株主総会の日時・場所・議題を決定する取締役会議事録。会社法第298条第1項の招集事項の決定と第296条第3項の招集権者、書面投票を採用する場合の決議を扱います。

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取締役会議事録(株主総会の招集の件)

第1部: 書式本文


取締役会議事録

【会社名】は、【西暦】年【月】日【時】時【分】分より、当会社本店において取締役会を開催した。

  1. 開会  議長・代表取締役【氏名】は、取締役総数【〇】名中出席取締役【〇】名、監査役総数【〇】名中出席監査役【〇】名であり、会社法第369条第1項の定足数を満たすことを確認し、開会を宣した。

  2. 議案上程  議長は、第1号議案「株主総会の招集の件」を上程した。議長は、本総会が【定時/臨時】株主総会であることを説明した。

  3. 招集の要否及び招集権者の確認  議長は、当会社が取締役会設置会社であり、会社法第296条第3項により株主総会の招集は取締役会の決議によるべきものであることを確認した。

  4. 招集事項の決定(会社法第298条第1項)  審議の結果、出席取締役の全員一致をもって、次のとおり決議した。

(1) 日時 【西暦】年【月】日(【曜日】) 午前・午後【〇】時  (2) 場所 【会社名】本店(【住所】)  (3) 目的事項   第1号議案 【計算書類承認の件等】   第2号議案 【取締役選任の件等】  (4) 書面による議決権行使を認める旨(会社法第298条第1項第3号)  (5) 電子提供措置をとる旨(会社法第325条の2、該当する場合)  (6) その他会社法施行規則第63条に定める事項

  1. 招集通知の発送期限の確認  議長は、当会社が【公開会社/非公開会社】であることから、会社法第299条第1項により、株主総会の日の【2週間/1週間】前までに招集通知を発しなければならない旨を確認し、発送期限を【西暦】年【月】日と定めた。

  2. 書面投票制度採用に伴う決議事項の確認  議長は、書面による議決権行使を認めることとしたため、会社法第298条第1項第3号及び第4号に基づき、議決権行使書面に記載すべき事項を別紙のとおり定める旨を諮り、出席取締役全員異議なくこれを承認した。

  3. 招集通知作成及び発送の委任  議長は、招集通知及び参考書類の作成並びに発送に関する事務を代表取締役【氏名】に委任する旨を諮り、出席取締役全員異議なくこれを承認した。

  4. 閉会  以上をもって本日の議事を終了したので、議長は閉会を宣した。

  5. 議事録の作成  本議事録を作成し、議長及び出席取締役・監査役はこれに記名押印する。

【西暦】年【月】日

【会社名】取締役会

議長・代表取締役 【氏名】 印 取締役 【氏名】 印 取締役 【氏名】 印 監査役 【氏名】 印


第2部: 立場別・場面別の書き換えパターン

A節: 定時株主総会を招集する場合

定時株主総会は、会社法第296条第1項により毎事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならない。目的事項には計算書類等の承認又は報告(会社法第438条)を含めることが通常であり、決算内容の確定と招集決議のタイミング調整が必要となる。

修正条文例:  「議長は、当会社の事業年度が【西暦】年【月】日をもって終了したことに伴い、会社法第296条第1項に基づき定時株主総会を招集する必要がある旨を説明した。目的事項には、第438条第1項に基づく計算書類及び事業報告の報告(又は承認)を含めるものとする。」  一言解説: 定時株主総会は決算取締役会での計算書類承認(第436条第3項)を経てから招集決議を行う順序が実務上一般的である。

B節: 臨時株主総会を招集する場合

臨時株主総会は、会社法第296条第2項により必要がある場合にいつでも招集することができる。定時総会と異なり招集の目的が個別具体的な議案(取締役の解任、定款変更等)に限定されるため、目的事項の特定が特に重要となる。

修正条文例:  「議長は、【招集の理由】が生じたため、会社法第296条第2項に基づき臨時株主総会を招集する必要がある旨を説明し、目的事項を『第1号議案 取締役【氏名】解任の件』のとおり具体的に特定した。」  一言解説: 目的事項を「その他重要事項」のように抽象的に記載すると、決議取消しの訴え(会社法第831条第1項第1号)の原因となり得るため、議案の内容を具体的に特定して記載する。

第3部: 書き方と法的ポイント解説

本書式は、取締役会設置会社が定時又は臨時の株主総会を招集するにあたり、招集の日時・場所・目的事項等を決定する取締役会議事録として使用する。取締役会非設置会社(株主総会招集は取締役の決定による)では使用できない。また、少数株主による招集請求(会社法第297条)に基づき裁判所の許可を得て株主が自ら招集する場合も、本書式の対象外である。

根拠法令は、定時株主総会及び臨時株主総会の招集時期を定める会社法第296条第1項及び第2項、招集権者及び取締役会設置会社における招集決議の必要性を定める第296条第3項、招集事項の決定内容を定める第298条第1項各号(日時・場所・目的事項・書面投票又は電子投票採用の可否等)及び会社法施行規則第63条、招集通知の発送期限を定める第299条第1項(公開会社は総会日の2週間前まで、非公開会社は原則1週間前まで)である。

実務でよくある失敗として、第一に、招集通知の発送期限(会社法第299条第1項)の起算にあたり、民法第140条の初日不算入の原則を踏まえずに発送期限を誤算し、法定期間を満たさない招集通知となってしまうケースがある。本書式第5項のように、発送期限日を具体的な暦日で議事録に明記し、逆算して余裕を持った発送計画を立てることが対策となる。第二に、書面投票制度を採用する場合に必要な取締役会決議(会社法第298条第1項第3号及び第4号)を経ないまま議決権行使書面を株主に送付してしまうケースがある。本書式第6項のとおり、書面投票採用の決議と議決権行使書面の記載事項決定を明示的に議事録化することが有効である。第三に、臨時株主総会の招集目的事項を「経営上必要な事項」のように抽象的に記載し、株主が議案の内容を事前に把握できないまま総会を開催した結果、決議取消事由(会社法第831条第1項第1号、招集手続の法令違反)を招くケースがある。目的事項は議案ごとに具体的な内容を明記すべきである。個別事案における招集手続の適法性については専門家に確認することを推奨する。

第4部: 使用前チェックリスト

  • [ ] 定時株主総会か臨時株主総会かを明確にしたか
  • [ ] 取締役会の決議事項(会社法第298条第1項各号)を漏れなく決定したか
  • [ ] 招集通知の発送期限(会社法第299条第1項)を民法第140条の初日不算入を踏まえて正確に算出したか
  • [ ] 公開会社か非公開会社かにより発送期限(2週間前/1週間前)が異なることを確認したか
  • [ ] 目的事項(議案)を具体的かつ特定して記載したか
  • [ ] 書面投票又は電子投票を採用する場合、その旨の決議を行ったか
  • [ ] 電子提供措置(会社法第325条の2)採用の要否を確認したか
  • [ ] 議決権行使書面の記載事項を別途決定したか
  • [ ] 招集通知・参考書類の作成及び発送の担当者を定めたか
  • [ ] 取締役会の定足数(会社法第369条第1項)を満たしているか
  • [ ] 議長及び出席取締役・監査役の記名押印欄に不備がないか