セット内容
- ステマ規制対応 広告表示ガイドライン(社内規程)Word形式
- 「広告」表示が必要となる場面の判定フローチャート
- インフルエンサー起用時のチェックリスト
こんな場面で
SNS広告・インフルエンサー起用・アフィリエイト広告を行う事業者が、社内の広告表示ルールを整備し担当者への周知を図りたい場面。
特長
- 景品表示法上の「一般消費者が事業者の表示であると判別することが困難な表示」の該非判定基準を整理
- 自社投稿・インフルエンサー投稿・アフィリエイト投稿それぞれの表示例を収録
- インフルエンサーPR業務委託契約書(infuruensa-pr-keiyaku)と組み合わせて運用可能
ステマ規制対応 広告表示ガイドライン(社内規程)(監修用ドラフト)
⚠ 本ファイルは弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布を禁止する。
商品ID: stema-hyoji-guideline-kitei / 価格: 2,980円 / 対象: 事業者向け
本ドラフトは、2023年10月1日施行の景品表示法上のステルスマーケティング規制(令和5年内閣府告示第19号「一般消費者が事業者の表示であると判別することが困難な表示」の指定告示。以下「ステマ告示」という。)及び消費者庁が公表した「ステルスマーケティングに関する景品表示法上の考え方」(運用基準。以下「運用基準」という。)を踏まえ、SNS広告・インフルエンサー起用・アフィリエイト広告を行う事業者が社内の広告表示ルールを整備し、担当者へ周知することを想定した社内規程である。第1部に規程本文、第2部に運用パターン別の修正案、第3部に逐条解説、第4部に監修者への確認依頼事項を収録する。
第1部: 規程本文
広告表示ガイドライン規程
第1章 総則
第1条(目的)
本規程は、株式会社〇〇〇〇(以下「会社」という。)が行う広告その他の表示(自社のウェブサイト・SNSアカウントによる表示、インフルエンサー等の第三者を通じた表示、アフィリエイトプログラムを通じた表示を含む。以下「広告表示」という。)について、不当景品類及び不当表示防止法(以下「景品表示法」という。)及びステマ告示・運用基準その他関係法令を遵守するための社内ルールを定め、もって会社の広告表示に対する社会的信頼を確保することを目的とする。
第2条(定義)
本規程における用語の定義は、次の各号のとおりとする。 (1)「ステルスマーケティング」とは、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引について行う表示であるにもかかわらず、一般消費者が当該表示であることを判別することが困難であると認められる表示をいう。 (2)「インフルエンサー」とは、SNS、動画共有サービスその他のメディアにおいて一定の影響力を有し、会社が金銭、物品、役務の提供その他の経済上の利益(以下「対価」という。)を供与して自社商品又は役務に関する投稿等を依頼する個人又は事業者をいう。 (3)「アフィリエイト広告」とは、成果報酬型広告の仕組みを通じて、アフィリエイター(会社の商品又は役務を紹介する媒体運営者をいう。)が行う広告表示をいう。 (4)「事業者性の明示」とは、一般消費者が当該表示を事業者(会社)の表示であると判別できるよう、「広告」「PR」「プロモーション」その他これに準ずる文言を明瞭に表示することをいう。 (5)「担当部署」とは、会社において広告表示の企画・審査・管理を所管する部署(マーケティング部、広報部その他会社が指定する部署)をいう。
第3条(適用範囲)
- 本規程は、会社の役員及び従業員(雇用形態を問わない。以下「従業員」という。)のうち、広告表示の企画・制作・発注・審査・公開のいずれかの業務に従事する者に適用する。
- 本規程は、会社が自ら行う広告表示(自社ウェブサイト、自社SNSアカウント、自社メールマガジン等によるものを含む。)、インフルエンサーに依頼して行わせる広告表示、及びアフィリエイト広告の全てに適用する。
第2章 ステルスマーケティング規制への対応
第4条(該非判定の基本的考え方)
- 従業員は、会社が自ら又は第三者を通じて行う表示が、景品表示法上のステルスマーケティング規制の対象となるか否かについて、次の各号の観点から判定するものとする。 (1)表示内容の決定に会社が関与しているか(事業者性の要件) (2)当該表示が一般消費者にとって会社の表示であると判別困難であるか(判別困難性の要件)
