消防法第8条に基づき作成・届出する消防計画の様式です。自衛消防の組織、訓練計画、避難経路、火気管理の遵守事項を記載します。

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消防計画(防火管理)書式

第1部: 書式本文

消防計画

第1章 総則 1 目的 本消防計画は、消防法第8条の規定に基づき、【防火対象物名称】(以下「本防火対象物」という。)における火災その他の災害の予防及び被害の軽減を図るため、防火管理者【氏名】が作成する。 2 適用範囲 本計画は、本防火対象物内で勤務し、又は出入りする全ての者(従業員、テナント関係者、来訪者を含む。)に適用する。 3 防火対象物の概要 名称:【 】 所在地:【 】 用途:【 】 構造:【鉄骨造・耐火建築物等】 延べ面積:【 】平方メートル 収容人員:【 】人

第2章 自衛消防の組織 1 自衛消防組織の編成 本防火対象物に別紙「自衛消防隊編成表」のとおり自衛消防組織を置き、火災その他の非常時における初動対応にあたらせる。 2 各班の任務 一 通報連絡班:119番通報、消防機関及び関係者への連絡、状況の記録 二 初期消火班:消火器、屋内消火栓設備等による初期消火 三 避難誘導班:在館者の避難誘導、避難経路の確保、要配慮者への対応 四 安全防護班:防火戸・防火シャッターの閉鎖確認、電気・ガスの遮断 3 防火管理者の代行者 防火管理者が不在の場合は、【副防火管理者名】が防火管理者の職務を代行する。

第3章 予防管理業務 1 火気管理 一 喫煙は指定喫煙場所【 】に限る。 二 火気使用設備(厨房、湯沸室等)の使用後点検を担当者が実施し、点検表に記録する。 三 危険物及び指定可燃物の保管場所は【 】とし、みだりに持ち込み又は放置しない。 2 建物・設備の自主点検 一 消防用設備等の維持管理は「消防用設備等自主点検表」により月1回実施する。 二 避難経路及び防火戸周辺への物品放置の有無を週1回点検する。 3 増改築・模様替え時の措置 建物の増改築、間仕切り変更等を行う場合、防火管理者は事前に消防用設備等及び避難経路への影響を確認し、必要に応じて消防署に相談する。

第4章 教育及び訓練計画 1 防火教育 新規採用者に対し、採用時に消防計画の概要及び避難経路について教育を行う。 2 消火訓練及び避難訓練 一 消火訓練:年【2】回実施し、消火器の取扱い及び通報要領を確認する。 二 避難訓練:年【2】回実施し、うち1回は夜間又は休日を想定した訓練とする。 三 総合訓練:年【1】回、通報・初期消火・避難誘導を一体的に実施する訓練を行う。 3 訓練結果の記録 訓練実施後、実施日時、参加人数、訓練内容及び発見された問題点を「訓練実施記録簿」に記録し、【3】年間保存する。

第5章 避難施設の維持管理 1 避難経路図 別紙「避難経路図」を各階の見やすい場所に掲示する。 2 避難口・廊下・階段の管理 避難口、廊下、階段には物品を放置しない。防火戸及び防火シャッターの閉鎖の障害となる物を置かない。 3 避難施設の点検 避難器具(避難はしご、緩降機等)の設置状態を月1回点検し、点検結果を記録する。

第6章 地震対策 1 地震発生時の初動対応 出火防止(火気使用設備の緊急停止)及び身の安全確保行動をとった後、被害状況を確認し、自衛消防組織を招集する。 2 家具・什器等の転倒防止 書棚、キャビネット等の転倒防止措置を講じる。

第7章 その他 1 消防機関との連携 本計画の内容に変更が生じた場合、防火管理者は遅滞なく消防計画変更届出書を消防署長に提出する。 2 計画の見直し 本計画は、防火対象物の使用状況の変化、法令改正その他の事情変更があった場合に見直す。

附則 本消防計画は【 】年【 】月【 】日から施行する。

作成者:防火管理者 氏名【 】 資格【甲種防火管理者・乙種防火管理者】 選任日【 】

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 防火管理者が作成・運用する場面での書き換え

  1. 小規模テナントビルにおける簡略化 収容人員が少なく、複数テナントが混在するビルでは、第2章の自衛消防組織を「各テナントの代表者を各班の班長とし、共同で編成する」形に修正し、テナントごとの役割分担表を別紙で補完する記載に改める。

