取引条件や紛争解決に向けた協議の経過を記録する書式です。双方の主張、合意点、次回までの検討事項を残します。後日の紛争を防ぐための確認欄をあらかじめ設けています。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

協議記録書(取引先との協議)

第1部: 書式本文

本様式は、取引条件の変更、代金の減額、契約解除その他の紛争解決に向けて取引先と行った協議の経過を記録するための書式である。特に継続的取引において優越的地位の懸念が生じやすい場面では、協議が一方的な押し付けでなく双方の合意形成過程を経たものであることを裏付ける資料として機能させることを想定する。

A. 記録項目一覧

  1. 【記録番号】及び【作成年月日】
  2. 【協議の名称・案件名】
  3. 【協議日時】及び【協議方法】(対面/電話/オンラインの別)
  4. 【自社出席者】(部署・氏名・役職)
  5. 【取引先出席者】(会社名・部署・氏名・役職)
  6. 【協議に至った経緯】(取引先からの申出か自社からの提案か)
  7. 【自社の主張】(要旨を箇条書き)
  8. 【取引先の主張】(要旨を箇条書き)
  9. 【双方の合意点】(合意に至った事項)
  10. 【継続協議事項】(合意に至らず持ち越しとなった事項)
  11. 【次回協議予定日】
  12. 【本協議で提示・受領した資料】(見積書、算定根拠資料等)
  13. 【本協議終了後の対応予定】(社内稟議、正式書面化の要否等)
  14. 【記録作成者】及び【取引先による内容確認の有無】

B. 記載例

  • 【協議の名称】:【原材料価格高騰に伴う取引価格改定協議】
  • 【協議日時】:【2026年〇月〇日 10:00〜11:30】/【協議方法】:【対面(取引先本社会議室)】
  • 【協議に至った経緯】:「取引先より、原材料費上昇を理由とした単価改定の申出があり、当社にて協議の場を設けた。」
  • 【自社の主張】:「単価改定の必要性は理解するが、改定率については取引先提示の8%ではなく、直近の市況資料に基づき算定した4%を上限として検討したい。」
  • 【取引先の主張】:「提示した8%は原材料費の実費上昇分に基づくものであり、資料(別紙見積り)のとおり正当な根拠がある。」
  • 【双方の合意点】:「改定率については次回協議までに双方で追加資料を持ち寄り再協議する。当面の間、現行単価を維持する。」
  • 【継続協議事項】:「改定率の妥当性、改定の適用開始時期」
  • 【次回協議予定日】:【2026年〇月〇日】

C. 記録・保存に関する定め

  1. 協議記録は、協議終了後【5営業日】以内に作成し、可能な限り取引先にも内容を共有し確認を求める。
  2. 取引先が確認を拒否した場合又は反応がない場合は、その旨を記録に付記し、自社の議事整理として保存する。
  3. 独占禁止法及び下請法上の調査対象となり得る取引については、協議記録を当該取引の完了後【5年間】保存する。
  4. 一方的な条件変更の強要と受け取られる可能性がある協議については、自社側の提案理由・算定根拠を具体的に記載する。
  5. 協議の過程で取引先から書面・見積り・算定資料等の提示を受けた場合は、当該資料の写しを協議記録に添付し、【資料番号】を付して管理する。
  6. 協議記録は担当者個人のフォルダではなく、部署共有の記録管理台帳に登録し、担当者の異動後も参照可能な状態を維持する。

D. 補足条項例

  • 「本協議記録は、当日の協議内容を要約したものであり、双方の最終的な合意は別途取り交わす【覚書/契約書】をもって確定する。」
  • 「本協議記録に対して取引先から異議の申出があった場合、当社は当該異議の内容を付記のうえ、次回協議において改めて検討する。」

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 自社担当者側の書き換えパターン

自社が発注者・優位な立場にある取引の場合、A項7号「自社の主張」欄には、単なる結論だけでなく「【市況資料〇〇に基づき算定した】」等、根拠となる客観資料への言及を必ず加える修正を行う。優越的地位の濫用が疑われないよう、条件変更の合理性を記録上明確にする趣旨である。また、C項1号を「取引先への共有及び確認取得を必須とする」に修正し、確認手続を省略しないこととする。一方的な記録作成との疑念を避ける趣旨である。

