書上明記しておくことが紛争予防上重要である。また、不動産の売却により生じる譲渡所得については所得税法に基づき各相続人がそれぞれ自己の持分に応じて申告義務を負う点にも留意が必要である。

よくある失敗と条項上の対策 1. 売却価格の下限を定めずに代表相続人へ処分を一任してしまい、想定より著しく低い価格で売却され他の相続人との間で紛争になる。→第5条のように売却価格の下限や重要事項の同意方法を明記する。 2. 代表相続人への単独名義移転を、真実の権利移転(代表相続人による単独取得)と誤解されるおそれがある。→第3条のように換価のための便宜的な移転である旨を明記し、証拠を残す。 3. 譲渡所得税の申告義務者や必要書類の交付時期を定めず、確定申告の時期に混乱が生じる。→第8条のように申告義務の所在と資料交付の期限を明記する。

なお、換価分割における税務処理(取得費加算の特例の適用可否、申告期限等)は個々の事情により異なるため、個別の事案については専門家(弁護士・税理士・司法書士等)に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 相続人全員が特定され、戸籍謄本等により相続関係が確認されているか
  • [ ] 換価対象財産(不動産等)の範囲と現況(占有者の有無等)を確認したか
  • [ ] 代表相続人(売却手続の受任者)を明確に定めているか
  • [ ] 単独名義への移転が便宜的なものである旨を条項上明記しているか
  • [ ] 売却価格の下限や媒介業者選定の方法を定めているか
  • [ ] 諸費用(仲介手数料、抹消費用、税金等)の控除方法を明記しているか
  • [ ] 分配の割合及び分配の時期・方法を具体的に定めているか
  • [ ] 譲渡所得税の申告義務の所在と必要資料の交付方法を定めているか
  • [ ] 売却が不調となった場合の対応(再協議の手続)を定めているか
  • [ ] 決済時に必要となる相続人全員の実印・印鑑証明書等の準備状況を確認したか
  • [ ] 税務上の取扱いについて税理士への確認を予定しているか