従業員が服務規律違反や重大な過失を起こし反省と再発防止を表明する場面の様式。けん責処分に伴う提出を想定し、労働契約法第15条の懲戒の証跡として活用できる。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

始末書

第1部: 書式本文

冒頭に日付・宛名・提出者情報を記載したうえで、以下の構成で作成する。

【提出年月日】 【宛先:会社名・代表者名または人事担当部署名】 【所属部署】【役職】【氏名】㊞

始末書

私は、下記のとおり就業規則に違反する行為を行い、貴社ならびに関係者各位に多大なご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。ここに事実の経緯を報告するとともに、深く反省し、二度と同様の事態を招かぬことを誓約いたします。

  1. 発生日時 【西暦年月日・時刻】

  2. 発生場所 【部署名・拠点名】

  3. 事実の経緯 【具体的な行為・発言・不作為の内容を時系列で記載】

  4. 就業規則上の該当条項 本件行為は、貴社就業規則第【 】条第【 】項(【服務規律・出退勤・情報管理等の別】)に違反するものであることを認識しております。

  5. 原因の自己分析 【なぜ当該行為に至ったかについての自己分析】

  6. 反省の意 私の行為が【被害・影響の内容】を生じさせたことを深く反省しております。

  7. 再発防止策 今後は下記の防止策を実行し、再発防止に努めます。 ・【具体策1】 ・【具体策2】 ・【上長への報告体制等】

  8. 処分の受諾 貴社が本件につき就業規則第【 】条に基づき【けん責・戒告等】の処分を下されることに異議はございません。

  9. 誓約 今後、同様の事態を招いた場合には、就業規則所定の処分を受けることに異議を申し立てません。

  10. 情状に関する事情(任意記載) 【勤続年数、過去の処分歴の有無、当日の業務状況等、情状として考慮を求めたい事情があれば記載】

  11. 上長・関係者への報告状況 【本件について既に上長や関係部署へ報告済みの日時・相手方】

以上

【提出年月日】 【所属・氏名】㊞

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 本人記入用(従業員が自ら作成する場合)

第1部の書式をそのまま用いる。要点は「事実」と「反省」の記載を分離させることであり、事実欄に感情的な弁解を混在させない。第5項の原因分析欄には、会社側への責任転嫁に終始しないよう促す例文(例:「私自身の確認不足が主たる原因であり」等)を提示すると、書き直しの往復を減らせる。また、第10項の情状欄は本人が自由に記載できる任意項目とし、記載の有無や内容によって受理を拒否しない運用とすることで、事実上の強制と評価されるリスクを避けることができる。提出後、内容に事実誤認がある場合は、会社が一方的に書き直しを命じるのではなく、本人と面談のうえ訂正箇所を確認する手順を挟むと、後日の紛争予防に資する。

B. 会社側(提出指示・保管用)

始末書そのものを会社が代筆したり、記載する謝罪文言まで指定して起案させたりすることはできない。会社が用いる書式は「始末書提出指示書」として下記のとおり別途作成する。

始末書提出指示書

【従業員氏名】殿 【発行年月日】 【発行者:人事部門名・責任者名】

貴殿は【違反事実の概要】について、就業規則第【 】条に該当する行為を行ったと認められるため、就業規則第【 】条に基づき、下記事項を記載した始末書を【提出期限:発行日から〇日以内】までに提出してください。 記載事項:①事実経緯 ②原因分析 ③再発防止策 ④処分の受諾に関する意思 始末書の提出は事実確認及び再発防止の趣旨によるものであり、記載内容の自由な表現を妨げるものではありません。

会社側書式で重要なのは、記載を求める「事項」を客観的に列挙するにとどめ、謝罪の文言や特定の表現までは強制しない点である。あわせて、指示書の写しを人事記録として保管し、発行日・交付方法(対面交付か郵送か)・受領者の署名の有無を記録しておくと、後日「指示を受けていない」との争いを防ぐことができる。提出された始末書は、始末書自体を評価資料として人事考課に反映させる場合には、その運用方針を就業規則または人事考課規程に明記しておくことが望ましい。