  2. 大規模施設・高層建築物での詳細化 高層建築物や大規模店舗では、第2章の班編成を「地区隊」「本部隊」の二層構造とし、各階に地区隊長を置く記載に拡張する。あわせて、第6章に「地区隊は自区画の被害状況を本部隊に報告する」旨の連絡系統を明記する。

  3. 医療・福祉施設等、要配慮者利用施設向けの追加 要配慮者利用施設に該当する場合、第4章の訓練計画に「入所者等の避難誘導を想定した訓練を年2回以上実施する」旨、及び第5章に「介助を要する者の避難経路及び担当者をあらかじめ指定する」旨を追加する記載が必要となる。

B節: 消防署への届出・確認を想定した場面での書き換え

  1. 消防計画変更届出時の記載 用途変更、収容人員の増減、組織変更等があった場合、第7章の「計画の見直し」を発動し、変更箇所を明示した「消防計画(変更)届出書」を添付して消防署長に提出する運用に修正する。届出書には変更前後の対比を明記することが望ましい。

  2. 立入検査での指摘事項への対応 消防署の立入検査で訓練実施記録の不備等が指摘された場合、第4章第3項の記録様式を「訓練実施記録簿(写真添付欄付き)」に改め、訓練の実施実態を客観的に確認できる形に修正する。

  3. 統括防火管理者を要する管理権原分割型建物での調整 複数の管理権原者が存在する防火対象物では、防火管理者の上位に「統括防火管理者」を置く必要がある場合がある。この場合、第2章冒頭に「本計画は、統括防火管理者【氏名】が作成する全体についての消防計画と整合するものとする」旨を追記し、全体計画と各区分所有者の計画との整合を図る記載に修正する。

第3部: 書き方と法的ポイントの解説

使う場面・使ってはいけない場面の解説

本書式は、消防法第8条第1項により防火管理者の選任及び消防計画の作成・届出が義務付けられている防火対象物(一定の用途・収容人員の要件を満たす建物)において、防火管理者が消防計画を作成する場面での利用を想定している。防火管理者の選任義務がない小規模な防火対象物や、住宅専用の建物には本書式はそのままでは適合しない。また、統括防火管理者の選任が必要な管理権原分割型の建物においては、本書式単独ではなく、全体についての消防計画と併用する必要がある点に注意する。

根拠法令の解説

消防計画の作成義務は消防法第8条に、消防計画に定めるべき事項(自衛消防組織、消火・通報・避難訓練の実施、火気管理、消防用設備等の点検整備等)は消防法施行規則第3条に規定されている。本書式の各章立ては同条各号の記載事項に対応させている。

よくある失敗と条項上の対策

第一に、消防計画を作成したものの実際の訓練が計画どおりに実施されず、記録も残されていない失敗が多く見られる。第4章第3項のように訓練実施記録簿への記録及び保存期間を明記し、実施の証跡を残す仕組みを組み込むことが重要である。第二に、増改築や用途変更があった際に消防計画の内容が更新されず、実態と乖離する例がある。第7章第2項のように定期的な見直しの契機を明示しておくことで形骸化を防ぐ。第三に、自衛消防組織の班長・要員が退職・異動しても計画上の氏名が更新されず、非常時に機能しないおそれがある。別紙の自衛消防隊編成表を人事異動の都度更新する運用ルールを第2章に明記することが望ましい。

なお、消防計画に定めるべき具体的事項は防火対象物の用途・規模及び所轄消防署の指導により異なるため、作成・届出にあたっては個別事案について専門家(防火管理者講習の実施機関、消防設備士、弁護士等)に確認することを推奨する。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 防火対象物が消防法第8条の防火管理者選任義務の対象に該当するか確認したか
  • [ ] 防火管理者の資格(甲種・乙種)及び選任状況を確認したか
  • [ ] 自衛消防組織の各班(通報連絡・初期消火・避難誘導・安全防護)の要員が最新か確認したか
  • [ ] 消防用設備等の自主点検の頻度・方法を実態に合わせて記載したか
  • [ ] 消火訓練・避難訓練の年間実施回数が消防署の指導基準を満たしているか確認したか
  • [ ] 避難経路図が最新の建物配置と一致しているか確認したか
  • [ ] 火気使用場所及び危険物・指定可燃物の保管場所を正確に記載したか
  • [ ] 統括防火管理者の選任が必要な建物か確認したか
  • [ ] 増改築・用途変更があった場合の見直し手続を定めたか
  • [ ] 訓練実施記録簿の保存期間及び保存方法を定めたか
  • [ ] 消防計画変更届出書の提出手続を定めたか