適格性の判断が付かず試用期間を延ばす場面で本人へ理由と延長期限を伝える書式。就業規則の根拠規定の要否と労働契約法第16条の解雇権濫用法理に配慮した構成。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

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試用期間延長通知書

第1部: 書式本文

試用期間延長通知書

【従業員氏名】 殿

【会社名】 【通知日】

貴殿の試用期間について、下記のとおり延長しますので通知します。

第1条(現行の試用期間) 貴殿の試用期間は、【入社日】から【当初満了日】までと定められていました(雇用契約書【第 条】、就業規則【第 条】)。

第2条(延長の根拠) 就業規則【第 条】には「会社が必要と認めるときは、試用期間を延長することがある」旨の定めがあり、本延長は同条に基づくものです。 【就業規則に延長規定がない場合の注記: 就業規則に延長を可能とする明文の定めがない場合、会社が一方的に試用期間を延長することは、本人の同意なく行うことはできない可能性があります。この場合は本人の個別同意を得た上で延長する構成に変更してください。】

第3条(延長の理由) 現時点において、貴殿の適格性(業務遂行能力、勤務態度、協調性等)について本採用の可否を判断するに足りる評価が得られていないため、下記の具体的な理由により試用期間を延長します。 【具体的な理由(例: 特定業務における習熟度、遅刻・欠勤の状況、担当業務の性質上評価に一定期間を要すること等)を記載】

第4条(延長後の試用期間) 延長後の試用期間: 【延長後満了日】までの【 】か月間

第5条(延長期間中の労働条件) 延長期間中の賃金その他の労働条件は、当初の試用期間中の条件を維持します。

第6条(延長期間中の改善課題) 会社は、貴殿が延長期間中に改善すべき事項について、次のとおり具体的に伝えます。 【改善を求める具体的事項、達成すべき基準、面談予定等を記載】 会社は、延長期間中、【頻度】ごとに面談を実施し、改善状況を確認します。

第7条(本採用の判断時期) 会社は、延長後の試用期間満了までに本採用の可否を判断し、遅くとも満了日の【 】日前までに結果を通知します。

第8条(異議申立て) 本通知の内容についてご質問・ご意見がある場合は、【 年 月 日】までに【担当部署】までご連絡ください。

【確認欄(従業員側同意記入用)】 私は、本通知の内容(延長理由、延長後の期間、改善課題)について説明を受け、その内容を確認しました。 年 月 日 氏名 印

以上

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A: 会社側(通知用)として作成する場合

第2条では、延長の根拠となる就業規則の条項番号を必ず特定し、規定が存在しない場合は安易に延長通知を出さず、個別同意による延長に切り替える。第3条の延長理由は、「協調性に欠ける」といった抽象的評価のみではなく、具体的な事実(欠勤・遅刻の回数、指摘した業務上のミスの内容と日付、注意指導の実施記録等)を記載し、後日の本採用拒否に至った場合に備えて評価過程を書面化しておく。第6条の改善課題は本人が達成可能な水準で具体的に設定し、達成基準が不明確なまま延長のみを繰り返すことのないようにする。

B: 従業員側(同意記入用)として使用する場合

延長の理由が具体的に示されているかを確認し、抽象的な記載にとどまる場合は書面又は面談で具体的な説明を求める。延長期間の長さが不当に長い(例えば当初試用期間と同程度以上に及ぶ)場合、その必要性・相当性について質問することが望ましい。確認欄への署名は、延長の内容を確認した事実を示すものであり、本採用拒否に同意したことを意味するものではない点を認識した上で、内容に疑問がある場合は署名前に第8条の異議申立て窓口を通じて確認する。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本書式は、試用期間の満了時点において、本採用の可否を判断するための評価がなお不足しており、追加の期間をもって適格性を見極める必要がある場面で使用する。既に本採用拒否の判断が固まっている場合や、改善の見込みがないことが明らかな場合に、判断を先送りする目的のみで延長を用いることは適切でなく、その場合は本採用拒否通知書等の別書式による対応を検討すべきである。延長は、あくまで適格性の評価に必要な追加期間を確保するための措置であり、解雇猶予や退職勧奨のための時間稼ぎとして用いるべきものではない。

試用期間の延長は、就業規則に延長を可能とする明文の根拠規定があることが前提となる。根拠規定がないにもかかわらず会社が一方的に延長を通知した場合、当該延長の効力が争われる可能性があり、本人の個別の同意を得る運用に切り替える必要がある。また、試用期間中の労働契約は、留保解約権付労働契約であると解されており(最高裁昭和48年12月12日判決、三菱樹脂事件)、試用期間の延長自体も労働者の地位を不安定にする措置であることから、労働契約法第16条の解雇権濫用法理の趣旨に照らし、延長の必要性及び相当性(合理的な理由の存在、延長期間の相当性)が求められると解される。

実務でよくある失敗として、第一に、就業規則に延長規定がないにもかかわらず、口頭のみで延長を伝えて手続を進めてしまう失敗がある。第2条で根拠規定の有無を必ず確認し、規定がない場合は個別同意の取得に切り替えることが対策となる。第二に、延長理由を「まだ様子を見たい」といった抽象的な内容にとどめ、具体的な評価事実を記録しないまま延長を繰り返してしまう失敗があり、これでは後に本採用拒否に至った場合、留保解約権行使の合理性を基礎づける資料が不足する。第3条・第6条で具体的な事実と改善課題を記載し、面談記録を残すことが対策となる。第三に、延長期間を明確に区切らず、事実上無期限に試用状態を継続してしまう失敗があり、労働者の地位を不安定にする期間が不相当に長期化するとの評価を招きかねないため、第4条で延長後の満了日を明確に設定することが望ましい。第四に、延長を複数回繰り返し、当初想定していた試用期間を大幅に超えて不安定な地位に置き続けてしまう失敗もあり、再延長を行う場合は特に高い必要性の説明と本人への十分な説明機会の確保が求められる点に留意する。個別の事案における延長の適法性については、専門家に確認することを推奨する。

また、延長通知を行う時点で、既に改善の見込みがなく本採用拒否の判断がほぼ固まっているにもかかわらず、形式的に延長手続だけを踏むケースも見られる。この場合、延長期間中の指導や評価が実質を伴わないまま本採用拒否に至ると、留保解約権行使の合理性(三菱樹脂事件が求める客観的合理性・社会的相当性)が争われた際に、会社側の対応の一貫性が問題視されるおそれがある。延長を通知する以上は、第6条の改善課題について実質的な指導・評価の機会を設けることが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 就業規則に試用期間延長を可能とする明文の根拠規定があるか確認したか
  • [ ] 根拠規定がない場合、個別同意による延長に構成を変更したか
  • [ ] 延長理由を具体的な事実(日付・内容)に基づき記載したか
  • [ ] 延長後の満了日を明確に設定したか
  • [ ] 延長期間中の労働条件(賃金等)を明記したか
  • [ ] 改善課題を本人が達成可能な水準で具体的に設定したか
  • [ ] 延長期間中の面談・評価スケジュールを設定したか
  • [ ] 本採用の判断時期及び通知時期を明記したか
  • [ ] これまでの注意指導・評価記録が整理されているか
  • [ ] 従業員からの質問・異議申立ての窓口を明記したか
  • [ ] 延長が不当に長期にわたっていないか確認したか