士業同士が顧客を相互紹介し提携する際の覚書。弁護士法第七十二条の非弁提携や税理士法の名義貸し規制に配慮し、紹介料の可否と守秘の扱いを整理。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

業務提携・紹介に関する覚書(士業間)

第1部: 書式本文

【紹介元事務所名】(以下「甲」という。)と【紹介先事務所名】(以下「乙」という。)とは、甲乙がそれぞれの専門分野に応じて顧客を相互に紹介し合う業務提携に関し、次のとおり覚書(以下「本覚書」という。)を締結する。

第1条(目的) 本覚書は、甲及び乙が、自己の受任範囲外又は専門外の案件について相互に顧客を紹介し合うにあたり、各自が所属する士業法上の業務独占規制及び非弁護士等との提携禁止規制を遵守しつつ、健全な連携関係を構築することを目的とする。

第2条(紹介の対象) 本覚書に基づく紹介は、甲又は乙が自ら受任することが業法上できない案件、又は専門外であるため相手方が専門とする分野の助言を要する案件について、顧客の同意を得た上で相手方に取り次ぐことをいう。

第3条(紹介の方法) 1. 紹介を行う当事者は、顧客の氏名又は名称、相談概要及び緊急性を書面又は電子メールにより相手方に通知する。 2. 紹介を受けた当事者は、受任の可否を合理的な期間内に回答するものとし、受任するか否かの判断は自らの独立した業務上の判断による。

第4条(受任の独立性) 1. 甲及び乙は、それぞれ紹介を受けた案件について、自己の名義及び責任において受任契約を締結するものとし、相手方の名義を用い、又は相手方に名義を貸与してはならない。 2. 弁護士でない甲又は乙が、弁護士法(昭和24年法律第205号)第72条に定める法律事件に関する周旋その他の関与を行うことは、本覚書の予定するところではなく、甲及び乙は同条に抵触する行為を相互に求めない。

第5条(名義貸しの禁止) 税理士業務に関する紹介にあたり、甲及び乙は、税理士法(昭和26年法律第237号)第37条の2に定める名義貸しの禁止に抵触する態様(自己の名義を用いて他人に税理士業務を行わせること)での提携を行わない。他の士業についても、各士業法上の名義貸し禁止規制が適用される場合には同様とする。

第6条(紹介料の取扱い) 1. 甲及び乙は、本覚書に基づく紹介それ自体の対価として、原則として紹介料その他の金銭を授受しない。 2. 甲又は乙が紹介料の授受を行う場合には、各自が所属する士業の業法及び所属団体の会則等において許容される範囲(名目、金額、開示方法等)を事前に確認し、当該範囲を超える対価を授受してはならない。 3. 紹介料が実質的に紹介先の受任業務の成功報酬と連動し、又はこれと混同されるような算定方法を採用してはならない。

第7条(顧客への説明) 紹介を行う当事者は、顧客に対し、紹介先が独立した専門家として別途受任契約を締結すること、及び紹介料が授受される場合はその旨を、事前に説明するものとする。

第8条(秘密保持) 甲及び乙は、紹介に関連して知り得た顧客の秘密及び相手方の営業上の情報を、当該顧客の同意又は法令上の根拠なく第三者に開示してはならない。本条の義務は本覚書終了後も存続する。

第9条(責任の分配) 甲及び乙は、相手方が受任した案件の遂行結果について、自己が紹介したことのみを理由として責任を負わない。ただし、紹介にあたり虚偽の説明を行った場合はこの限りでない。

第10条(有効期間) 本覚書の有効期間は締結日から【1】年間とし、期間満了の【1】か月前までにいずれかの当事者から書面による終了の申出がない限り、同一条件でさらに【1】年間更新されるものとし、以後も同様とする。

第11条(反社会的勢力の排除) 甲及び乙は、自己が暴力団その他の反社会的勢力に該当せず、これらと関係を有しないことを表明し保証する。

第12条(協議及び合意管轄) 1. 本覚書に定めのない事項は、甲乙誠実に協議の上解決する。 2. 本覚書に関する紛争は、【〇〇地方裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上の合意を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各自1通を保有する。

