現金や貴金属の輸送を委託する契約書です。警備業法の運搬警備区分に沿って、輸送方法、保険付保、事故時の賠償上限を規定します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

貴重品運搬警備業務委託契約書

第1部: 書式本文

【委託者商号】(以下「甲」という。)と【警備会社商号】(以下「乙」という。)とは、現金及び貴金属等の運搬警備業務の委託に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 本契約は、警備業法第2条第1項第2号に規定する運搬警備業務のうち、甲が指定する現金、有価証券、貴金属その他の貴重品(以下「本件貴重品」という。)の運搬を乙に委託することについて、甲乙間の権利義務を定めることを目的とする。

第2条(運搬対象及び運搬区間) 1. 本件貴重品の種類、数量及び評価額の上限は、都度、甲が乙に交付する運搬依頼書に定める。 2. 運搬区間(集荷場所及び届先)は運搬依頼書のとおりとし、乙は事前に承認された経路以外の経路を用いる場合は甲の承諾を得る。

第3条(運搬方法) 1. 乙は、本件貴重品の種類及び評価額に応じ、警備輸送車両による運搬又は警備員による携行運搬のいずれかの方法により本件貴重品を運搬する。 2. 評価額が【〇〇】円を超える運搬については、複数名の警備員による護送体制とし、専用の警備輸送車両を使用する。 3. 乙は、運搬中、本件貴重品の受渡しの都度、甲又は甲が指定する担当者との間で受渡確認書に署名又は押印を得る。

第4条(警備員の資格等) 乙は、本業務に従事させる警備員について、警備業法第14条に定める護身用具の携行に関する基準を遵守し、貴重品運搬業務に必要な教育を受けた警備員を配置する。

第5条(荷受渡し及び検数) 1. 甲は、本件貴重品の集荷にあたり、運搬依頼書記載の数量と実際に引き渡す本件貴重品の数量が一致することを確認の上、乙に引き渡す。 2. 乙は、集荷時及び届先での荷渡し時に検数を行い、数量に相違があるときは直ちに甲に報告する。 3. 本件貴重品の占有及び危険負担は、乙が集荷場所において受渡確認書に基づき現実に引渡しを受けた時から、届先で受取人に引き渡す時までの間、乙に帰属する。

第6条(事故発生時の対応) 1. 運搬中に強盗、盗難、交通事故その他本件貴重品の滅失又は毀損をもたらすおそれのある事態(以下「本件事故」という。)が発生し又はそのおそれが生じたときは、乙は警備員の安全確保を最優先しつつ、直ちに警察への通報及び甲への報告を行う。 2. 乙は、本件事故の発生状況、被害の範囲その他必要な事項を記載した事故報告書を、事故発生後【3】営業日以内に甲に提出する。

第7条(損害賠償及び賠償上限) 1. 本件貴重品の運搬中、乙の警備員の故意又は過失により本件貴重品が滅失し又は毀損したときは、乙は当該本件貴重品の評価額を基準として甲に生じた損害を賠償する。 2. 前項の賠償額は、運搬依頼書に記載された評価額を上限とし、甲が評価額を実際の価額より低く申告していた場合、乙の賠償責任は申告額を限度とする。 3. 天災、戦乱、テロ行為その他乙の合理的な管理を超える不可抗力による滅失又は毀損については、乙は責任を負わない。ただし、乙に警備体制上の重大な不備があったときはこの限りでない。

第8条(保険) 1. 乙は、本業務の実施に際し、運搬中の現金・貴金属等を対象とする運送保険又はこれに準ずる保険に加入し、保険証券の写しを甲に提示する。 2. 甲は、乙の付保する保険の填補限度額が運搬予定の本件貴重品の評価額に満たない場合、乙に対し増額を求めることができ、これに伴う保険料の追加負担については甲乙協議の上定める。

第9条(運搬計画の秘密保持) 甲及び乙は、運搬経路、運搬日時、警備員の配置その他の運搬計画に関する情報を、本業務の遂行に必要な範囲を超えて第三者に開示又は漏えいしてはならない。乙は、運搬計画に関与する従業員を必要最小限に限定する。

第10条(委託料) 本業務の委託料は、運搬回数、運搬距離及び評価額に応じ別紙料金表のとおりとし、甲は乙の請求に基づき翌月末日までに支払う。

第11条(契約期間) 本契約の有効期間は【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】から【1】年間とし、期間満了の【1】か月前までに書面による別段の意思表示がないときは同一条件で自動更新する。

第12条(反社会的勢力の排除) 甲及び乙は、自己が暴力団その他の反社会的勢力に該当せず、これらと関係を有しないことを表明し保証する。相手方が本条に違反した場合、催告を要せず本契約を解除することができる。

