セット内容
- 覚書(契約変更・確認事項)Word形式
- 変更条項の記載例(価格改定・期間延長・当事者変更等)
- 使い方ガイド(覚書と契約書の違い)
こんな場面で
既存の契約書の一部条件(価格・期間・担当窓口等)を変更する際、契約書を作り直さずに簡潔に取り交わしたい場面。
特長
- どの契約のどの条項を変更するかを明確に特定する記載方法を解説
- 変更の効力発生日・原契約との優先関係を明記する条項構成
- 汎用フォーマットのため業種・契約類型を問わず利用可能
覚書(契約変更・確認事項)(監修用ドラフト)
⚠ 本ファイルは弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布を禁止する。
商品ID: oboegaki-mou / 価格: 980円 / バージョン: 契約内容変更用・確認事項合意用
本ドラフトは、既存の基本契約(業務委託契約書、賃貸借契約書その他いずれの契約類型にも応用可能な汎用形)を前提に、その一部条項を変更する場合、又は既存契約に関する確認事項・合意事項を書面化する場合に用いる覚書のひな形である。第2部で「(A) 契約内容変更用」「(B) 確認事項・合意事項確認用」の2バージョンの差分を提示する構成とし、第1部には両者に共通して用いることができる基準条文(汎用版)を掲載する。
第1部: 契約書本文(基準版・汎用)
覚書
甲及び乙は、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日付で締結した〇〇契約書(以下「原契約」という。)に関し、次のとおり覚書(以下「本覚書」という。)を締結する。
第1条(本覚書の目的)
本覚書は、原契約の内容の一部を変更し、又は原契約に関連して甲乙間で確認若しくは合意した事項を明確にすることを目的とする。
第2条(変更条項)
- 甲及び乙は、原契約第〇条(〇〇)を次のとおり変更する。
変更前: 「(原契約における現行の条文を記載する。)」
変更後: 「(変更後の条文を記載する。)」
- 前項のほか、原契約中、本覚書の内容と抵触する条項については、本覚書の定めるところにより変更されたものとする。
第3条(効力発生日)
- 前条の変更は、本覚書締結日(本覚書に別途定める発効日があるときは当該発効日。以下「効力発生日」という。)から効力を生じる。
- 甲及び乙は、必要があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、両者の合意により、効力発生日を本覚書締結日以前の日に遡及させることができる。この場合、遡及適用の始期及び適用範囲を本覚書中に明記するものとする。
- 遡及適用の合意をする場合であっても、当該遡及適用により第三者の権利を不当に害してはならないものとし、甲及び乙は、遡及適用の要否について慎重に検討するものとする。
第4条(原契約の効力)
本覚書に定めのない事項については、原契約の定めるところによる。原契約中、本覚書により変更されない条項は、従前どおりその効力を有するものとする。
第5条(優先関係)
本覚書の内容と原契約の内容とが抵触する場合には、本覚書の定めが優先して適用されるものとする。ただし、原契約中、法令上の強行規定に基づく定めについては、この限りでない。
第6条(原契約の一体性)
本覚書は、原契約と一体をなすものとし、原契約と本覚書とを併せて「本契約等」ということがある。第三者に対して原契約の内容を援用する場合には、本覚書の内容もあわせて考慮されるべきである。
第7条(費用負担)
本覚書の作成及び締結に要する費用(印紙税その他の公租公課を含む。)は、甲及び乙が別途合意する場合を除き、甲乙折半で負担するものとする。
第8条(反社会的勢力の排除)
- 甲及び乙は、自己又は自己の役員若しくは実質的に経営を支配する者が、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標榜ゴロ、特殊知能暴力集団その他これらに準ずる者(以下「反社会的勢力」と総称する。)に該当しないことを表明し、かつ将来にわたっても該当しないことを確約する。
- 甲及び乙は、自ら又は第三者を利用して、次の各号のいずれかに該当する行為を行わないことを確約する。 (1)暴力的な要求行為 (2)法的な責任を超えた不当な要求行為 (3)取引に関して、脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為 (4)風説を流布し、偽計を用い、又は威力を用いて相手方の信用を毀損し、又は業務を妨害する行為 (5)その他前各号に準ずる行為
