美容室がスタイリストへ施術席を貸し出す面貸しや業務委託の場面で用いる契約書。美容師法の管理美容師と衛生責任の所在を整理し、偽装請負を避ける報酬配分を定める。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

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面貸し(業務委託美容師)契約書

第1部: 書式本文

【美容室運営者名】(以下「甲」という。)と【業務委託美容師氏名】(以下「乙」という。)は、甲が運営する美容所【美容所名・所在地】(以下「本店舗」という。)における面貸し(施術席の貸与及び業務委託)に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 甲は乙に対し、本店舗内の施術席【席番号・区画】を利用させ、乙は自らの技術と裁量により顧客への美容施術業務を独立の事業者として行う。

第2条(契約の性質) 本契約は業務委託契約であり、乙は甲の指揮命令を受けず、労働基準法上の労働者に該当しない独立事業者として本業務を行う。乙は施術の順番、施術方法、施術時間、休憩の取得を自らの裁量で決定する。

第3条(利用料及び報酬配分) 乙は甲に対し、施術席利用の対価として【固定利用料(月額○円)/売上歩合(売上の○%)】を支払う。売上金は【乙が直接顧客から受領する/甲が一旦受領し翌月○日までに乙へ精算する】方式によるものとし、消費税の取扱いを別途明記する。

第4条(管理美容師の設置及び衛生管理責任) 甲は、美容師法に基づき本店舗に管理美容師を選任し、器具の消毒その他の衛生管理を統括する。乙は、施術に使用する器具の個人消毒、感染予防措置その他管理美容師の指示する衛生基準を遵守する。本店舗全体の衛生管理責任は甲(管理美容師)に帰属することを確認する。

第5条(乙の裁量・独立性の確保) 乙は、施術メニュー、施術料金、施術時間の設定について甲の指示を受けず自ら決定できるものとする。ただし本店舗の営業時間内での利用及び予約管理システムの共同利用に関する調整には協力する。

第6条(材料・備品の負担) 施術に用いる薬剤・消耗品は【乙が自己負担で調達する/甲から実費で購入する】ものとし、甲所有の共用設備(シャンプー台、待合スペース等)の利用条件を定める。

第7条(顧客情報の帰属) 乙が獲得した顧客の連絡先及び施術履歴は乙に帰属する。ただし本店舗の予約管理システムを通じて取得した情報の取扱いについては第9条による。

第8条(損害保険・賠償責任) 乙は自らの施術に起因する事故について、施術者賠償責任保険への加入その他の措置を講じる。甲は施設の瑕疵に起因する事故についてのみ責任を負う。

第9条(予約管理システムの利用) 甲が提供する予約管理システムを利用する場合の利用条件、システム利用料、顧客データの取扱いを別紙で定める。

第10条(契約期間及び中途解約) 契約期間を【○年○月○日から○年○月○日まで】とし、中途解約の予告期間を【○日前】の書面通知とする。

第11条(禁止事項) 乙は、本店舗の信用を毀損する行為、無資格者による美容行為、他の乙又は甲の従業員との紛争行為を行わない。

第12条(契約終了後の顧客対応) 契約終了後の顧客への連絡・引継ぎに関する取扱いを定める。

第13条(協議事項) 本契約に定めのない事項及び解釈上の疑義については、甲乙誠実に協議のうえ解決する。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 美容室運営者(甲)の立場から

A-1 衛生管理責任の明確化と乙への義務付け 「乙は管理美容師の指示に従わず衛生基準違反が確認された場合、甲は乙への席貸与を即時停止できる」との条項を加えることで、美容所全体の行政上の責任を負う甲が、乙の違反行為から早期に距離を置ける。

A-2 労働者性否定の補強 「乙の稼働日・稼働時間は乙が自由に決定し、甲は出勤簿による管理を行わない」旨を明記し、実態としても指揮命令をしないことで、偽装請負・偽装委託と評価されるリスクを下げる。名目上の条項だけでなく実際の運用と一致させることが前提となる。

