耕起・田植・収穫などの農作業を他の農業者や農作業受託組織に委託する契約書。農業経営基盤強化促進法の農作業受託と、機械損傷時の責任を定めます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

農作業受委託契約書

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

第1部: 書式本文

委託者〇〇〇〇(以下「甲」という。自ら農業経営を営む者)と受託者〇〇〇〇(以下「乙」という。農作業を受託して行う組織又は事業者)とは、甲が営む農業経営における農作業の委託に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 甲は乙に対し、末尾記載の農作業(以下「本件作業」という。)を委託し、乙はこれを受託する。本契約は、農業経営基盤強化促進法に定める農作業の受委託に関する取組みを踏まえて締結するものとする。

第2条(委託作業の範囲) 本件作業の内容は、耕起、代掻き、田植、防除、収穫及びこれらに付随する作業のうち、末尾別紙に記載する作業とする。作業の追加又は変更は、甲乙協議の上、書面により合意する。

第3条(作業対象地及び実施時期) 本件作業の対象となる農地の表示及び作業実施予定時期は末尾別紙のとおりとする。実施時期は天候その他やむを得ない事情により変更されることがある。

第4条(委託料) 委託料は〇〇〇〇円(消費税別)とし、甲は本件作業完了後〇日以内に乙の指定する口座に振り込んで支払う。

第5条(機械及び資材の負担) 本件作業に使用する農業機械及び燃料は乙が用意するものとし、種苗、肥料及び農薬等の資材は【甲・乙】が用意する。

第6条(作業品質) 乙は、当該地域における通常の栽培基準に従い、善良な管理者の注意をもって本件作業を実施する。作業結果が著しく標準を下回った場合、甲は乙に対し修補又は委託料の減額を求めることができる。

第7条(天候不良等による遅延) 天候不良、災害その他乙の責めに帰することができない事由により本件作業の実施が遅延したときは、乙はその事由が消滅した後速やかに作業を実施すれば足り、当該遅延について債務不履行の責任を負わない。

第8条(農業機械の損傷及び事故) 本件作業の実施中に乙の使用する農業機械が損傷し、又は事故が発生した場合、その修理費用及び損害は乙の負担とする。ただし、当該損傷又は事故が甲の指示若しくは本件作業対象地の状態に起因する場合は、甲乙協議の上、負担割合を定める。

第9条(収穫物の帰属) 本件作業により生じた収穫物の所有権は、当初から甲に帰属する。乙は、収穫物を甲の指示する場所に搬入し、又は甲の指示する方法により保管する。

第10条(再委託の禁止) 乙は、甲の書面による事前の承諾を得ない限り、本件作業の全部又は一部を第三者に再委託してはならない。

第11条(秘密保持) 甲及び乙は、本契約の履行を通じて知り得た相手方の経営情報及び技術情報を、相手方の事前の承諾なく第三者に開示し、又は本契約の目的以外に使用してはならない。

第12条(契約解除) 甲又は乙は、相手方が本契約の重要な条項に違反し、相当の期間を定めた催告後も是正されない場合、本契約を解除することができる。

第13条(損害賠償) 甲又は乙は、本契約に違反して相手方に損害を与えたときは、当該損害を賠償する。ただし、天災その他不可抗力による損害についてはこの限りでない。

第14条(合意管轄) 本契約に関する紛争については、【本件作業対象地の所在地を管轄する】地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 委託者(農家)向けの修正

A-1. 作業遅延に対する違約金条項

修正後:「乙の責めに帰すべき事由により本件作業の実施が予定時期から〇日を超えて遅延したときは、乙は甲に対し遅延日数1日につき委託料の〇パーセントに相当する違約金を支払う。ただし、天候不良その他乙の責めに帰することができない事由による遅延はこの限りでない。」

一言解説: 田植や収穫は適期を逃すと収量に直結するため、委託者としては単なる債務不履行責任の一般原則にとどまらず、遅延日数に応じた違約金をあらかじめ定めておくことで適期作業の履行を担保する修正である。

A-2. 収穫物の品質不良時の減額規定

修正後:「乙の作業方法に起因して収穫物の品質が地域の標準的な等級を下回ったと認められる場合、甲は当該品質低下による減収相当額を委託料から控除して支払うことができる。」