- 甲及び乙は、相手方が反社会的勢力に該当し、若しくは前項各号のいずれかに該当する行為を行い、又は前2項の確約に反する事実が判明した場合には、何らの催告を要せずして本覚書及び原契約を解除することができるものとする。
- 前項により本覚書又は原契約を解除した当事者は、これにより相手方に生じた損害について、何らの責任を負わないものとする。
第9条(存続条項)
本覚書の終了後においても、第4条、第5条、第7条、第8条、本条、次条及び第11条の規定は、なお効力を有するものとする。原契約に存続条項がある場合には、当該規定の効力についても本覚書の趣旨に従って解釈するものとする。
第10条(協議事項)
本覚書及び原契約に定めのない事項又は本覚書の解釈について疑義が生じた事項については、甲乙誠意をもって協議のうえ、これを解決するものとする。
第11条(合意管轄)
本覚書及び原契約に関して甲乙間に紛争が生じた場合には、〇〇地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
以上、本覚書締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各自1通を保有する。
〇〇〇〇年〇〇月〇〇日
(甲)住所 商号又は名称 代表者名 印
(乙)住所 商号又は名称 代表者名 印
第2部: 用途別修正パターン
商品には(A)契約内容変更用、(B)確認事項・合意事項確認用の2バージョンを収録する。第1部は両者に共通して利用できる汎用条文を基準として掲載しており、以下は各バージョンを作成する際の差分(代替条文・追加条文)である。
A. 契約内容変更用への変更
A-1. 金額(委託料・賃料等)の変更条項例
修正前(汎用版・第2条第1項): 「甲及び乙は、原契約第〇条(〇〇)を次のとおり変更する。変更前:「(現行条文)」変更後:「(変更後条文)」」
修正後(金額変更版): 「甲及び乙は、原契約第〇条(委託料)第1項中「月額金〇〇円(消費税別)」とあるのを「月額金〇〇円(消費税別)」に変更する。 2. 前項の変更後の委託料は、〇〇〇〇年〇〇月分の支払から適用するものとする。」
解説: 金額変更は原契約の中核的条件の変更であるため、変更前後の金額を明示し、いつの支払分から新金額を適用するかを明記することが望ましい。賃料の場合も同様に「月額賃料」「適用開始月」を明記する構成とする。消費税の取扱い(税込・税別の別)も誤解が生じやすいため、明記することが望ましい。
A-2. 期間延長条項例
修正前(汎用版): (変更条項の一般形のみ)
修正後(期間延長版): 「甲及び乙は、原契約第〇条(有効期間)に定める契約期間を、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日まで延長する。 2. 前項の期間満了後の更新については、原契約第〇条(自動更新)の定めをなお適用する。」
解説: 期間延長の覚書では、延長後の満了日を確定日で明示することが一般的である。延長にあわせて更新条項や中途解約条項の適用関係が変わらないことを確認する一文を付すことで、当事者間の誤解を防止できると考えられる。
A-3. 当事者変更(契約上の地位の承継)条項例
修正前(汎用版): (該当条項なし)
修正後(地位承継版): 「乙は、原契約に基づく乙の契約上の地位を、〇〇〇〇(以下「丙」という。)に承継させるものとし、甲はこれを承諾する。 2. 丙は、原契約及び本覚書に基づく乙の一切の権利義務を承継し、甲乙間で原契約締結日以降に生じた事項についても、丙がこれを承継するものとする。 3. 乙は、丙への地位の承継後においても、承継前に生じた事由に基づく甲に対する債務について、〇〇の範囲で連帯して責任を負うものとする。」
解説: 契約上の地位の移転には原則として相手方(甲)の承諾が必要である(民法第539条の2)ため、承諾文言を明記する必要がある。承継後の旧当事者(乙)の残存責任の有無・範囲についても、紛争予防の観点から明記することが望ましい。
A-4. 業務内容・仕様変更条項例
修正前(汎用版): (変更条項の一般形のみ)
修正後(業務内容変更版): 「甲及び乙は、原契約第〇条(業務内容)及び別紙仕様書の内容を、本覚書添付の新仕様書(別紙)のとおり変更する。 2. 前項の変更に伴い委託料の増減が生じる場合には、甲乙別途協議のうえ定めるものとする。」
