創業初期の第三者割当増資に用いる投資契約書です。払込条件、表明保証、事前承諾事項、情報開示義務を簡潔に規定します。相手方との認識のずれを防ぐ具体的な記載例を示します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

シード期投資契約書

第1部: 書式本文

株式引受契約書(シード投資)

【発行会社】(以下「甲」という)、甲の創業者である【創業者氏名】(以下「丙」という)及び【投資家】(以下「乙」という)は、甲が実施する第三者割当増資による普通株式(以下「本株式」という)の発行に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という)を締結する。

第1条(本株式の発行及び引受け) 甲は、会社法第199条から第201条までの規定に従い、下記の要領により本株式を発行し、乙はこれを引き受け払い込む。 ① 発行株式数:【 】株 ② 1株あたり払込金額:金【 】円 ③ 払込期日:【 年 月 日】 ④ 資本金及び資本準備金への組入額:会社法第445条に定めるところによる

第2条(発行手続) 甲は、本株式の発行にあたり、株主総会又は取締役会の決議その他会社法上必要な手続を適法に履践したことを表明し、乙の請求に応じ関係議事録の写しを交付する。

第3条(払込条件) 乙は、甲が第4条の表明保証及び第6条の事前承諾事項の遵守を確認できることを条件として、払込期日までに払込金額の全額を甲の指定する口座に払い込む。払込みに先立ち重大な表明保証違反が判明した場合、乙は払込みを留保することができる。

第4条(表明保証) 甲及び丙は、乙に対し、本契約締結日及び払込期日において、次の各号の事項が真実かつ正確であることを表明し保証する。 ① 甲が適法に設立され有効に存続していること ② 発行済株式総数、株主構成及び資本政策(ストックオプションを含む)が別紙記載のとおりであること ③ 重要な知的財産権について権利の帰属に争いがないこと ④ 重大な訴訟、紛争が係属していないこと ⑤ 反社会的勢力に該当せず、また関係を有しないこと 甲及び丙は、上記表明保証の対象を会社の財務・法務上の重要事項に限定し、丙個人の資力による補償を前提とする条項を設けないものとする。

第5条(進行義務) 甲及び丙は、払込期日までに、本契約締結の前提となる社内手続(株主総会又は取締役会の決議、株式名簿の整備等)を完了させるよう努める。

第6条(事前承諾事項) 甲は、乙の書面による事前の承諾なくして、次の各号の行為を行ってはならない。 ① 定款の変更(株式の内容に関する変更を含む) ② 新株、新株予約権又は社債の発行(取締役会承認済みのストックオプションプールの範囲内での発行を除く) ③ 会社の合併、会社分割、事業譲渡その他の組織再編行為 ④ 年間事業計画から【 】パーセントを超える追加借入れ ⑤ 丙の取締役辞任又は甲における主要な地位からの退任

第7条(情報開示義務) 甲は、乙に対し、①毎月末日から【 】営業日以内に月次試算表及び主要KPIを、②事業年度終了後【 】か月以内に年次決算書及び翌期事業計画を、それぞれ書面又は電磁的方法により提供する。

第8条(優先引受権) 甲が新たに株式又は新株予約権を発行しようとするときは、乙に対し発行条件を事前に通知し、乙は自己の持株比率を維持する範囲で優先的に引受ける機会を有する。

第9条(表明保証違反時の措置) 甲又は丙が第4条の表明保証に重要な点において違反した場合、乙は是正勧告後【 】日以内に是正されないときに限り、損害賠償を請求することができる。ただし、丙個人の責任は、丙が甲の代表者として故意又は重過失により虚偽の表明を行った場合に限定する。

第10条(準拠法及び管轄) 本契約は日本法に準拠し、本契約に関する紛争は【 】地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 発行会社・創業者の視点による修正例 - 第4条の表明保証について、「丙個人が知る限りにおいて」との限定を付し、丙の主観的認識を超えた無過失責任を負わない形にする。一言解説:表明保証が広範かつ無限定だと創業者の個人保証化を招き、後継の資金調達や人材誘致の障害となる。 - 第6条の事前承諾事項について、「年間事業計画の範囲内の通常の営業行為は対象外とする」旨の除外規定を追加し、経営の機動性を確保する。一言解説:事前承諾事項が広範に過ぎると日常的な意思決定にも投資家の承諾が必要となり経営が硬直化する。 - 第9条の損害賠償責任について、上限額(例:払込金額を上限とする)を設ける修正を行う。一言解説:無制限責任は創業者に過大なリスクを負わせ、事業への集中を阻害する。

