荷主から貨物を集荷し実運送事業者へ再委託する第二種利用運送の場面で使う契約書。貨物利用運送事業法の登録・許可要件と責任分界を明記した書式です。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

貨物利用運送契約書

第1部: 書式本文

〇〇〇〇(以下「甲」という。委託者・荷主)と〇〇〇〇(以下「乙」という。利用運送事業者)とは、乙が甲の貨物について集荷、荷さばき及び他の運送事業者への運送委託(以下「利用運送」という。)を行うことについて、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 甲は乙に対し、甲が指定する貨物(以下「本件貨物」という。)について、乙の名において実運送事業者を利用して行う運送(以下「本件利用運送」という。)を委託し、乙はこれを受託する。

第2条(定義) 本契約において「実運送事業者」とは、乙が本件利用運送のために利用する貨物自動車運送事業者、鉄道利用運送事業者又はその他の運送手段を提供する事業者をいう。

第3条(乙の事業許可等) 乙は、本件利用運送が貨物利用運送事業法上の第二種貨物利用運送事業に該当する場合、同法第20条に定める許可を取得し、同法第22条に定める事業計画(集配を行う自動車の種別及び数を含む。)に従って本件利用運送を実施するものとする。

第4条(業務内容) 乙の業務範囲は、甲の指定場所における貨物の集荷、実運送事業者への引渡し、運送状の作成補助及び甲又は甲の指定する荷受人への配達完了確認とする。

第5条(甲の協力義務) 甲は、本件貨物の品名、数量、重量、荷姿及び危険物該当性その他運送に必要な情報を、乙が別途定める様式により事前に開示する。虚偽又は不十分な開示により生じた損害は甲の負担とする。

第6条(実運送事業者の選定) 乙は、自己の責任と判断において実運送事業者を選定するものとし、選定にあたっては当該実運送事業者が貨物自動車運送事業法その他関係法令に基づく許可又は届出を有することを確認する。

第7条(運賃及び料金) 本件利用運送の運賃及び料金は別紙見積書のとおりとし、甲は乙が発行する請求書に基づき、〇〇日以内に乙の指定口座に振り込む方法により支払う。

第8条(運送状) 乙は、本件貨物の引渡しにあたり運送状に相当する書類を作成し、又は実運送事業者が発行する運送状の写しを甲に提供する。

第9条(損害賠償責任) 乙は、本件貨物の滅失、毀損又は延着について、実運送事業者の選定及び監督に過失がなかったことを立証した場合を除き、実運送事業者の行為に起因する損害を含めて甲に対し賠償する責任を負う。

第10条(責任限度額) 前条の賠償責任は、実運送事業者が適用する標準貨物自動車運送約款その他の運送約款に定める責任限度額を基準とする。ただし、高価品については商法第577条の規定を踏まえ、甲が運送委託時にその種類及び価額を通知した場合に限り、乙は当該通知に係る損害を賠償する。

第11条(禁止貨物) 甲は、法令により運送が禁止され、又は制限される物品を本件貨物として乙に引き渡してはならない。

第12条(保険) 乙は、本件利用運送に関し貨物賠償責任保険その他適切な保険を付保するよう努めるものとする。

第13条(秘密保持) 甲及び乙は、本契約の履行を通じて知り得た相手方の営業上又は技術上の秘密を、相手方の事前の書面による承諾なく第三者に開示又は漏洩してはならない。

第14条(反社会的勢力の排除) 甲及び乙は、自己及び自己の役員が暴力団その他反社会的勢力に該当しないことを表明し、保証する。

第15条(契約期間及び解除) 本契約の有効期間は〇年〇月〇日から1年間とし、期間満了の1か月前までに書面による解約の申入れがない限り、同一条件で1年間自動更新するものとする。

第16条(協議) 本契約に定めのない事項又は本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議のうえ解決する。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 委託者(荷主)側の修正

