納品されたシステムの検査完了と受領を証する書面。民法第633条の報酬支払時期、下請法第4条の受領拒否・支払遅延の禁止を踏まえた検収基準を明記。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

検収書・検収確認書

第1部: 書式本文

検収書・検収確認書

【委託者名】(以下「甲」という。)は、【受託者名】(以下「乙」という。)から、【 】年【 】月【 】日付【原契約名称】(以下「原契約」という。)に基づき納品された下記システム(以下「本件成果物」という。)について、次のとおり検査(以下「検収」という。)を実施し、その結果を確認する。

第1条(検収の対象) 本件成果物の内容は次のとおりとする。 一 名称:【 】 二 範囲:【機能一覧、対象工程等を別紙記載】 三 納品日:【 】年【 】月【 】日 四 納品物:【ソースコード一式、設計書、テスト仕様書・結果報告書、操作マニュアル等】

第2条(検収期間) 1 甲は、本件成果物の納品を受けた日(以下「納品日」という。)から【10】営業日以内(以下「検収期間」という。)に、別紙【検収基準書】記載の基準(以下「検収基準」という。)に従って検査を行う。 2 検収期間は、本件成果物の規模及び複雑性を考慮し、甲乙協議のうえ書面により延長することができる。

第3条(検収基準) 検収基準は、別紙【検収基準書】に定める次の各事項とする。 一 要件定義書及び仕様書に記載された機能が実装されていること 二 合意されたテスト仕様書に基づくテストが実施され、重大な不具合(以下「重大不具合」という。)がないこと 三 納品物一式(ソースコード、ドキュメント類)に不足がないこと 四 本件成果物が、法令その他公序良俗に反する内容を含まないこと

第4条(検収の実施及び結果通知) 1 甲は、検収期間内に本件成果物を検査し、次の各号のいずれかの結果を乙に書面で通知する。 一 合格:本件成果物が検収基準を満たすと認める場合 二 不合格:本件成果物が検収基準を満たさないと認める場合。この場合、甲は具体的な不合格事由を明記して通知する。 2 甲が不合格を通知した場合、乙は【5】営業日以内に是正措置を講じ、修正後の成果物を甲に再提出する。再提出後の検査については、本条を準用する。

第5条(みなし検収) 甲が、検収期間内に前条第1項に定める結果を乙に通知しない場合、当該検収期間の満了をもって本件成果物は検収基準に適合するものとみなす(以下「みなし検収」という。)。ただし、甲が乙の責めに帰すべき事由によらずに検収作業を行うことができなかったことを立証したときは、この限りでない。

第6条(検収合格の効果・報酬の支払時期) 1 本件成果物が検収に合格した場合、甲は乙に対し、原契約に定める報酬を、検収合格通知(みなし検収の場合は検収期間満了)の日から【30】日以内に支払う。 2 前項の定めは、民法第633条(報酬は仕事の目的物の引渡しと同時に支払う旨の原則)の趣旨を踏まえ、本件成果物の引渡し(検収合格)と報酬支払義務の発生時期との関係を明確にするものである。

第7条(受領拒否の禁止) 甲が下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第2条に定める親事業者に該当し、乙が下請事業者に該当する場合、甲は、乙の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず、本件成果物の受領を拒み、又は検収を不当に遅延させてはならない。これは同法第4条第1項第1号の受領拒否の禁止に基づく。

第8条(支払遅延の禁止) 前条の場合において、甲は、本件成果物を受領した日から起算して60日以内のできる限り短い期間内に定められた支払期日までに報酬を支払わなければならない。甲が支払期日までに報酬を支払わないときは、下請法第4条第1項第2号(支払遅延の禁止)及び第4条の2(遅延利息)に従い、甲は乙に対し年率【14.6】パーセントの割合による遅延利息を支払う。

第9条(契約不適合の取扱い) 1 検収合格後又はみなし検収の成立後において、本件成果物に契約の内容に適合しない不具合(以下「契約不適合」という。)が発見された場合、乙は甲の請求に応じて、相当の期間内に無償で修補する。 2 前項の請求は、甲が契約不適合を知った時から【1】年以内に行わなければならない。 3 本条の定めは、民法第562条以下(契約不適合責任)の規律を踏まえ、検収合格が本件成果物の完全性を保証するものではないことを前提とする。

第10条(部分検収) 本件成果物が複数の工程又は機能単位に分割して納品される場合、甲乙は、当該単位ごとに部分的な検収(以下「部分検収」という。)を行うことができる。部分検収に合格した部分については、以後の全体検収においてその適合性を争わないものとする。ただし、他の部分との連携により生じた不具合についてはこの限りでない。

第11条(協議) 本書に定めのない事項又は解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠実に協議のうえ解決する。

以上のとおり検収を実施したことを確認し、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各自1通を保有する。

【 】年【 】月【 】日

甲(委託者・検収実施者) 住所: 名称: 代表者: 印

乙(受託者・納品者) 住所: 名称: 代表者: 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. ユーザー向け(委託者側)の修正例

