商品を預けて販売してもらい売れた分だけ精算する委託販売契約書。商法第551条の問屋営業と民法第643条の委任を踏まえ、所有権と在庫リスクを整理します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

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委託販売契約書

第1部: 書式本文

委託販売契約書

【委託者商号】(以下「甲」という。)と【受託者商号】(以下「乙」という。)は、甲所有商品の販売を乙に委託することに関し、以下のとおり委託販売契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 甲は、別紙「委託商品目録」記載の商品(以下「委託商品」という。)の販売を乙に委託し、乙はこれを自己の名をもって甲の計算において第三者に販売することを引き受ける。乙の地位は商法第551条に定める問屋(とんや)に準ずる。

第2条(所有権の帰属) 1. 委託商品の所有権は、乙が第三者に販売し引渡しを完了するまで甲に留保される。 2. 乙は、委託商品を自己の固有財産及び他の委託者の商品と区分管理し、識別表示を行う。

第3条(委託商品の引渡し及び保管) 1. 甲は、別紙目録記載の委託商品を乙の指定場所に引き渡す。引渡費用は甲の負担とする。 2. 乙は、善良な管理者の注意をもって委託商品を保管する。 3. 乙は、月次で棚卸しし、数量及び状態を記載した報告書を甲に提出する。

第4条(販売条件) 1. 乙が委託商品を第三者に販売する価格(以下「販売価格」という。)は、別紙に定める甲の指定価格を基準とする。 2. 乙は、甲の事前の書面承諾を得ることなく、指定価格を下回る価格で販売してはならない。ただし、季節商品の値引販売その他別紙に定める場合はこの限りでない。 3. 乙は、第三者への販売にあたり、甲の名を示すことなく乙の名をもって取引を行う。

第5条(受託者の義務) 1. 乙は、善管注意義務をもって委託商品の保管及び販売事務にあたる(民法第644条)。 2. 乙は、委託商品の販売にあたり甲の指図に従うものとし、指図が不明確な場合は甲に確認を求める。 3. 乙は、甲の請求があるときは、いつでも販売状況を報告する(民法第645条)。

第6条(委託手数料) 1. 甲は乙に対し、乙が販売した委託商品の価格に別紙の料率を乗じた額を委託手数料として支払う。 2. 委託手数料は、第7条の売上精算の際に精算額から控除する方法により支払う。

第7条(売上金の精算) 1. 乙は、毎月末日を締め日とし、当該月の販売数量、販売価格及び売上金額を記載した精算書を、翌月【10】日までに甲に提出する。 2. 乙は、前項の精算書に基づき、売上金額から委託手数料及び第9条の立替費用を控除した残額を、翌月【末日】までに甲の指定口座に振り込む。 3. 乙は、販売代金の回収について善管注意義務を尽くすものとし、乙の責めに帰すべき事由による回収不能が生じた場合、甲に対しその責任を負う。

第8条(未販売品の返還及び危険負担) 1. 甲は、乙に対し、いつでも未販売の委託商品の返還を求めることができる。 2. 委託商品が乙の保管中に滅失又は毀損した場合、その危険は甲の負担とする。ただし、乙の故意又は過失による場合はこの限りでない。 3. 乙は、委託商品について損害保険を付保する義務を負わない。付保の要否は別紙で定める。

第9条(費用負担) 委託商品の販売に必要な保管費用、通常の広告宣伝費及び配送費用は、別紙の定めに従い甲又は乙が負担する。乙が立て替えた費用は、精算書に記載の上、第7条の精算で償還を受ける。

第10条(委託期間) 1. 本契約の委託期間は、締結日から【1】年間とする。 2. 期間満了の【1】か月前までに甲乙いずれからも書面による終了の意思表示がないときは、本契約は同一条件でさらに【1】年間更新され、以後も同様とする。

第11条(中途解除) 甲又は乙は、いつでも相手方への【1】か月前の書面通知により本契約を解除できる。この場合、乙は速やかに未販売の委託商品を甲に返還し、既発生の売上金を第7条に準じて精算する。

第12条(知的財産及び表示) 乙は、委託商品の販売促進のために甲の商標を使用する場合、甲の事前の書面承諾を得るものとし、本契約終了後は直ちに使用を中止する。

第13条(秘密保持) 甲及び乙は、本契約の履行を通じて知り得た相手方の営業上の情報を秘密として保持し、相手方の承諾なく第三者に開示してはならない。

第14条(反社会的勢力の排除) 甲及び乙は、自己が暴力団等の反社会的勢力に該当せず、これらと関係を有しないことを表明し保証する。違反した場合、相手方は無催告で本契約を解除できる。

第15条(準拠法及び管轄) 本契約は日本法に準拠し、本契約に関する紛争は【管轄裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上、本契約締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名押印の上各1通を保有する。

【作成日】

甲(委託者) 住所: 名称: 代表者: 印 乙(受託者) 住所: 名称: 代表者: 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節 委託者(商品所有者)向け

