セット内容

  • 身元保証書(Word形式)
  • 身元保証法(極度額・期間制限)対応チェックリスト
  • 保証人への説明用ガイド

こんな場面で

新入社員・中途採用者の入社時に、身元保証人から損害賠償責任に関する保証書を取得したい場面。

特長

  • 身元保証法が求める極度額の明示・保証期間の上限(5年)に対応した条項構成
  • 保証人への事情変更時の通知義務条項を収録
  • 誓約書(入社時・一般)(jinji-mikomisho)とあわせて入社手続き一式として利用可能
以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

身元保証書(監修用ドラフト)

⚠ 本ファイルは弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布を禁止する。

商品ID: mimoto-hosho-sho / 価格: 980円 / 立場バージョン: 使用者側

本ドラフトは第2部で2バージョンの差分を提示する構成とし、第1部には「極度額を明示した標準版(単独の身元保証人を想定)」をベース条文として掲載する。


第1部: 身元保証書本文(標準版)

身元保証書

〇〇〇〇株式会社(以下「会社」という。)は、〇〇〇〇(以下「本人」という。)を雇用するに当たり、下記身元保証人は、身元保証ニ関スル法律(以下「身元保証法」という。)及び民法の定めるところに従い、次のとおり身元保証書(以下「本書」という。)を差し入れる。

第1条(身元保証の趣旨)

身元保証人〇〇〇〇(以下「保証人」という。)は、本人が会社に入社し、会社の業務に従事するに当たり、本人が故意又は過失により会社に損害を与えた場合において、本人がその損害を賠償する責任を負うときは、本書に定める範囲及び限度で、本人と連帯して当該損害を賠償する責任を負う。

第2条(極度額)

  1. 保証人が前条に基づき負担する損害賠償責任の極度額は、金〇〇〇〇円とする。
  2. 前項の極度額は、民法第465条の2第2項の規定に基づき、本書に明示するものであり、極度額の定めのない身元保証契約は無効であることを確認する。
  3. 保証人が負担する責任の総額は、前2項に定める極度額を上限とし、損害賠償の元本のほか、利息、違約金、損害賠償その他当該債務に従たる全てのものを含めて極度額の範囲内とする。

第3条(保証期間)

  1. 本書に基づく身元保証の期間は、本書作成の日から〇年間とする。ただし、身元保証法第2条の規定により、期間の定めをする場合であっても5年を超えることはできない。
  2. 期間の定めをしない場合、身元保証法第1条の規定により、本書に基づく身元保証の期間は本書作成の日から3年間とする。
  3. 本書に基づく身元保証は、期間満了により当然に終了するものとし、自動更新はされない。会社は、期間満了後も身元保証を継続する必要があると判断する場合、保証人との間で別途、身元保証書を新たに取り交わすものとする。

第4条(会社の通知義務)

  1. 会社は、次の各号のいずれかに該当する場合には、遅滞なく保証人に対しその旨を通知するものとする。 (1)本人に業務上不適任又は不誠実な行状があって、これがため保証人の責任を惹起するおそれがあることを知ったとき (2)本人の任務又は任地を変更し、これによって保証人の責任が加重され、又はその監督が困難となるとき
  2. 前項の通知は、身元保証法第3条の規定に基づくものであり、会社が同条の通知を怠り、そのために保証人が身元保証法第4条に基づく契約解除の機会を失った場合には、保証人はその事実を主張して自己の責任の全部又は一部を免れることがあり得ると解される。

第5条(保証人による解除権)

保証人は、次の各号のいずれかに該当する場合には、本書に基づく身元保証契約を将来に向かって解除することができる。 (1)前条第1項各号の通知を受けたとき (2)本人の業務上の不適任又は不誠実な行状等により、保証人が自らその事実を知り、前条第1項各号に準ずる事由があると認めたとき

第6条(責任の限度に関する裁量的斟酌事由)