第13条(協議及び管轄) 本契約に定めのない事項は甲乙協議の上定めるものとし、本契約に関する紛争は【〇〇地方裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印の上各自1通を保有する。

【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】

(甲)住所:【     】商号:【     】代表者:【     】印 (乙)住所:【     】商号:【     】代表者:【     】印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 委託者向け書き換え

A-1. 高額な貴金属を定期的に運搬する場合

第3条2項修正例:「評価額が【500万】円を超える運搬については、3名以上の警備員による護送体制とし、運搬経路は毎回変更するものとする。」 解説: 高額運搬では犯罪の標的となりやすいため、経路の固定化を避ける旨を契約上明記しておくと乙の運用に対する甲の期待水準を示せる。

A-2. 評価額の申告と実際の価額に差異が生じやすい場合

第7条2項修正例:「甲が評価額を実際の価額より過少に申告していたことが事故後に判明した場合であっても、乙は実際の価額を基準に賠償するものとする。ただし、故意に過少申告した場合はこの限りでない。」 解説: 標準の書式では過少申告時に賠償額が申告額に制限されるため、甲としては誤申告のリスクを踏まえた修正を検討する余地がある。

B. 警備会社向け書き換え

B-1. 賠償上限を保険填補額に連動させたい場合

第7条2項修正例:「乙の賠償責任は、第8条に基づき付保した保険による填補額を上限とする。填補額を超える損害が生じた場合の負担については甲乙協議の上定める。」 解説: 保険填補額と賠償上限を連動させることで、乙の予見可能性を確保し、過大な自己負担リスクを回避できる。

B-2. 甲側の検数不備による数量相違を防ぎたい場合

第5条2項追加例:「集荷時の検数において甲の提示した数量と実際の数量に相違があった場合、乙は受渡確認書にその旨を付記し、当該相違に起因する損害について乙は責任を負わない。」 解説: 集荷時点での検数記録を残しておくことで、後日の数量相違をめぐる紛争において乙の免責の根拠となる。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面・使ってはいけない場面 本書式は、現金輸送車による定期輸送や貴金属店の集金業務等、警備業法上の運搬警備業務(同法第2条第1項第2号)に該当する業務を委託する場合に用いる。単なる物流業者による宅配便等の一般貨物運送とは法的性質が異なり、警備業の認定を受けていない運送業者との契約には本書式を用いるべきではない。

根拠法令及び留意点 運搬警備業務は警備業法第2条第1項第2号に定める警備業務の一区分であり、乙が同法第4条の認定を受けていることが前提となる。同法第14条は警備員の服装及び護身用具に関する規制を定めており、貴重品運搬業務では特に護身用具の使用基準の遵守が重要となる。運搬中の貴重品の占有・危険負担の移転時期は民法の寄託・請負に関する一般原則を踏まえて契約上明確化する必要があり、第5条3項はこの点を規定したものである。賠償責任の範囲については、当事者間の合意により賠償上限額を定めることは一般に可能と解されているが、甲の過少申告や乙の重過失がある場合の取扱いなど、個別事情によって結論が異なり得るため、賠償条項の設計は特に慎重な検討を要する。

実務でよくある失敗と対策 第一に、運搬中の占有移転時期を明確にせず、集荷から届先引渡しまでの間のどの時点で危険負担が移転するか争いになる失敗がある。第5条3項のように占有・危険負担の移転時期を明記することで対策となる。第二に、評価額の申告を怠り、実際の損害額と賠償上限額に大きな乖離が生じる失敗がある。第7条2項のように申告額を賠償上限とする構成を採用しつつ、甲には正確な申告を促す運用を徹底する。第三に、運搬経路や日時等の秘密情報の共有範囲が広く、内部関係者による情報漏えいが事故につながる失敗がある。第9条のように関与者を必要最小限に限定する義務を明記する。運搬警備は業種・貴重品の性質によりリスクの内容が大きく異なるため、賠償上限額の設定水準や保険の付保内容については専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 乙が警備業法第4条の認定を受けた運搬警備業者であることを確認したか
  • [ ] 運搬対象・数量・評価額を都度の運搬依頼書で特定する仕組みを定めたか
  • [ ] 評価額に応じた護送体制(人数・車両)の基準を明記したか
  • [ ] 集荷及び届先での検数・受渡確認の手続を定めたか
  • [ ] 占有及び危険負担の移転時期を明記したか
  • [ ] 事故発生時の初動対応及び報告書提出期限を定めたか
  • [ ] 賠償上限額の算定基準(申告評価額基準)を明記したか
  • [ ] 不可抗力による免責の範囲及び例外(重大な不備)を規定したか
  • [ ] 運送保険等への加入及び填補限度額を確認したか
  • [ ] 運搬計画に関する秘密保持及び関与者の限定を定めたか