広告や媒体の撮影にモデルが出演する契約書です。撮影内容、拘束時間、肖像の使用範囲と期間、再撮影時の取扱いを定めます。関連書式とあわせて使うことで手続の漏れを防げます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

モデル撮影業務契約書

第1部: 書式本文

【発注者名】(以下「甲」という)と【モデル氏名又は所属事務所名】(以下「乙」という)は、乙が甲の広告・媒体制作のための撮影業務(以下「本撮影」という)に出演することに関し、次のとおり契約(以下「本契約」という)を締結する。

第1条(業務内容) 甲は乙に対し、【媒体名・用途(例:雑誌広告、ウェブ広告、パンフレット等)】に使用する写真又は映像の撮影におけるモデル出演業務を委託し、乙はこれを受託する。

第2条(撮影日時及び場所) 1. 撮影日は【撮影予定日】、撮影場所は【撮影場所】とする。 2. 甲の都合により撮影日を変更する場合、甲は【原則3営業日】前までに乙に通知するものとする。

第3条(拘束時間及び休憩) 1. 拘束時間は【時間数】以内とし、うち休憩時間は【休憩時間】を含むものとする。 2. 拘束時間を超過した場合、甲は乙に対し超過分に応じた追加報酬を第4条の報酬とは別に支払う。

第4条(報酬) 1. 甲は乙に対し本業務の対価として金【報酬額】(消費税別)を、撮影完了後【支払期日】以内に支払う。 2. 交通費、衣裳・ヘアメイク等の準備に要する実費は【負担者及び精算方法】のとおりとする。

第5条(肖像等の使用範囲) 1. 甲は、本撮影により得られた乙の肖像(写真・映像を含む。以下「本肖像」という)を、【使用媒体(例:自社ウェブサイト、SNS公式アカウント、店頭ポスター、雑誌広告)】において使用することができる。 2. 前項の使用地域は【使用地域(例:日本国内限定/全世界)】とし、使用期間は本契約締結日から【使用期間(例:3年間)】とする。 3. 甲が前2項に定める範囲を超えて本肖像を使用しようとする場合、あらかじめ乙の書面による承諾を得るものとし、別途対価について協議する。

第6条(使用期間満了後の取扱い) 第5条第2項に定める使用期間が満了したときは、甲は本肖像の新規の使用及び掲載を停止するものとする。ただし、既に印刷・頒布された媒体の回収までは要しない。

第7条(再撮影) 1. 天候不良、乙の体調不良その他やむを得ない事由により撮影が実施できなかった場合、甲乙協議のうえ再撮影日を設定する。 2. 甲の企画変更等、甲の都合による再撮影については、当初の報酬とは別に再撮影分の報酬を甲が負担する。 3. 乙の重大な過失(無断欠席等)による再撮影については、乙は追加の報酬を請求しないものとする。

第8条(著作権の帰属) 本撮影により制作された写真・映像に係る著作権(著作権法第10条に定める写真の著作物としての権利を含む)は、【権利帰属(例:甲に帰属する/甲に譲渡する)】ものとする。乙は、甲又は甲の指定する者による当該著作物の利用について、本契約に定める範囲内で異議を述べない。

第9条(肖像権及びパブリシティ権への配慮) 1. 甲は、本肖像を使用するにあたり、乙の名誉又は評判を不当に毀損する態様、乙の意図に反する政治的・宗教的な文脈での使用を行わないものとする。 2. 甲は、本肖像を乙の承諾なく他の商品又はサービスの広告に転用してはならない。

第10条(NGカット及び確認) 乙は、撮影内容のうち公表を希望しない写真・映像(以下「NGカット」という)がある場合、撮影後【7日】以内に甲に通知するものとし、甲はNGカットを公表しないよう合理的な範囲で対応する。

第11条(解除) 甲又は乙は、相手方が本契約に違反し、催告後【14日】以内に是正されない場合、本契約を解除することができる。

第12条(損害賠償) 本契約違反により相手方に損害を生じさせた当事者は、当該損害を賠償する。ただし、不可抗力による場合はこの限りでない。

第13条(合意管轄) 本契約に関する紛争については、【管轄裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

本契約締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各1通を保有する。

契約締結日: 【契約締結日】

甲(発注者) 住所: 名称: 代表者: 印

乙(モデル) 住所: 氏名(事務所名): 代表者: 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 発注者(甲)側から見た有利な書き換え

  1. 使用範囲の包括化 「甲は本肖像を、本契約締結時点で存在するか将来登場するかを問わず、あらゆる媒体・手段において使用することができるものとし、使用地域は全世界、使用期間は無期限とする。」 一言解説: 展開媒体を限定せず将来利用も含める書き方だが、後述の失敗例のとおり乙側の反発や交渉決裂を招きやすいため、対価水準との整合を取る必要がある。