一言解説: 収穫作業の巧拙が農産物の等級や市場価格に直結する場合、委託料の減額基準をあらかじめ定めておくことで、作業品質に関する紛争を委託料精算の段階で処理できるようにする修正である。

B. 受託者(農作業受託組織)向けの修正

B-1. 悪天候による免責範囲の拡張

修正後:「乙は、降雨、強風、日照不足その他の気象状況により本件作業の実施が困難と乙が合理的に判断した場合、当該状況が継続する間、作業の実施を延期することができ、これにより甲に生じた損害について責任を負わない。」

一言解説: 受託組織は複数の委託者の作業を並行して抱えることが多く、天候判断の裁量を条文上明確にしておかないと、遅延の都度責任の所在をめぐって紛争になりやすいため、判断権限と免責範囲を明記する修正である。

B-2. 機械損傷責任の上限設定

修正後:「本件作業の実施中に生じた乙の農業機械の損傷について、甲の指示又は対象地の隠れた地中障害物に起因することが明らかな場合を除き、乙は甲に対しその修理費用を請求しない。ただし、乙が甲に請求できる場合であっても、その額は委託料の総額を上限とする。」

一言解説: 受託組織にとって高額な農業機械の損傷リスクは経営を圧迫しかねないため、責任の所在を地中障害物等の外形的事実で切り分けつつ、請求額に上限を設けて予見可能性を高める修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面

本書式は、農業者が自ら行う農業経営の一部工程(耕起、田植、収穫等)を他の農業者や農作業受託組織に個別又は継続的に委託する場合に用いる。農地そのものの利用権を設定して耕作の全部を委ねる場合は農地の賃貸借契約や利用権設定契約を用いるべきであり、本書式を代用してはならない。また、委託者が農業経営から完全に離れ、受託者が経営主体として収益とリスクを負う形態(いわゆる経営受委託)を想定する場合は、本書式の請負的な構成では実態と乖離するおそれがあるため、別途の検討が必要である。

根拠法令

農業経営基盤強化促進法は、農作業の受委託を担い手の育成や農地の効率的利用の一環として位置づけ、市町村が定める基本構想等を通じてこれを促進する枠組みを設けている。もっとも、個別の農作業受委託契約自体の法的性質は、当事者の合意内容に応じて民法上の請負又は準委任として整理されるのが一般的であり、収穫物の帰属や瑕疵の責任分担についても民法の請負・委任に関する規定を踏まえて検討する必要がある。作業に伴う事故については、使用する機械や資材の管理状況に応じて不法行為責任や工作物責任が問題となり得る点にも留意する。

実務でよくある失敗と対策

第一に、委託作業の範囲を「一式」といった曖昧な表現で定めてしまい、追加作業の要否や追加費用の負担をめぐって紛争になる例が多い。作業工程ごとに範囲と対象農地を別紙で具体的に特定すべきである。第二に、農業機械の損傷時の負担割合を定めずに契約し、地中の障害物による事故が生じた際に責任の所在が不明確になる例がある。地中障害物等、委託者側の事情に起因する損傷については委託者負担とする旨をあらかじめ明記しておくことが望ましい。第三に、天候不良による作業遅延について何ら定めを置かず、適期を逃した収量減少の責任を一方的に受託者に負わせようとする例も見られるが、不可抗力免責の範囲を具体的に定めておくことで無用な紛争を避けられる。個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 委託する作業の工程及び対象農地を別紙で具体的に特定したか
  • [ ] 作業実施時期と天候不良時の取扱いを整合させたか
  • [ ] 委託料の額、算定基準及び支払時期を明記したか
  • [ ] 農業機械・燃料・資材の負担者を工程ごとに整理したか
  • [ ] 作業品質が標準を下回った場合の修補・減額基準を定めたか
  • [ ] 機械損傷及び事故発生時の負担割合を明確にしたか
  • [ ] 収穫物の所有権の帰属及び搬入方法を規定したか
  • [ ] 再委託を認めるか否か、認める場合の手続を定めたか
  • [ ] 秘密保持の対象となる情報の範囲を明確にしたか
  • [ ] 解除事由及び催告手続を具体的に定めたか
  • [ ] 損害賠償の範囲及び不可抗力免責との関係を整理したか