重大な悪化事由や前提条件の不充足を理由にクロージング前に契約を解除する通知書です。解除事由の特定と費用精算の申入れを行います。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

M&A契約解除通知書(クロージング前)

第1部: 書式本文

〇〇〇〇株式会社 御中

M&A契約解除通知書

貴社と当社との間で〇年〇月〇日付で締結した株式譲渡契約(以下「本契約」という。)につき、当社は、下記のとおり本契約を解除しますので通知いたします。

1. 解除の対象 本契約の全部を解除する。本通知の到達をもって本契約は将来に向かって効力を失う。

2. 解除事由 当社が本契約を解除する事由は次のとおりである(該当する事由を選択又は複数記載する)。 - 本契約第〇条に定める重大な悪影響(マテリアル・アドバース・チェンジ、以下「MAC」という。)条項に該当する事態が生じたこと。具体的には、〇〇〇〇の事実により、対象会社の財産又は事業に重大な悪影響が生じたと認められること。 - 本契約第〇条に定めるクロージングの前提条件のうち、〇〇〇〇(例:必要な許認可の取得、独占禁止法上の届出に係る待機期間の経過、株主総会承認の取得等)が、〇年〇月〇日までに充足されなかったこと。 - 貴社の本契約第〇条に定める表明保証のうち、〇〇〇〇に関する表明保証に重要な違反があったこと。 - 貴社が本契約第〇条に定める誓約事項(コベナンツ)のうち、〇〇〇〇に違反し、当社が定めた〇日以内の是正期間内に是正がなされなかったこと。

3. 催告の履践状況 上記2の各事由のうち、民法第541条の適用がある違反については、当社は〇年〇月〇日付書面により相当の期間を定めて是正を催告したが、当該期間内に是正がなされなかった。上記2の各事由のうち、契約上重大な違反として無催告解除を認める事由(民法第542条第1項各号に定める場合に準ずる事由を含む。)については、催告を要しないものとして解除する。

4. 解除の効力発生時期 本契約の解除は、本通知が貴社に到達した時点で効力を生じる。

5. 既払金の返還請求 当社が本契約に関連して貴社に支払った手付金、内金その他の既払金(合計金〇〇〇万円)について、本通知到達後〇日以内に当社指定の銀行口座に返還するよう求める。

6. 費用の精算 本契約の締結及びクロージング準備に関して当社が支出したデューデリジェンス費用、専門家報酬その他の費用の負担につき、本契約第〇条の定めに従い精算を申し入れる。当社は、貴社の帰責事由により解除に至った場合には、当該費用相当額を損害の一部として別途請求する権利を留保する。

7. 損害賠償請求権の留保 当社は、本通知による解除にかかわらず、貴社の債務不履行又は表明保証違反により当社に生じた損害の賠償を請求する権利を留保する。

8. 秘密保持義務等の存続 本契約に定める秘密保持義務、および解除後もその性質上存続すべき条項(合意管轄条項を含む。)は、本契約の解除後もなお効力を有する。

9. 協議事項 前記各事項の具体的な履行方法及びその他の付随事項については、本通知到達後〇日以内に協議の機会を設けることを申し入れる。

10. 連絡先 本通知に関するご連絡は、下記の窓口までお願いいたします。

〇年〇月〇日 〇〇〇〇株式会社 担当者 〇〇〇〇 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 解除する当事者向けの修正

A-1. MAC条項該当性の具体的な立証事実の追記

追加条文例:「対象会社の直近事業年度の営業利益は前年同期比〇%減少し、かつ主要取引先〇社との取引が解消されたことにより、本契約第〇条に定めるMAC条項に該当する重大な悪影響が客観的に生じている。」 一言解説: MAC条項該当性は評価が分かれやすいため、解除する当事者は数値や具体的事実を通知書に明記し、後日の紛争に備えて解除事由の立証材料を残す修正である。