検収期間の実質的な確保 第2条第1項を次のように修正する。 「甲は、納品日から【20】営業日以内に検収を行う。ただし、本件成果物の規模が別紙記載の基準を超える場合、甲は乙に通知のうえ検収期間を【10】営業日延長することができる。」 一言解説:検収期間が短すぎると、みなし検収により実質的なチェックができないまま合格扱いとなるリスクがある。規模に応じた延長条項を設け、実効的な検査時間を確保する。

みなし検収の限定 第5条に次のただし書を追加する。 「ただし、乙が納品物一式(第1条第四号記載の全てのドキュメントを含む。)を完全な形で提出していない場合、みなし検収は成立しないものとする。」 一言解説:ドキュメント等の一部が欠落した状態で検収期間が経過し、不完全な納品がみなし検収により合格扱いとなることを防ぐ。

B. ベンダー向け(受託者側)の修正例

受領拒否・検収遅延への対抗 第7条に次の一項を追加する。 「2 甲が正当な理由なく検収期間内に検収を実施せず、かつ第4条の通知も行わない状態が検収期間満了後【10】営業日を超えて継続する場合、乙は甲に対し書面で是正を求めることができ、是正がないときは第6条の報酬支払請求権を行使できるものとする。」 一言解説:検収作業を放置されたまま報酬の支払時期が到来しない事態を避けるため、受託者側から積極的に是正を求める規定を置く。

契約不適合責任の期間限定 第9条第2項を次のように修正する。 「前項の請求は、甲が契約不適合を知った時から【6】か月以内、かつ検収合格の日から【1】年以内のいずれか早い時点までに行わなければならない。」 一言解説:契約不適合責任の期間が無期限に近い形で残ることを避け、受託者の予見可能性を確保するため、期間の上限を明確化する。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

この書式を使う場面・使ってはいけない場面 本書式は、システム開発の請負契約に基づき成果物が納品された際、その受入検査の結果を書面化し、報酬支払義務の発生時期を明確にするために用いる。検収基準があいまいなまま検収書だけを作成しても紛争予防効果は乏しいため、事前に検収基準書(テスト項目、合格基準)を整備していない案件では、まず基準書の策定を優先すべきである。また、準委任契約(業務遂行そのものが目的の契約)においては、完成物の合否を判定する「検収」という概念になじまないため、本書式をそのまま準委任契約の稼働確認に流用することは避けるべきである。

根拠法令 民法第633条は、請負における報酬は仕事の目的物の引渡しと同時に支払わなければならない旨を定めており、検収合格(引渡しの完了)と報酬支払義務の関係を整理する基礎となる。また、民法第562条以下は契約不適合責任を定め、検収合格後に発見された不具合についても一定期間、修補請求等の対象となりうることを前提とする必要がある。委託者が下請代金支払遅延等防止法上の親事業者に該当する場合、同法第4条第1項第1号は正当な理由のない受領拒否を、同項第2号は支払遅延をそれぞれ禁止しており、検収を不当に引き延ばして支払時期を遅らせる行為は同法に抵触するおそれがある。

実務でよくある失敗と対策 第一に、検収基準を定めずに「検収書に押印すれば完了」という運用をしてしまい、後から不具合が発覚した際に検収合格の効力を巡って争いになるケースがある。第3条のように具体的な検収基準を別紙化することが対策となる。第二に、検収期間の定めがなく、委託者が検収作業を長期間放置し、報酬支払が事実上先延ばしにされるケースがある。第2条の検収期間及び第7条・第8条の受領拒否・支払遅延禁止条項を明記することが有効である。第三に、みなし検収の要件があいまいで、不完全な納品物についてまで自動的に合格扱いとしてしまう失敗がある。みなし検収の適用除外事由を具体的に定めることが望ましい。

以上は一般的な整理にとどまり、下請法の適用の有無や検収基準の妥当性については、取引の実態に応じて専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 検収対象となる成果物の範囲・納品物一覧が具体的に特定されているか
  • [ ] 検収期間の長さが成果物の規模・複雑性に見合っているか
  • [ ] 検収基準(合格・不合格の判定基準)が別紙等で客観的に定められているか
  • [ ] 不合格時の是正手続及び再検査のプロセスが明記されているか
  • [ ] みなし検収の成立要件と適用除外事由が明確か
  • [ ] 報酬の支払時期が民法第633条の趣旨を踏まえて明記されているか
  • [ ] 委託者が下請法上の親事業者に該当するかを確認したか
  • [ ] 受領拒否の禁止(下請法第4条第1項第1号)に抵触する運用になっていないか
  • [ ] 支払遅延の禁止(下請法第4条第1項第2号)及び遅延利息の定めが明記されているか
  • [ ] 契約不適合発見時の修補請求の期間制限が定められているか
  • [ ] 部分検収を行う場合の取扱いが明記されているか