協会や業界団体への入会を申し込む書式です。会員種別、事業内容、推薦者、規約と個人情報の取扱いへの同意欄を備えます。後日の紛争を防ぐための確認欄をあらかじめ設けています。
⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。
入会申込書(協会・社団)
第1部: 書式本文
入会申込書
【団体名称】御中
私(当法人)は、貴団体の会則及び諸規程の内容を確認のうえ、下記のとおり入会を申し込みます。
第1条(申込者情報) 氏名又は名称:【申込者の氏名又は名称】 住所又は主たる事務所所在地:【住所】 代表者(法人の場合):【代表者氏名】 連絡先(電話番号・メールアドレス):【連絡先】
第2条(希望する会員種別) 申込者が希望する会員種別は、次のうち【 】とする。 (1) 正会員 (2) 賛助会員 (3) 準会員 (4) 特別会員(貴団体が別途定める要件を満たす者)
第3条(事業内容等の申告) 申込者の主たる事業内容、所属業界又は活動分野は、次のとおりとする。 【事業内容・業種・活動分野】
第4条(推薦者) 本申込みについては、次の既存会員による推薦を受けている。推薦者を要しない場合は「該当なし」と記載する。 推薦者氏名:【推薦者氏名】 推薦者の会員種別・所属:【推薦者の会員種別・所属】 推薦理由:【推薦理由の要旨】
第5条(入会金及び会費) 申込者は、入会が承認されたときは、入会金【 】円及び会員種別に応じた年会費【 】円を、貴団体が指定する方法及び期限までに納付する。
第6条(会則等の遵守誓約) 申込者は、貴団体の会則、細則その他の諸規程を確認したうえ、これらを遵守することを誓約する。
第7条(個人情報の取扱いに関する同意) 申込者は、本申込書に記載する氏名、連絡先その他の個人情報が、会員名簿の作成及び管理、会費請求、貴団体からの各種通知並びに会員向けサービスの提供の目的で利用されることに同意する。貴団体は、法令に基づく場合又はあらかじめ本人の同意を得た場合を除き、取得した個人情報を当該目的の範囲を超えて利用せず、第三者に提供しない。
第8条(反社会的勢力の排除) 申込者は、自己又はその役員が暴力団、暴力団員又はこれらに準ずる者に該当せず、将来にわたっても該当しないことを表明し、誓約する。
第9条(入会審査及び承認) 入会の可否は、貴団体の理事会その他入会審査を行う機関の審査によって決定するものとし、申込者は、当該審査の結果、入会が認められない場合があることをあらかじめ了承する。
第10条(申込みの効力及び入会金の取扱い) 本申込書の提出は、入会の確定を意味するものではなく、貴団体からの入会承認通知が到達した時点で入会の効力を生じる。入会が承認されなかった場合、申込者が既に納付した入会金は、貴団体が定める事務手数料相当額を除き返還する。
第11条(記載事項の変更届出) 申込者は、本申込書に記載した事項(住所、代表者、連絡先等)に変更が生じたときは、入会承認の前後を問わず、速やかに貴団体に届け出るものとする。
【申込年月日】 年 月 日 【申込者署名又は記名押印】
第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン
A. 入会希望者に有利な修正例
A-1. 審査長期化時の撤回・返還請求権 「貴団体の都合により本申込みの受理後60日を経過しても入会の可否が決定されないときは、申込者は本申込みを撤回し、既に納付した入会金及び会費の全額の返還を求めることができる。」 一言解説: 審査が漫然と放置される事態を避け、申込者側から手続の打切りを求める権利を明文化する修正である。
A-2. 個人情報の目的外利用に関する同意留保 「貴団体は、第7条に定める利用目的の範囲を超えて申込者の個人情報を利用しようとするときは、あらためて申込者本人の同意を得るものとする。」 一言解説: 個人情報保護法上の目的外利用制限を申込者側の権利として条文に落とし込み、後日の紛争を防ぐ趣旨である。
B. 団体に有利な修正例
B-1. 追加資料提出・面談への応諾義務 「貴団体は、入会審査にあたり、申込者に対し追加資料の提出又は面談を求めることができ、申込者が正当な理由なくこれに応じないときは、貴団体は入会を承認しないことができる。」 一言解説: 名簿情報だけでは審査が困難な場合に備え、団体側の調査権限を明確にする修正である。