  1. 会社が保証人に対し損害賠償を請求する場合において、その金額は、身元保証法第5条の規定に基づき、本人の任務又は身上の変化その他一切の事情が斟酌された上で裁判所により軽減され得るものと解される。
  2. 前項の事情には、会社の本人に対する監督義務の懈怠の有無及び程度、本人の任用又は監督についての会社の過失の有無、身元保証をするに至った事由及びこれをなす際に用いた注意の程度、本人の任務又は身上の変化その他一切の事情が含まれるものと解される。

第7条(保証人の変更・情報提供)

  1. 保証人は、住所、勤務先その他会社への連絡に必要な事項に変更が生じた場合には、遅滞なく会社に届け出るものとする。
  2. 保証人が死亡した場合、身元保証契約は保証人の相続人に承継されないものと解される。ただし、保証人の死亡時までに既に発生していた具体的な損害賠償債務については、相続の対象となり得る。
  3. 保証人が死亡し、本人が引き続き会社に在籍する場合、会社は、本人に対し、新たな身元保証人の選定及び身元保証書の再提出を求めることができる。

第7条の2(本人の懲戒処分等との関係)

  1. 会社が本人に対して懲戒処分を行った場合において、当該懲戒事由が保証人の責任に影響を及ぼし得るものであるときは、会社は、第4条第1項の通知義務に準じて、保証人に対しその内容を通知するよう努めるものとする。
  2. 本人が懲戒解雇その他重大な懲戒処分を受けた場合であっても、当該処分の対象となった行為に起因して既に会社に生じていた損害については、保証人の責任に影響を及ぼさないものと解される。

第8条(秘密保持)

会社及び保証人は、本書の作成及び履行の過程で知り得た相手方の個人情報その他の情報を、本書の目的以外に使用し、又は正当な理由なく第三者に開示してはならない。

第9条(本人及び保証人の表明)

  1. 本人は、会社に提出した履歴書その他の申告事項が真実かつ正確であることを表明する。
  2. 保証人は、本人との関係(続柄等)及び本人の身元を保証するに至った経緯について、会社からの照会に応じて誠実に説明するものとする。

第10条(保証人の資格に関する確認)

  1. 会社は、保証人が成年に達していること及び本人と一定の人的関係(親族、知人その他会社が合理的と認める関係)を有することを、本書提出時に確認するものとする。
  2. 保証人が未成年者である場合、その法定代理人の同意を得たことを証する書面の提出を求めるものとする。
  3. 会社は、保証人の支払能力について過度に詳細な資料の提出を求めることはしないものとするが、極度額に照らし明らかに保証人としての適格性を欠くと認められる場合には、本人に対し他の保証人の選定を求めることができる。

第11条(本書と雇用契約との関係)

  1. 本書は、本人の会社に対する雇用契約上の地位又は労働条件を保証するものではなく、専ら本人が会社に与えた損害の賠償責任について保証人が責任を負うことを内容とするものである。
  2. 本人の雇用契約が終了した場合、当該終了後に本人が新たに会社に対して負担する債務については、保証人は責任を負わない。ただし、雇用契約終了前の事由に基づき既に発生していた損害賠償債務については、この限りでない。

第12条(会社による調査への協力)

保証人は、本人の行為に起因して会社に損害が生じた疑いがある場合において、会社が事実関係の調査を行うときは、知り得る範囲で必要な情報提供その他の協力を行うよう努めるものとする。

第13条(通知の方法)

  1. 第4条に定める会社から保証人への通知は、書面(電磁的方法による場合を含む。)により、保証人が本書に記載した住所又は会社に届け出た連絡先に宛てて行うものとする。
  2. 保証人は、住所等の変更の届出を怠ったことにより通知が到達しなかった場合、当該通知が通常到達すべきであった時に到達したものとみなされることがあり得る。

第14条(協議事項)

