要人や個人の身辺警護を委託する契約書です。警護範囲、行動制限、私生活情報の秘密保持、緊急時の判断権限を明確にします。押さえるべき法令上の要件を反映した記載としています。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

身辺警備業務委託契約書

第1部: 書式本文

【依頼者氏名又は法人名】(以下「甲」という。)と【警備会社商号】(以下「乙」という。)とは、甲又は甲が指定する者の身辺警護業務の委託に関し、次のとおり契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(目的) 本契約は、警備業法第2条第1項第4号に規定する身辺警備業務のうち、甲又は甲が指定する者(以下「被警護者」という。)の身体に対する危害の発生を警戒し防止する業務(以下「本業務」という。)を乙に委託することについて、甲乙間の権利義務を定めることを目的とする。

第2条(被警護者及び警護範囲) 1. 被警護者は【氏名】とし、警護の対象となる行動範囲は【自宅、勤務先、移動経路、講演会場等】とする。 2. 警護範囲は事前に甲乙合意した行動予定表に基づくものとし、行動予定に変更が生じた場合、甲は速やかに乙に通知する。

第3条(警護体制) 1. 乙は、警護に従事する警備員(以下「警護員」という。)の人数及び配置を、想定されるリスクの程度に応じて定め、事前に甲の承認を得る。 2. 乙は、警護員を指揮する責任者(以下「警護責任者」という。)を選任し、甲との連絡窓口とする。

第4条(行動制限に関する事項) 1. 甲又は被警護者は、警護の実効性を確保するため、警護責任者が安全上必要と判断して行う移動経路の変更、同行者の制限、公開行事への参加見合わせの提案等について、可能な限り協力するものとする。 2. 警護員は、被警護者の意思決定そのものを拘束する権限を有さず、危害の発生を警戒し防止するための助言及び物理的な防護に業務の範囲を限定する。

第5条(私生活情報の秘密保持) 1. 乙は、本業務の遂行上知り得た被警護者の行動予定、家族構成、健康状態その他の私生活に関する情報(以下「私生活情報」という。)を、本業務の遂行に必要な範囲でのみ利用し、甲の事前の書面による同意なく第三者に開示又は漏えいしてはならない。 2. 乙は、私生活情報を取り扱う警護員を必要最小限に限定し、退職後を含め秘密保持義務を負わせる。 3. 乙は、個人情報保護法に定める安全管理措置を踏まえ、私生活情報の記録媒体の管理、廃棄方法について社内規程を整備する。

第6条(緊急時の判断権限) 1. 被警護者の身体に対する現実の危害又はそのおそれが切迫していると警護責任者が判断したときは、警護責任者は、甲又は被警護者の個別の同意を待つことなく、避難、移動経路の変更その他必要な防護措置を講じることができる。 2. 前項の措置を講じたときは、警護責任者は事後速やかに甲に報告する。

第7条(警護員の資格及び装備) 1. 乙は、本業務に従事させる警護員について、警備業法第14条に定める護身用具の使用に関する基準を遵守し、必要な訓練を受けた警護員を配置する。 2. 護身用具の種類及び携行の可否は、警護対象地域の状況及び法令上の制限を踏まえ、甲乙協議の上決定する。

第8条(第三者に対する損害) 警護員が本業務の遂行中に第三者に損害を与えた場合、乙は民法第715条に定める使用者としての責任を踏まえて対応する。ただし、被警護者に対する現実の危害を防止するためのやむを得ない行為については、正当防衛又は緊急避難に該当する場合があり、その成否は個別の事実関係により判断される。

第9条(教育訓練) 乙は、警備業法第21条に基づく新任教育及び現任教育に加え、身辺警護に必要な護身術、応急救護及び危機対応に関する訓練を警護員に実施し、実施記録を保管する。

第10条(委託料及び費用) 1. 本業務の委託料は【日額・月額】【〇〇】円(消費税別途)とし、支払方法は別紙のとおりとする。 2. 警護に付随して生じる交通費、宿泊費その他の実費は、事前に甲の承認を得た範囲で甲が負担する。

第11条(契約期間及び解約) 1. 本契約の有効期間は【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】から【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】までとする。 2. 甲は、被警護者の身辺状況に変化が生じた等の事情により、【7】日前の書面通知により本契約を中途解約することができる。この場合の未経過期間分の委託料の取扱いは別紙のとおりとする。

第12条(秘密保持及び反社会的勢力の排除) 1. 甲及び乙は、本契約の存在及び内容自体についても、相手方の同意なく第三者に開示してはならない。 2. 甲及び乙は、自己が反社会的勢力に該当しないことを表明保証する。

第13条(協議及び管轄) 本契約に定めのない事項は甲乙協議の上定めるものとし、本契約に関する紛争は【〇〇地方裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印の上各自1通を保有する。

【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】

(甲)住所:【     】氏名又は名称:【     】印 (乙)住所:【     】商号:【     】代表者:【     】印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 依頼者向け書き換え

