特定部門のみを切り出して譲渡する場合の契約書です。会社法第467条の株主総会特別決議、承継資産負債の特定、競業避止義務を規定します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

事業譲渡契約書(一部事業譲渡型)

第1部: 書式本文

譲渡会社〇〇株式会社(以下「甲」という。)と譲受会社〇〇株式会社(以下「乙」という。)は、甲が営む事業のうち【対象事業の名称・部門】に関する事業(以下「本件対象事業」という。)の譲渡について、次のとおり事業譲渡契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 甲は乙に対し、本件対象事業を構成する資産、契約上の地位及び負債のうち、別紙承継資産負債目録(以下「本件目録」という。)に記載するものを譲渡し、乙はこれを譲り受ける。甲は、本件対象事業以外の事業を引き続き営むものとする。

第2条(承継資産の範囲) 乙が承継する資産は、本件目録記載の有形資産、知的財産権、契約上の地位その他の権利に限るものとし、本件目録に記載のない資産は本契約による譲渡の対象としない。

第3条(除外資産・除外負債) 甲の本社機能に係る資産、本件対象事業以外の事業に共通して使用される資産及び本件目録に「除外」と明記された資産は、本契約による譲渡の対象から除外する。負債についても同様とする。

第4条(譲渡対価) 本件対象事業の譲渡対価は総額金【譲渡対価】円とし、乙は甲に対し、効力発生日から【支払期限】以内に、甲の指定する銀行口座へ振込む方法により支払う。

第5条(株主総会の承認) 本契約は、甲において会社法第467条第1項第2号に定める事業の重要な一部の譲渡に該当することから、甲は効力発生日の前日までに株主総会の特別決議(会社法第309条第2項第11号)による本契約の承認を得るものとし、当該承認を得られない場合、本契約は効力を生じない。

第6条(契約上の地位の移転) 甲は、本件目録記載の取引先等との契約上の地位を乙に移転するにあたり、効力発生日までに当該取引先等の承諾を得るよう努める。乙の承諾取得前に効力発生日が到来した契約については、甲乙協議の上、承諾取得までの間の取扱いを別途定める。

第7条(従業員の取扱い) 本件対象事業に従事する従業員のうち乙への転籍を希望する者については、甲及び乙が当該従業員との間で個別に労働条件を協議し、当該従業員の同意を得たうえで転籍させる。事業譲渡は労働契約の当然承継を伴わないことを甲及び乙は確認する。

第8条(競業避止義務) 甲は、効力発生日から【期間】、【地理的範囲】において、本件対象事業と同一又は類似の事業を自ら営み、又は第三者にこれを営ませてはならない。ただし、甲が本契約締結時点で従前から営んでいた他の事業については、この限りでない。

第9条(表明保証) 甲は乙に対し、本件目録記載の資産について適法かつ完全な権利を有すること、及び本件対象事業に関して重要な係争が存在しないことを表明し保証する。

第10条(引継ぎ協力) 甲は、効力発生日後【期間】、乙が本件対象事業を円滑に運営できるよう、取引先への紹介、業務マニュアルの提供その他必要な協力を行う。

第11条(解除) 甲又は乙は、相手方が本契約に違反し、催告後相当期間内に是正しない場合、本契約を解除することができる。

第12条(協議事項) 本契約に定めのない事項及び本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議して定める。

【契約日】

甲(譲渡会社): 【本店所在地・商号・代表者名】 印 乙(譲受会社): 【本店所在地・商号・代表者名】 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 譲渡会社(甲)向けの修正

A-1. 除外資産の範囲を明確化する追加条項

追加条文例:「本件対象事業のうち甲代表者が個人的に使用する車両及び本店ビルに設置された本店共通設備は、本件目録の記載にかかわらず譲渡の対象としない。」 一言解説: 一部譲渡では本社機能と対象事業が物理的に混在することが多いため、除外資産をあらかじめ具体的に列挙し後日の紛争を防ぐ。

A-2. 株主総会決議不成立時の取扱い

修正後:「甲の株主総会において本契約の承認が得られなかった場合、本契約は当然に効力を失うものとし、甲及び乙は互いに損害賠償の請求をしない。」 一言解説: 特別決議が要件となる一部譲渡では、決議不成立のリスクを甲乙双方が事前に認識し、無過失での契約失効条項として明記しておくことが望ましい。

