貸付債権を担保するため土地建物に抵当権を設定する場面の契約書。民法第369条以下の抵当権と不動産登記法の登記申請に必要な特約を収録します。

以下はAIが作成し弁護士監修前のβ版である。一般的な参考情報として無料公開しており、個別事案への適合性は保証しない。重要な取引に使用する際は専門家によるレビューを受けること。監修完了後に正式版へ差し替える。

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不動産抵当権設定契約書

第1部: 書式本文

【抵当権者商号】(以下「甲」という。)と【設定者商号】(以下「乙」という。)とは、甲の乙に対する貸付債権を担保するため、次のとおり抵当権設定契約(以下「本契約」という。)を締結する。

第1条(被担保債権) 本契約が担保する債権は、甲乙間の【〇〇年〇〇月〇〇日】付金銭消費貸借契約に基づく元本金【 】円、これに対する利息(年【 】パーセント)及び遅延損害金(年【 】パーセント)の債権(以下「被担保債権」という。)とする。

第2条(抵当権の設定) 乙は、被担保債権を担保するため、乙の所有する下記不動産(以下「本件不動産」という。)につき、甲のために第【 】順位の抵当権(以下「本抵当権」という。)を設定する。本抵当権は民法第369条第1項に定める抵当権とする。 記 【不動産の表示:所在・地番・地目・地積、又は所在・家屋番号・種類・構造・床面積等】

第3条(登記手続) 乙は、本契約締結後遅滞なく、本抵当権設定登記手続に必要な一切の書類を甲に交付し、登記手続に協力する。登記に要する費用は乙の負担とする。

第4条(効力の及ぶ範囲) 本抵当権の効力は、民法第370条に基づき本件不動産に付加して一体となっている物に及ぶほか、民法第371条に基づき被担保債権の不履行後に生じた本件不動産の果実にも及ぶ。

第5条(担保価値維持義務) 乙は、本抵当権の設定期間中、本件不動産につき善良な管理者の注意をもって維持管理し、甲の書面による事前の承諾なく、譲渡、賃貸、用途変更その他担保価値を減少させるおそれのある行為をしない。

第6条(火災保険への質権設定) 乙は、本件不動産(建物を含む場合)につき火災保険に付し、当該保険金請求権に甲のために質権を設定する。

第7条(増担保・代担保) 本件不動産の価値が被担保債権の額に比して著しく減少したときは、甲は乙に対し増担保又は代担保の提供を請求することができる。

第8条(期限の利益喪失と抵当権の実行) 被担保債権について期限の利益の喪失事由が生じたときは、甲は本抵当権を実行し、民事執行法に定める担保不動産競売の手続により本件不動産から優先弁済を受けることができる。

第9条(第三者への対抗要件) 本抵当権は、第3条の登記が完了した時点をもって第三者に対抗することができる。乙は、登記完了前に本件不動産について権利変動を生じさせてはならない。

第10条(担保解除) 被担保債権が完済されたときは、甲は乙に対し、本抵当権設定登記の抹消手続に必要な書類を交付し、抹消登記手続に協力する。

第11条(協議及び合意管轄) 本契約に関する紛争については、【〇〇地方裁判所】を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。

以上を証するため本書2通を作成し、甲乙記名押印の上、各自1通を保有する。

【〇〇〇〇年〇〇月〇〇日】

(甲) 住所:【     】 商号:【     】 代表者:【     】 印 (乙) 住所:【     】 商号:【     】 代表者:【     】 印

第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A. 抵当権者(貸主)向け書き換え

A-1. 後順位抵当権が既に存在する不動産を担保に取る場面

第2条修正例:「乙は、既に第【1】順位の抵当権が設定されている本件不動産について、甲のために第【2】順位の抵当権を設定する。乙は先順位抵当権の被担保債権額及び残高を甲に開示する。」 解説: 後順位で担保に取る場合、先順位債権の残高次第で実質的な担保価値が大きく異なるため、開示義務を明記し与信判断の精度を高める。

A-2. 賃貸用不動産を担保に取り賃料収入も把握したい場面

第4条追加例:「乙は、本件不動産の賃料債権の発生状況及び賃借人の一覧を甲に開示し、甲の求めに応じ賃料債権への担保設定(物上代位又は賃料債権譲渡担保)について協議する。」 解説: 収益不動産では賃料からの回収可能性も重要な担保評価要素となるため、開示・協議義務を追加する。

B. 設定者(所有者)向け書き換え

B-1. 事業用不動産で通常の維持管理行為の範囲を明確にしたい場面

第5条修正例:「乙は、通常の事業の範囲内で行う賃貸借契約の締結・更新については、甲の事前承諾を要しない。ただし賃貸借期間が【3】年を超えるものはこの限りでない。」 解説: 担保価値維持義務が事業活動を過度に制約しないよう、通常業務の範囲を明確にし承諾不要の範囲を定める。

B-2. 増担保請求の発動要件を限定したい場面

第7条修正例:「増担保請求は、本件不動産の評価額が被担保債権額の【70】パーセントを下回った場合に限り行うことができ、甲は評価根拠を乙に示すものとする。」 解説: 増担保請求が恣意的に行われないよう、発動要件と評価根拠の開示を明確化する。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

使う場面・使ってはいけない場面 本書式は、金融機関等が不動産を担保として融資を行う場面で用いる基本的な抵当権設定契約書である。継続的な取引から生じる不特定の債権をまとめて担保する場合は、根抵当権設定契約書を用いるべきであり、特定の貸付債権のみを対象とする本書式とは異なる。また占有を移転せず担保に取る点で動産譲渡担保とも異なり、不動産以外の資産を担保に取る場合は別の担保設定書式を用いる。

根拠法令 抵当権は民法第369条第1項に基づき、債務者又は第三者(物上保証人)が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受けることができる権利である。効力の及ぶ範囲は民法第370条(付加一体物)及び第371条(果実)に定められる。抵当権の対抗要件は不動産登記法に基づく登記であり、民法上は当事者の合意のみで抵当権自体は成立するが、第三者に対抗するには登記が不可欠である。抵当権の実行は民事執行法に基づく担保不動産競売の手続による。

実務でよくある失敗と対策 第一に、登記手続を後回しにし、その間に他の債権者が先に登記を備えてしまい優先順位を失う失敗がある。第3条及び第9条のように登記手続を遅滞なく行う旨と登記完了までの権利変動禁止を明記する。第二に、担保価値維持義務を定めず、設定者が担保不動産を無断で賃貸・譲渡し担保価値が毀損する失敗がある。第5条のように事前承諾を要する行為を明記する。第三に、火災等による不動産の滅失に備えず、保険金請求権への質権設定を怠り、事故発生時に担保価値を回収できない失敗がある。第6条のように保険金請求権への質権設定を組み込む。担保評価や登記実務の詳細は司法書士・専門家に確認することが望ましい。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 被担保債権の範囲(元本・利息・遅延損害金)を明確にしたか
  • [ ] 本件不動産の表示(所在・地番等)を正確に記載したか
  • [ ] 抵当権の順位を確認し、先順位債権の有無・残高を把握したか
  • [ ] 登記手続の実施時期及び費用負担を明記したか
  • [ ] 担保価値維持義務(譲渡・賃貸等の制限)を定めたか
  • [ ] 火災保険金請求権への質権設定を検討したか
  • [ ] 増担保・代担保請求の発動要件を明確にしたか
  • [ ] 期限の利益喪失時の抵当権実行手続を確認したか
  • [ ] 完済時の抹消登記手続への協力義務を定めたか