- 前項第1号の「会社の関与」については、会社がインフルエンサー等の第三者に対して当該表示を行うよう明示的に依頼した場合のみならず、対価を供与した上で投稿内容について何らかの示唆・示唆的コミュニケーションを行った場合も含まれ得る点に留意する必要がある。
- 前項第2号の「判別困難性」については、次条以下に定める事業者性の明示を行うことにより、判別困難性を解消することが可能である。
第5条(自社投稿における表示ルール)
- 会社が自社の公式SNSアカウント、自社ウェブサイト等において行う表示は、それ自体が会社の運営するアカウント・媒体であることが一般消費者に認識可能である限り、原則としてステマ告示の対象とはならない。
- ただし、会社の従業員が私的なアカウントを用いて自社商品又は役務を宣伝する場合であって、当該アカウントが会社との関係を明らかにしていないときは、事業者性の明示(「会社員として投稿」「PR」等の表示)を行うものとする。
第6条(インフルエンサー起用時の表示ルール)
- 担当部署は、インフルエンサーに対し対価を供与して自社商品又は役務に関する投稿を依頼する場合、当該インフルエンサーとの間で締結する契約(業務委託契約等。以下「起用契約」という。)において、次の各号の事項を明記するものとする。 (1)投稿の冒頭部分又は投稿内で認識しやすい箇所に「広告」「PR」「プロモーション」その他これに準ずる文言(以下「広告表示文言」という。)を明瞭に表示すること (2)広告表示文言をハッシュタグの羅列の末尾に埋没させる等、一般消費者が認識しにくい態様での表示を行わないこと (3)投稿がSNSサービスの仕様上「タイアップ投稿」等の広告表示機能を有する場合は、当該機能を積極的に利用すること
- 担当部署は、インフルエンサーが投稿を行う前に、投稿案について広告表示文言の要否及び表示態様を確認するものとする。
- 担当部署は、本条に定めるチェックリスト(第7条)に基づき、投稿の公開後速やかに実際の表示内容を確認し、広告表示文言が確認できない場合はインフルエンサーに修正を依頼するものとする。
第7条(インフルエンサー起用時のチェックリスト)
担当部署は、インフルエンサー起用にあたり、次の各号について確認するものとする。 (1)起用契約に広告表示文言の明記義務が定められているか (2)投稿案の冒頭又は目立つ箇所に広告表示文言が配置されているか (3)広告表示文言が他の文言・ハッシュタグに埋没し、一般消費者が認識困難な態様になっていないか (4)画像・動画のみの投稿である場合、当該画像・動画内にも広告表示文言が表示されているか、又は説明欄に明瞭に表示されているか (5)ライブ配信を行う場合、配信開始時及び配信中の一定間隔で広告表示文言を告知する運用になっているか (6)投稿公開後、担当部署が実際の表示を確認したか、確認記録が残っているか
第8条(アフィリエイト広告における表示ルール)
- 担当部署は、アフィリエイトプログラムを提供するにあたり、アフィリエイターとの間の提携契約において、次の各号の事項を明記するものとする。 (1)アフィリエイターが運営する媒体において、会社の商品又は役務を紹介する記事等が広告表示文言を明示すべきこと (2)誇大な効果効能表示、体験談の捏造その他景品表示法上の不当表示に該当し得る表現を行わないこと (3)会社は、アフィリエイターの表示内容について定期的に確認を行うことがある旨
- 担当部署は、アフィリエイターの表示内容を定期的に確認し、広告表示文言を欠く表示又は不当表示に該当し得る表示を発見した場合、当該アフィリエイターに是正を求めるものとする。
- 担当部署は、是正に応じないアフィリエイターとの提携契約を解除することができる。
第9条(禁止事項)
従業員は、広告表示に関し、次の各号に掲げる行為を行ってはならない。 (1)会社が対価を供与した投稿であるにもかかわらず、広告表示文言を付さずに投稿させ、又は自ら投稿すること (2)「これは広告ではありません」「個人の感想です」等、事業者性の明示を打ち消す表現を付加すること (3)広告表示文言を、視認性の低い色・大きさ・位置で表示させること (4)ステルスマーケティングに該当し得る手法を用いて競合他社の商品又は役務を批判する表示を行わせること
第3章 審査体制
第10条(広告表示の事前審査)
