委託契約の終了時に後任へ業務を引き継ぐ条件を定める合意書です。引継期間、対象資料、協力義務と費用の負担を規定します。想定される例外的な場面への対応方針も補足しています。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

契約終了に伴う業務引継ぎ合意書

第1部: 書式本文

契約終了に伴う業務引継ぎ合意書

【従前の受託者】(以下「甲」という。)と【委託者・後任者】(以下「乙」という。)は、甲乙間で【年】年【月】月【日】日付で締結した【原委託契約名称】(以下「原契約」という。)が【年】年【月】月【日】日をもって終了することに伴う業務引継ぎについて、以下のとおり合意する。

第1条(引継ぎの対象業務) 本合意書に基づく引継ぎの対象は、原契約に基づき甲が行っていた下記業務(以下「対象業務」という。)とする。 【対象業務の内容、例:経理記帳業務、システム運用保守業務等】

第2条(引継期間) 引継期間は【年】年【月】月【日】日から【年】年【月】月【日】日までとする。

第3条(引継ぎの方法) 甲は、下記の方法により対象業務を乙又は乙が指定する後任者(以下「後任者」という。)に引き継ぐ。 (1) 業務マニュアル及び関連資料一式の引渡し (2) 対象業務に関するデータ・ファイルの引渡し (3) 引継期間中【 】回の引継ぎミーティングの実施 (4) 後任者からの質問への回答対応

第4条(対象資料の範囲) 前条第1号及び第2号の対象資料の範囲は別紙のとおりとする。甲は、対象資料に不備がないことを確認のうえ引き渡す。

第5条(協力義務) 甲は、引継期間中、乙又は後任者からの合理的な照会に誠実に対応し、円滑な引継ぎに協力する。

第6条(引継完了の確認) 甲及び乙は、引継期間終了時に引継ぎの完了状況を確認し、別紙引継確認書を作成する。未完了の事項がある場合は、その内容と完了予定時期を記載する。

第7条(引継費用) 引継業務に要する費用の負担は下記のとおりとする。 【費用負担、例:引継期間中の甲の稼働費用は原契約所定の料金に準じて乙が負担する】

第8条(秘密保持) 甲は、引継ぎに際して知り得た乙の営業上の情報を、引継ぎ完了後も原契約に定める秘密保持義務に従い取り扱う。乙及び後任者も、引継ぎにより知り得た甲の営業上の情報について同様とする。

第9条(引継ぎ後の甲の義務) 甲は、引継完了後、対象業務に関するデータ及び資料の複製を保有していないことを確認し、乙の求めに応じて廃棄証明を提出する。ただし、法令上甲が保存を義務付けられている資料はこの限りでない。

第10条(引継不備による責任) 甲の引継ぎに重大な不備があり、これにより乙又は後任者に損害が生じた場合、甲は原契約に定める責任の範囲内でその損害を賠償する。

第11条(原契約の終了との関係) 本合意書は原契約の終了に付随するものであり、原契約に定める契約終了後の権利義務(秘密保持義務、瑕疵担保責任等)に影響を及ぼさない。

第12条(協議) 本合意書に定めのない事項及び疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議のうえ解決する。

以上の合意を証するため、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各自1通を保有する。

【年】年【月】月【日】日

甲 住所: 氏名又は名称: 印 乙 住所: 氏名又は名称: 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節:委託者・後任者側で引継ぎの実効性を確保する場合

委託者としては、引継ぎ内容の検証手段を強化します。

第6条(修正例) 乙は、引継期間終了後【 】日以内に対象業務を試行的に実施し、不備が判明した場合、甲に対し追加の説明を求めることができる。甲はこれに応じる。

一言解説:引継完了の確認を形式的なものにとどめず、実際の業務遂行を通じて検証する仕組みを加えます。

B節:従前の受託者側で協力範囲を限定する場合

受託者としては、引継期間終了後の対応義務を限定します。

第5条(修正例) 甲の協力義務は引継期間中に限るものとし、引継期間終了後の照会への対応は、甲乙別途合意した場合に限り、有償で行う。

一言解説:無期限の協力義務を負わないよう、期間と対価を明確にする修正です。

C節:システム関連業務の引継ぎの場合

システムのアカウント権限やパスワードの引継ぎが必要な場合、情報セキュリティに配慮した条項とします。

第3条(修正例) 甲は、対象業務に用いていたシステムのアカウント情報を引継期間終了日までに乙に引き渡し、自己のアクセス権限を速やかに削除する。パスワードの引渡しは、セキュリティに配慮した方法(暗号化ファイルの送付等)により行う。