本書に定めのない事項又は本書の解釈に疑義が生じた事項については、会社及び保証人が誠実に協議のうえ解決するものとする。

以上のとおり相違ないので、本書を差し入れる。

〇〇〇〇年〇〇月〇〇日

(本人)住所     氏名           印

(身元保証人)住所        氏名        印        本人との続柄      

(提出先)〇〇〇〇株式会社 御中


第2部: バージョン差分

商品には「標準版(単独の身元保証人・極度額明示型)」に加え、「連帯保証人複数型」と「パート・アルバイト等向け簡易版」の差分を収録する。第1部は標準版を基準としており、以下は各バージョンを作成する際の差分(代替条文)である。

A. 身元保証人が複数いる場合の連帯保証型への変更

会社の要請又は本人の事情により、身元保証人を複数名確保する場合の修正パターン。

A-1. 表題及び前文の変更

修正後: 「下記身元保証人ら(以下、それぞれを「保証人」といい、併せて「保証人ら」という。)は、身元保証法及び民法の定めるところに従い、次のとおり身元保証書を差し入れる。」

解説: 保証人が複数となる場合、各保証人の責任関係(連帯か分割か)を明確にする必要があるため、前文の時点で複数保証人を前提とした文言に修正する。

A-2. 第1条・第2条を保証人ごとの極度額明示型に変更

修正後: 「保証人らは、本人が会社に損害を与えた場合において本人がその損害を賠償する責任を負うときは、各保証人につき、それぞれ本書末尾に記載する各自の極度額の範囲内で、本人と連帯して当該損害を賠償する責任を負う。ただし、保証人ら相互間では連帯しないものとする。」

解説: 民法第465条の2の極度額明示義務は保証人ごとに履行される必要があると解されるため、保証人が複数の場合は各保証人につき個別に極度額を定め、書面上も保証人ごとの極度額を明示する構成とすることが望ましいと考えられる。また、保証人ら相互間の連帯(保証人間での求償関係の複雑化)を避けるため、「保証人ら相互間では連帯しない」旨を明記する例が多い。

A-3. 第4条(通知義務)を保証人ごとの個別通知に変更

修正後: 「会社は、前項各号に該当する事実を知ったときは、遅滞なく保証人ら各自に対しその旨を通知するものとする。」

解説: 保証人が複数の場合であっても、身元保証法第3条の通知義務は保証人各人との関係で個別に生じるものと解されるため、代表者1名への通知で足りるとする運用は避けるべきである。

A-4. 保証人ごとの署名欄を複数化

修正後: 末尾の署名欄を保証人の人数分繰り返し、各保証人が自己の極度額を自ら記入・押印する形式とする。

解説: 極度額は保証人本人の意思に基づき定められたことが明確になるよう、会社側で一括記入するのではなく、各保証人が自署する運用が望ましいと考えられる。

A-5. 第6条(責任の限度に関する裁量的斟酌事由)に保証人間の按分に関する留意を追加

追加条文例: 「保証人らが第2条に基づきそれぞれ責任を負う場合において、会社が保証人らのうち一部の者に対してのみ損害賠償を請求したときであっても、当該請求を受けた保証人は、他の保証人が別途責任を負うことを理由に自己の責任を否定することはできないものとする。」

解説: 保証人ら相互間で連帯しない構成(A-2)を採用する場合、会社が特定の保証人にのみ請求することの可否について疑義が生じないよう、念のため確認的に規定することが考えられる。もっとも、各保証人の責任はあくまで各自の極度額の範囲にとどまる点は変わらない。

B. パート・アルバイト等向け簡易版への変更

短期雇用・低リスク職種を想定し、身元保証人の確保が難しい場合や、極度額を低く設定する簡易版への調整パターン。

B-1. 前文に適用対象の限定を追加

追加文言: 「本書は、本人がパートタイマー、アルバイトその他の短時間労働者又は有期雇用契約により会社に雇用される場合を想定した身元保証書である。」

解説: 業務内容や取扱う金銭・情報の範囲が限定的な雇用形態では、身元保証そのものを求めない企業も少なくないが、現金・商品を取り扱う業務等では簡易版であっても身元保証を求める例がある。

