生産に必要な治具・検査設備を委託先へ貸与する契約書。民法第601条の賃貸借規定を用い、下請法第4条第1項第6号の購入・利用強制に当たらぬよう整えます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

治具・設備貸与契約書

第1部: 書式本文

治具・設備貸与契約書

委託者【企業名】(以下「甲」という。)及び受託者【企業名】(以下「乙」という。)は、甲乙間の製造委託取引に関連し、甲が乙に対し治具及び検査設備を貸与することに関し、以下のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 本契約は、甲が乙に対し、【製品名】の製造及び検査に必要な別紙「貸与物件目録」記載の治具及び検査設備(以下「貸与物件」という。)を貸与する条件を定めることを目的とする。

第2条(貸与物件の特定) 貸与物件の品名、型式、数量及び貸与時の状態は別紙「貸与物件目録」に定めるとおりとする。

第3条(貸与期間) 1. 貸与期間は、貸与物件引渡日から【製品名】に係る製造委託契約の終了日までとする。 2. 貸与期間中に製造委託契約が更新された場合、貸与期間も同一条件で更新されたものとみなす。

第4条(賃料) 1. 本貸与の賃料は、別紙「貸与条件一覧」に定めるとおりとする。 2. 甲は、乙に対し、貸与物件の利用を強制する対価として不当に高額な賃料を設定し、又は乙の実費を大きく超える負担を求めてはならない。

第5条(引渡し及び受入検査) 1. 甲は、【引渡期日】までに貸与物件を【引渡場所】において乙に引き渡す。 2. 乙は、引渡しを受けた後【5】営業日以内に貸与物件の状態を検査し、異常があるときは直ちに甲に通知する。通知がない場合、貸与物件は正常な状態で引き渡されたものと推定する。

第6条(善管注意義務及び使用方法) 1. 乙は、善良な管理者の注意をもって貸与物件を使用及び保管する。 2. 乙は、貸与物件を甲の指定する仕様書及び作業手順に従って使用し、指定用途以外に使用してはならない。

第7条(修繕義務) 1. 貸与物件の通常の使用に伴う経年劣化又は甲の責めに帰すべき事由による故障の修繕は、甲の負担で行う。 2. 乙の取扱不良その他乙の責めに帰すべき事由による故障の修繕は、乙の負担で行う。 3. 乙は、貸与物件に修繕を要する状態を発見したときは、速やかに甲に通知する。

第8条(改造・付加の禁止) 乙は、甲の書面による事前の承諾なく、貸与物件の改造、分解、部品の取替えその他現状を変更する行為をしてはならない。

第9条(転貸及び第三者使用の禁止) 乙は、甲の書面による事前の承諾なく、貸与物件を第三者に転貸し、又は甲乙間の製造委託契約以外の製造に使用してはならない。

第10条(滅失・毀損時の責任) 1. 乙の責めに帰すべき事由により貸与物件が滅失又は毀損したときは、乙は自己の負担で原状に復し、又は甲に生じた損害を賠償する。 2. 不可抗力による滅失・毀損については、甲乙協議のうえ費用分担を定める。

第11条(返還義務) 1. 乙は、貸与期間満了時又は甲の請求があったときは、遅滞なく貸与物件を通常の使用による損耗を除き貸与時の状態で甲に返還する。 2. 返還に要する費用は甲の負担とする。ただし、乙の善管注意義務違反による損耗の回復費用は乙の負担とする。

第12条(下請法上の留意事項) 甲は、乙に対し、下請代金支払遅延等防止法第4条第1項第6号に定める購入・利用強制に該当するような、貸与物件の利用の強要、貸与物件に係る不要な購入強制その他乙の自由な取引を阻害する行為を行ってはならない。

第13条(秘密保持) 乙は、貸与物件の構造、仕様その他甲の営業秘密に該当する情報を、甲の事前の書面による承諾なく第三者に開示してはならない。

第14条(準拠法及び管轄) 本契約は日本法に準拠し、本契約に関して紛争が生じた場合、【管轄裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上を証するため、本契約書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各1通を保有する。

【作成日】

甲(委託者) 住所: 名称: 代表者: 印

乙(受託者) 住所: 名称: 代表者: 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節 貸与する委託者向け