  2. 再撮影費用の乙負担拡張 「乙の体調不良、遅刻その他乙側に起因する事由により再撮影が必要となった場合、当該再撮影に要する会場費・スタッフ費用は乙が負担する。」 一言解説: モデル起因のスケジュール変更コストを転嫁する条項。実際にはモデル事務所との交渉力次第で受け入れられにくい点に注意する。

  3. NGカット通知期限の短縮と限定 「NGカットの通知は撮影当日中に行うものとし、通知がない場合は全カットにつき使用を承諾したものとみなす。」 一言解説: 制作スケジュールの確定を早めるための条項だが、乙にとって不利であるため次節B節の対案と比較検討されたい。

B節: モデル(乙)側から見た有利な書き換え

  1. 使用範囲・期間の限定明記 「甲は本肖像を別紙【使用媒体一覧】に記載された媒体においてのみ、使用期間【1年間】に限り使用できるものとし、期間満了後の再使用には乙の別途承諾及び追加対価の支払を要する。」 一言解説: 使用範囲を一覧化して限定することで、想定外の媒体への転用や無期限使用を防ぐ、モデル側の基本防御策である。

  2. パブリシティ的価値への配慮 「甲は、本肖像を乙の他の広告出演契約と競合する商品・サービスの広告に使用してはならない。」 一言解説: いわゆる競合排除条項。パブリシティ権(最高裁平成24年2月2日判決の趣旨に照らし顧客吸引力を保護する考え方)を踏まえ、モデルの商業的価値を毀損しない運用を確保する。

  3. 再撮影対価の原則付与 「再撮影の理由を問わず、乙が再撮影に応じた場合には、甲は乙に対し当初報酬の【50%】相当額を再撮影報酬として追加で支払う。」 一言解説: 過失の有無にかかわらず稼働した時間への対価を確保する、モデル側に有利な定額化の書き方である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

解説: 使用場面と適用範囲

本書式は、広告・雑誌・ウェブメディア等の撮影にモデルが単発又は複数回出演する際の業務委託契約として使用することを想定している。専属モデル契約のように長期間・包括的な独占出演を前提とする場合は、独占条項や競業避止義務、専属報酬体系など別途の設計が必要であり、本書式をそのまま流用するのは適さない。また、未成年モデルが出演する場合は親権者の同意取得や労働関係法令上の配慮が別途必要になる。

解説: 根拠法令の説明

肖像権は明文の法律規定ではなく判例法理により認められている人格的利益であり、無断で肖像を撮影・公表する行為は民法第709条の不法行為責任の問題となり得る。また、モデルの氏名・肖像等が顧客吸引力を持つ場合の経済的利益は「パブリシティ権」として保護されており、最高裁平成24年2月2日判決(ピンク・レディー事件)は、専ら肖像の顧客吸引力の利用を目的とするといえる場合に不法行為が成立し得るとの判断枠組みを示している。撮影により生じる写真・映像自体は、著作権法第10条が例示する「写真の著作物」として著作権保護の対象となり得るため、権利の帰属を契約上明確にしておく必要がある。

解説: よくある失敗と対策

第一に、使用媒体・地域・期間を定めずに契約し、後日想定外の用途(例えば海外広告や別商品への転用)に使用され紛争化する失敗がよく見られる。第5条・第6条のように使用範囲と期間を具体的に区切り、超過利用には追加承諾と対価を要件とすることが対策になる。第二に、再撮影の費用負担ルールが曖昧なまま撮影を実施し、天候不良等の不可抗力時の負担割合で揉めるケースがある。第7条のように事由ごとに負担者を書き分けておくことが有効である。第三に、NGカットの取扱いを定めずに公表してしまい、モデルの意に反する写真が流通する失敗がある。第10条のように通知期限と対応方法を明記することでリスクを軽減できる。契約書の使用範囲やパブリシティ権侵害の該当性判断は事案ごとに異なるため、個別の事案については弁護士等の専門家に確認することを推奨する。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 撮影日時、場所、拘束時間、休憩時間が明記されているか
  • [ ] 報酬額、支払期日、実費(交通費・ヘアメイク代等)の負担区分が明記されているか
  • [ ] 肖像の使用媒体が具体的に列挙されているか(包括表現になっていないか)
  • [ ] 使用地域と使用期間が明記されているか
  • [ ] 使用期間満了後の取扱い(在庫回収要否等)が定められているか
  • [ ] 再撮影が必要となった場合の費用負担ルールが事由別に定められているか
  • [ ] 著作権の帰属(甲帰属か譲渡か)が明記されているか
  • [ ] NGカットの通知期限と対応方法が定められているか
  • [ ] 競合広告への転用禁止等パブリシティ的価値への配慮条項があるか
  • [ ] 未成年モデルの場合の親権者同意取得手続が別途確認されているか
  • [ ] 解除事由・損害賠償・管轄裁判所が定められているか