B-2. 第2条(極度額)の設定額を低額化する運用上の留意

修正後の解説: 「極度額〇〇〇〇円」の空欄について、正社員向け標準版より低額(例: 給与数か月分相当)に設定する例が多いと考えられる。極度額の水準は、本人が担当する業務内容(現金取扱いの有無、責任の重さ等)に応じて会社が個別に判断すべき事項であり、一律の相場を示すことは相当でないと考えられる。

解説: 極度額の多寡自体は身元保証法上の要件ではなく、民法第465条の2が求めるのは「極度額を定めること」自体であるため、金額の低さは契約の有効性に影響しない。もっとも、実質的に無意味な低額(名目的な極度額)を設定することの当否については、監修時に確認を要する論点と考えられる。

B-3. 第3条(保証期間)を短期雇用契約期間に連動させる

修正後: 「本書に基づく身元保証の期間は、本人と会社との間の雇用契約の期間に相当する期間とする。ただし、当該期間が身元保証法第2条の定める上限(5年)を超えるときは5年とし、期間の定めのないときは3年とする。」

解説: 有期雇用契約が反復更新される場合、身元保証書についても契約更新の都度、新たに取り交わす運用が望ましいと考えられる。雇用契約の自動更新と身元保証書の効力を連動させる取扱いは、身元保証法第2条の自動更新禁止の趣旨に反するおそれがあるため、避けるべきである。

B-4. 身元保証人を求めない代替措置への言及

追加文言(会社の内部運用メモとして商品説明に含める想定): 「身元保証人の確保が困難な場合、会社の判断により、誓約書(入社時・一般)(jinji-mikomisho)の提出をもって身元保証書の提出に代える運用も考えられる。ただし、誓約書は身元保証人による連帯保証を伴わないため、損害填補の実効性という観点では身元保証書に劣る点に留意が必要である。」

B-5. 第10条(保証人の資格に関する確認)を簡略化

修正後: 「会社は、保証人が成年に達していることを確認するものとする。保証人の選定に当たっては、本人との人的関係について過度に詳細な資料の提出を求めないものとする。」

解説: パート・アルバイト等の雇用形態では、保証人の確保自体が本人にとって負担となりやすいことから、確認事項を必要最小限(成年であること)に絞り込むことで、身元保証書提出のハードルを下げつつ、身元保証法上の基本的な要件は維持する構成とした。

C. その他運用上の留意点(両バージョン共通)

C-1. 極度額の定期的な見直しに関する運用メモ

会社の内部運用として、本人の昇格・異動等により職務内容が変化し、想定される損害の規模が大きく変わった場合には、極度額を見直した上で身元保証書を再取得することが望ましいと考えられる。極度額の変更は契約内容の変更に当たるため、既存の身元保証書を維持したまま極度額のみを一方的に引き上げることはできず、保証人の同意(新たな書面の取り交わし)を要する点に留意が必要である。

C-2. 外国人材を雇用する場合の留意(運用メモ)

本人が外国籍であり、身元保証人も国外に居住する場合、通知の到達方法や準拠法の整理など、渉外的要素を踏まえた追加検討が必要になり得る。本商品の基本書式は国内雇用・国内居住の保証人を想定しており、渉外的要素がある場合は別途の検討を要する旨を商品説明に付記することが考えられる。


第3部: 逐条解説(購入者向け)

前文 身元保証書は、雇用契約そのものではなく、本人の会社に対する損害賠償責任を保証人が補完する別個の契約(保証契約)である。2020年(令和2年)4月施行の改正民法により、個人が保証人となる根保証契約(一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約)については、極度額を書面で定めなければ効力を生じないこととされた(民法第465条の2)。身元保証契約は、将来発生し得る不特定の損害賠償債務を保証する典型的な個人根保証契約に該当すると解されるため、極度額の明示は必須の記載事項である。

なお、身元保証法は極度額の明示までは要求していなかったため、同法制定時(昭和8年)には想定されていなかった規律が2020年民法改正により追加された形になる。実務上は、身元保証法と改正民法の両方の要件を満たす必要があり、いずれか一方のみに対応した書式を用いると、極度額の欠缺により契約全体が無効となるリスク、又は身元保証法上の期間制限に違反するリスクのいずれかを抱えることになる点に注意が必要である。本書式は、両法令の要件を同時に満たすことを企図して条文を構成している。