解説: 業務内容や仕様の変更は、新旧対照表方式又は全部差し替え方式のいずれかで特定することが一般的である。変更範囲が大きい場合は別紙仕様書を添付し、本文では「別紙のとおり変更する」とする方式が、条文の可読性の観点から望ましい場合が多い。業務内容の変更が委託料に影響しうる場合は、金額改定の要否についても言及しておくことが望ましい。
A-5. 契約不適合責任・遅延損害金等の条件変更条項例
修正前(汎用版): (該当条項なし)
修正後(責任条件変更版): 「甲及び乙は、原契約第〇条(契約不適合責任)の規定にかかわらず、本覚書締結日以降に納入される成果物については、契約不適合責任の存続期間を引渡しの日から〇年間とする。 2. 前項の変更は、瑕疵担保責任という文言を用いていた原契約の表現を、契約不適合責任(民法第562条以下)の考え方に整合させる趣旨を含むものである。」
解説: 2020年施行の民法改正(債権法改正)により、いわゆる瑕疵担保責任は契約不適合責任に整理された。旧法下で締結された原契約が「瑕疵担保責任」の用語を用いている場合、覚書による変更を機に契約不適合責任の考え方(追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、解除等)に沿った表現に改めることが望ましい場合がある。あわせて遅延損害金の利率についても、法定利率が年3%(3年ごとに見直される変動制。民法第404条)に改められている点を踏まえ、原契約が旧法定利率(年5%等)を前提としていないか確認することが望ましい。
B. 確認事項・合意事項確認用への変更
B-1. 支払猶予・分割払いの確認条項例
修正前(汎用版): (該当条項なし)
修正後(支払猶予確認版): 「乙は、原契約に基づき甲に対して負担する〇〇〇〇年〇〇月分の委託料金〇〇円の支払債務(以下「本件債務」という。)について、その支払期限を〇〇〇〇年〇〇月〇〇日まで猶予することを甲に対して申し入れ、甲はこれを承諾する。 2. 乙は、本件債務を〇回の分割により、別紙返済計画表のとおり甲に対して支払うものとする。 3. 乙が分割金の支払を〇回以上怠ったときは、甲からの請求により、乙は本件債務の残額全額を直ちに一括して支払うものとする。」
解説: 支払猶予や分割払いの合意は、既存債務の内容を変更するものであるから、原債務の発生原因(原契約のどの条項・請求のどの部分か)と猶予後の支払条件を明確に特定する必要がある。期限の利益喪失条項(B-1第3項に相当する規定)を併せて定めておくことが、実務上一般的である。
B-2. 既存債務の存在確認条項例
修正前(汎用版): (該当条項なし)
修正後(債務存在確認版): 「甲及び乙は、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日現在、原契約に基づき乙が甲に対して負担する債務が、金〇〇円(内訳:別紙債務明細書のとおり)であることを相互に確認する。 2. 乙は、前項の債務について、現時点において甲に対して何らの異議、抗弁、相殺の主張を有しないことを確認する。」
解説: 債務の存在及び金額を確認する条項は、後日の紛争を防止するために有用であるが、確認の対象となる債務の範囲・金額・発生原因を具体的に特定しないと、確認の効力が争われる可能性がある。異議・抗弁の不存在を確認する文言を加えることで、確認の実効性を高めることが期待できるが、確認時点で乙に有利な事情があった場合にはその効力が制限されうる点に留意すべきである。
B-3. 清算合意の確認条項例
修正前(汎用版): (該当条項なし)
修正後(清算合意版): 「甲及び乙は、原契約の終了に伴う精算の結果、乙が甲に対して金〇〇円の支払義務を負うこと、及び甲が乙に対して金〇〇円の返還義務(保証金等の返還を含む。)を負うことを相互に確認する。 2. 甲及び乙は、前項の各金銭債務を対当額で相殺し、その差額金〇〇円を、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日限り、乙が甲に対して(又は甲が乙に対して)支払うものとする。」
解説: 契約終了時の清算においては、双方の債権債務を確認したうえで相殺・差額決済の方法を定めることが一般的である。相殺の対象となる債権債務の発生原因、金額、相殺後の差額支払方法(期限・振込先等)を具体的に明記することが望ましい。
B-4. 将来の請求権放棄(清算条項)の確認条項例
修正前(汎用版): (該当条項なし)