検査設備の精度が製品品質に直結する場合、委託者としては定期校正を乙に義務付け、校正記録の提出を求める条項を追加すべきである。 before:「乙は、善良な管理者の注意をもって貸与物件を使用及び保管する。」 after:「乙は、善良な管理者の注意をもって貸与物件を使用及び保管するとともに、検査設備については【6】か月ごとに校正を実施し、校正記録を甲に提出する。校正費用は甲乙間で別途合意する負担割合による。」 検査設備は校正の有無が測定結果の信頼性に直結するため、校正義務を明文化することで品質保証の実効性を高められる。

B節 借り受ける受託者向け

受託者としては、賃料の一方的な値上げや、貸与物件の利用強制を通じた実質的な取引条件の押し付けを防ぐため、賃料改定の協議条項を設けることが望ましい。 before:「本貸与の賃料は、別紙「貸与条件一覧」に定めるとおりとする。」 after:「本貸与の賃料は、別紙「貸与条件一覧」に定めるとおりとする。甲は、賃料を改定しようとするときは、改定希望日の【3】か月前までに乙に書面で通知し、甲乙協議のうえ合意により改定する。甲の一方的な通知のみによる改定は効力を生じない。」 下請法第4条第1項第6号との関係で、賃料の一方的な引上げや貸与物件の利用強制は「購入・利用強制」に該当し得るため、協議による改定手続を明記することで受託者の交渉力を確保できる。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本書式は、委託者が生産に必要な治具や検査設備を保有し、これを受託者の工場に持ち込んで生産・検査を行わせる場面で使用する。治具・設備の所有権や購入資金を受託者が負担している場合、又は受託者が独自に調達した設備を委託者側の検査に用いる場合には、貸与の前提を欠くため本書式は使用できず、別途所有権の帰属を整理した契約に組み替える必要がある。また、金型のように生産終了後も長期間現物を保管する必要がある物件については、本書式ではなく保管契約として別途整理する方が適切である。

法律関係としては、乙が甲の所有物である貸与物件を対価を得て(又は無償で)使用収益する点で、有償の場合は民法第601条の賃貸借、無償の場合は同法第593条の使用貸借の性質を有する。賃貸借の場合、原則として貸主である甲が修繕義務を負う(民法第606条第1項)が、借主の帰責事由による修繕費用は借主負担とするのが通例であり、第7条はこれを反映したものである。また、貸与を通じて受託者の取引の自由を制約する行為は、下請代金支払遅延等防止法第4条第1項第6号に定める購入・利用強制の禁止に抵触するおそれがあるほか、程度によっては私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)第2条第9項第5号の優越的地位の濫用にも該当し得る。

実務でよくある失敗として、第一に、貸与物件の状態を引渡時に検査・記録しておらず、返還時に既存の損耗か乙が生じさせた損耗かを区別できず紛争化するケースがある。対策として第5条の受入検査条項及び第11条の返還時の状態基準を明記する。第二に、検査設備の校正管理が委託者・受託者いずれの責任か不明確なまま運用され、測定結果の信頼性に疑義が生じるケースがある。対策として第2部A節のように校正義務と記録提出を条項化する。第三に、賃料や利用条件を委託者が一方的に決定・変更し、実質的な利用強制として問題化するケースがある。対策として第2部B節のように協議による改定手続を設ける。設備貸与に伴う下請法・独占禁止法上の該当性判断は取引の個別事情によるため、個別事案は専門家に確認したうえで条項を確定させることが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 貸与物件目録(品名・型式・数量・貸与時の状態)を別紙として作成しているか
  • [ ] 貸与期間を製造委託契約の期間と整合させているか
  • [ ] 賃料の有無・金額及び改定手続を明記しているか
  • [ ] 引渡時の受入検査と結果の記録・通知手続を定めているか
  • [ ] 修繕義務の負担区分(経年劣化・甲の帰責事由・乙の帰責事由)を明確にしているか
  • [ ] 改造・分解等の現状変更を禁止しているか
  • [ ] 転貸及び目的外使用の禁止を定めているか
  • [ ] 検査設備について校正義務・記録提出義務を設けているか
  • [ ] 滅失・毀損時の責任区分及び不可抗力時の協議規定を定めているか
  • [ ] 下請法第4条第1項第6号の購入・利用強制に該当する運用がないか確認したか
  • [ ] 返還時の基準(通常損耗の扱い)及び費用負担を明記しているか
  • [ ] 管轄裁判所の指定が実務上適切な場所になっているか