A-1. 著名人の講演活動に伴う一時的な警護を依頼する場合

第2条2項修正例:「警護範囲は、当日の講演会場及び会場までの移動経路に限定し、私的な外出及び休憩時間中の行動は警護範囲に含まないものとする。」 解説: 警護範囲を限定しないと乙側の責任範囲が際限なく広がるため、業務の目的に応じた範囲設定を依頼者側からも明確にしておくことが望ましい。

A-2. 家族の情報についても秘密保持の対象に含めたい場合

第5条1項修正例:「私生活情報には、被警護者本人のみならず、被警護者と同居する家族の行動予定及び生活状況を含むものとし、乙は当該情報についても同項の義務を負う。」 解説: 標準の条項では被警護者本人の情報が中心となるため、家族の安全確保も目的に含める場合は対象範囲を明示的に拡張する必要がある。

B. 警備会社向け書き換え

B-1. 被警護者が警護員の助言に従わないリスクがある場合

第4条1項修正例:「被警護者が警護責任者の安全上の提案に従わず本業務の遂行に支障が生じた場合、乙はその範囲で生じた結果について責任を負わないものとし、当該経緯を書面に記録する。」 解説: 身辺警護は被警護者本人の協力が前提となるため、非協力時の免責と記録化を明確にしておくことがリスク管理上重要である。

B-2. 護身用具の携行に法令上の制限がある地域で活動する場合

第7条2項修正例:「警護対象地域における護身用具の携行が法令上制限される場合、乙は当該地域の法令を遵守した範囲でのみ護身用具を携行し、これにより生じる防護能力の限界について事前に甲に説明する。」 解説: 護身用具の携行可否は地域や施設管理者の規則により異なるため、制限がある場合の対応方針を契約上明記しておくと事後の認識齟齬を防げる。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面・使ってはいけない場面 本書式は、企業経営者、著名人その他の個人に対する身辺警護を警備会社に委託する場合に用いる。警護員が被警護者の意思決定を拘束したり、被警護者以外の第三者の行動を実力で制限したりする権限までは本業務に含まれず、そのような対応が必要な場面(私人による拘束等)は別途弁護士に相談の上、適法な範囲を慎重に見極める必要がある。

根拠法令及び留意点 身辺警備業務は警備業法第2条第1項第4号に定める警備業務の一区分であり、乙が同法第4条の認定を受けていることが前提となる。同法第14条の護身用具の使用に関する規制は身辺警護においても遵守が求められ、携行できる護身用具の範囲は法令及び所轄公安委員会の定めによって異なる。私生活情報の取扱いについては、個人情報保護法上、取得目的の特定、利用目的の範囲内での利用、安全管理措置の実施等が求められ、第5条3項はこれを踏まえた条項である。緊急時に警護員が第三者に有形力を行使した場合、その適法性は正当防衛(刑法第36条)や緊急避難(同法第37条)の要件を満たすかにより個別に判断される性質のものであり、契約書上「正当防衛に該当する」と断定的に記載することは避けるべきである。

実務でよくある失敗と対策 第一に、警護範囲を「被警護者の身辺全般」とだけ定め、私的な外出時にまで警護義務が及ぶかで解釈の争いが生じる失敗がある。第2条のように行動予定表に基づく範囲設定を明記することで対策となる。第二に、私生活情報の共有範囲を定めず、警護に無関係な情報まで社内で共有されてしまう失敗がある。第5条2項のように取扱者を必要最小限に限定する義務を明記する。第三に、緊急時の対応権限が甲の個別同意を要する構成になっており、実際の危険場面で意思決定が遅れる失敗がある。第6条のように警護責任者の独立判断権を明記する。身辺警護は被警護者の状況や活動地域によりリスク評価が大きく異なり、護身用具の携行や実力行使の限界に関する判断は特に専門的知見を要するため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 被警護者及び警護範囲(行動範囲・時間帯)を具体的に特定したか
  • [ ] 警護体制(人数・配置)の決定プロセスと甲の承認手続を定めたか
  • [ ] 警護員の権限が助言・防護に限定され、意思決定の拘束権限を含まないことを明記したか
  • [ ] 私生活情報の利用目的・開示制限・取扱者の限定を定めたか
  • [ ] 個人情報保護法を踏まえた安全管理措置(記録媒体の管理等)を規定したか
  • [ ] 緊急時の警護責任者の独立判断権限を明記したか
  • [ ] 護身用具の使用基準(警備業法第14条)及び地域による制限を確認したか
  • [ ] 第三者への加害時の責任(使用者責任)の考え方を整理したか
  • [ ] 教育訓練(新任・現任及び護身術等)の実施記録を保管する仕組みを定めたか
  • [ ] 中途解約時の未経過期間分の委託料の取扱いを定めたか
  • [ ] 契約の存在自体を秘密保持の対象とするかを検討したか