会社分割時に商法等改正法附則第5条の協議で用いる書面です。承継事業の内容、従事状況、承継の有無を説明し労働者の理解を得ます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

労働契約承継に関する事前協議書面

第1部: 書式本文

会社分割を予定する【分割会社の商号】(以下「甲」という。)は、対象労働者【氏名】(以下「乙」という。)に対し、平成12年商法等改正法附則第5条に定める協議として、次のとおり説明及び協議を行う。

第1条(協議の目的) 甲は、乙に対し、甲が予定する会社分割(以下「本件分割」という。)に伴う労働契約の承継の有無及びその取扱いについて理解を得ることを目的として、本協議を実施する。

第2条(本件分割の概要) 本件分割の効力発生日は【年月日】とし、甲は【承継会社等の商号】に対し、【承継事業の名称】に関する権利義務の全部又は一部を承継させる。

第3条(承継事業の内容) 本件分割により承継される事業は、【承継事業の具体的内容】であり、当該事業に従事する労働者は概ね【人数】名である。

第4条(乙の従事状況) 乙は現在、【所属部署】において【従事業務の内容】に従事しており、当該業務が承継事業に主として従事する業務に該当するか否かは【該当する・該当しない】と甲は判断している。

第5条(承継の有無及びその理由) 甲は、乙の労働契約を【承継会社等に承継させる・承継させない】方針であり、その理由は【判断理由】による。

第6条(承継後の労働条件) 乙の労働契約が承継される場合、承継後の勤務地、職務内容、賃金その他の労働条件は、承継の直前の労働条件を基本としつつ、変更が予定される事項は【変更内容】のとおりとする。

第7条(異議申出制度の説明) 甲は、乙に対し、労働契約承継法第4条及び第5条に定める異議申出の要件、申出期限(効力発生日の前日まで)及び申出の効果について、別紙説明資料を用いて説明する。

第8条(質疑応答) 甲は、本協議の場において乙からの質問及び意見に対し誠実に回答し、その内容を協議記録に記載する。

第9条(協議の実施方法及び日時) 本協議は、【対面・オンライン】の方法により、【年月日】に実施する。

第10条(協議記録の保存) 甲は、本協議の内容を記載した協議記録を作成し、乙の確認を得た上で保存する。

【協議実施年月日】

甲(分割会社): 【所在地・商号・代表者】 印 乙(対象労働者): 【氏名】 印(確認)

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 分割会社向けの修正

A-1. 複数事業を承継させる場合の記載細分化

修正後:「本件分割により承継される事業は、【事業A】及び【事業B】の2区分とし、乙が従事する業務がいずれの区分に属するかを第4条において個別に特定する。」 一言解説: 承継事業が複数ある場合、労働者ごとに従事する事業区分を特定しないと5条協議の実質を欠くおそれがあるため、区分を明示する書き換えである。

A-2. 労働組合が存在する場合の追加

追加条文例:「甲は、本協議に先立ち、乙が加入する労働組合に対し、労働契約承継法第7条に定める通知及び協議を行ったことを確認する。」 一言解説: 労働契約承継法第7条は労働組合等への通知・協議を求めており、個別労働者との5条協議と並行して実施したことを記録に残す書き換えである。

B. 対象労働者向けの修正

B-1. 説明内容への不服がある場合の申出欄追加

追加条文例:「乙は、本協議における説明内容に納得できない事項がある場合、【申出期限】までに書面により甲に追加説明を求めることができる。」 一言解説: 5条協議は労働者の理解を得ることを目的とするため、説明が不十分な場合の追加協議の機会を労働者側の視点で確保する書き換えである。

B-2. 承継後の労働条件変更に関する確認欄

修正後:「乙は、第6条に記載された労働条件の変更内容について説明を受け、これを理解したことを確認する。ただし、本確認は労働条件変更への同意を意味するものではない。」 一言解説: 説明を受けたことの確認と労働条件変更への同意を混同すると後日の紛争につながるため、両者を明確に切り分ける書き換えである。

B-3. 異議申出を検討するための資料開示請求

追加条文例:「乙は、自らが承継事業に主として従事しているか否かを判断するため、甲に対し、直近【期間】の業務分担表その他の関連資料の開示を求めることができる。」 一言解説: 労働者が異議申出の要否を的確に判断できるよう、協議の場で資料開示を求められる権利を明記する書き換えである。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、会社が会社分割を行うにあたり、承継される事業に従事する労働者(又は主として従事するか否かが問題となる労働者)に対し、承継の有無や労働条件について説明し理解を得るための協議を実施する場面で用いる。会社分割を伴わない単なる配置転換や、労働契約承継法の適用対象とならない業務委託契約の切替えの場面では本書式を用いるべきではない。

根拠法令 平成12年商法等改正法附則第5条は、分割会社に対し、承継される事業に従事する労働者との間で、当該労働者が従事する業務の内容、労働契約を承継させるか否かの方針等について協議を行うことを求めている(いわゆる5条協議)。この協議は、会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律(労働契約承継法)第2条に定める労働者への通知に先立って実施することが予定されており、同法第3条は承継事業に主として従事する労働者の労働契約が原則として承継会社等に承継される旨を、同法第7条は労働組合等への通知を、それぞれ定めている。5条協議が実質的に行われなかった場合、労働契約承継の効力が争われる余地がある点に留意が必要である。

実務でよくある失敗と対策 第一に、5条協議を形式的な通知で済ませてしまい、労働者の質問に十分答えないまま終了してしまう失敗がある。第8条のように質疑応答の機会と協議記録の作成を明記することが対策となる。第二に、承継事業に主として従事するか否かの判断基準が労働者に説明されず、異議申出の判断材料が不足する失敗がある。第4条及び第7条のように従事状況の説明と異議申出制度の説明を分けて記載することが対策となる。第三に、協議記録を作成せず、後日「協議が行われていない」との主張を受ける失敗がある。第10条のように労働者の確認を得た記録を保存することが対策となる。承継事業の該当性判断や協議の実施時期は事案により異なるため、個別事案については専門家への確認を経て進めることが望ましい。

なお、5条協議が全く行われなかった場合や、協議の内容が著しく不十分であった場合には、労働契約承継の効力そのものが裁判上争われた裁判例も存在する。分割会社としては、単に協議の場を設けるだけでなく、労働者が自らの労働契約の帰趨について実質的に理解し判断できる程度の情報を提供したことを、協議記録その他の客観的な資料により残しておくことが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 対象労働者が承継事業に主として従事しているかを確認したか
  • [ ] 5条協議の実施時期が労働契約承継法上の通知より前になっているか
  • [ ] 承継の有無及びその判断理由を具体的に説明したか
  • [ ] 承継後の労働条件(勤務地・職務内容・賃金)の変更予定を明示したか
  • [ ] 異議申出の要件・期限・効果について説明資料を用意したか
  • [ ] 労働組合等への通知(労働契約承継法第7条)の要否を確認したか
  • [ ] 質疑応答の内容を協議記録に残す体制を整えたか
  • [ ] 労働者から追加説明の申出があった場合の対応期限を定めたか
  • [ ] 協議記録について労働者本人の確認・署名を得る手順を定めたか
  • [ ] 複数事業を承継する場合、事業区分ごとの説明を分けて行ったか
  • [ ] 労働者が判断資料として業務分担表等の開示を求められる旨を伝えたか
  • [ ] 協議が不十分と評価されるリスクを避けるため十分な時間を確保したか