B節: 取引先側の書き換えパターン

取引先の立場から作成・保存する場合は、A項8号「取引先の主張」欄を自社視点で厚く記載し、末尾に「【本協議における発注者側の要請は、当社の事業継続に与える影響を十分に考慮したものとは言い難く、当社としては受け入れ困難である旨を申し入れた】」のように、異議を明確に記録として残す修正を加える。後日、下請法違反や優越的地位の濫用を主張する場面での基礎資料とする趣旨である。C項3号の保存期間についても「【当該取引に関する紛争が解決するまでの間】」と修正し、紛争解決までの継続保存を明記する。

場面バリエーション: 協議が決裂しそうな場合

双方の主張が平行線をたどり、法的手続への移行が視野に入る場面では、A項10号「継続協議事項」欄に加えて「【本協議をもって合意に至らなかった場合、当社は法的措置を検討する旨を留保した】」等、留保事項を明記する一文を追加する。将来の交渉打切りや訴訟提起に至った際に、任意交渉を尽くした経緯を示す資料とする趣旨である。

場面バリエーション: 継続的取引における定例協議の場合

毎月・四半期ごとに開催される定例的な条件協議の場合は、A項1号「記録番号」を通し番号化し、A項11号「次回協議予定日」を「【原則として毎月第〇営業日】」のように定型化する修正を行う。単発の紛争対応記録と異なり、継続的な取引条件の推移を時系列で把握できるようにする趣旨であり、下請法上の取引記録としての体裁も整えやすくなる。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本様式は、取引先との間で価格改定、契約条件の見直し、クレーム対応等をめぐる協議を行った際に、双方の主張と合意・非合意の内容を客観的に残す目的で使用する。単なる雑談や社交的な会合の記録には不向きであり、また、協議の体裁を取りながら実質的に一方的な指示・通告に過ぎない場合には、後述の優越的地位の濫用の観点からむしろ記録が自社に不利な証拠となり得る点に留意する必要がある。

独占禁止法第2条第9項第5号は、自己の取引上の地位が相手方に優越していることを利用して、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える行為を不公正な取引方法(優越的地位の濫用)として禁止しており、代金の減額要請や不当なやり直しの強制などが該当し得る。また、下請代金支払遅延等防止法(下請法)第5条は、親事業者に対し、発注内容・下請代金の額・支払期日等を記載した書類の作成・保存義務を課している。本様式は下請法上の法定書類そのものではないが、代金額の変更等に至る協議経過を補足的に記録することで、変更の合理性や下請事業者の同意の有無を裏付ける資料となり得る。さらに、民法上、交渉経過の記録は契約締結上の過失(信義則上の説明義務違反等)が問題となった場合の立証資料としても機能する。

よくある失敗として、第一に、自社の要求のみを記載し、取引先の反論や懸念を記録から省いてしまい、後日「一方的な通告であった」と評価される失敗がある。A項8号のように取引先の主張を必ず記載し、双方向の協議であったことを示すことで対策する。第二に、合意事項と継続協議事項を区別せず記載し、実際には合意していない事項があたかも合意済みであるかのように読める失敗がある。A項9号・10号を明確に分離して記載することで対策する。第三に、記録を自社のみで保管し、取引先に共有・確認を求めないため、後日「そのような協議はなかった」と主張される失敗がある。C項1号のように取引先への共有と確認取得の手続を組み込むことで対策する。第四に、担当者が提示された算定資料の写しを保存せず、後日、条件変更の合理性を裏付ける根拠を提示できなくなる失敗がある。C項5号のように資料の写しを協議記録に添付し番号管理することで対策する。独占禁止法・下請法の該当性は取引の実態によって個別に判断が分かれるため、優越的地位の懸念がある取引については弁護士等の専門家に確認することを推奨する。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 協議に至った経緯(どちらからの申出か)を記載したか
  • [ ] 自社・取引先双方の主張を客観的な言葉で記載したか
  • [ ] 代金減額や条件変更を伴う場合、その算定根拠資料への言及を加えたか
  • [ ] 合意事項と継続協議事項を明確に区別して記載したか
  • [ ] 一方的な強要と受け取られる表現になっていないか確認したか
  • [ ] 取引先への記録共有及び確認取得の手続を行ったか
  • [ ] 下請法の適用対象取引に該当するか(資本金区分・取引内容)を確認したか
  • [ ] 保存期間(取引完了後の年数)を案件の性質に応じて設定したか
  • [ ] 次回協議予定日又は協議打切りの見通しを記載したか
  • [ ] 優越的地位の濫用が疑われる要素の有無について事前に検討したか