修正後(清算条項版): 「甲及び乙は、本覚書に定めるもののほか、原契約に関して、甲乙間には何らの債権債務が存在しないことを相互に確認する。 2. 甲及び乙は、原契約に関し、本覚書に定めるもののほか、名目のいかんを問わず、相手方に対して何らの請求を行わないことを相互に確認する。」
解説: いわゆる清算条項(狭義の権利放棄条項)は、将来の紛争の蒸し返しを防止する目的で用いられる。もっとも、清算条項によって放棄されるのは合意時点で認識し得た請求権に限られると解される余地があり、当事者が認識していなかった債権(例えば後日判明した契約不適合責任に基づく請求等)にまで及ぶかは、条項の文言及び個別の事情により判断が分かれ得る点に注意が必要である。放棄の対象を過度に広範に定めることは、後日その有効性が争われるリスクがあることから、対象範囲を具体的に特定することが望ましい場合がある。
B-5. 合意内容の確認方法(記名押印の省略可否)に関する留意点
修正前(汎用版): 「以上、本覚書締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各自1通を保有する。」
修正後(簡易確認版・電子的な確認を想定する場合): 「本覚書は、電磁的記録により作成することができるものとし、甲及び乙が電子署名サービスその他相互に合意する方法により本覚書の内容に同意した場合には、書面によらない場合であっても本覚書は有効に成立するものとする。」
解説: 確認事項・合意事項の書面化においては、簡易な電子的確認方法(電子署名サービス、メールでの合意確認等)が用いられる場合がある。この場合、成立の方法・時点を明確にしておくことが、後日の成立の有無に関する争いを防止するうえで有用であると考えられる。
C. 基準バージョンの位置づけ
第1部の本文は、契約内容変更・確認事項確認のいずれの用途にも応用可能な汎用条文として構成しており、実務上は(A)契約内容変更用として利用する場合は第2条(変更条項)を中心に、(B)確認事項・合意事項確認用として利用する場合は第2条を確認条項に置き換え、又は確認条項を追加する形で調整することを想定している。第3条(効力発生日)から第11条(合意管轄)までの各条項は、いずれの用途でも共通して利用できるよう汎用的な内容としている。
第3部: 逐条解説(購入者向け)
前文
前文では、原契約を締結日と契約名称によって特定することが基本となる。原契約が複数回変更されている場合には、「〇〇〇〇年〇〇月〇〇日付で締結し、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日付覚書により一部変更した〇〇契約書」のように、変更履歴を反映した特定を行うことが望ましい。原契約を誤って特定すると、本覚書の適用対象が不明確になるおそれがある。
第1条(本覚書の目的)
本覚書がどのような目的で締結されるものかを明らかにする条項である。変更目的か確認目的かによって、以降の条文の重点が異なるため、この条項で方向性を示しておくことは、解釈上の指針として一定の意義があると考えられる。
第2条(変更条項)
覚書の中核となる条項である。変更の対象となる原契約の条項を条数まで特定し、変更前・変更後の文言を明記する方式(新旧対照方式)を採ることが、変更内容を明確にするうえで望ましい。変更対象条項が多数にわたる場合は、別紙として新旧対照表を添付する方式や、該当条項を全部差し替える方式(全部差し替え方式)を検討することも考えられる。いずれの方式を採るかは、変更の範囲・複雑さに応じて判断すべき事項である。
第3条(効力発生日)
変更の効力がいつから生じるかは、当事者の権利義務に直接影響するため、明確に定める必要がある。原則は本覚書締結日からの効力発生(将来効)であるが、当事者間で遡及適用に合意する場合もある。遡及適用は当事者間では原則として有効と解されるが、第三者の権利を害する内容の遡及適用は認められない場合があることに留意し、遡及の始期・範囲を具体的に明記することが望ましい。
第4条(原契約の効力)
本覚書に定めのない事項は原契約による、という補充規定である。この条項がないと、本覚書と原契約の関係が不明確になり、本覚書によって原契約全体が失効したのではないかといった無用な疑義を生じさせるおそれがある。
第5条(優先関係)
本覚書と原契約の内容が矛盾する場合の解釈基準を定める条項である。一般的には後で締結された本覚書が優先すると解されることが多いが、これを条文上明記しておくことで解釈上の争いを未然に防ぐことができると考えられる。ただし、強行法規に反する内容の変更は、本覚書の定めであっても無効となる場合がある点に留意すべきである。