B. 業務委託美容師(乙)の立場から

B-1 報酬配分の透明化 「甲は毎月、売上明細及び控除項目の内訳を乙に開示する」との条項を加えると、歩合精算の不透明さによる紛争を防げる。フリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)の適用がある場合、報酬支払期日の明示や書面交付義務にも留意する。

B-2 中途解約時の不利益防止 「甲都合による中途解約の場合、甲は乙に対し【○か月分の利用料相当額】を補償する」との条項を設けることで、一方的な席貸与打切りによる収入減少リスクを軽減できる。

B-3 裁量の実質的保証 「甲は乙に対し施術メニュー・料金・接客方法について指示を行わない」との条項を加えることで、契約書上の建付けだけでなく実際の運用面でも独立事業者としての裁量が確保されているという主張の裏付けになる。指揮命令の有無は税務・労務双方の観点で重要な判断要素となる。

第3部: 書き方と法的ポイントの解説

本書式は、美容室が自店舗の施術席をスタイリスト等の美容師に貸与し、当該美容師が独立した事業者として施術を行う「面貸し」の場面で使用する。逆に、賃金を支払い出退勤・施術方法を管理する雇用契約の実態がある場合には、本書式ではなく雇用契約書を用いるべきであり、契約書の名称を業務委託としても実態が労働者性を満たせば労働基準法・労働契約法が適用される点に注意する。

根拠法令としては、美容師法(美容所の開設者による衛生管理義務、管理美容師の設置義務)、労働基準法及び労働契約法(労働者性の判断基準となる指揮命令の有無、時間的場所的拘束性、報酬の労務対償性)、下請代金支払遅延等防止法及びフリーランス新法(業務委託の相手方が個人事業者である場合の取引適正化)が関係する。

実務でよくある失敗として、第一に、契約書上は業務委託としながら、出勤簿での管理やシフト指定、施術方法への細かい指示を行い、実態として労働者性が認められてしまうケースがある。対策として、乙の裁量を条項上明記するだけでなく、実際の運用(出退勤管理をしない、施術方法を指示しない)を一致させる必要がある。第二に、美容所全体の衛生管理責任の所在が曖昧なまま契約を締結し、保健所の立入検査時に管理美容師の統括範囲が不明確になるケースがある。対策として、消毒・衛生基準の遵守義務と管理美容師の指示系統を条項上明確にする。第三に、報酬の歩合精算方法・控除項目が口頭合意のみで、後日の精算トラブルに発展するケースがある。対策として、精算方法・開示義務を書面化する。

第四に、乙が甲の予約管理システムを利用する際の利用条件が曖昧で、システム上に蓄積された顧客データの帰属や退店後の利用可否について紛争になるケースがある。対策として、システム利用条件を別紙で定め、契約終了時のデータ取扱いを事前に明確化する。

労働者性の判断は個々の稼働実態に基づく総合判断であり、契約書の文言のみで決まるものではないため、導入形態については個別に専門家へ確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 乙の稼働日・稼働時間・施術方法について甲が指示していないか(実態確認)
  • [ ] 管理美容師の選任及び衛生管理責任の所在を明記しているか
  • [ ] 報酬配分(固定利用料・歩合)の計算方法と精算時期を明記しているか
  • [ ] 消費税の取扱い(税込・税別)を明記しているか
  • [ ] 乙が施術者賠償責任保険等に加入する旨を確認しているか
  • [ ] 顧客情報の帰属及び契約終了後の引継ぎルールを定めているか
  • [ ] 中途解約時の予告期間及び補償の有無を定めているか
  • [ ] フリーランス新法上の書面交付・報酬支払期日の要件を確認したか
  • [ ] 予約管理システムの利用条件とデータ取扱いを別紙で整理しているか
  • [ ] 契約の名称と実態(労働者性の有無)が一致しているか