A-1. 実運送事業者の情報開示請求権の追加

修正後:「甲は乙に対し、本件貨物を現に運送する実運送事業者の商号、許可番号及び連絡先の開示を求めることができ、乙は正当な理由なくこれを拒んではならない。」 一言解説: 再委託先が不明なまま事故が発生すると原因究明が遅れるため、荷主側は開示請求権を明文化しておくと交渉時に有利になる。

A-2. 責任限度額の引上げ特約

修正後:「前条の責任限度額にかかわらず、甲乙間で別途合意した特約貨物については、甲乙協議のうえ定める金額を限度として乙が賠償する。」 一言解説: 標準的な責任限度額では実損をてん補できない高額貨物を扱う荷主は、個別合意による限度額の引上げを検討する余地がある。

B. 利用運送事業者側の修正

B-1. 実運送事業者の債務不履行に対する求償条項

修正後:「乙が本条に基づき甲に賠償した場合、乙は当該損害の原因となった実運送事業者に対し求償することができる。」 一言解説: 利用運送事業者は自ら運送手段を持たないため、賠償責任を負った後の求償ルートを契約上明確にしておく必要がある。

B-2. 燃料価格変動に応じた運賃改定条項

修正後:「燃料価格の著しい変動その他経済情勢の変化により運賃の見直しが必要と認められる場合、乙は甲に対し運賃改定を申し入れることができ、甲はこれに誠実に応じる。」 一言解説: 実運送事業者への支払運賃は燃料費の影響を受けやすく、利用運送事業者が価格転嫁できない契約は経営を圧迫するため改定条項が有用である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面

本書式は、委託者から貨物の集荷を受け、自らは運送手段を保有せず実運送事業者に運送を委託する第二種貨物利用運送事業に相当する取引を主に想定している。乙が実際に自社車両で運送を行う純粋な運送契約の場面では、利用運送に固有の再委託構造や責任分界の条項がそぐわないため、本書式ではなく通常の運送契約書を用いるべきである。また、鉄道・海上・航空を組み合わせた複合一貫輸送では追加的な留意点が生じるため、輸送モードごとの約款を別途確認する必要がある。

根拠法令

貨物利用運送事業法は、他人の需要に応じ実運送事業者の行う運送を利用して貨物を運送する事業を規律しており、集配を伴わない第一種貨物利用運送事業は登録制(同法第3条)、集配を伴う第二種貨物利用運送事業は許可制(同法第20条)とされ、事業者は同法第22条の事業計画に従って業務を行う必要がある。実運送を担う事業者との関係では貨物自動車運送事業法上の許可・届出の有無を確認することが望ましい。貨物の滅失・毀損に関する責任の考え方は商法第575条以下の運送人の責任に関する規定及び同法第577条の高価品の特則が参考になる。

実務でよくある失敗と対策

第一に、利用運送事業者が第二種貨物利用運送事業の許可を有しないまま集配を含む業務を受託してしまう例がある。契約締結前に許可証の写しを確認することが対策となる。第二に、実運送事業者の債務不履行について利用運送事業者が免責されると誤解し、責任分界の条項を曖昧にしたまま契約する例がある。第9条のように選定・監督義務を基準とした責任分担を明記すべきである。第三に、高価品について通知を怠ったまま事故が発生し、賠償額をめぐって紛争化する例がある。運送委託時の品名・価額の通知手続を運用フローに組み込むことが望ましい。個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 乙が第二種貨物利用運送事業の許可を保有しているか確認したか
  • [ ] 実運送事業者の選定基準及び確認プロセスを条項化したか
  • [ ] 高価品に該当する貨物の通知手続を定めたか
  • [ ] 運賃及び料金の算定根拠と改定手続を明記したか
  • [ ] 責任限度額の基準となる約款を特定したか
  • [ ] 運送状の作成主体と交付方法を定めたか
  • [ ] 禁止貨物・危険物の取扱いを明記したか
  • [ ] 保険の付保状況を確認したか
  • [ ] 反社会的勢力排除条項を入れたか
  • [ ] 契約期間及び自動更新の要否を確認したか