現経営者と後継者が自社株や事業用資産の承継方針を確認する書式。中小企業経営承継円滑化法の支援措置を見据え、時期と役割を定めます。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

⚠ 本書式は弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布・公開を禁止する。 本書式は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別・具体的な法律相談に代わるものではない。

親族内承継に関する基本合意書

第1部: 書式本文

現経営者〇〇〇〇(以下「甲」という。)と後継者〇〇〇〇(以下「乙」という。)は、甲が代表取締役を務める〇〇株式会社(以下「対象会社」という。)の事業承継について、次のとおり基本合意(以下「本合意」という。)を締結する。

第1条(目的) 本合意は、甲が保有する対象会社の株式及び経営権を、親族である乙に承継させるための基本方針を定めることを目的とする。

第2条(承継の対象) 承継の対象は、甲が保有する対象会社の発行済株式【株式数】株(発行済株式総数の【割合】%)及び代表取締役としての経営権とする。

第3条(承継の時期及び方法) 株式の承継は【一括譲渡・段階的譲渡・生前贈与・遺言による方法】により、【承継完了予定時期】までに完了することを目指す。代表取締役の交代時期は【交代予定時期】とする。

第4条(承継に向けた準備事項) 甲及び乙は、承継の実現に向けて、次の各事項について協議し準備を進める。 1. 中小企業経営承継円滑化法に基づく金融支援・税制支援の活用検討 2. 事業承継税制(法人版事業承継税制)の適用要件の確認及び都道府県知事の認定取得 3. 乙の対象会社における役員就任及び経営経験の蓄積 4. 甲の個人保証(会社債務の連帯保証)の整理

第5条(他の親族株主への配慮) 甲及び乙は、対象会社の株式を保有する他の親族株主に対し、承継の方針及び時期について事前に説明し、遺留分を含む権利関係について協議する機会を設ける。

第6条(承継後の甲の関与) 代表取締役交代後、甲は【会長・相談役等の役職の有無】として対象会社の経営に関与する。関与の範囲及び処遇は別途定める。

第7条(秘密保持) 甲及び乙は、本合意の締結及び協議の過程で知り得た対象会社の経営情報を、正当な理由なく第三者に開示してはならない。

第8条(法的拘束力) 本合意は、当事者間の基本的な方針を確認するものであり、株式譲渡契約、遺留分に関する合意書その他の個別契約が別途締結されるまでの間、各条項は法的拘束力を有しない。ただし、第7条は法的拘束力を有する。

第9条(見直し) 本合意の内容は、対象会社の業績、税制改正その他の事情変更により、甲乙協議の上で見直すことができる。

【合意日】

甲: 【住所・氏名】 印 乙: 【住所・氏名】 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 現経営者(先代)向けの修正

A-1. 承継時期の留保条項

修正後:「乙の経営者としての適性が甲の求める水準に達しないと甲が判断した場合、甲は承継の時期を延期し、又は承継対象株式の一部にとどめることができる。」 一言解説: 後継者の育成状況が不透明な段階での合意であるため、先代経営者側は承継の実行を留保する権限を確保する修正である。

A-2. 個人保証解除を承継完了の条件とする条項

追加条文例:「甲の対象会社債務に対する個人保証の解除又は乙への引継ぎが完了することを、株式承継完了の条件とする。」 一言解説: 個人保証が解除されないまま代表を退くと先代に保証債務のみが残るリスクがあるため、保証整理を承継完了の前提条件として明記する修正である。

B. 後継者(親族)向けの修正

B-1. 経営権移転の実効性を担保する条項

追加条文例:「甲は、乙が代表取締役に就任した後、対象会社の経営判断について乙の意思決定を尊重し、実質的な経営権を乙に移譲する。」 一言解説: 株式や役職の名目的な承継にとどまり実質的な経営権が先代に残るケースがあるため、後継者側は実質的な権限移譲を明記する修正を行う。

C. 他の親族株主向けの修正

C-1. 株式買取請求の機会確保

追加条文例:「承継の方針に反対する親族株主は、対象会社又は乙に対し、保有株式の買取りを請求することができるものとし、買取価格は【算定方法】による。」 一言解説: 承継方針に不満を持つ親族株主が少数株主として対象会社に残り続けることで将来の意思決定が阻害されるおそれがあるため、離脱の選択肢を用意する修正である。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面/使ってはいけない場面 本書式は、中小企業の現経営者が親族に事業を承継させるにあたり、株式譲渡契約や遺留分に関する合意書など個別の法的契約を締結する前段階で、承継の全体方針を確認する場面で用いる。既に株式譲渡の条件や遺留分の扱いが確定している場合には、本書式のような基本合意にとどめず、個別の契約書(株式譲渡契約書、遺留分に関する合意書等)を直接締結すべきである。また、対象会社が上場企業である場合や、承継が第三者への譲渡(M&A)による場合には、本書式は適用場面が異なる。

根拠法令 中小企業における事業承継の円滑化を図るため、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(経営承継円滑化法)が制定されており、同法に基づき遺留分に関する民法特例(除外合意・固定合意、経営承継円滑化法第4条以下)、金融支援(信用保証の特例等)及び事業承継税制の前提となる都道府県知事の認定手続が整備されている。また、事業承継税制(租税特別措置法第70条の7以下)は、後継者が取得した非上場株式に係る贈与税・相続税の納税を一定要件のもとで猶予・免除する制度であり、その適用を受けるためには経営承継円滑化法に基づく認定を受ける必要がある。株式の移転自体は会社法における譲渡制限株式の譲渡承認手続(会社法第136条以下)や、贈与・売買であれば民法の規定に従うことになる。

実務でよくある失敗と対策 第一に、株式の名義は後継者に移転したものの、実質的な経営判断は先代経営者が握り続け、後継者が経営者として育たないまま形式的な承継にとどまる失敗がある。B-1のように実質的な経営権移譲を明記することが対策となる。第二に、先代経営者の個人保証が整理されないまま代表を退き、退任後も保証債務のみが残存するリスクを放置する失敗がある。A-2のように保証整理を承継完了の条件とすることが対策となる。第三に、後継者以外の親族株主への配慮を欠き、承継後に少数株主として対立関係が固定化してしまう失敗がある。第5条及びC-1のように事前説明の機会と離脱の選択肢を用意することが対策となる。

事業承継税制の適用要件や遺留分特例の利用可否は個別の会社・親族関係により判断が分かれるため、個別事案は専門家に確認することが望ましい。特に事業承継税制は認定後も継続的な事務手続(年次報告書の提出等)が求められ、要件を満たさなくなった場合には猶予税額の一括納付が生じることもあるため、長期的な運用計画を併せて検討することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 承継対象となる株式数・議決権割合を確認したか
  • [ ] 承継の時期及び方法(譲渡・贈与・遺言)を明確にしたか
  • [ ] 事業承継税制の適用可能性及び認定手続の要否を確認したか
  • [ ] 経営承継円滑化法に基づく遺留分特例(除外合意・固定合意)の要否を検討したか
  • [ ] 現経営者の個人保証の整理方針を定めたか
  • [ ] 後継者への実質的な経営権移譲の方法を明記したか
  • [ ] 他の親族株主への説明及び配慮の機会を設けたか
  • [ ] 承継後の現経営者の関与範囲(会長・相談役等)を定めたか
  • [ ] 本合意の法的拘束力の範囲を明確にしたか
  • [ ] 個別契約(株式譲渡契約書等)への移行スケジュールを確認したか