第6条(原契約の一体性)
原契約と本覚書が一体の契約関係を構成することを確認する条項である。第三者との関係(例えば原契約に基づく権利を第三者に主張する場面等)でも、本覚書の内容が原契約の一部として扱われることを明らかにする意義がある。
第7条(費用負担)
覚書作成に伴う印紙税等の費用負担を定める条項である。印紙税の課否については、覚書の内容によって取扱いが異なるため、後記第4部の確認事項もあわせて検討する必要がある。費用負担の割合(折半、原因者負担等)は当事者間の交渉によって定まる事項であり、汎用版では折半を原則としているが、実務上は個別事情に応じて調整することが一般的である。
第8条(反社会的勢力の排除)
原契約に反社会的勢力排除条項が定められていない場合や、原契約締結後に条項の内容を最新の実務水準に整えたい場合に、本覚書で追加又は更新することが考えられる。表明確約の内容、禁止行為の類型、違反時の解除権及び無催告解除の効果(損害賠償責任の不発生)を規定する構成が一般的である。
第9条(存続条項)
本覚書及び原契約が終了した後も効力を存続させるべき条項を列挙する規定である。原契約に存続条項が既に定められている場合には、本覚書の存続条項と原契約の存続条項との関係についても整合的に整理しておくことが望ましい。
第10条(協議事項)
本覚書及び原契約に定めのない事項、解釈上の疑義について、当事者間の協議による解決を促す一般条項である。この条項があることをもって直ちに紛争解決手段が制限されるものではなく、あくまで誠実協議の努力義務を確認する趣旨のものと解される。
第11条(合意管轄)
紛争が生じた場合の専属的合意管轄裁判所を定める条項である。原契約に合意管轄条項が既に存在する場合は、本覚書の管轄条項と矛盾しないよう、同一の裁判所を指定することが望ましい。原契約と異なる管轄を定めると、原契約と本覚書のいずれに基づく請求かによって管轄裁判所が異なるという複雑な事態を招くおそれがある。
署名欄
原契約と同一の当事者(甲・乙)で締結することが原則であるが、A-3のように契約上の地位の承継を内容とする場合には、新当事者(丙)を署名欄に加える必要がある。日付欄は本覚書の締結日を記載する欄であり、効力発生日と異なる場合には、第3条の規定との整合性を確認する必要がある。
第4部: 監修者への確認依頼事項
- 本覚書と原契約本体との優先関係(第5条)について、「本覚書が優先する」との一般的な定め方で足りるか、それとも変更対象条項ごとに個別の優先関係を明記する必要があるか、監修者の見解を確認したい。
- 印紙税法上の課税文書該当性について、変更覚書がどのような場合に第1号文書(不動産等の譲渡・地上権設定等)又は第2号文書(請負契約)等に該当するか、また契約金額を変更する覚書が印紙税基本通達にいう「重要な事項の変更」に該当する場合の取扱い(原契約書と同一の号別文書として扱われるか、記載金額の考え方等)について、最新の実務・通達に基づく確認をお願いしたい。
- 変更条項の記載方法について、新旧対照表方式と全部差し替え方式のいずれを標準形として案内すべきか、また両方式を商品内でどのように使い分けて説明すべきかについて助言をいただきたい。
- 遡及適用条項(第3条第2項)の有効性について、当事者間の合意のみで遡及適用が認められる範囲、第三者の権利保護との関係、及び税務・労務等の観点から遡及適用が問題となりうる場面の有無を確認したい。
- B-3及びB-4の清算条項・将来請求権放棄条項について、放棄の対象となる債権の範囲の記載方法(包括的放棄文言の有効性の限界)に関し、想定される裁判例・実務上の留意点があれば助言をいただきたい。
- A-3の契約上の地位の承継条項について、民法第539条の2の要件(相手方の承諾)を満たす記載になっているか、また承継後の旧当事者の残存責任の定め方(連帯責任の範囲等)について確認をお願いしたい。
- 反社会的勢力排除条項(第8条)を原契約に既存の条項がある前提で追加する場合と、原契約に条項が存在しない場合とで、条文の位置づけ・説明の仕方を変える必要があるか確認したい。
- その他、業務委託契約・賃貸借契約など異なる契約類型に本覚書を応用する際に、汎用条文のままで問題が生じ得る箇所(例えば賃貸借特有の敷金・原状回復に関する確認条項の要否等)があれば、具体的にご指摘いただきたい。