海外の工場へ自社ブランド製品の製造を委託する際の書式。品質保証と受入検査、金型や図面の権利帰属、製造物責任、輸出貿易管理令に基づく技術提供の該非確認を定めます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

海外OEM製造委託契約書(和文)

第1部: 書式本文

前文 【委託者商号】(以下「甲」という。)と【海外受託製造者商号】(以下「乙」という。)は、甲のブランドを付した【製品名】(以下「本製品」という。)の製造委託に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(製造委託) 甲は乙に対し、甲の指定する仕様書及び図面(以下「仕様書等」という。)に従い本製品を製造することを委託し、乙はこれを受託する。

第2条(仕様書等の交付及び変更) 甲は乙に対し、本製品の製造に必要な仕様書、図面、品質基準書を交付する。甲が仕様変更を求める場合、双方協議のうえ納期及び価格への影響を確認する。

第3条(金型及び支給材料) 甲が本製品の製造のために乙へ金型、治具又は原材料(以下「支給品等」という。)を貸与又は支給した場合、支給品等の所有権は甲に帰属し、乙は善良な管理者の注意をもってこれを管理し、本契約終了時に甲の指示に従い返還又は廃棄する。

第4条(図面等の権利帰属及び目的外使用の禁止) 仕様書等に含まれる図面、ノウハウその他の技術情報の権利は甲に帰属する。乙は、これらを本契約に基づく製造以外の目的に使用し、又は第三者(乙の関連会社を含む。)に開示・提供してはならない。

第5条(品質保証及び受入検査) 乙は、本製品が仕様書等及び甲乙合意した品質基準に適合することを保証する。甲は、本製品の納入時又は納入後【14】日以内に受入検査を行い、不合格品があるときは乙に通知する。乙は自己の費用負担で代品納入又は修補を行う。

第6条(検査に基づく異議期間経過後の契約不適合責任) 前条の検査で発見できなかった契約不適合について、甲は納入日から【1】年以内に限り、乙に対し修補、代品納入又は損害賠償を請求できる。

第7条(製造物責任) 本製品の欠陥に起因して第三者の生命、身体又は財産に損害が生じた場合であって、甲が製造物責任法に基づき損害賠償責任を負ったときは、当該欠陥が乙の製造工程に起因するものである限り、乙は甲に対しその負担額を求償に応じて負担する。

第8条(該非確認及び輸出管理) 甲は、本製品の製造に関連して乙に提供する技術が、外国為替及び外国貿易法及び輸出貿易管理令別表第一に規定する規制対象技術に該当するか否かをあらかじめ確認し、該当する場合は所定の許可を取得したうえで提供する。乙は、当該技術を許可の範囲を超えて使用し、又は第三国へ再移転してはならない。

第9条(再委託の制限) 乙は、甲の事前の書面による承諾なく、本製品の製造の全部又は主要な部分を第三者に再委託してはならない。

第10条(秘密保持) 甲及び乙は、本契約に関連して知り得た相手方の営業秘密その他の秘密情報を、本契約の目的以外に使用し、又は第三者に開示してはならない。本義務は本契約終了後【5】年間存続する。

第11条(契約期間及び解除) 本契約の有効期間は【2】年間とする。甲又は乙は、相手方に重大な契約違反があり、是正勧告後【30】日以内に是正されない場合、本契約を解除できる。

第12条(準拠法及び紛争解決) 本契約の準拠法は【日本法】とする。本契約に関する紛争は【香港国際仲裁センター(HKIAC)】における仲裁により終局的に解決する。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 委託者(発注企業)向けの修正例

委託者の立場では、金型・図面の管理と技術流出防止を強化することが重要である。第4条に「乙は、本契約終了後直ちに仕様書等の写しを廃棄し、その旨を証する証明書を甲に提出する」との一文を追加し、第10条の秘密保持期間を「5年」から「本製品の製造終了後も存続する」との無期限に近い定めへ修正することが考えられる。また第7条の製造物責任求償について、「乙は、甲が製造物責任法に基づき負担した損害賠償額、訴訟費用及び回収費用の全額を甲に補償する」との条文に強化する書き換えも有効である。