第3部: 書き方と法的ポイントの解説

始末書は、けん責・戒告等の比較的軽度な懲戒処分に付随して提出させる文書であり、本人の内省と再発防止の意思表示を目的とする。使用場面は、就業規則の服務規律違反(無断欠勤、業務命令違反、社内でのハラスメント等)についてけん責処分を科す場合であり、諭旨解雇・懲戒解雇に相当するような重大な非違行為の場合には、始末書の提出のみで手続を完結させるべきではない。逆に、口頭注意で十分に足りる軽微な事案にまで一律に始末書の提出を求める運用は、過剰な制裁として従業員の反発を招きやすく、懲戒処分としての体系的な均衡を損なうおそれがあるため、使用場面の線引きをあらかじめ社内規程や運用基準で明確にしておくことが望ましい。

根拠法令は労働契約法第15条であり、同条は使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合」は無効とすると定める。始末書は、この相当性判断における反省・改善の証跡として機能する。また就業規則における制裁の定めは労働基準法第89条第9号により相対的必要記載事項とされており、始末書の提出を伴うけん責処分も、この規定に沿って就業規則上に明記されている必要がある。

実務上の最大の留意点は、始末書の「提出そのもの」を業務命令として求めることは許容されても、謝罪文言や特定の反省表現の記載内容までを会社が指定・強要することはできないという点である。最高裁判所昭和41年7月28日判決(国鉄郡山工場事件)は、謝罪の意思表明を強制する内容の命令が思想・良心の自由(憲法第19条)に抵触しうる旨を示唆しており、実務上は「事実の報告を求めること」と「反省の意思表示を任意に委ねること」を区別して運用するのが安全である。

よくある失敗として、第一に、始末書の提出拒否そのものを独立の懲戒事由として重ねて処分してしまうケースがある。始末書は任意の反省表明という性質を含むため、拒否のみを理由に追加処分を行うと相当性を欠くと判断されるリスクが高い。第二に、始末書を懲戒解雇等の重い処分の直接証拠として無限定に用いる失敗がある。始末書はけん責処分に付随する文書であり、より重い処分の立証にはこれと別に客観的な証拠を要する。第三に、提出期限や記載事項を定めずに口頭指示のみで済ませ、後日「指示していない」「聞いていない」と争われるケースがある。前述の提出指示書を書面化し、記載事項を客観的に列挙しておくことで、この種の紛争を予防できる。第四に、類似の事案について一部の従業員には始末書提出を求めず口頭注意で済ませる一方、特定の従業員にのみ厳格に提出を求めるなど、取扱いに一貫性を欠く運用がある。懲戒処分の相当性は、他の従業員との処分の均衡(平等取扱い)も考慮要素となるため、社内で始末書提出を求める基準をあらかじめ整理し、恣意的な運用にならないよう留意する必要がある。なお、個別の事案における始末書の要否や記載内容の適法性については、弁護士等の専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] けん責・戒告に相当する軽度な違反であり、より重い処分の代替として使用していないか
  • [ ] 就業規則上の制裁規定・該当条項を確認したか
  • [ ] 提出指示は書面(始末書提出指示書)で行っているか
  • [ ] 記載を求める事項を客観的に列挙し、謝罪の文言まで指定していないか
  • [ ] 提出期限を明記しているか
  • [ ] 本人に弁明の機会を別途設けているか
  • [ ] 始末書の内容と処分理由書の記載に矛盾がないか
  • [ ] 提出拒否のみを理由とする追加処分を予定していないか
  • [ ] 保管期間・アクセス権限(人事情報としての管理)を定めているか
  • [ ] 個人情報保護の観点から第三者への開示範囲を限定しているか
  • [ ] 類似事案における他の従業員への対応と均衡が取れているか
  • [ ] 始末書の記載内容を人事考課に反映させる場合、その運用根拠を規程上明記しているか