退職後に離職票が届かない場合に、雇用保険法第76条及び同法施行規則を根拠として、事業主へ速やかな交付手続を求める請求書です。

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⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

離職票交付請求書

第1部: 書式本文

本書は、退職後に雇用保険の離職票(離職証明書に基づき発行される書類)が届かない場合に、退職者が事業主に対して速やかな交付手続を求める請求書である。以下の項目を記載する。

  1. 表題:「離職票交付請求書」。
  2. 発信日および請求者(退職者)の氏名・住所・生年月日・雇用保険被保険者番号(分かる場合)。
  3. 宛先: 【会社名】、【代表者役職・氏名】、【会社所在地】。
  4. 件名:「雇用保険被保険者離職票の交付手続について」。
  5. 退職事実の特定: 【入社年月日】から【退職年月日】まで、【雇用形態・職種】として勤務し、【退職年月日】をもって退職した事実を記載する。
  6. 経過期間の記載: 退職日から【〇日】が経過しているにもかかわらず離職票が届いていない旨を具体的に記載する。
  7. 請求の根拠条文: 雇用保険法第7条により事業主は被保険者に関する届出義務を負い、同法第76条および雇用保険法施行規則第7条により、被保険者が離職した場合、事業主は離職証明書をハローワーク(公共職業安定所)に提出し、離職票を退職者に交付する必要がある旨を明記する。離職票は失業等給付(基本手当)の受給手続に必須の書類であることも付言する。
  8. 手続状況の確認要求: 事業主がハローワークへの離職証明書の届出手続を完了しているか、未了である場合はその理由と今後の見込みを確認したい旨を記載する。
  9. 交付期限の指定: 【請求書到達後、原則として1週間〜10日以内】に交付するよう求める。
  10. 交付方法の指定: 【郵送】での交付を希望する旨、および送付先住所を明記する。
  11. 不交付時の対応の留保: 期限までに交付がない場合、管轄ハローワークへの相談・指導要請を行う可能性がある旨を予告として記載する。
  12. 添付資料欄: 退職を証する資料(退職辞令、退職合意書等)があれば添付する旨を記載する。
  13. 連絡先の明記: 転居等により送付先住所が変更となっている場合は、旧住所と新住所を併記し、確実に届く送付先を明確に指定する。
  14. 差出人の署名・押印欄。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 退職者側の場合

退職者が本請求書を作成する際は、まず退職日、退職理由(自己都合か会社都合か)、退職時に会社の人事担当者から離職票発送について何らかの説明を受けたかを整理しておくことが重要である。文例として「私は【退職年月日】をもって貴社を退職いたしましたが、退職後【経過日数】が経過した現在も雇用保険被保険者離職票が届いておりません。基本手当の受給手続に支障が生じておりますため、雇用保険法第76条に基づき、速やかな離職票の交付手続をお願いいたします。」のように、失業給付の手続に支障が生じている実情を具体的に伝えると、対応の緊急性が伝わりやすい。離職理由の記載内容(自己都合退職か会社都合退職か)によって基本手当の給付制限期間が異なるため、離職票が届いた際には離職理由の記載内容が実態と一致しているかも併せて確認し、相違がある場合はハローワークへの異議申立ての手続を検討する必要がある。

B節: 事業主側の場合

事業主側が退職者から離職票交付の請求を受けた場合、雇用保険法施行規則第7条により、退職者が離職票の交付を希望する場合には事業主は速やかにハローワークへ離職証明書を提出する義務を負う。事業主側の回答文例としては、「貴殿からのご請求を受け、管轄ハローワークへの離職証明書の提出手続を進めております。離職票が発行され次第、速やかに郵送いたします。」のように、手続の進捗状況を具体的に説明することが望ましい。離職証明書に記載する離職理由は、実際の退職経緯(自己都合、解雇、契約期間満了、会社都合の整理解雇等)と齟齬がないよう、退職時の記録(退職届、面談記録等)に基づいて正確に記載する必要があり、事実と異なる離職理由を記載すると退職者との間で新たな紛争に発展するおそれがある。

第3部: 書き方と法的ポイントの解説

本書式は、退職後、通常であれば10日前後で届くはずの離職票が届かず、失業等給付(基本手当)の受給手続に支障が生じている場合に使用する。在職中に離職票を求めることはできず(退職が確定していないため)、また、そもそも雇用保険の被保険者資格を満たしていなかった場合(短時間勤務等で加入要件を満たさない場合)には離職票自体が発行されないため、自身の被保険者資格の有無を事前に確認しておく必要がある。

根拠法令としては、雇用保険の被保険者に関する届出義務等を定める雇用保険法第7条、離職票の交付に関する規律の基礎となる同法第76条、および事業主による離職証明書の提出手続を具体的に定める雇用保険法施行規則第7条が中心となる。離職証明書は事業主がハローワークに提出し、ハローワークがこれに基づき離職票を発行して事業主経由または本人宛てに送付する仕組みであるため、事業主の手続だけでなくハローワーク側の処理状況も遅延の一因となり得る。

実務でよくある失敗として、第一に、退職後すぐに離職票が届かないことに焦り、退職日から日が浅い段階(1週間未満)で強い調子の請求書を送ってしまい、通常の事務処理期間内であるにもかかわらず不要な軋轢を生むケースがある。対策として、まずは事業主の通常の事務処理期間(目安として退職日から10日前後)を踏まえた上で、それを超えて届かない場合に請求書を送付する。第二に、離職票が届いた際に離職理由欄の記載内容を確認せず、実態と異なる理由(例えば実際は会社都合退職であるのに自己都合退職と記載されている)のまま受け取ってしまい、基本手当の給付制限期間で不利益を受けるケースがある。対策として、離職票受領時に離職理由欄を必ず確認し、相違があればハローワークで異議を申し出る。第三に、事業主が退職者の連絡先変更を把握しておらず、離職票が旧住所に送付されてしまい行き違いが生じるケースもある。退職時に転送先住所を明確に伝えておくことが望ましい。第四に、事業主側が退職者本人の郵送を希望せず、ハローワークから事業主経由で交付する運用のまま放置してしまい、社内での郵送手配が漏れてしまうケースもある。退職者から交付方法(直接郵送かハローワーク経由か)の希望を確認し、社内の担当者間で引き継ぎ漏れが生じないよう手続を管理することが重要である。個別の事案における被保険者資格の有無や離職理由の当否については、必ずハローワークまたは社会保険労務士等の専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 退職日から現在までの経過日数を正確に記載しているか
  • [ ] 自身が雇用保険の被保険者資格を有していたかを確認したか
  • [ ] 退職時に会社から離職票発送について何らかの説明を受けていたか確認したか
  • [ ] 請求書の宛先(会社名・代表者名・所在地)に誤りがないか確認したか
  • [ ] 雇用保険法第76条・雇用保険法施行規則第7条を請求根拠として明記しているか
  • [ ] 送付先の郵送先住所(転居している場合は新住所)を正確に記載しているか
  • [ ] 交付期限の目安(例:1週間〜10日以内)を具体的に記載しているか
  • [ ] 離職票受領後に離職理由欄の記載内容を確認する予定を立てているか
  • [ ] 期限までに交付がない場合のハローワークへの相談方針を検討しているか
  • [ ] 添付予定の退職関連資料を整理したか