- 担当部署は、自社が行う広告表示及びインフルエンサー・アフィリエイターに依頼する広告表示について、公開前に次の各号の観点から審査を行うものとする。 (1)ステマ告示・運用基準に照らした事業者性の明示の要否及び適否 (2)優良誤認表示・有利誤認表示(景品表示法第5条第1号・第2号)に該当し得る表現の有無 (3)その他関係法令(薬機法、健康増進法等)に抵触し得る表現の有無
- 担当部署は、審査の結果、修正が必要と判断した場合、発注元の従業員又はインフルエンサー・アフィリエイターに修正を依頼するものとする。
第11条(審査記録の保管)
担当部署は、広告表示の審査を行った場合、審査日、審査対象、審査結果及び修正依頼内容を記録し、当該記録を審査日から起算して〇年間保管するものとする。
第12条(研修)
会社は、広告表示の企画・制作・発注業務に従事する従業員に対し、入社時及び年〇回の頻度で、景品表示法及びステマ告示・運用基準に関する研修を実施するものとする。
第4章 違反時の対応
第13条(社内における違反の発見)
- 従業員は、社内の広告表示又は取引先による広告表示がステマ告示その他景品表示法に違反するおそれがあると認めたときは、速やかに担当部署に報告しなければならない。
- 担当部署は、前項の報告を受けた場合、事実関係を調査し、必要に応じて当該表示の修正又は削除を行うものとする。
第14条(行政対応)
- 消費者庁その他の行政機関から本規程の対象となる広告表示に関し調査又は指摘を受けた場合、担当部署は速やかに経営層に報告し、会社として対応方針を協議するものとする。
- 前項の対応にあたっては、必要に応じて弁護士その他の専門家の助言を得るものとする。
第15条(インフルエンサー・アフィリエイターへの求償)
インフルエンサー又はアフィリエイターが起用契約又は提携契約に定める表示ルールに違反し、会社に損害(行政処分対応費用、レピュテーション毀損に伴う損失を含む。)が生じた場合、会社は当該インフルエンサー又はアフィリエイターに対し、当該契約に定めるところにより損害賠償を請求することができる。
第5章 雑則
第16条(他規程との関係)
本規程は、会社が別途定めるインフルエンサーPR業務委託契約(雛形)その他の広告表示に関する個別契約と併せて運用するものとし、個別契約に本規程と異なる定めがある場合は、当該個別契約の定めを優先して適用する。
第17条(改廃)
本規程の改廃は、担当部署が起案し、〇〇(役職・会議体名)の承認を得て行う。
第18条(施行日)
本規程は、〇〇〇〇年〇〇月〇〇日から施行する。
以上
第2部: 運用パターン別修正案
ステマ規制対応の実務水準は、事業規模・広告出稿量・炎上リスクへの許容度によって幅がある。以下では「厳格運用パターン」(審査体制を厚くし、違反リスクを最小化する方向)と「柔軟運用パターン」(中小規模の事業者が実務負担とのバランスを取る方向)の2案を提示する。第1部の本文は両者の中間的な水準を想定した記載としている。
A. 厳格運用パターン(審査体制強化型)
大企業・上場企業や、炎上時のレピュテーション毀損リスクが特に大きい業種(金融、医療、美容医療等)を想定した修正パターン。
A-1. 第10条(事前審査)に複数段階審査を追加
修正後: 「担当部署は、前項の審査に加え、コンプライアンス部門又は法務部門による二段階目の審査を経なければ、広告表示を公開してはならない。ただし、軽微な変更であって担当部署が単独審査で足りると判断したものは、この限りでない。」
解説: 審査を担当部署のみで完結させず、コンプライアンス・法務部門のダブルチェックを入れることで、ステマ告示該当性の判断の属人化を防ぐ。審査に要する日数が増えるため、広告出稿スケジュールに余裕を持たせる運用が必要になる。
A-2. 第6条(インフルエンサー起用)に事前登録制を追加
追加条文例: 「担当部署は、あらかじめ登録・審査を経たインフルエンサーとのみ起用契約を締結するものとし、未登録のインフルエンサーを起用する場合は、コンプライアンス部門の事前承認を得なければならない。」
解説: 起用実績のあるインフルエンサーのリスト化により、過去の炎上歴やステマ告示違反歴の有無を事前に確認できる体制を構築する。インフルエンサーマーケティングを多用する事業者には有用だが、管理コストは増加する。
A-3. 第11条(審査記録の保管)の保管期間長期化と定期監査の追加
