親から子へ自社株を有償で移す場面の書式。会社法の譲渡承認手続に加え、民法第555条の売買として価格・支払方法・表明保証を定めます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

株式譲渡契約書(親族間)

第1部: 書式本文

譲渡人〇〇〇〇(以下「甲」という。)と譲受人〇〇〇〇(以下「乙」という。)は、甲が保有する〇〇株式会社(以下「対象会社」という。)の株式の譲渡について、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(株式の譲渡) 甲は、乙に対し、甲が保有する対象会社の普通株式〇〇株(以下「本件株式」という。)を譲渡し、乙はこれを譲り受ける。

第2条(譲渡代金) 本件株式の譲渡代金は、1株あたり【単価】円、総額【総額】円とする。譲渡代金は、対象会社の直近決算に基づく純資産価額方式又は【評価方法】により算定した。

第3条(支払方法) 乙は、甲に対し、譲渡代金を【一括・分割】で、【支払期限】までに甲が指定する銀行口座に振り込んで支払う。振込手数料は乙の負担とする。

第4条(譲渡承認手続) 本件株式には対象会社の定款により譲渡制限が付されている。甲及び乙は、会社法第136条又は第137条に基づき、対象会社の取締役会(取締役会非設置会社の場合は株主総会)に対し株式譲渡承認請求を行い、承認を得るものとする。

第5条(株主名簿の名義書換) 承認後、対象会社は、会社法第133条に基づき、乙を株主とする株主名簿の名義書換手続を行う。

第6条(表明保証) 甲は、乙に対し、本契約締結日現在において次の事項を表明し保証する。 1. 本件株式について、甲が適法かつ完全な権利を有し、質権その他の担保権が設定されていないこと 2. 対象会社の直近の計算書類が対象会社の財産及び損益の状況を適正に表示していること 3. 対象会社に本契約締結時点で認識していない簿外債務又は保証債務がないこと

第7条(株式譲渡に伴う経営権の移転) 甲及び乙は、本件株式の譲渡と併せて、対象会社の代表取締役の交代その他役員構成の変更について協議し、必要な手続を行う。

第8条(契約不適合責任) 前条の表明保証に反する事実が判明した場合、甲は乙に対し、当該事実により乙に生じた損害を賠償する責任を負う。ただし、本契約締結日から【期間】を経過した後は、この責任を追及することができない。

第9条(公租公課) 本件株式の譲渡に係る印紙税その他の公租公課は、法令の定めに従い各当事者が負担する。

第10条(協議事項) 本契約に定めのない事項及び本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議して解決する。

【契約日】

甲: 【住所・氏名】 印 乙: 【住所・氏名】 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 譲渡人(親)向けの修正

A-1. 分割払いにおける期限の利益喪失条項

追加条文例:「乙が分割金の支払を1回でも怠った場合、甲の催告を要せず当然に期限の利益を喪失し、乙は残代金全額を直ちに支払う。」 一言解説: 親族間では支払管理が緩みがちであるため、譲渡人側は分割払いの実効性を確保する期限の利益喪失条項を明記する。

A-2. 経営関与継続を条件とする条項

追加条文例:「甲は、本件株式の譲渡後も対象会社の相談役として、乙の求めに応じて経営上の助言を行うことができるものとし、その処遇については別途定める。」 一言解説: 株式は譲渡しても即座に経営から離れることに不安がある譲渡人側が、一定期間の関与継続を確保する修正である。

B. 譲受人(子・後継者)向けの修正

B-1. 簿外債務発見時の代金減額条項

追加条文例:「本契約締結後【期間】以内に第6条第3号に反する簿外債務が判明した場合、乙は当該簿外債務相当額を譲渡代金から減額して請求することができる。」 一言解説: 親族間取引では詳細なデューデリジェンスが省略されがちであるため、譲受人側は事後判明リスクに備えた代金調整の仕組みを設ける。

B-2. 分割払いにおける代金支払と株式移転のリンク

修正後:「株式の名義書換は、譲渡代金の全額支払完了後に行うものとし、支払完了までの間、本件株式の議決権は甲が行使する。」 一言解説: 分割払いの場合、譲受人側にとっても支払未了のまま経営権が移転することで対価回収前に紛争化するリスクがあるため、支払完了と名義書換を連動させる修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、非上場の中小企業において、親から子など親族間で有償により株式を譲渡する場面で用いる。事業承継を目的とする典型例だが、単に譲渡制限株式の名義を親族内で整理する場合にも利用できる。無償で株式を移転する場合は贈与契約書によるべきであり、有償譲渡を仮装して実質的に贈与を行う低額譲渡は税務上のリスクを伴うため、価格設定の合理性が重要となる。また、対象会社が種類株式を発行している場合や、株主間契約が別途存在する場合には、当該契約との整合を個別に確認する必要がある。

根拠法令 株式の譲渡自体は民法第555条の売買契約として構成されるが、対象会社が非公開会社であり定款で譲渡制限を定めている場合には、会社法第136条(株主からの承認請求)又は第137条(株式取得者からの承認請求)に基づき、対象会社の承認を得なければ会社に対抗できない。承認機関は取締役会設置会社では取締役会、非設置会社では株主総会が原則である(会社法第139条)。承認後の株主名簿の名義書換については会社法第133条が規定する。親族間の譲渡価格については、時価より著しく低い価額で譲渡した場合、所得税法上のみなし譲渡課税(所得税法第59条)や、相続税法第7条のみなし贈与課税の対象となるおそれがあるため、非上場株式の評価は財産評価基本通達に基づく類似業種比準方式や純資産価額方式等により合理的に算定する必要がある。

実務でよくある失敗と対策 第一に、定款上の譲渡制限株式であるにもかかわらず取締役会等の承認手続を経ずに譲渡を実行し、対象会社に対抗できない状態が生じる失敗がある。第4条のように承認手続を契約上明記し、実際に議事録を残すことが対策となる。第二に、親族間の情義から時価を大きく下回る価格で譲渡し、後日税務調査でみなし贈与課税を指摘される失敗がある。第2条のように評価方法を明記し、専門家による株価算定を経ることが対策となる。第三に、分割払いの途中で支払が滞ったにもかかわらず株式の名義は既に移転済みであり、譲渡人が回収に窮する失敗がある。A-1及びB-2のように期限の利益喪失条項や支払完了までの議決権留保を設けることが対策となる。

非上場株式の評価額の算定及び税務上の取扱いは個別の会社の財務状況により大きく異なるため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 対象会社の定款上の譲渡制限の有無を確認したか
  • [ ] 譲渡承認機関(取締役会又は株主総会)の承認手続を経たか
  • [ ] 譲渡価格の算定根拠(純資産価額方式等)を明記したか
  • [ ] みなし贈与課税・みなし譲渡課税のリスクを確認したか
  • [ ] 支払方法(一括・分割)及び期限の利益喪失条項の要否を検討したか
  • [ ] 表明保証の対象事項(簿外債務・担保権の不存在等)を確認したか
  • [ ] 株主名簿の名義書換手続を対象会社に依頼したか
  • [ ] 代表取締役等の役員構成変更の要否を確認したか
  • [ ] 契約不適合責任の期間制限を定めたか
  • [ ] 印紙税等の公租公課の負担者を確認したか