第1条(身元保証の趣旨) 身元保証人の責任は、本人の会社に対する損害賠償責任を前提とした従たる責任(保証責任)であり、本人に賠償責任が生じない限り、保証人も責任を負わないと解される。身元保証法は、通常の保証契約と異なり、保証人保護のための特則(期間制限、通知義務、裁判所による責任軽減等)を設けている点に特色がある。

第2条(極度額) 2020年民法改正の要となる条項である。極度額を定めない身元保証契約は無効となるため(民法第465条の2第2項)、本条は必須条項として位置づけられる。極度額の具体的な金額水準について法令上の基準はなく、会社が本人の職務内容、想定される損害の規模等を踏まえて個別に設定すべき事項である。もっとも、あまりに高額な極度額を設定すると保証人になろうとする者が現れにくくなる実務上の制約があり、逆に名目的な低額設定は損害填補の実効性を欠く。購入者に対しては、業種・職種に応じた金額水準を自社で検討するよう案内することが望ましい。

第3条(保証期間) 身元保証法第2条により、期間を定める場合の上限は5年であり、これを超える期間を定めても5年に短縮されるものと解される。期間の定めをしない場合は同法第1条により3年とされる。いずれの場合も自動更新は認められておらず、期間満了後も身元保証を継続する必要がある場合には、その都度新たな身元保証契約を締結する必要がある点は、購入者が見落としやすい実務上の留意点である。

第4条(会社の通知義務) 身元保証法第3条が定める使用者の通知義務を条項化したものである。会社がこの通知を怠り、保証人が同法第4条に基づく解除の機会を失った場合、裁判例上、保証人の責任が否定され、又は軽減される場合があるものと解される。会社にとっては、本人の懲戒歴・配置転換等の情報を人事部門内で適切に把握し、保証人への通知フローを社内規程等で整備しておくことが望ましい。

第5条(保証人による解除権) 身元保証法第4条に基づく保証人の任意解除権を確認する条項である。この解除権は将来に向かってのみ効力を生じ、解除前に既に発生した損害賠償債務には影響しないと解される。

第6条(責任の限度に関する裁量的斟酌事由) 身元保証法第5条に基づき、裁判所は諸般の事情を斟酌して保証人の損害賠償責任を軽減できるとされている。この斟酌事由には会社側の監督義務違反も含まれるため、会社としては、本人の業務上の非違行為を把握した際の対応(注意指導、配置転換の検討等)を怠らないことが、保証人への請求の実効性を確保する観点からも重要になると考えられる。

第7条(保証人の変更・情報提供、保証人死亡時の扱い) 身元保証契約上の地位は、保証人の一身専属的な性質を有し、相続人に承継されないとするのが一般的な理解である。ただし、保証人の生存中に既に発生していた具体的な損害賠償債務(保証人が現に負っていた金銭債務)は、通常の金銭債務として相続の対象になり得ると解される。保証人死亡後も本人が在籍を続ける場合、会社としては人事管理上、新たな保証人の確保を求める運用を検討することが望ましいと考えられる。

第7条の2(本人の懲戒処分等との関係) 懲戒事由の内容によっては、身元保証法第3条の通知義務の趣旨(本人の不適任・不誠実な行状を保証人に知らせ、解除の機会を与えること)が及ぶ場面もあり得るため、懲戒処分と通知義務との関係を条文上確認的に整理した。もっとも、既に発生した損害についての保証人の責任は、事後的な懲戒処分の内容によって左右されるものではないと解される点に留意が必要である。

第8条(秘密保持) 身元保証書には本人・保証人双方の個人情報(住所、続柄等)が記載されるため、個人情報保護法上の安全管理措置の対象として、書面の保管・廃棄方法についても社内規程で手当てすることが望ましい。