B-2. 推薦者の事実確認協力義務 「推薦者は、申込者が入会後に会則に著しく違反する行為をしたと認められる場合、貴団体の求めに応じ、推薦の経緯及び事実関係の確認に協力するものとする。」 一言解説: 推薦制度が形骸化しないよう、推薦者にも一定の協力義務を課す修正である。
C. 場面別バリエーション:法人が申込者となる場合
法人が申込者となる場合、第1条の記載に加え、次の事項の申告を求める例がある。 「申込者は、第1条の記載に加え、法人番号【 】及び直近の決算期における売上高の概算【 】を申告する。貴団体は、当該情報を入会審査の目的に限り利用する。」 このバリエーションは、個人加盟が中心の団体において法人会員枠を設ける場合や、業界団体で事業規模に応じた会費区分を設ける場合に用いる。
第3部: 書き方と法的ポイント解説
使う場面・使ってはいけない場面の解説 本書式は、協会、業界団体、同業者組合等の任意団体又は一般社団法人が、新規の会員を受け入れる際の入会申込みの受付書式として用いる。既に入会審査基準や会員資格が会則で厳格に定められている団体では、当該会則の文言と本書式の記載事項に齟齬が生じないよう、事前に会則側の条項を確認したうえで使用する必要がある。逆に、入会審査を一切行わず届出のみで会員資格を付与する団体においては、第9条のような裁量的な審査条項を残したまま用いると、実際の運用と書式の内容が乖離するため、そのままの流用は避けるべきである。
根拠法令の解説 入会申込みという行為自体は、団体と申込者との間で入会契約を締結しようとする申込みの意思表示であり、民法上の契約自由の原則(契約を締結するか否か、いかなる内容とするかは当事者の自由な意思に委ねられるという原則)がその基礎にある。もっとも、公益的性格の強い団体や独占的地位を有する業界団体においては、入会拒否が事実上の参入制限として機能する場合があり、この点は会則側で慎重に検討されるべき事項である。第7条の個人情報の取扱いについては、個人情報保護法第17条(利用目的の特定)及び第21条前後(取得に際しての利用目的の通知等)の規定を踏まえ、団体が個人情報を取得する時点で利用目的をできる限り特定し、本人に通知又は公表することが求められる。
実務でよくある失敗と対策の解説 第一に、入会金や年会費の金額・支払方法が申込書上あいまいなまま提出され、後日の請求時に申込者との認識齟齬が生じる例がある。第5条のように金額及び納付期限を具体的に記載することが対策になる。第二に、個人情報の利用目的が「会員管理のため」といった抽象的な記載にとどまり、後日の目的外利用の可否について争いが生じる例がある。第7条及びA-2のように、利用目的を名簿管理・会費請求・通知・サービス提供等具体的に列挙し、目的外利用時の同意取得を条文化することが望ましい。第三に、入会審査が長期間放置され、申込者が既に納付した費用の扱いが不明確になる例がある。第10条及びA-1のように、承認通知の到達時点で効力が生じる旨と、未承認時の返還ルールを明記することが有効である。第四に、申込時に記載した住所や代表者に変更が生じても届出のルールがなく、承認通知や会費請求が届かないまま手続が停滞する例がある。第11条のように変更届出義務を明記し、連絡不通による審査遅延を防ぐことが望ましい。個別の事案の適法性については専門家に確認することが望ましい。
第4部: 使用前チェックリスト
- [ ] 団体の会則における会員種別の区分と本書式の第2条の記載が一致しているか確認したか
- [ ] 推薦者を要する会員種別か否かを整理したか
- [ ] 入会金・年会費の金額及び支払方法を会則と整合させたか
- [ ] 個人情報の利用目的を具体的に列挙したか
- [ ] 個人情報保護法上の通知・公表義務を満たす記載になっているか確認したか
- [ ] 反社会的勢力排除条項を含めたか
- [ ] 入会審査を行う機関(理事会等)を会則上の定めと一致させたか
- [ ] 入会承認前と承認後で入会金の取扱いが異なる場合の規定を設けたか
- [ ] 法人申込みの場合の追加申告事項を検討したか
- [ ] 記載事項に変更が生じた場合の届出義務を定めたか
- [ ] 申込者の署名又は記名押印欄を設けたか