一言解説:引継ぎ後もアクセス権限が残存すると情報漏えいリスクが生じるため、権限削除の明記が重要です。

D節:引継ぎが不十分な場合の対応を明確にする場合

引継期間内に完了しない事項が生じることを見越した規定です。

第6条(修正例) 引継期間終了時点で未完了の事項がある場合、甲は乙の求めに応じ、合理的な範囲で追加の引継期間(最長【 】日)に協力する。当該追加期間の費用負担は甲乙協議して定める。

一言解説:引継ぎの遅延リスクに備え、あらかじめ延長の枠組みを用意しておく工夫です。

E節:複数の後任者に分担して引き継ぐ場合

対象業務が複数部門にまたがる場合、担当ごとに引継ぎ窓口を分けます。

第3条の2(引継窓口の分担) 対象業務のうち、経理関連業務は乙の経理部門、システム関連業務は乙の情報システム部門をそれぞれ引継窓口とし、甲は各窓口に対し個別に引継ぎを行う。

一言解説:業務範囲が広い場合、部門ごとに窓口を分けることで引継ぎの精度と効率を高めます。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面

業務委託契約や顧問契約などが終了し、これまで受託者が担っていた業務を委託者自身又は新たな受託者(後任者)に引き継ぐ必要がある場合に使用します。経理・総務・システム運用など、専門性や継続性が求められる業務の引継ぎに適しています。

使ってはいけない場面

引継ぎの対象に、法令上第三者への開示や譲渡が制限される個人情報や機密情報が含まれる場合、単純な引継ぎとしてではなく、当該情報の取扱いに関する個別の法令(個人情報保護法等)を踏まえた慎重な手続を経る必要があります。また、原契約自体に引継ぎ義務が明記されていない場合、受託者に一方的に無償の引継ぎ義務を負わせようとすると、後日その根拠をめぐり争いになるおそれがあります。

根拠法令

業務引継ぎに関する合意は、原契約(業務委託契約等)に付随する合意として民法第643条以下(委任)又は請負に関する規定(民法第632条以下)の趣旨を踏まえて解釈されます。引継ぎに際して取り扱う情報に個人情報が含まれる場合は個人情報保護法上の第三者提供に関する規律(同法第27条)に留意が必要です。秘密保持義務については原契約上の秘密保持条項及び不正競争防止法上の営業秘密保護規定が関係します。

よくある失敗と条項上の対策

  1. 引継ぎの対象業務や資料の範囲を具体的に定めず、後日「聞いていない」「渡されていない」という水掛け論になる失敗があります。対策として第1条・第4条で対象業務と資料の範囲を明確にします。
  2. 引継完了の確認手続を設けず、後日引継ぎが不十分であったことが判明しても責任の所在が曖昧になる失敗があります。対策として第6条のように引継確認書を作成する手続を設けます。
  3. システムのアクセス権限やアカウント情報の削除を怠り、契約終了後も従前の受託者が情報にアクセスできる状態が残る失敗があります。対策として第9条・第3条の修正例のようにアクセス権限の削除を明記します。

引継ぎの対象業務の専門性や取り扱う情報の機微性によって必要な手続の厳格さは異なるため、個別事案は専門家に確認のうえ、引継期間や検証方法を設計してください。

第4部: 使用前チェックリスト

  1. 引継ぎの対象業務を具体的に特定したか
  2. 引継期間を明確に設定したか
  3. 引継ぎの方法(資料引渡し、ミーティング等)を具体的に定めたか
  4. 対象資料の範囲を別紙等で明確にしたか
  5. 引継完了の確認手続(確認書の作成等)を定めたか
  6. 引継費用の負担を明記したか
  7. 秘密保持義務が引継ぎ完了後も継続することを明記したか
  8. システムアクセス権限の削除・データ廃棄手続を定めたか
  9. 個人情報が含まれる場合、個人情報保護法上の手続を確認したか
  10. 引継不備が生じた場合の責任範囲を明記したか
  11. 未完了事項が生じた場合の延長手続を検討したか
  12. 記名押印者の代表権限を確認したか