第9条(本人及び保証人の表明) 本人の申告事項の真実性、保証人と本人との関係性を確認する条項であり、後日、保証人が「本人との関係を誤解していた」等を理由に責任を争う事態を防止する趣旨である。

第10条(保証人の資格に関する確認) 身元保証法上、保証人の資格について明文の制限はないが、実務上は成年者であり本人と一定の人的関係を有する者を選定することが一般的とされる。保証人が未成年者である場合、法定代理人の同意(民法第5条)を得ていないと、保証契約自体が取り消され得るため、確認を怠らないことが望ましい。会社が保証人の資産状況等を過度に調査することは、個人情報保護やプライバシーの観点から慎重を要すると考えられ、極度額との関係で明らかに不適格な場合の対応にとどめる整理とした。

第11条(本書と雇用契約との関係) 身元保証契約は雇用契約に付随する別個の契約であるため、両者の効力関係を条文上整理しておくことが望ましい。雇用契約終了後に生じた新たな債務にまで保証人の責任を及ぼすことは、身元保証法の趣旨(保証人の負担が際限なく拡大することを防ぐ趣旨)に照らして相当でないと解される。他方、雇用契約終了前の事由による損害については、雇用契約終了後に損害が判明した場合であっても、保証人の責任が及び得ると考えられる。

第12条(会社による調査への協力) 保証人に対して過度な協力義務を課すことは相当でないため、努力義務にとどめている。裁判例上、保証人の協力の有無自体が責任の有無を直接左右するものではないと考えられるが、事実関係の解明に資する規定として位置づけられる。

第13条(通知の方法) 第4条の通知義務が実効的に機能するためには、通知の方法・到達に関するルールを明確にしておくことが望ましい。保証人が住所変更の届出を怠った場合の不到達リスクを保証人側に負担させる整理は、通常の契約実務における合理的な内容と考えられるが、みなし到達条項の有効性については個別の事情(会社側の悪意・重過失の有無等)により影響を受け得る点に留意が必要である。

第14条(協議事項) 一般的な協議条項。身元保証契約は当事者間の紛争が生じた場合、まず身元保証法の各規定(期間、通知義務、裁量的斟酌)に照らした整理が先行することになると考えられる。


第4部: 監修者への確認依頼事項

  1. 第2条の極度額について、業種・職種別の一般的な金額相場(例: 現金取扱い業務、非現金取扱い業務等の区分)を第3部の解説に例示として追加すべきか確認いただきたい。
  2. 第4条第2項の「通知を怠った場合に保証人の責任が全部又は一部免除され得る」旨の記載について、直近の裁判例の傾向に照らして表現の強弱が適切か確認いただきたい。
  3. 第2部Aの複数保証人を想定した条項について、「保証人ら相互間では連帯しない」との整理が実務上一般的といえるか、あるいは会社側の債権保全の観点からは保証人間の連帯を維持すべきとの考え方もあり得るため、いずれの構成を標準とすべきか確認いただきたい。
  4. 第2部Bのパート・アルバイト向け簡易版について、極度額を名目的に低額設定することの相当性(消費者契約法・公序良俗の観点を含む)について確認いただきたい。
  5. 第7条の保証人死亡時の取扱い及び第10条第2項の未成年保証人に関する法定代理人同意の取得方法(同意書の様式例の要否を含む。)について、実務上望ましい対応を第3部の解説に追加すべきか確認いただきたい。
  6. 身元保証書と誓約書(入社時・一般)(jinji-mikomisho)との関係について、両者を併用する場合の記載の重複・矛盾がないか、商品説明文の整合性を含めて確認いただきたい。
  7. 外国人労働者を雇用する場合の渉外的要素(保証人が国外居住のケース等)、及び本書式が業務委託契約者やフリーランスには適用されず労働契約関係にある被用者を対象とする趣旨を前文で明確化すべきかについて、確認いただきたい。
  8. 第13条のみなし到達条項について、会社側に通知の到達を妨げる事情があった場合の適用除外を明記すべきか、一般条項として現状の表現で足りるか確認いただきたい。