B節: 投資家の視点による修正例 - 第7条の情報開示義務について、「甲が【 】営業日以内に開示を怠った場合、乙は甲に対し是正を求めることができ、是正されない場合は事前承諾事項に関する同意を留保できる」との実効性担保条項を追加する。一言解説:開示義務違反に対する具体的な対応手段がないと形骸化するおそれがある。 - 第6条の事前承諾事項に、「重要な取引先との契約の解消又は主要な事業の中断」を追加する。一言解説:重要な経営判断の見落としを防ぐため対象範囲を拡張する趣旨。 - 第8条の優先引受権について、行使期間及び通知方法(発行条件通知後【 】営業日以内の書面回答)を具体的に明記する。一言解説:期限を明確にしないと権利行使機会を逸するリスクがある。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面・使ってはいけない場面の解説 本書式は、創業間もない会社が特定少数の投資家(エンジェル投資家・シードファンド等)から第三者割当増資により初回の外部資金を調達する場面で用いることを想定している。株主構成が複雑化した後の優先株式ラウンドや、種類株式の内容(残余財産分配・取締役指名権等)を詳細に定める必要がある場面では、本書式に加えて株主間契約書及び種類株式発行に関する定款変更の手続を別途検討する必要がある。

根拠法令の解説 募集株式の発行は会社法第199条から第201条までに定める手続(募集事項の決定、割当ての決定、出資の履行等)に従う必要があり、非公開会社では原則として株主総会の特別決議(会社法第309条第2項第5号)による募集事項の決定又は取締役会への委任決議(同法第200条)が必要となる。また、少数の投資家に対する私募である限り、金融商品取引法第4条第1項に基づく有価証券届出書の提出義務は適用除外となる場合が多いが、投資家の人数や勧誘方法によっては同法上の開示規制の適用関係を個別に確認する必要がある。

よくある失敗と条項上の対策 第一に、表明保証の範囲を会社の財務・法務事項に限定せず、丙個人の無限定な保証責任を負わせる内容としてしまい、実質的に創業者の個人保証と化す例が多い。第9条のように責任の主観的要件(故意・重過失)や上限額を設ける対策が有効である。第二に、事前承諾事項を過大に設定した結果、日常的な業務執行にも投資家の承諾が必要となり経営の機動性が損なわれる例がある。第6条のように対象事項を重要な意思決定に限定することが望ましい。第三に、情報開示義務を定めても実効性を担保する手段(違反時の対応)を欠くために、義務が形骸化する例が見られる。開示義務違反時の対応(事前承諾事項の同意留保等)をあらかじめ定めておくことが有効である。なお、契約条件の妥当性や税務・労務上の論点については、案件ごとに弁護士・税理士等の専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  1. 募集株式発行の機関決定(株主総会特別決議又は取締役会決議)が適法に行われているか。
  2. 発行株式数、払込金額、資本金組入額の記載が資本政策と整合しているか。
  3. 表明保証の対象が会社事項に限定され、創業者個人の無限定責任となっていないか。
  4. 事前承諾事項の範囲が経営の機動性を過度に制約していないか。
  5. 情報開示義務の頻度・方法・実効性担保手段が明記されているか。
  6. 優先引受権の行使期間及び通知方法が具体的に定められているか。
  7. 損害賠償責任の範囲・上限額が創業者にとって過大でないか。
  8. 既存のストックオプションプール及び資本政策との整合性が確認されているか。
  9. 反社会的勢力排除条項が含まれているか。
  10. 払込条件(留保条項)の運用が実務上明確か。
  11. 金融商品取引法上の私募規制への抵触の有無を確認したか。
  12. 準拠法及び管轄裁判所の記載に誤りがないか。