修正後: 「保管期間を〇年間(例: 5年間)とし、担当部署は年1回、保管された審査記録を対象に、広告表示文言の表示状況について社内監査を実施するものとする。」
解説: 消費者庁による遡及的な調査に備え、保管期間を長期化し、かつ定期監査により実際の表示状況(投稿削除・修正後の状態も含む)を継続的に確認する体制とする。
A-4. 第9条(禁止事項)に懲戒処分の根拠を追加
追加条文例: 「前項各号に違反した従業員に対しては、就業規則の定めるところにより懲戒処分を行うことがある。」
解説: 就業規則との連動を明記することで、社内における実効性を高める。懲戒処分の対象とする場合は、就業規則側にも対応する規定を整備する必要がある。
B. 柔軟運用パターン(実務負担軽減型)
広告出稿量が限定的な中小事業者や、社内に専任の担当部署を置くことが難しい事業者を想定した修正パターン。
B-1. 第10条(事前審査)を簡易化
修正後: 「担当部署は、広告費用又は対価が〇万円以上の広告表示について前項の審査を行うものとし、これに満たない少額の広告表示については、投稿前チェックリスト(第7条)による自己点検をもって審査に代えることができる。」
解説: 全ての広告表示に一律の審査を課すと実務負担が過大になる中小事業者向けに、金額基準で審査の要否を分ける簡易フローとする。ただし基準額を低く設定しすぎると、規制上求められる管理体制として不十分と評価されるおそれがあるため、業界の実態や自社の広告出稿頻度を踏まえて設定する必要がある。
B-2. 第12条(研修)の実施方法を簡易化
修正後: 「会社は、前項の研修に代えて、消費者庁が公表する『ステルスマーケティングに関する景品表示法上の考え方』その他の公的資料を用いた自己学習及び理解度確認テストの受講をもって足りるものとすることができる。」
解説: 集合研修の実施が難しい小規模事業者向けに、公的資料の活用による簡易な周知方法を許容する。ただし、周知の実効性を確保する観点から、理解度確認の記録は残す運用が望ましい。
B-3. 第6条(インフルエンサー起用)の契約書式を簡素化
修正後: 「小規模な起用(対価〇万円未満のものをいう。)については、簡易書式(覚書形式)による表示ルールの合意をもって起用契約に代えることができる。」
解説: 少額・単発のインフルエンサー起用が多い事業者向けに、正式な業務委託契約書の締結までは求めず、簡易な合意書面での運用を許容する。もっとも、広告表示文言の明記義務等の核心的な条件は簡易書式であっても必ず盛り込む必要がある。
B-4. 第7条(チェックリスト)の運用主体を柔軟化
修正後: 「担当部署を設置していない場合は、代表者又は代表者が指定する従業員が本条のチェックリストによる確認を行うものとする。」
解説: 専任部署を置けない事業規模の会社では、代表者自身が確認主体となる運用を明記し、規程が形骸化しないようにする。
第3部: 逐条解説(購入者向け)
第1条(目的) 本規程の適用対象を「自社の表示」「インフルエンサーを通じた表示」「アフィリエイト広告」の3類型に及ぶものとして明記している点が特徴である。ステマ告示は事業者自身の表示のみならず、第三者を通じた表示にも及ぶため、規程の目的規定の段階でこの点を明確にしておくことが望ましい。
第2条(定義) 「事業者性の明示」という用語を独自に定義し、規程全体で統一的に使用する構成としている。実務上「PR」「広告」「プロモーション」等の文言のいずれを用いるべきかについて法令上一義的な指定はないが、運用基準は一般消費者が事業者の表示であると認識できる文言であれば足りるとしている点に留意する必要がある。
第3条(適用範囲) 広告表示の企画・制作・発注・審査・公開の各段階に関与する従業員を広く対象としている。実務上、発注担当者のみを対象とし、審査担当者を対象から外してしまうと、審査段階でのステマ告示該当性のチェックが漏れるおそれがあるため、対象範囲は広めに設定することが一般的である。
第4条(該非判定の基本的考え方) 運用基準が示す「事業者性」「判別困難性」の2要件を規程本文に落とし込んだ条項である。特に「事業者の関与」の認定については、明示的な依頼だけでなく、対価供与と投稿内容への示唆的な関与の組み合わせによっても認められ得るとされており、この点の理解が担当者に浸透していないと、悪意なくステマ告示に抵触する事例が生じやすい。