委託者としては、乙の倉庫内での混同や乙の債権者による差押えのリスクを軽減したい。

before:「乙は、委託商品を自己の固有財産及び他の委託者から預かった商品と明確に区分して管理し、識別のための表示を行う。」 after:「乙は、委託商品である旨及び甲の名称を表示した保管場所に保管する。乙の債権者が委託商品を乙の財産と誤認して差押え等を行った場合、乙は直ちに甲に通知し、第三者異議の訴えに必要な資料を提供する。」 解説: 所有権の帰属を対外的に明確にしておかないと乙の倒産時に委託商品の取戻しに苦労するため、表示と協力義務を具体化する。

before:「乙は、甲の事前の書面による承諾を得ることなく、指定価格を下回る価格で販売してはならない。」 after:「乙は、指定価格を下回る値引き又は景品付販売を行おうとするときは事前に甲の書面承諾を得るものとし、違反したときは甲は当該違反にかかる委託手数料を減額できる。」 解説: 委託販売では所有権が甲に残るため乙の無断値引きは甲の収益に直接影響する。違反時の手数料減額という担保措置を加える。

B節 受託者(販売者)向け

受託者としては、甲都合による突然の商品回収から事業計画を守りたい。

before:「甲は、乙に対し、いつでも未販売の委託商品の返還を求めることができる。」 after:「甲は、乙に対し、【14】日前までに書面で通知することにより未販売の委託商品の返還を求めることができる。甲が正当な理由なく頻繁な返還請求を行い乙の販売機会が損なわれた場合、乙は損害賠償を求めることができる。」 解説: 即時引揚げを無制限に認めると乙は投資を回収できないまま在庫を失うため、予告期間を設け事業運営の安定性を確保する。

C節 中立・折衷案

第8条第2項の危険負担については、保管環境や保険加入状況に応じて甲乙折半とする折衷案も考えられる。 before:「委託商品が乙の保管中に滅失又は毀損した場合、その危険は甲の負担とする。ただし、乙の故意又は過失による場合はこの限りでない。」 after:「委託商品が乙の保管中に滅失又は毀損した場合、乙の故意又は過失による場合を除き、甲乙は損害額を協議の上で分担し、乙は自らの負担で損害保険の付保に努める。」 解説: 危険を全て甲が負うと乙の保管上の注意が弛緩しかねない一方、全面転嫁すると乙の負担が過大になるため折衷的な分担とする。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本書式は、メーカーや卸売業者が自ら小売店舗網や販売力を持たない場合に、既存の販売網を持つ事業者に商品の販売のみを委ね、所有権と販売リスクを分離管理したい場面で使用する。逆に、乙が商品を買い取って自己のリスクで再販売する取引実態であれば、本書式ではなく通常の売買契約書又は特約店契約書を用いるべきであり、名称のみ「委託販売」としながら実質的に買取取引を行うと消費税や会計処理の面で齟齬が生じる。乙が単に媒介・取次ぎを行うにすぎず在庫を保管しない形態であれば、より簡素な販売代理契約書を検討すべきである。

根拠法令としては、他人のために自己の名をもって物品の販売をすることを業とする者を問屋と定める商法第551条が本契約の法的性質を基礎付ける。問屋営業には委任の規定が準用される(商法第552条第2項)ため、善管注意義務(民法第644条)、報告義務(民法第645条)、受取物引渡義務(民法第646条)が解釈の参照点となる。委託商品の所有権が甲に留保される点は乙の倒産時の取戻権の根拠となるため、破産法上の取戻権(破産法第62条)との関係も念頭に置く。

実務でよくある失敗として、第一に、所有権留保の合意はあるものの乙の帳簿や倉庫管理上委託商品と乙の自己所有商品が区別されておらず、乙の倒産時に委託商品が破産財団に組み込まれるケースがある。対策として第2条及び第2部A節のように区分保管と表示の義務を条項化する。第二に、精算の頻度や期限を曖昧にした結果乙が売上金を留め置き、資金繰り悪化時に精算不能となるケースがある。対策として第7条のように締め日と支払期限を月次で定める。第三に、値引販売の可否の取り決めがなく、乙が独自判断で大幅な値引きを行い甲のブランドイメージが毀損されるケースがある。対策として第4条第2項のように価格遵守義務と承諾手続を明記する。委託販売と買取販売のいずれに該当するかは取引実態に即して判断されるため、個別事案は専門家に確認の上で契約類型を選択することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 取引の実態が買取型ではなく真正の委託販売(所有権が甲に留保される形態)か確認したか
  • [ ] 委託商品を目録等で具体的に特定しているか
  • [ ] 委託商品の区分保管及び識別表示の義務を明記しているか
  • [ ] 販売価格の指定方法及び値引き等を行う場合の承諾手続を定めているか
  • [ ] 委託手数料の料率及び控除方法を明記しているか
  • [ ] 売上精算の締め日及び支払期限を定めているか
  • [ ] 未販売品の返還請求権及びその予告期間を定めているか
  • [ ] 保管中の滅失・毀損の危険負担及び保険付保の要否を整理しているか
  • [ ] 立替費用の範囲及び償還方法を明記しているか
  • [ ] 委託期間、更新及び中途解除の手続を明記しているか
  • [ ] 会計処理上、委託販売として扱われる実態と整合しているか確認したか