A-2. 違約金・解除金の請求根拠の明示

追加条文例:「本契約第〇条に定める違約金〇〇〇万円について、本通知到達後〇日以内に支払うよう求める。当該支払により当社の損害賠償請求権が消滅するものではない。」 一言解説: 契約上の違約金条項がある場合に、解除通知の段階でその請求根拠と損害賠償請求権との併存を明確にしておく修正である。

B. 相手方当事者向けの修正

B-1. 解除事由の存否についての異議申立て手続の要求

修正後:「本通知記載の解除事由について異議がある場合、当社は本通知到達後〇日以内に反論書面を提出することができるものとし、当該期間内は解除の効力発生を留保するよう求める。」 一言解説: 一方的な解除通知に対し、相手方が解除事由の当否を争う機会を確保するための修正であり、無効な解除により不当に地位を失うことを防ぐ。

B-2. 費用精算における自己負担分の限定

修正後:「当社が本契約に関して支出した費用のうち、当社の帰責事由に起因しない部分については、当社は精算義務を負わないものとする。」 一言解説: 解除事由が専ら相手方の事情による場合にまで、通知を受けた当事者が一律に費用を負担させられることを避けるための防御的修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、株式譲渡契約その他のM&A契約の締結後、クロージング(譲渡実行)前の段階において、MAC条項該当事由、前提条件の不充足、表明保証違反又は誓約事項違反を理由に契約を解除する場面で用いる。クロージング後、既に対象会社の株式や事業が移転した後の巻き戻し(取引の解消)には別途の合意解除契約や補償請求の手続によるべきであり、本書式はクロージング前の解除に限定される。

根拠法令 契約の解除は民法第541条(催告解除)及び第542条(無催告解除)が基本原則となる。同法第541条は、当事者の一方が債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行を催告し、その期間内に履行がないときに契約を解除できる旨を定める。同法第542条第1項は、債務の全部の履行が不能であるとき等、契約をした目的を達することができない重大な違反がある場合には、催告を経ずに解除できる旨を定める。M&A契約におけるMAC条項や前提条件条項は、この法定解除権を契約上具体化・修正するものと位置付けられることが多く、契約の文言に照らした個別の解釈が必要である。あわせて、株式譲渡自体の効力に関しては会社法上の株式譲渡手続(会社法第127条以下)との関係も確認を要する。

実務でよくある失敗と対策 第一に、MAC条項該当性を抽象的な表現のみで主張し、後日の紛争において立証が困難となる失敗がある。A-1のように具体的な数値や事実を通知書に明記することが対策となる。第二に、催告解除が必要な事由であるにもかかわらず催告手続を経ずに解除通知を発してしまい、解除の効力自体が争われる失敗がある。第3条のように催告の履践状況を明示し、無催告解除が認められる事由か否かを整理することが対策となる。第三に、既払金の返還と損害賠償請求権の関係が不明確なまま通知を発し、後日の請求範囲を巡って紛争となる失敗がある。第7条のように損害賠償請求権の留保を明記することが対策となる。

解除事由の該当性及び解除の効力発生要件は契約書の具体的な文言と個別の事実関係により判断が分かれるため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 解除の対象となる契約及び締結日を特定したか
  • [ ] 解除事由(MAC条項該当・前提条件不充足・表明保証違反・誓約事項違反)を具体的に特定したか
  • [ ] 催告解除が必要な事由について催告の履践状況を記載したか
  • [ ] 無催告解除が可能な事由に該当するかを民法第542条に照らして確認したか
  • [ ] 解除の効力発生時期(到達時)を明記したか
  • [ ] 既払金・手付金等の返還請求の金額及び期限を明記したか
  • [ ] デューデリジェンス費用等の精算方法を確認したか
  • [ ] 損害賠償請求権を留保する旨を明記したか
  • [ ] 秘密保持義務等、解除後も存続する条項を確認したか
  • [ ] 通知の送付方法(配達証明付郵便等)と到達の証拠化を検討したか