B. 海外受託製造者向けの修正例

受託製造者の立場では、責任範囲を製造工程に起因する欠陥に限定することが重要である。第7条を「乙の責任は、乙の製造工程における契約不適合に直接起因する欠陥に限られ、甲の設計・仕様書に起因する欠陥については乙は責任を負わない」との文言に修正し、設計責任と製造責任を明確に分離することが考えられる。また第6条の契約不適合責任期間についても、「納入日から6か月」に短縮する交渉や、責任限度額を「当該契約不適合が生じた製品の対価相当額を上限とする」との条文を追加する修正が想定される。

第3部: 書き方と法的ポイントの解説

本書式は、自社ブランドを付した製品の製造工程を海外の工場に委託し、設計・仕様・品質基準を委託者側が管理する、いわゆるOEM取引に用いる。受託者側の設計・技術に依拠して製造する場合(ODM取引)や、委託者が仕様に一切関与しない完全な既製品の仕入れ取引には、本書式の金型・図面条項はそぐわず、別途OEM/ODMの区分を意識した書式を検討すべきである。

品質保証・受入検査及び契約不適合責任の枠組みは、民法上の請負(民法第632条以下)又は売買(民法第562条以下、契約不適合責任)の規定を参考に設計している。製品の欠陥により第三者に損害が生じた場合の責任分配については製造物責任法が適用され、同法第3条に基づき「製造業者等」として表示された委託者が責任を負う場面を想定し、乙への求償条項(第7条)を設けている。図面・金型等の技術情報の保護については、不正競争防止法第2条第6項に定める営業秘密の要件(秘密管理性・有用性・非公知性)を満たすよう、秘密保持義務や返還・廃棄義務(第3条・第4条・第10条)を具体的に定めることが重要である。技術提供に関する該非確認は、外国為替及び外国貿易法第25条及び輸出貿易管理令の規制対象に該当するか否かの確認を要する。

実務でよくある失敗として、第一に金型や図面の所有権・返還義務を定めずに取引を終了し、契約終了後も乙が金型を保持したまま第三者への横流し製造を行う例がある。第3条・第4条のように所有権の帰属と返還・廃棄義務を明記することが対策となる。第二に、製造物責任の負担割合を定めないまま取引を開始し、リコール発生時に費用負担を巡って紛争化する失敗がある。第7条のような求償条項を事前に定めることが必要である。第三に、技術提供の該非確認を怠り、輸出貿易管理令に基づく許可を取得せずに規制対象技術を海外の乙へ提供してしまう例も見られる。個別の製品・技術が輸出管理規制の対象に該当するか否かの判断は専門性が高いため、必ず該非判定について専門家又は所管官庁に確認することを推奨する。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 仕様書・図面・品質基準書の交付方法と改訂手続を定めているか
  • [ ] 金型・支給材料の所有権の帰属及び返還・廃棄義務を明記しているか
  • [ ] 図面・ノウハウ等の技術情報の目的外使用・第三者開示禁止を定めているか
  • [ ] 受入検査の期限と不合格時の対応(代品・修補)を具体的に定めているか
  • [ ] 契約不適合責任の期間と範囲(設計起因/製造起因の区分)を定めているか
  • [ ] 製造物責任発生時の求償ルールを定めているか
  • [ ] 提供技術が輸出貿易管理令の規制対象に該当するか該非確認を行ったか
  • [ ] 再委託(下請への製造委託)の可否と承諾手続を定めているか
  • [ ] 秘密保持義務の存続期間が契約終了後も十分な長さで設定されているか
  • [ ] 準拠法及び紛争解決機関(裁判所又は仲裁)を明記しているか