B. 譲受会社(乙)向けの修正

B-1. 承継資産の個別対抗要件具備への協力義務

追加条文例:「甲は、乙の請求に応じ、本件目録記載の債権について乙が第三者対抗要件(民法第467条)を具備できるよう、確定日付のある証書による通知又は承諾取得に協力する。」 一言解説: 事業譲渡は合併と異なり資産ごとの個別承継が原則であるため、乙は債権譲渡の対抗要件具備に関する甲の協力義務を明記すべきである。

B-2. 甲による類似事業再開への対応強化

追加条文例:「乙は、甲が第8条の競業避止義務に違反した場合、是正の催告を要せず直ちに差止めを請求できるものとし、甲はこれに異議を述べない。」 一言解説: 一部譲渡では甲が同一グループ内に類似のノウハウを保持し続けるため、乙は競業避止義務違反時の迅速な差止め手段を確保しておく。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、会社が営む複数事業のうち特定の部門・事業のみを他の会社へ譲渡し、譲渡会社が残余の事業を引き続き営む場合に用いる。譲渡対象が会社の事業の全部又は重要な一部に該当しない軽微な譲渡には株主総会決議が不要となる場合があり、その際は第5条を省略した簡易な契約書で足りることがある。他方、対象事業の切り出しではなく事業全体を譲渡し会社が実質的に事業を終了する場合には、許認可の再取得や反対株主の買取請求への対応がより重要となるため、全部譲渡型の書式を用いるべきである。

根拠法令 一部事業譲渡は会社法第467条第1項第2号の「事業の重要な一部の譲渡」に該当し、原則として株主総会の特別決議(会社法第309条第2項第11号)による承認を要する。承継される資産・契約上の地位は個別に移転させる必要があり、債権については民法第467条の定める対抗要件(確定日付のある証書による通知又は承諾)を具備しなければ第三者に対抗できない。従業員の労働契約は、会社分割の場合に適用される労働契約承継法とは異なり当然には承継されず、民法第625条第1項の使用者の権利の譲渡に関する規律に従い、個々の労働者の同意を要する。競業避止義務については会社法第21条が譲渡会社の法定の競業避止義務(同一市町村及び隣接市町村における20年間)を定めているが、実務上は契約による期間・地理的範囲の合意で調整されることが多い。

実務でよくある失敗と対策 第一に、対象事業と残存事業の資産が明確に区分されておらず、承継資産目録の記載が曖昧なまま契約を締結し、譲渡後に共有設備の帰属をめぐり紛争となる失敗がある。第3条のように除外資産を具体的に列挙し、A-1のような追加条項で個別に確認することが対策となる。第二に、株主総会特別決議の取得を譲渡実行後に行ってしまい、決議不成立により契約の効力に疑義が生じる失敗がある。第5条及びA-2のように、決議取得を効力発生の停止条件として明記することが対策となる。第三に、承継する債権について対抗要件具備の手続を怠り、譲受会社が第三者に対して債権を主張できない失敗がある。B-1のように甲の協力義務を契約上明記することが対策となる。

一部譲渡か全部譲渡かの判定や株主総会決議の要否の当てはめは会社の財務状況により結論が異なるため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 譲渡対象となる事業の範囲(部門・拠点)を具体的に特定したか
  • [ ] 承継資産・承継負債・除外資産を目録形式で明確に区分したか
  • [ ] 譲渡対象が会社法第467条第1項第2号の「重要な一部」に該当するか確認したか
  • [ ] 株主総会特別決議の要否及び開催時期を確認したか
  • [ ] 承継する契約上の地位について取引先の承諾取得の見込みを確認したか
  • [ ] 承継する債権について対抗要件具備の方法を定めたか
  • [ ] 従業員の転籍について個別同意取得の方法・時期を定めたか
  • [ ] 競業避止義務の期間・地理的範囲・除外事業の有無を定めたか
  • [ ] 譲渡対価の算定根拠及び支払方法・時期を確認したか
  • [ ] 引継ぎ協力の内容・期間を定めたか