【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】

(甲) 事務所名:【     】   代表者:【     】  印

(乙) 事務所名:【     】   代表者:【     】  印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 紹介する士業事務所向け

A-1. 弁護士事務所が税理士事務所へ紹介する場面

第6条2項修正例:「甲が乙から紹介料の支払いを受ける場合、日本弁護士連合会の弁護士職務基本規程その他の会規に照らして許容される名目及び金額の範囲内に限るものとし、乙はその根拠資料を甲に提示する。」 解説: 弁護士は職務基本規程上、紹介料の授受に独自の制約があるため、根拠資料の提示を求め会規違反を回避する。

A-2. 継続的に顧客を送客する場面

第3条1項追加例:「甲は、紹介実績を四半期ごとに一覧化した書面を乙に交付するよう請求できる。」 解説: 継続的紹介では実績の可視化が紹介料の適正性判断や提携継続の検証に資する。

B. 紹介を受ける士業事務所向け

B-1. 税理士事務所が社会保険労務士事務所から紹介を受ける場面

第5条追加例:「乙は、甲から紹介された税務相談について、自らの名義で受任契約を締結し、乙以外の者(甲を含む。)に当該業務を実質的に行わせない。」 解説: 紹介を受けた側が実務を紹介元に丸投げする運用は名義貸しに該当し得るため、実質的な業務遂行主体を明記する。

B-2. 紹介料の算定方法をめぐる場面

第6条2項修正例:「乙が甲に支払う紹介料は、受任業務の受任時に確定した定額【〇〇】円とし、乙の報酬額又は成功の有無に連動しない。」 解説: 定額かつ受任業務の成否と無関係な算定方式とすることで、成功報酬との混同及び非弁提携の疑いを避ける。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面・使ってはいけない場面 本書式は、士業事務所同士が専門外の相談を相互に取り次ぐ緩やかな業務提携を行う場合に用いる。共同で事件を受任し報酬を分配する共同受任契約や、事実上一方が他方の名義を借りて業務を行う実態がある場合には、本書式では対応できず、非弁提携又は名義貸しの疑いを招くため使用すべきでない。

根拠法令 弁護士でない者が法律事件に関して周旋等を行うことを禁止する弁護士法第72条、及び税理士業務についての名義貸しを禁止する税理士法第37条の2を主たる根拠とする。これらの規制は、無資格者による専門業務の実質的遂行や、有資格者の名義のみを利用した業際侵犯を防止する趣旨であり、紹介覚書の設計にあたっては、紹介と受任の主体を明確に分離することが不可欠である。

実務でよくある失敗と対策 第一に、紹介料を受任業務の成功報酬と連動させて算定し、実質的に事件の周旋の対価とみなされ得る失敗がある。第6条3項のように、紹介料が成功報酬と連動しない設計とする。第二に、紹介を受けた側が実務の大半を紹介元に依存し、名義貸しと評価されかねない失敗がある。第5条のように実質的な業務遂行主体を明記する。第三に、紹介料の授受について各士業の会規上の制約を確認しないまま金額を定めてしまう失敗もある。所属団体の会則や倫理規程は改定されることがあるため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 紹介と受任の主体が甲乙それぞれ独立していることを明記したか
  • [ ] 弁護士法第72条(非弁提携)に抵触する周旋態様になっていないか確認したか
  • [ ] 税理士法その他の士業法上の名義貸し禁止規制との抵触を確認したか
  • [ ] 紹介料の有無・名目・金額が所属団体の会規で許容される範囲か確認したか
  • [ ] 紹介料が受任業務の成功報酬と連動しない算定方法になっているか
  • [ ] 顧客への事前説明(紹介先が別契約となること等)を条項化したか
  • [ ] 秘密保持義務の存続期間及び対象情報の範囲を定めたか
  • [ ] 紹介実績の相互不責任(結果責任を負わない旨)を明記したか
  • [ ] 覚書の有効期間及び更新・終了の手続を定めたか