第5条(自社投稿における表示ルール) 公式アカウントによる投稿は、アカウント自体が事業者の運営するものと認識可能である限り、ステマ告示の対象外となるのが一般的な理解である。もっとも、従業員個人のアカウントを用いた宣伝活動については、会社との関係性が外形上明らかでない限り、事業者性の明示が必要になる点に留意する必要がある。
第6条・第7条(インフルエンサー起用時の表示ルール・チェックリスト) 本規程の中核をなす条項である。広告表示文言をハッシュタグの末尾に埋没させる、白色文字にする等、形式的には表示していても一般消費者が認識困難な態様は、判別困難性が解消されていないと評価されるリスクがある。チェックリスト(第7条)は投稿前の確認事項を網羅的に列挙する趣旨であり、投稿公開後の事後確認まで含めている点が実務上重要である。
第8条(アフィリエイト広告における表示ルール) アフィリエイト広告については、成果報酬型の仕組み上、アフィリエイターが独自の表現で誇大な効果効能を訴求する事例が生じやすく、ステマ告示のみならず優良誤認表示等の観点からも管理が必要になる。提携契約における表示ルールの明記と、定期的なモニタリング体制の構築が実務上の要点である。
第9条(禁止事項) 「個人の感想です」等の打消し表示は、事業者性の明示を無効化するリスクがある表現として実務上注意喚起されることが多い。禁止事項として明文化することで、現場担当者への注意喚起の実効性を高める趣旨である。
第10条・第11条(事前審査・審査記録の保管) 審査記録の保管は、行政からの事後的な調査に対応する観点から重要である。保管期間について法令上の明確な定めはないが、景品表示法上の措置命令の除号期間等を参考に、一定期間(数年程度)の保管を求める設計が一般的である。
第12条(研修) ステマ告示は比較的新しい規制であり、広告代理店やインフルエンサー側の理解が必ずしも十分でない場合もあるため、社内担当者への継続的な研修が実務上重要である。
第13条〜第15条(違反時の対応) 社内での早期発見・報告体制と、行政対応時のエスカレーションフローを定める条項である。インフルエンサー・アフィリエイターの違反行為に起因して会社に損害が生じた場合の求償規定は、起用契約・提携契約側にも対応する条項を整備しておく必要がある点に留意する。
第16条(他規程との関係) 本規程は、別途会社が締結する個別のインフルエンサーPR業務委託契約と組み合わせて運用することを想定している。契約書上の具体的な義務(表示文言の明記、事前確認への協力等)と、社内規程上の審査体制を対応させることで、規程が実効的に機能する設計となる。
第4部: 監修者への確認依頼事項
- 第4条の「事業者の関与」の判定基準について、運用基準上の記載(対価供与と投稿内容への示唆的関与の組み合わせ)をより具体的な社内判断基準に落とし込む際の表現が適切か確認いただきたい。
- 第7条のチェックリストの各号が、消費者庁の運用基準やその後のQ&A・改訂内容に照らして過不足がないか、最新の当局見解を踏まえて確認いただきたい。
- 第10条の事前審査の対象範囲(優良誤認表示・有利誤認表示、薬機法・健康増進法等の関連法令)について、業種によって追加すべき審査観点(例: 金融商品取引法、特定商取引法)がないか確認いただきたい。
- 第11条の審査記録の保管期間の空欄(〇年間)について、実務上推奨される具体的な年数の目安を確認いただきたい。
- 第2部Bの「柔軟運用パターン」における金額基準(審査要否の閾値、簡易契約書式の適用基準)が、規制上求められる管理体制の水準として不十分と評価されるリスクがないか確認いただきたい。
- 第15条のインフルエンサー・アフィリエイターへの求償規定について、別商品であるインフルエンサーPR業務委託契約書(infuruensa-pr-keiyaku)側の損害賠償条項との整合性を確認いただきたい。
- ステマ告示は2023年10月1日に施行された比較的新しい規制であるため、施行後の運用実態(消費者庁の措置命令事例等)を踏まえ、本規程の記載内容に追記・修正すべき点がないか確認いただきたい。
- 本規程は事業者間の契約書ではなく社内規程であるため、民法(令和2年施行の債権法改正を含む。)の適用場面は限定的と考えられるが、インフルエンサー・アフィリエイターとの起用契約・提携契約(本規程が引用する個別契約)の債務不履行責任等の規定との整合性について、念のため確認いただきたい。